地域づくり型生涯学習講座モデル事業 蛭川地区交流会 (岐阜県・中津川市)

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■一昨日、龍谷大学のシンポジウムを終えてから、午後からは岐阜県の中津川市に移動しました。そして昨日は、朝9時半から昼過ぎまで、中津川市蛭川にある公民館で、「地域づくり型生涯学習講座モデル事業 蛭川地区交流会」を開催しました。今日も予定時間をオーバーするほど盛り上がり、無事に終了しました。農業法人の代表、商工会の職員、自主保育のお母さんたち、新規就農者、みんなが自分の家の正月の鏡餅を自分で作れるようになったら…との思いで活動しているもち米生産者のグループ、無農薬の農業に取り組むグループ、公民館長、小学校の校長、中学校の校長、地域振興のまとめ役の皆さん…上は75歳から下は24歳まで、蛭川の中で、様々な地域づくり活動に関わっている皆さんがご参加くださり、いっぱい、いっぱい語って下さいました。ありがとうございました。

■「こうなったら素敵だな」と思っていること、「どうしようか困ったな〜」と思っていること、そのような心の中でモヤモヤしていることを、今日のように実際にあって語りあうこと。そのための「場づくり」と「関係づくり」。とても大切だと思っています。そのような「場づくり」や「関係づくり」から始まって、地域の中に、相補的でかつ「1+1」が「なんと3…‼︎」になるようなシナジー効果を産む協働のネットワークをどのように作っていくのかというについても、とても大切なことだと思っています。

■もうすでに、昨日ご参加いただいた皆さんの中には、そのような協働関係が生まれつつあります。地域の中にある潜在的な可能性を、そのような相補的な関係や協働のネットワークのなかでどのように顕在化していくのか。ワクワクしてきますね。これからの蛭川の展開、とっても楽しみです‼︎ 地域づくりをご支援いただく市役所の職員の皆さんには、さらに所内での部署間連携を推し進めていただければと思います。地域づくり・まちづくりという間口の広い活動に対応できるように努力していただければと思います。長らくお世話いただきました、中津川市役所の伊藤公一さんと中尾まゆみさん、ありがとうございました。

■2005年だったと思いますが、愛知県の「団塊世代提案型地域づくりモデル事業審査委員会」の委員になったことが事の始まりです。私の講演を聞かれた岐阜県の生涯学習の担当者から、岐阜県の「地域づくり型生涯学習」を手伝って欲しいとの依頼を受けました。岐阜市、各務原市、可児市、羽島市…と岐阜県内の各所で講演をしてきたうちの一つが中津川市でした。そして、中津川市で講演をさせていただいたご縁で、今度は中津川市のお手伝い、市内の地域づくりをお手伝いすることになりました。もう一方的に話しをする講演という形式では、私としては不十分だと思っていたので、地域の皆さんと双方向の、インタラクティブな交流会を持たせていただくことにしました。その場の瞬発力、アドリブ力、自分の力が試されるわけですが、毎回楽しい交流会をさせていただくことができました。中津川市の皆さん、ありがとうございました。

【追記】
■今日は、参加者からメッセージをいただきました。「短い時間だったかもしれませんが、あれほど地域の色々な人が集まって本音を言い合う、という場はこれまでなかったこともあり非常に密の濃い時間を過ごさせていただきました」と素敵な感想を送ってくださいました。

中津川市の付知

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▪︎この写真は、岐阜県中津川市付知の風景です。付知には、これまで4回ほど訪問しました。4回のうちの3回は中津川市市役所が取り組む事業のお手伝いで訪問しましたが、残りの1回は、個人的にといいますか、ちょっとした旅行気分で訪問しました。仕事のことについては、「こちら」をクリックしていただければ岐阜県関係のエントリーをお読みいただくことができます。しかし、個人的に訪問したときの写真を、そういえばアップしていなかったなと思い出し、その雰囲気だけでも伝えられたらと、気に入った写真をアップしてみました。これは、今年の7月に訪問したときに撮りました。この付知を中津川市役所の仕事として訪問することは、これからはあまりないと思いますが、個人的にはこれからも訪問できたらと思っています。

