「淡海ヨシボランティア」に参加しました。

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▪️今日は、公益財団法人・淡海環境保全財団が主催する「淡海ヨシボランティア」のイベントに参加させていただきました。場所は、野洲市の須原地先(あやめ浜)です。今日のイベントには、3グループが参加されていたようです。そのうちの2グループは地元滋賀県の企業の社員の皆さんでした。親子連れで参加されている方もいらっしゃいました。私は、財団の職員さんにお誘いいただき、参加させていただきました。県のヨシ群落保全審議会のメンバーなので、会議だけでなくもっと現場に出かけなくてはとの思いから参加させていただきました。楽しかったんです。

▪️昨日は大雨でしたが、今日は快晴。ボランティア日和でした。淡海環境保全財団のヨシ苗育成センターで育てられたたくさんのポットに入った苗(たしか、200個でしたか…)を、それぞれが移植ゴテで浜に穴を掘って、ポットから取り出した苗を植えていきました。人数が多かったこともあり、作業自体は30分ほどで終了しました。きちんと苗が活着してくれると嬉しいです。このヨシ苗ですが、この浜に生えていたヨシを「親」として、そこから苗を増やしていったのだそうです。いろいろ配慮されていますね。
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▪️もともとは、もっと水辺に植えていたそうなのですが、このあたりは風が吹くと強い波がやってきます。今日も、そのような日でした。すると、せっかく植えた苗も活着する前に流されてしまうようです。ということで、今回は、少し波で流されないように、陸側に苗を植えていきました。

▪️ボランティア活動の最後には、地元の松沢松治さんがご挨拶をされました。ご挨拶の中で印象に残ったことが2つありました。1つは、国が実施した超巨大事業である琵琶湖綜合開発で、このあたりのヨシ群落が失われてしまったことです。今は、湖岸に湖州道路が走っていますが、これは治水事業の一環として建設されたもの、道路とはいっていますが、堤防なのです。正式には「湖岸堤・管理用道路」と言います。琵琶湖周辺において、洪水時に浸水被害の恐れ がある地盤標高の低い地域(全長約50.4kmの範囲)に設けた堤防なのです。このような事業により、水害の被害に遭うリスクが下がったわけですが…。

▪️ 2つめは、昔はどんなに風が強くても琵琶湖の水が濁ることはなかったというお話でした。松沢さんによれば、大きな河川からの砂の供給がなくなってしまい、砂地だった湖底に泥も混じるようになったために、濁るようになったのだそうです。風が強く吹くと湖底の泥が巻き上げられ濁るのです。治水・利水事業により大きな河川からの砂の供給が滞ってしまうと、これまであった砂浜が少しずつ欠けていくことになります。ヨシは、砂が堆積するような場所に真っ先に生えてくる植物ですから、砂浜がかけていくとヨシ群落も衰退していくことになります。

▪️人間の行ったことに対して、自然は素直に反応しているのです。その自然の応答にきちんと耳を傾け、自然のもつ力に寄り添うようにしながら、松沢さんの記憶にある、かつてのようなヨシ群落を復活させていく必要があります。そうそう、2週間前は、この浜の横の歩道を一生懸命歩いていました。「びわ100」です。
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西の湖(近江八幡市)の葦地(よしじ)を見学

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▪️1993年、淡海環境保全事業財団が設立されました。2012年には、公益財団法人に移行しました。設立から、昨年で30年を迎えました。そのタイミングで「淡海ヨシのみらいを考える会議」が設立されました。私はこの会議のメンバーです。10月25日(金)に、さまざまな職業の方達、しかし琵琶湖のヨシ群落に強い関心をお持ちの皆様と一緒に、「現地見学会」に参加させていただきました。午前中は、公益財団法人・淡海環境保全財団の「ヨシ苗育成センター」を訪問して、財団の職員の方から、ヨシ苗育成事業、ヨシ紙事業、ヨシ腐葉土事業に関して丁寧な説明を受けました。午後からは、見学の場所を近江八幡市にある西の湖の円山に移しました。特定非営利活動法人「まるよし」の皆さんが活動されている葦地(よしじ)を訪問し、「まるよし」の代表である宮尾陽介さんに解説していただきました。

▪️トップの写真、刈り取ったヨシを乾燥させるためにヨシの束を寄せ合わせて立てます。これを「丸立て」というようです。ヨシ刈は冬に行われますので、季節外れの風景になるのですが、この場所が近々ヨシをテーマにしたイベントを「まるよし」さんで開催するとのことで、そのために「丸立て」を用意されたようです。ちなみに、この円山のヨシは大阪で開催される万博に運ばれ使われるとのことでした。円山には、ヨシ業者さんがおられます。産業としてヨシを栽培して、刈り取り、ヨシの商品を製造・販売されているのです(下の2枚の写真は、そのようなヨシ業者さんの作業場を撮ったものです。)。そして、それらのヨシを栽培する葦地は個人の所有地なのです。公有水面のヨシ群落は開発や土木工事により減少してしまったのとは異なり、ヨシ産業が存在し、ヨシを刈り取る土地も私有地であるため、このあたりのヨシ群落は残っていると言えるのかもしれません。ただし、かつてのようにたくさんのヨシ業者さんがいるわけではありません。中国から安価なヨシが輸入されることで、たくさんおられたヨシ業者さんの数もずいぶん減っています。

