団地とヤギの除草

20131129yagi.png■facebookのお「友達」がシェアされていた読売新聞の記事です。「団地ヤギ、雑草完食し任務終了…惜しむ声しきり」。かつて建設された団地(住宅公団→都市再生機構(UR)) には、大変豊かなコモンスペースがありますが、記事のなかにある東京都町田市の町田山崎団地のばあいは、道路用に確保された窪地約300㎡がススキやクズが生い茂ってこまっていたようです。そこでその窪地を柵で囲い、ヤギ4頭(オス1頭メス3頭)を放牧して除草させたのです。通常、除草は機械力で一気にやってしまうのでしょうが、そこれをヤギの放牧場にして雑草を食べさせてしまおうという試みです。いわゆる「環境に優しい」除草の取り組みとして実証実験が行われたのです。これまで、河川の法面や、耕作が放棄された圃場などで、ヤギに雑草を食べされることは行われてきましたが、今回は、団地です。人がたくさん暮らす団地だからでしょうか、住民の皆さんからは、予想外の反応があったというのです。

■ヤギが雑草をすべて食べ尽くした段階で、除草作業は終了。ヤギも、いなくなるのが通常ですが、この山崎団地では、団地の住民の皆さんから、ヤギがいなくなることを惜しむ声があがっているというのです。「ヤギを間近に見るのは60年ぶりぐらいです。姿もやさしいし、鳴き声も楽しく、心がなごみます。飼育の永続を願っています」。「毎日この道を通るのがたのしみです。でも29日でサヨナラ?もっといて、さみしいです」。このような住民の皆さんの声に、都市再生機構の担当者も、「ヤギが雑草を一掃したのは予想通りだったが、これほど、住民に心理的な影響を及ぼすとは思わなかった」と述べておられます。おもしろいですね〜。「除草作業」という特定の目的のために導入されたのですが、住民の皆さんが、ヤギに対して除草作業以外のもっと別の意味付けを始めておられるのです。この「意図せざる結果」、地域環境の保全や地域再生、そして流域再生を考える上で、大変重要なポイントだと思いました。

研究会議

20131122seitaiken.jpg ■京都にある地球環境学の研究所、「総合地球環境学研究所」(大学共同利用機関法人・人間文化機構)のプロジェクト「生物多様性が駆動する栄養循環と流域圏社会-生態システムの健全性」にコアメンバーとして参加しています。

■今日は、プロジェクトりリーダーの奥田昇さんが勤務されている京都大学生態学研究センターに、私も含めたプロジェクトのコアメンバーが集まり、この研究を予備的研究の段階から、プレリサーチ、そして本研究に進めていくための研究会議をひらきました。チーム全体は、複数の班に分かれているのですが、私は社会科学系の研究者による人間社会班のリーダーとして参加しました。私は、午前中、「大津エンパワねっと」の授業があったのですが、龍谷大学社会学のある瀬田キャンパスと生態学研究センターはともに瀬田丘陵にあるため、なんとかタクシーが駆けつけることができました。

■総合地球環境学研究所のホームページには、私たちの研究プロジェクトの概要が掲載されていますが、その内容は1年前のものです。この1年間で、特に、社会科学的な立場からの環境ガバナンスの議論や「階層化された流域管理」という考え方が反映され、現在では、その内容がより進んだものになりました。いずれ、詳しくご紹介できるのではないかと思います。

■この日の研究会議の目的は、プロジェクト全体の概要を説明するための、リーダー奥田さんによるプレゼンテーションを、コアメンバーも参加して丁寧に検討することにありました。もうじき、このプロジェクトの進捗状況を審査する審査会が、総合地球環境学研究所で開催されるからです。パワーポイントのスライドを、この日会議に参加した6人で、1枚1枚を丁寧にチェックしていきました。理科系・文化系といった従来の学問枠組みを超えて、様々な分野の研究者が集う私たちのようなプロジェクトにとって、このような作業は、相互の理解を深めていくためにも大変重要な作業のように思いました。

Korea AG-BMP Forum The 4th International Conferenceでの報告(1)