中津川市「地域づくり型生涯学習モデル事業」

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■中津川市で地域づくりのお手伝いをしています。中津川市の「地域づくり型生涯学習実践講座」のお手伝いです。一応、講師ということになっていますが、何か一方的に講義をするような講師はしたくはありません。いろいろ皆さんとおしゃべりしして、情報交換をすること自体を大切にしたいとの思いで参加しています。簡単にいえば、地元の皆さんの「つながり」づくりの「場」にしたいということです。かなり自由にさせていただいています。

■一番トップの写真は、中津川市の付知です。写真は交流会を開催しているところを撮っていただいたものです。付知で活動されている若手商店主のグループ「付知GINZA会」の方が撮ってくださいました。ありがとうございます。こんな会議のような感じにしてしまうと堅苦しくなるので…と申し上げてはいるのですが、まあ仕方がありませんか。次回からは、もっとお互いが近くにすわって、さらに気楽におしゃべりできるようにいたしましょう。

■今回の交流会は2回目です。前回の交流会では、「近くで活動をしていても、お互いに何をしているのかよくわかっていないね…」という状況を認識していただきました。その後、「付知GINZA会」では、4月20日に「付知GINZAマルシェ」を開催されました。クラフト作家が多数出店されました。同時に、100円商店街やフリーマーケットも同時に開催されました。おもしろいことに、ここには地域の読み聞かせのボランティア団体も参加されました。買い物だけでなく、休憩もかねてお子さんと読み聞かせの会に参加されたり、ご自身が買い物をされているあいだに、お子さんたちは読み聞かせの会に参加する…なんてことがあったようです。素敵ですね〜。

■今回の交流会では、こんな話しも出ました。家で自家消費用につくっている野菜、これを「付知GINZAマルシェ」にもっていきたいけれど、忙しくて車に積んでもっていけない。漬け物だって、売ってみたいのだが…。こんな話しです。であれば、そういう野菜や漬け物を軽トラックで回収して、別の人が手間賃をとって代わりにお店をやってあげれば…というふうに展開していきました。すると、こんどは、漬け物があるんだったらビアガーデンを連携してやらないか…というふうな話しにもつながり、ちょっとしたアイデアで面白い「つながり」が生まれそうな話しに展開していきました。

■こういうのって、面白いですね〜。こういう気楽に、自由に、つながっていける「場所」が、日常的に地域のなかにあることが大切なんだと思うのです。行政には公民館などの場所だけ提供してもらえればよいのです。公民館が予約でいっぱいならば、どこかの自治会の集会所でもよい。飲み物とお菓子などを各自が持参して、自由に気楽におしゃべりをする…。すぐに、つながる必要もありません。何かの相談でもいいです。あるいは、自分はこんな夢をもっているんだ…なんてことを話すのもありだと思います。というわけで、来月開催される「付知GINZAマルシェ」には、仕事ではなく、一個人として遊びにいってみようと思っています。

■写真の2・3枚目をご覧ください。こちらは、中津川市の中津川で開催された「地域づくり型生涯学習交流会」です。こちらは、おもに子どもに関わる活動をされている方たちがお集りになりました。こちらの方は、いつもお世話になっている社会教育指導員のAさんに、きちんとプログラムを企画していただき、グループワークが中心になりました。とても楽しい雰囲気のグループワークになりました。個々の地域にある活動のネットワークを、お互いにつないでいったら、どんな効果が生まれてくるのか…そのことを実感していただけたように思います。テーブルごとにワークも兼ねた自己紹介をして、打ち解け合ったあと、それぞれが自分のやっている活動をお互いに紹介しあいました。すると、自分では思いもしないようにアイデアが同じテーブルの人から出てきたり、情報が提供してもらえたりするのです。今回のこの交流会も、「つながり」づくりの「場」になったのではないかと思います。創発的にアイデアが生まれ、人びとが「つながっていく」(つなげる…のではなくて、つながる)「場所」の大切さです。

中津川市「付知町まちづくり協議会だより」が届きました!