▪️ヨシについては、以下の短い説明が役に立つかもしれません。特に、「過大に評価されてきた水質浄化機能」に関しては注文していただきたいと思います。ヨシと言えば、「水質浄化」と多くの皆さんが思い込んでこられたように思いますが、そうではないことを専門家が指摘しています。では、ヨシ群落にはどのような機能があるのかということなのですが、「湖国の原風景を象徴する景観の形成、環境教育の場」、「鳥類・魚類などの生殖・繁殖の場」、「ヨシ産業や暮らしを支えてきた資源の供給」の3つが挙げられています。
「琵琶湖ハンドブック三訂版」7-7 ヨシ
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20241101nishinoko_yoshi6.jpg▪️さて、特定非営利活動法人「まるよし」の宮尾さんからは、次のようなお話をお聞かせいただきました。上の写真ですが、真ん中に水路があり左右にヨシ群落が広がっています。左は、毎年きちんとヨシの刈り取り、火入れ等の作業がきちんと行われているヨシ群落です。右の方は、ヨシを刈り取る人が不足することで(高齢化で作業が大変になってこられた)、ヨシ刈ができなくなっていたヨシ群落です。宮尾さんたち「まるよし」では、3年前からこの土地でヨシ刈を始められました。まだ、左のヨシ群落のようにはなっていません。所々にオギが生えています。宮尾さんによれば、ヨシ刈が行われずに、そのまま腐って堆積していくとそこは水気のない乾いた土地になっていきます。そのような場所にオギが生えてくるとのことでした。宮尾さんたちが取り組んでいるヨシ群落も、きちんと管理をしていくことで、右のようなヨシ群落に少しずつ戻っていくのかもしれません。

▪️最後の写真は、宮尾さんがヨシ群落に渡っているところです。ヨシ群落には橋がかかっていません。この船を使って対岸のヨシ群落に移動するのだそうです。今後とも、宮尾さんには、特定非営利活動法人「まるよし」の活動状況や、円山や西の湖の周囲のヨシ群落の保全や利用等についていろいろ教えていただきたいなと思ってお願いしています。「まるよし」さんでは、ヨシの活用に力を入れておられます。現在は、岐阜県の業者さんや研究者とも連携して、ヨシを使った建築資材(ボード)の商品化に取り組まれています。琵琶湖のヨシ、現代的な文脈の中で、再び積極的に活用されるようなアイデアをもっと考えていかなければなりません。

滋賀県ヨシ群落保全審議会

▪️昨日の午前中、「第40回滋賀県ヨシ群落保全審議会」が開催されました。審議会ですから、多くても年に2回ほどしか開催されませんが、これまで琵琶湖環境部の担当課とは、綿密に連絡をとりあい、審議会でも丁寧に議論をしてきました。私がこの審議会のメンバー、そして会長になったは2015年からですから、今年度で10年目になります。年に1回か2回の開催回数ではありますが、ずいぶん長くこのヨシ群落の保全に関わってきました。個人的にも色々勉強になりました。

▪️ところで、私がこの審議会のメンバーになった頃、そしてそれ以前は、琵琶湖総合開発のような大規模な巨大国家プロジェクトによって減少したヨシ群落を、造成によってどう量的に増やしていくのかを重視していました。しかし、面積的には一定程度回復してきた段階で、様々な観点から望ましいヨシ群落をどう維持していくのか、質的に回復していくのか、そのあたりに議論の焦点が写っていきました。「量」から「質」への転換です。ヨシ群落と人や地域との関わり、産業との関わりが希薄になり、ヨシ群落が望ましい状況ではなくなってきています。人の手が加わらなくなって里山が荒れていることは知られていますが、同じように、ヨシ群落も人の手が加わらなくなって荒れてきているのです。

▪️ヨシ群落が荒れているとはどういうことなのか、望ましいヨシ群落とはどういう状況なのか、立場や価値観によって異なります。たとえば、鳥類の保護を大切にされている方達が考える望ましいヨシ群落と、葦簀等、ヨシを地域産業の資源として使っている葦業者さんが考える望ましいヨシ群落とでは、かなりの違いがあります。ただ、多くの皆さんは、このままではダメだという思いを共有されているのだと思います。ヨシ群落の保全を気にしながらも、異なる立場の人たち、異業種の人たちが、どうすれば連携していけるのか…そのことが大切になってきているように思います。