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■先月末、9月27日に、韓国の全州市で開催された「Korea AG-BMP Forum The 4th International Conference」に参加し、第1セッション「流域管理のパラダイムシフト」においてキーノートスピーチを行いました。今回は、総合地球環境学研究所で取り組んだプロジェクトの成果(『流域環境学 流域ガバナンスの理論と実践』京都大学学術出版会)をもとに、琵琶湖の農業濁水問題を事例とした「階層化された流域管理」についてお話しをさせていただきました。私がなぜ、この国際会議に呼ばれたのか。遠回りになりますが、以下で説明させてください。

■全州市に隣接するセマングムには広大な干潟がひろがっていました。錦江と東津江という2つの大きな河川の河口一帯に広がる広大な干潟です。様々な環境団体の反対、漁民の反対がありましたが、韓国政府は、1991年から大規模な干拓事業を開始ししました。そして、2006年に防潮堤が完成し、現在は陸化が進んでいるのです。

■当初、ここから生まれる新しい土地は農業用地だったのですが、現在の韓国社会はそのような農地を必要としなくなっています。ちょうど、戦後の滋賀県で、食料増産のために、琵琶湖の周囲の内湖が干拓されていったのと似ています。干拓事業が終了したときは、すでに米があまり減反政策が始まったからです。現在、このセマングムの干拓地では、農地のかわりに、工業団地の建設やリゾート観光地を建設することが計画されています。ところが、ある問題が危惧されています。後背地域から流入する農業関連の排水が、陸化された干拓地とともに生み出される人工湖の水質を悪化させるというのです。

■大きな2つの河川から干潟に流入する河川水には、自然由来に加えて農業排水も含まれていたと考えられます。そこには広大な干潟に生息する多様な生物の生存にとって必要な栄養が含まれていたのではないかと思います。2つの河川と海が育む豊かな干潟が広がっていたのです。しかし、干拓により干潟が消滅し、生物もいなくなってしまうと、こんどはその栄養塩が水質を悪化させると問題視されるようになってきたのです。もちろん、かつての農業(稲作、畑作、畜産)とは異なり、農業の近代化ととも環境に負荷を与える農業(土地改良、化学肥料、畜産廃棄物…)に変化していることも無視できませんが、日本の諫早湾干拓事業などと同様の環境破壊を招くものだと非難されているのです(この干拓事業に対しては工事差止請求を行われましたが、韓国の最高裁では退けられています)。

■Korea AG-BMP Forumでは、韓国の様々な大学の研究者、韓国の関係省庁や関係機関が参加し、このようなセマングムが抱える問題に取り組んでいます。もちろん、この干拓事業の「そもそも論」的な根本のところで、大きな矛盾を抱えていることは間違いありません。しかし、すでに防潮堤が完成してしまった状況において、「現実問題」としてどうすれば水質悪化を防ぐことができるのか。その点について、たくさんの農業土木や工学の研究者、そして農業政策の研究者が、様々な研究や事業に取り組んでおられるのです。皆さんの報告を聞かせていただきましたが、それらの学問分野からのアプローチは、どちらかといえば、トップダウン的なものになります。農家による農業排水の負荷を低減させる技術を開発する、環境負荷削減に農家の営農を誘導していく…そのようなアプローチです。しかし、そのようなアプローチでは、限界があります。農家自身が、流域管理のステークホルダーとして参加・参画するなかで、自分たちのコミュニティの「幸せ」と流域の環境改善とを両立させていく必要があるのです。

■今回のKorea AG-BMP Forumのタイトルは、「Local community development through agricultural NPS pollution control」です。非点源(農地のような広がりをもち、特定の点に還元できない汚濁減)汚染のコントロールを通した地域農業コミュニティの発展なのです。水質改善をすること、そのものが目的ではなく、水質改善を通して農村を発展させていこう、それも内発的な発展を支援していこうというのが、今回のフォーラムの目的となっているのです。私が参加したのは第1セッション「流域管理のパラダイムシフト」ですが、このパラダイムシフトとは、従来のトップダウン的な流域管理のアプローチを大きく転換し、もっとボトムアップのアプローチを展開していく必要があるとの問題意識にもとづいています。このような問題意識が存在したからこそ、日本やアイルランド、そしてアメリカからゲストスピーカーが招かれたのです。(続きます)