20140407tsuketi.jpg■2月23日(日)・24日(月)の両日、岐阜県の中津川市で、地域づくりのお手伝いをしてきたことについては、このエントリーで報告しました。訪問したのは中津川市の福岡地区と付知地区ですが、付知地区から「付知町まちづくり協議会だより」を送っていただきました。ありがとうございました。

■この「協議会だより」には、写真のように「脇田教授による『まちづくり勉強会』の開催」という記事を掲載していただきました。重ねて、ご丁寧にありがとうございます。記事のなかには、次のように書かれた箇所がありました。

参加者からは、「自分たちが楽しんだことを子供たちにも味合わせたい」、「盆と正月しか帰らない友だちが羨ましがる町にしたい」等の意見が出され、脇田教授からはも「付知には『やる気』と『材料』が整っている。多くの仲間を集め、活発な活動を行い、周辺地域のモデルとなってリードしてほしい」と締めくくられました。

■私の締めくくりはどうでもよくて、大切なのは皆さんの意見です。「自分たちが楽しんだことを子供たちにも味合わせたい」とは、豊かな自然環境を自分たちの遊び場にして育った地域の皆さん、それも30歳代の若い方たちが、その「楽しさ」や「豊かさ」を自分の子ども達に伝えたいといっておられるのです。この地域で暮らすことの「楽しさ」や「豊かさ」を子どもたちの心のなかにすりこんでいく、ここに暮らすことの「幸せの物差し」を心のなかに埋め込んでいくと意気込んでおられるのです。後者のほう、「盆と正月しか帰らない友だちが羨ましがる町にしたい」とは、この地域で暮らすことをまずはきちんと再評価し(都会にはできない豊かさ…)、地域の人びとがそのことを自覚し、ここでの暮らしを楽しみ、大切にしていることが、就職等の関係から外に出てしてしまった人たちに自然に伝わっていくようにしたいということでしょう。両方ともに、とても大切な「視点」です。今後の付知の地域づくり活動の展開に大いに期待しています。

【追記】■付知での勉強会の進め方なのですが、私がファシリテーター役になって、それぞれの団体の活動内容、これまでの経過、現在の課題や悩みなどをいろいろお話ししてもらいました。それぞれの団体が順番に話しながらも、お互いに質問をしたり、コメントをしてもらったりと、少しずつ「場」が和むように進行しました。それほど大きくない地域ですが、こうやって改めてそれぞれの団体の話しを聞いたり、お互いにコメントをしたりすることは、皆さんにとっても良い体験になったようです。この日は勉強会でしたが、普段から、地域の皆さんで、ざっくばらんに、気兼ねなく、おしゃべりをしたり、相談をしたりする「場所」が地域のなかにあるとよいですね。

中津川市での「地域づくり型生涯学習」

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■2月23日(日)・24日(月)の両日、岐阜県の中津川市にいってきました。中津川市は、長野県に隣接する自治体です。有名な木曽の馬籠も、中津川市にあります(長野県にあるように思いますけどね)。もちろん、観光ではなく仕事です。中津川市での取り組まれている地域づくりのお手伝いです。

■関西に住んでいる私と、長野県に隣接する中津川市とのあいだに、どうして地域づくりの「ご縁」が生まれたのか。そのあたりから少しお話しさせてください。そもそも、岐阜県の地域社会とかかわるようになった事の発端は、愛知県庁が企画した「団塊世代提案型地域づくりモデル事業」のイベントでした(岐阜県ではなく、愛知県なんですね)。そのイベントで短い講演をしたのですが、講演が終わって荷物をまとめて関西に戻ろうとすると、会場の後ろのほうから、私の方にむかってこられる方たちがお2人おられました。岐阜県の生涯学習センターの職員の方たちでした。私の講演の内容が、岐阜県で実施しようとしている「地域づくり型生涯学習」の内容にぴったりだ…とおっしゃるのです。

■ということで、社会教育のことなど、何もわからない私ですが、「地域づくり型生涯学習」の前半部分「地域づくり」に重点を置きながら、モデル事業の助言や講演をするために、岐阜県内のあちこちにでかけることになりました。岐阜市、各務原市、可児市、白川町、羽島市、郡上市、安八町、関市、中津川市…。岐阜県内の各地の皆さんと交流することができました。とても、楽しかったのですが、その事業が終了したこともあり、しばらく岐阜県にお邪魔することはなくなっていました。

■ところが昨年のことです。突然、中津川市の職員の方から地域づくりを手伝ってほしいというご依頼をいただきました。長年、中津川市で社会教育に携わってこられた職員のIさんからのご依頼でした。以前、中津川市で講演したときにもお世話になった方です。部下の方たちと、大学にも2回お越しいただきました。そして、中津川市の現状についてお話しをうかがいました。そのとき、これはお手伝いさせていただかなくてはと思うところがあり、ご依頼をお引き受けすることにしました(基本的に、いろんなご依頼をできるかぎり断らないようにはしていますが)。詳しくは、以下の過去のエントリーをまずはご覧いただければと思います。

中津川市の「付知GINZA会」のこと

■初日の23日(日)は、午前中は中津川市の福岡地区に、午後からは付知地区にお邪魔しました。両地区とも、10年前、中津川市に合併されるまでは、それぞれ別の自治体でした。「平成の合併と地域づくり」。一般論ですが、合併する以前、それぞれの地域固有の課題に焦点をあわせて行われてきた地域づくりや、その地域づくりを支援する行政の取り組みが行われていても、合併後は、地域づくりに対する政策のあり方自体が変化し、新しい自治体全体に焦点をあわせたものに変わってしまうため、それまでの地域づくりの活動がうまくいかなくなる/継続性がなくなってしまう可能性があります(そのため、多くの自治体では、旧自治体の範囲で「まちづくり協議会」を設置するばあいが多いようですが…。ただし、協議会をつくっただけでは…なんですね)。しかも、旧自治体のなかには、平成の大合併ではなく、昭和の大合併以前の旧・旧の町村が、地域づくりの枠組みとして強く残っているばあいもあります。政策の話しだけではありません。熱心に地域づくりの活動に取り組まれている人たちにとっても、合併前と後では、参加する地域づくり活動も異なってくるため焦点をどう絞ったらよいのか、よくわかりなくなってくることがあります。

■地域社会には、小さなコミュニティや集落レベル、小学校区レベル、中学校区レベル、以前の自治体レベル、新しい自治体レベル、重層的に重なりあう複数のレベルが存在しています。それぞれのレベルには、独自の課題があり、その課題に対応した地域づくり活動があります。それを担う団体やグループもあります。また、それぞれのレベルでは、課題に対する焦点の当て方もかわってきます。また、複数のレベルにまたがっている課題もあります。また、1人で複数のレベルの活動に関わっていることも珍しいことはではありません。すると、どこかにエネルギーを集中させたらよいのかわからなくなったりします。なかなか難しいものです(逆に、ここには隠れた「メリット」もあるのですが…)。

■さて、初日ですが、固有の事情や条件を抱えた福岡と付知の両地域で地域づくりの活動されている方たちから、「交流会」という形式でお話しを伺わせていただきました。ファシリテーターをしながら、それぞれの地域づくり団体の皆さんには、どのような思いから、どのような活動を展開されてきたのか、そして現在どのような悩みを抱えておられるのか…そのあたりのことを中心に、自由に気楽にお話しいただきました。両地区で「交流会」の雰囲気は少し違いましたが、楽しい時間を過ごすことができました。そのような交流会のなかで、参加した皆さんは、このような気楽に話しできる「場」が必要であることも認識されたようでした。これはたとえばの話しですが、何曜日の何時からどこそこにいけば、誰かが集まっておしゃべりをしている。そんな「場」で、相談をしたり、お願いをしたり、情報交換をしたり…。そんな特に目的をもたない「場」が必要なのです(公民館は、そういう「場」をもうけるのにうってつけの施設なのです)。