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【上段左】「階層化された流域管理」について報告する私です。【上段右】フォーラム開催前の記念写真。
【下団左】フォーラム終了後には、韓国MBCテレビの取材を受けました。夕方のニュースで放映されました。【下団右】フォーラムの前日には、セマングム地域を視察しました。視察のさいに、地元ローカルテレビ局の取材を受けました

宍道湖・中海視察

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■8月14日〜16日まで、島根県の宍道湖・中海および宍道湖に流入する斐伊川の視察を行いました。総合地球環境学研究所関連の視察です。(続く)

マザーレイクフォーラム・びわコミ会議(第3回)

20130807motherlake21.jpg ■今日は午前中大学にいってちょっとした用事をすませて、昼からは滋賀県庁にいきました。琵琶湖環境部琵琶湖政策課が所管している「マザーレイク21計画」(琵琶湖総合保全整備計画)の第2期に関連する「第2回マザーレイク21計画学術フォーラム」が開催されたからです。

■国の6つの省庁(当時の国土庁・環境庁・厚生省・農林水産省・林野庁・建設省)が1997年度から2カ年にわたり共同で実施した「琵琶湖の総合的な保全のための計画調査」をふまえて、滋賀県では、琵琶湖を健全な姿で次世代に引き継ぐための指針として、2000年3月に、琵琶湖総合保全整備計画(マザーレイク21計画)を策定しました。1999年度から2010年度までが第1期になります。私は、国土交通省の琵琶湖総合保全計画検討調査委員や、滋賀県の琵琶湖総合保全学術委員会委員としてこの「マザーレイク21計画」の第2期、2011年度から2020年度までの計画策定にかかわってきました。

■今日、開催された「マザーレイク21計画学術フォーラム」は、この「マザーレイク21計画」(2期)の進行管理(PDCAサイクル)の中で、施策の評価を、学術的な見地から琵琶湖と流域の状況について指標などを用いて整理・解析する役割を担っています。今日は、半年前に開催された第1回での議論や注目を、事務局が積極的に受け止めて、新しい方向性が示されました。もちろん、今日は基本的な方向性であり、この先、まだまだ難関が続々と続くわけですが、こういうのは気持ちがよいですね。困難なのはわかっているけれど、未来に「希望」がみてくるから。仕事は、こうでななくてはいけません。仕事は、前向きでないといけません。

20130807biwakomi.jpg ■ところで、この「マザーレイク21計画学術フォーラム」とも関係しますが、市民参加による施策の評価を行う会議も開催されます。8月31日に「コラポしが21」で開催される、「第3回マザーレイクフォーラム びわコミ会議」です。詳しくは、以下をご覧ください。

マザーレイクフォーラム・びわコミ会議(第3回)

第4回KAB国際会議

■韓国から国際会議のプログラムが届きました。
こんな内容の国際会議です。

The 4th International Conference
AG-BMP Development for Reservoir Water Quality Improvement
Korea AG-BMP Forum (KAB-4)
September 26-27, 2013, Jeonju, Korea

韓国では、これまで中央政府主導による点源汚染と処理施設中心の水質管理政策を行ってきました。しかしながら、近年、その限界が徐々に理解されるようになり、面源汚染、特に農業面源汚染削減の努力がなされています。韓国の農業は、小規模農業であり、水質管理への農家個々人の参加が不可欠です。

このような背景のもと、第4回・韓国農業ベスト・マネージメント・プラクティスに関する国際会議(Korea AG-BMP)では、テーマを「農業面汚染源の管理と地域共同体の発展」とし、地域共同体の視点から、統合化されたセマングム流域管理のために、制度、技術、そして地域の人々の参加をどのように促進していくのかという点に光をあてていきます。

この国際会議では、農業面汚染源を管理するための諸政策や技術を適切に指揮し、流域の利害関係者間で考え方や見方を共有し、さらには地方政府によって運営される持続可能な流域管理へのパラダイムシフトを探求する予定です。

■私は、第一セッション「流域管理のパラダイムシフト」で、お話しをさせていただきます。さて、これからサマリー、原稿、パワーポイントの準備と続きます…。こういう国際会議は全く不慣れなもので、かなりプレッシャーです〜。研究仲間からのサポートももらい、なんとかきちんと報告を終えたいと思います。