■ファシリテーターをしていることを忘れるほど、いろんな大切なお話しをお聞かせいただけました。各団体の皆さんは、顔は知っていて挨拶をする関係にはあっても、お互いにどんな活動をしておられるのか、何を考えておられるのか、そのあたりのことまではよくご存知ありません。お互いのあいだに「見えない壁」があるからです。男女の間、年齢の間、地域の間、団体間の間(異なる目的をもっと組織されていますから…)。「見えない壁」はいろんなところにあります。この交流会では、そのような「見えない壁」をできるだけ薄く・低くしていこうと思いました。お互いの悩みを聞きつつ、それを解決していくためには、どうしたらよいのか。お互いの横の「つながり」が必要だ、もっとお互いに協力できるんじゃないのか…という展開になっていきました。

■それぞれ得意とする自分たちの能力を活かしつつ、お互いに横につながることのなかで、地域の課題を解決していく…そのような方向性がお互いに確認できたのではないかと思います。地域の課題は、単独で存在しているわけではありません。複数の課題が相互にかかわりながら、構造化された問題群として存在しているのです。それらの問題群の解決のためには、様々な能力をもった方たちが、横に「つながり」をもちながら連携していくことが必要です。そうすると、「1+1=3」の相乗効果が生まれてきます。付知地区の皆さんは、まちづくり協議会のもとで活動しているせいでしょうか、お互いについてはそれなりにご存知でした。しかしながら、それでもあらためて「交流会」でお話しをうかがうと、お互いに初めて聞く類いの話しがたくさんあったようです。横の「つながり」をつくる「場」の必要性を感じていただけたのではないかと思います。これからも、両地区に通いながら、皆さんの「つながり」作りを応援できればと考えています(トップの写真は、付知での交流会の様子をパノラマで撮ったものです)。

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■2日めの午前中は、中津川市の中心地である中津に移動しました。中津川駅のそばにある「にぎわいプラザ」の会議室で、市内の公民館の職員、市役所職員の皆さん、そして子育てサポート養成講座修了生の会である「すくすくわくわくまあるいこころ」のメンバーの皆さんたちが参加されました。ここでは「講義」形式になりましたが、びっくりすることがありました。この日、司会進行やファシリテーターをつとめてくださったAさんは、以前、中津川市で行った私の「地域づくり型生涯学習」に関する講演をお聞きになっていたのでした。Aさんは、長年、社会教育に関する仕事をなさってこられました。私の講演を聞くことで、ご自分自身の経験がもっていた意味をより深く解釈することができた、これから進めべき方向性もよくわかった…とおっしゃるのです(結果として、エンパワメントされた)。Aさんは、その後、多くの女性たちが地域づくりの場で活躍できるように場や仕組みづくりに尽力されてきました。なんだか、ありがたいですね〜。嬉しいです。

以前のエントリーでこういうことを書きました。地域づくりに一生懸命になって(楽しみながら)取り組んでおられる方たちは、「味醂」という、地域づくりの「例え話し」をしてもすぐにピンとくるのです。深く理解してくださるのです。

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「料理に使ってみて、もう一度驚いた。野菜の煮物や煮豆も、柔らかな味が醸され、不思議なばかりにおいしくなるのだ。しかも味醂の味は表には出ず、素材を支える黒衣に徹する潔さ。それまであまり味醂を使わなかった私が、この味醂と出合って以来、野菜やひじき、豆などの乾物類、魚、といろいろな煮物にどに重宝し、欠かせなくなってしまった。」
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■ビビビッときました~。「味醂の味は表には出ず、素材を支える黒衣に徹する潔さ」の部分です。この部分を読んで何を連想したかというと、食と料理とはまったく関係のない地域づくりのことだったんですね。

■何かを求めて講演を聞いておられる方たちは、表情も反応も違います。地域づくりのリーダー…というよりもお世話役は、「黒子に徹する潔さ」が必要なのだとすぐにご理解いただけます。そのたり、大学で「社会」や「地域」をあまり経験したことのない学生の皆さんの表情や反応とは少し違うのです。春なったら、再び中津川を訪れることになっています。再び、交流会等でお話しを伺い、横の「つながり」をつくるお手伝いをしながら、中津川の地域づくりの展開を地域の皆さんと一緒に実感できればなと思っています。

【追記】■愛知県庁が企画した「団塊世代提案型地域づくりモデル事業」について書きましたが、この事業の審査委員になったのは、立教大学のH先生のご推薦があったからでした。ということは、岐阜県との「ご縁」のきっかけは、H先生につくっていただいたということになります。今頃ですが、H先生、ありがとうございます!!