■フルマラソンに加えて国際会議…。頑張ります。

潜水ロボット「淡探」

20130730tantan1.jpg■昨日は、評価の仕事で滋賀県琵琶湖環境科学研究センターに行きました。そのさい、センターのロビーに展示してある潜水艇が気になりました。「淡探」(たんたん)という自律型潜水ロボットです。全長2m、180kg、12時間の連続潜航が可能なのだそうです。ただし、現在は使用されていません。ひとつには、予算の関係。もうひとつは、新しい新型の水中探索ロボットを導入されたからです。少し前のことになりますが、産經新聞の記事には次のように書いてあります。

同センターが導入した新型ロボは、水中でのハイビジョン撮影が可能なほか、ケーブルを通して船上から水中の様子をリアルタイムで観察できるすぐれものだ。

センターは平成12(2000)年に初めて水中探索ロボット「淡探」を配備した。しかし、撮影画像が粗く録画しかできなかったことなどから、思うような成果が上がらず結局“お払い箱”に。そこで約660万円をかけてこの新型ロボを開発し、昨年3月に導入したところ、使い勝手が格段によく、調査の質が大幅に向上したという。

■なるほど、「淡探」はお払い箱ですか…。たしかに、研究推進のためには仕方のないことですが…。大変素朴の気持ちですが、「淡探」はカッコいいです。素敵ですね〜。自律式というのが素敵です。琵琶湖でも潜水艇って、できないですかね。海の深海に比べれば、はるかに浅いわけですから(100mちょっと…)。この目で、琵琶湖の底を見てみたいと思うのは、私だけではないと思いますが。ところで、この「淡探」ですが、漫画の「タンタンの冒険旅行」(Les Aventures de Tintin)にひっかけているのかな?

琵琶湖環境科学研究センターの評議会

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■年をとったせいか、評価に関する仕事が増えてきました。一番苦労するのは、自分が勤務する社会学研究科の大学認証評価です。これは、評価を受ける側になります。しかしそれと同時に、評価をする仕事もいろいろあります。学内での評価(ないしは審査)だけでなく、学外の評価の仕事もあります。今日は、終日、そのような仕事でした。

■現在、滋賀県琵琶湖環境科学研究センターの評議員をしています。滋賀県琵琶湖環境科学研究センターは、「琵琶湖とその流域を一体のものとしてとらえ、健全な水循環、物質循環、生態系の保全といった視点から琵琶湖と滋賀の環境に関する現象の解明、行政課題に取り組むため、幅広いネットワークの形成を図りながら、総合的に試験研究を推進することによって、滋賀をモデルとした持続可能な社会の構築に貢献する」ために設置されています。今日は、センターの評議委員会が開催されました。センターの次の研究計画(第4期)の評価を行うためにです。

■評議委員会は、朝9時15分に始まりました。まず、第4期中期計画の全体概要の説明が行われました。そして、4つの政策研究課題と5つの調査解析の研究プロジェクトの計画について、16時半頃まで報告が行われ、それぞれについて評議委員により評価を行いました。今回は、昨年の評議会で私がおこなったコメント(評価可能な研究事業の体系性の確保)にきちんと対応していただきました。その結果、センターの研究事業全体の枠組みがシャープになりました。センター長や知り合いの研究員の方にお話しをうかがったところ、ずいぶん時間をかけてセンター内で議論を積み重ねてこられたのだそうです。こういう成果が見えてくると、評価の仕事をしていても嬉しくなりますね。

■写真は、センターから大津市街地の方面を写したものです。今日は雨でした。こういう風景も、水墨画のようで悪くないですね。

宮沢賢治の「幸せ」と「死生観」

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■先日、7月24日の朝日新聞(朝刊)の「リレーおぴにおん」に、宮澤賢治の弟・清六さんの孫である宮沢和樹さんが登場されていました。とても興味深いご意見でした。