少しだけ更新しています…

■Blog title を少しだけ追加修正しました。英文の大学名・学部名を入れました。
■来年度にそなえて、メニューパーにある「授業」に、2014年度の時間割を掲示しました。
■メニューバーにある「卒業論文」では、「【9期生】2014年春卒業予定のゼミ生」の論文のタイトルを掲示してあります。今後は、「【10期生】2015年春卒業予定」のゼミ生の研究テーマがきまりしだい掲示していく予定です。また「【11期生】2015年春卒業予定」のゼミ生の氏名も掲示しました。
「ABOUT-A」の「社会的活動」に、以下を追加しました。

滋賀県(琵琶湖環境部・自然保護課)「滋賀生物多様性地域戦略策定に係る懇話会委員」(2014年1月〜2015年3月)
滋賀県(琵琶湖環境部・琵琶湖政策課)「つながり再生モデル検討会委員」(2014年1月〜2015年3月)
中津川市(教育委員会)「中津川市地域づくり型生涯学習実践講座講師」(2014年1月〜3月)

LINKのページに「岩手県・盛岡関係」のリストをアップしました。追加したの、以下のサイトです。

岩手県・盛岡関係

イワテバイクライフ
イワテライフ日記
青刈りぼんずの〜岩手のお散歩ツーリング
もりおかのアルバム
盛岡市
盛岡タイムス
愛LOVEもりおか★徒然日記
Iwate Blues
ネイティブ・モリオカン
てくり
文化地層研究会
流れる雲を友に(斉藤純)
岩手県立大学
岩手県立大学総合政策学部
岩手県立大学総合政策学部・卒論要旨の検索
岩手県立大学総合政策学会
環境政策講座
宇佐美誠史のホームページ
Researcher’s Eye(高嶋裕一のブログ)
岩手県立大学総合政策学部 見市建研究室
特定非営利活動法人いわてGINGA-NET
カシオペア連邦地域づくりサポーターズ

中津川市の「付知GINZA会」のこと

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■今日は、岐阜県の中津川市役所から、6名の職員の皆さんが瀬田キャンパスにお越しになりました。中津川市といえば、岐阜県の一番東側。長野県と接している自治体です。私のような年寄りには、日本初の野外フェスティバル「全日本フォークジャンボリー」が開催されたところとして有名です。といっても、今の学生の皆さん、なんのことやらわからないでしょうね…。

■さて、それはともかくです。なぜ中津川市から職員の皆さんがお越しになったかといえば、これから中津川市の地域づくりをお手伝いさせていただくことになったからです。じつは、今年の夏から地域づくりのやり方についてご相談を受けていました。そのとき、いろいろ中津川の実情についていろいろ伺いました。その上で、私の思いもお話しさせていただきました。もし地域づくりのお手伝いをするにしても、地域の内発的・創発的な小さな動きに寄り添いつつ、時間をかけて、紆余曲折する地域づくりの活動のプロセスを大切にし、そのプロセスから生まれてくる成果を地域の皆さんと一緒に共有しながら、地域づくりに関わっていきたい…。それが、私の思いであり、私からのお願いでした。そのような私の思いを市役所の担当の方たちが受け入れていただけることになりました。そして、今回、あらためて地域担当の職員の皆さんも加わって瀬田キャンパスに打合せにこられたのでした。

■今日のお話しのなかで、「付地GINZA会」という団体のことを教えていただきました。旧付知街道の活性化活動に取り組む団体です。林業で栄えた昔の賑わいを取り戻すべく、その地域で働く若者(30歳前後)で立ち上げた団体です。中津川市付知には、その他にも、たくさんの団体が活動をしています。トップの画像は、この「付地GINZA会」のfacebook公式ページです。背景の写真が美しいですね〜。この付知も含めて、中津川市には、来年、春になるまで一度訪問させていただき、地域で活動されている団体の皆さんとお話しをさせていただくことになっています。とっても楽しみです。

岐阜県関市で講演をしてきました、そして「長良川鉄道」!

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■昨日は、関市で「『生きがいづくり』から『地域づくり』へ」という題目で講演をさせていただまきました。関西にいる私が何故岐阜県なのか…少し、説明させていただきます。私は、以前、岐阜県の環境生活部人づくり文化課 が取り組まれていた生涯学習の事業をお手伝いしていました。当時、岐阜県では、積極的に「地域づくり型生涯学習」の推進を目指しておられました。「これからは、個人的生活の充実のための生涯学習に加え、子育て、福祉、環境、まちづくりなど身近な地域における課題の解決を目指し、自己の知識、技術、経験を地域社会に役立て、社会的生活の充実を図る「地域づくり型生涯学習」が求められている」との判断からです。というわけで、地域づくりを自分のライフワーク(?!)にしている私にも協力依頼の話しがあったのです。岐阜県では、岐阜市、各務原市、可児市等で、この「地域づくり型生涯学習」のモデル事業等に取り組んできました。

20150515sekishi.jpg ■このモデル事業が終了してから、しばらく時間が経過していますが、昨年度末(たしか、2月頃だったと思いますが)、関市の生涯学習課から講演のご依頼をいただいたのでした。以前、県の生涯学習センターの所長をされていたYさんが、現在、関市で教育長をされているというご縁から、お声掛けいただいたのです。関市では、現在、「1学習・1スポーツ・1ボランティア」をスローガンに、生涯学習を通して、地域社会に貢献できるようになろう…と、新たな生涯学習の取り組みを模索されておいます。今回は、その取り組みにあわせたお話しを…ということで、講演のご依頼をいただいたのです。右が、職員の方の、お手製のポスターです。関市のスローガンにふさわしく、マラソンを走っている私の写真を入れていただきました。講演の内容は、これまで私が地域づくりに関する実践で経験してきたことをもとにしたものです。その内容はともかく、気持ち良く1時間半、お話しをさせていただきました。関市の皆さんには、心から感謝いたします。

■トップの写真は、講演会の会場である「わかくさプラザ・学習情報館」の最寄りの駅、「関市役所前」です。岐阜県の美濃太田から郡上八幡市方面まで走っている「長良川鉄道」の駅です。田園風景のなかの駅、ローカル線の旅が好きな私には、とっても素敵な風景でした。この駅から10分程あるいたところに、市役所、そしてわかくさプラザ・学習情報館や体育館などの相当に立派な施設が並んでいるのです。

■今回、関市には、鉄道で移動しました。自宅のある奈良から京都まで近鉄。京都から名古屋までは新幹線。名古屋から美濃太田までは特急「ワイドビューひだ7号」、美濃太田から関市までは「長良川鉄道」と、ちょっとした鉄道旅行を楽しむことができました。「長良川鉄道」には初めて乗車しました(いわゆるディーゼルカーです)。しかも、美濃太田駅には、駅弁の立売(釜めしを販売されていました)されている方をおみかけしました。今時、駅弁の立売なんて、めったに拝見することはできません。わかりますか?立売って。「帯のついた長方形の箱に駅弁や茶を入れ、首から下げホーム上を歩く人」・・・といっても、若い学生の皆さんはわからないだろうな…。

■ところで、「長良川鉄道」、経営がなかなか厳しいようです。列車のなかに、下のような壁新聞が張ってありました。小学生が取材・編集・発行されています。いいですね〜。赤字ローカル鉄道をなんとかしたいと、いろいろアイデアも提案されています。
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関市で講演会

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■岐阜県の関市で、お話しをさせていただきます。そろそろ、講演の準備をしないと…。

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