■賢治ファンの皆さんが、宮沢賢治を聖人や偉人のような存在に位置づけようとする傾向を「違う」と否定されます。「賢治さんは失敗のほうが多かったといってもいい」とも語っておられます。賢治の作品を「悩みを抱えた人間が書いたもの」という視点で読むことではじめて「真の価値」が見えてくるというのです。この「おぴにおん」の後半部分では、賢治の「幸せ」観や「死生観」について語られています。

自分自身や他人に対して、何か後ろめたいことをしていると感じたら幸せにはなれない。ならば、どう生きるべきかと、考えさせてくれます。

現代人の死生観にも訴えるものがありますね。童話では登場人物が死んでしまったり、八パーエンドでなかったりします。それでも基本的には明るいと思いませんか?人はみな、いつか死ぬ。じゃあ、何もかもなくなってしまうのでしょうか。銀河鉄道の列車は時空を超えてどこまでも走っていく。そのよう「意識」のようなものは残り、終着点はない。死は悲しいことだけど、同時に悲しいことじゃない。

■とても大切なことをおっしゃっておられる。死ぬ前の段階で、「死は終着点ではない」というイメージやリアリティをもつことができるのかどうか、とても大事なことだと思います。このようなイメージやリアリティをもつことができなければ、「底なしの真っ暗闇に吸い込まれていく…そして消えていく…」、そのような恐怖しか存在しないからです。よく、「死んだらすてべて無くなる。自分もただの物質に戻っていく(たとえば…遺骨)」という発言も聞きます。しかし、そのようなイメージも、現代科学の、たとえば生態系やそのなかでの物質循環のイメージを媒介にしながら、死後をイメージしようとされているのだと思うのです。

■フォロースルーという言葉があります。調べてみました。「野球、テニス、ゴルフなどの球技で、ボールを打ったり投げたりしたとき、そのプレーの流れとして後まで続いていくからだの動き」のことだそうですね。死の瞬間が、バットにボールが当たる瞬間、ラケットにボールが当たる瞬間、ゴルフのクラブにボールが当たる瞬間と考えるならば(実際には、死は瞬間ではなく一定の幅をもった時間と考えたほうがよいと思っていますが…)、死は生の終着点と考えるのではなく、死は生との連続線上にあるものとして理解できます。現世と死後のイメージとが連続しており、通常私たちがいう死とはその経過点にしかすぎなくなります。そうでないと、今、生きているこの瞬間が「幸せ」にはなりません。この続きは、また別のエントリーで。

韓国の国際シンポで基調講演をします。

20130712kankyogaku.jpg ■9月末、韓国の国際シンポジウムで基調講演をすることが本決まりになりました。

■韓国では、韓国農村公社の農漁村研究院、建国大学、ソウル大学など10の専門機関と自治体、NPOなどが2010年から研究協力体系を構築して、セマングム流域を中心に「農業面汚染源の低減のための制度改善、技術開発、住民参加およびインセンティブなど」に関する研究プロジェクトを進めておられます。この研究プロジェクトの一環として、毎年、国際シンポを開催されています。シンポジウムでは、「農業面汚染源の管理と地域共同体の活性化」というテーマをもとに共同体的な観点からアプローチし、住民参加の活性化のための制度改善および住民支援インセンティブに対する国内外の事例と経験を共有することを目指しておられるようです。

■今回は第4回目のようですが、これまでの「政府主導の点汚染源の管理」から「地域共同体中心の面汚染源の管理」への流域管理のパラダイムシフトのターンポイントになることを強く期待されています。ということで基調講演のテーマは、「(仮)流域の水質汚染源管理のパラダイム転換」ということになっています。

■私は、過去に、総合地球環境学研究所( 大学共同利用機関法人・人間文化研究機構)のプロジェクトで琵琶湖淀川水系の流域管理に関する研究を行いました。そのさい、階層化された流域管理というアイデアを提案し、そのアイデアを骨格にしてプロジェクトを進めてきました。その成果は、『流域環境学 流域ガバナンスの理論と実践』(和田英太郎 監修/谷内茂雄・脇田健一・原雄一・中野孝教・陀安一郎・田中拓弥 編、京都大学学術出版会)として出版されています。今回の国際シンポジウムでの基調講演は、このプロジェクトの成果をもとにお話しをさせていただこうと思っています。

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