▪️そのような連携を促進するためには、これまでのヨシ群落保全政策の基本的な視点、ヨシ群落を「守り」・「育てる」・「活用する」に加えて、ここからは個人的な意見ですが、「つながる」(「異業種」の方達が)・「知らせる」(ヨシ群落に関わる様々な情報を共有する)・「ほめる」(それぞれの前向きな取り組みを社会的に評価しあっていく)が必要なのではないかと思っています。また、審議会だけでなく、もっと機動力ある「情報交換の場」「連携促進の場」の創出が必要だとも思っています。

▪️昨日の審議会では、まず令和3年12月に改訂された「ヨシ群落保全基本計画」の概要説明があり、昨年度の取り組みの実施状況について、維持管理についての説明が行われました。特に厳しいなと思ったことは、ヨシ群落に生えてくるヤナギが巨木化して、群落の多様性が失われている場所があるということです。砂州のような場所にヨシがまず生えてきます。当初は「ヨシ主体の群落」なのですが、しだいに「混成群落」となり、最後は「ヤナギ主体の群落」に移り変わると言われています。以前は、ヨシ刈が盛んに行われて、ヨシ群落には人の手が加わっていました。生えてくるヤナギも、すべてではないしろ、湖岸の人びとによって伐採され、燃料等に活用されていました。人の手が加わることで、ヤナギ主体の群落になることはなかったのです。もっとも、審議会で問題にしているのは、「滋賀県琵琶湖のヨシ群落の保全に関する条例」により指定されている「保護地区」・「保全地区」・「普通地区」のヨシ群落になります。

▪️このようなヨシ群落のヤナギに関しては、これを伐採していくことになります。今は、伐採して薪にしています。そしてストーブ等の燃料を求めている方達に無料で配布しています。無料なんです。ホームセンターでも薪は売っています。一束1000円ほどします。もし、湖岸の伐採したヤナギを販売して、その収益を、ヨシ群落の保全に必要な資金にすることができれば良いのですが…。まず、商品化するには手間と人手が必要になります。費用が発生します。その費用は価格に加わります。値段も高くなりますね。加えて、もし商品になって利益が上がったとしても、その利益をヨシ群落保全のためだけに使うことは、現在の県の仕組みでは難しいという話を聞きました。なんとかならないものでしょうか。薪以外に、ヤナギを使えないのでしょうか。まな板に向いている、床材にも使われることがあると聞いています。ヤナギの利用法について、もっと知恵や情報が欲しいです。

▪️巨木化していくヤナギは、そして巨木化とまでいえないけれど、成長しつつあるヤナギは、どの群落のどのあたりにあるのでしょうか。その実態を把握しなければなりません。このことに関して、思いついたことがあります。琵琶湖やヨシ群落に関心をお持ちの多くの県民の皆さんに参加していただき、巨木化したヤナギの情報を集約していくことはできないだろうかということです。足場の問題がありますが、危険性がないということであれば、メジャー1つで「メタボ化したヤナギ」を確認することができます。また、「メタボなヤナギを探せ!!」です。電子タグを使うというのはどうでしょうか。里山の落葉広葉樹を活用していくために、樹に電子タグを打ち込み、情報を管理するということが行われています。これをヨシ群落のヤナギにも応用展開できないでしょうか。

▪️昨日は、事務局より「ヨシ群落info」の提案がありました。前回の審議会までは、「ヨシ群落カルテ(仮称)」という名称で呼んでいましたが、今回からは名称が変更になりました。これはどういうものなのか。ヨシ群落そのもののに関する情報と、ヨシ群落の保全に関わる団体の情報の2つから構成されています。形式はカードのようになっています。そして、それらの「ヨシ群落info」を Googleのマイマップを活用して地図上でつなげていく予定になっています。かなり簡単に説明してしまいましたが、こうやってヨシ群落の状況を社会的に共有していく予定になっています。できれば、県庁だけでこの仕組みを運用していくのではなく、この「ヨシ群落info」の活用の仕方をオープンに議論したいところです。

▪️このようなことも含めて、機動力ある「情報交換の場」「連携促進の場」の創出が必要だと思うのです。どうしたものでしょうね。公益財団法人・淡海環境保全財団では、「淡海ヨシのみらいを考える会議」を設立しています。私もそのメンバーです。この会議に、いくつかの提案をしてみようと思います。

公益財団法人・淡海環境保全財団「ヨシ苗育成センター」

20241026ikubyou_center1.jpg ▪️1993年、淡海環境保全事業財団が設立されました。2012年には、公益財団法人に移行しました。設立から、昨年で30年を迎えました。そのタイミングで「淡海ヨシのみらいを考える会議」が設立されました。私はこの会議のメンバーです。先週の金曜日には、さまざまな職業の方達、しかし琵琶湖のヨシ群落に強い関心をお持ちの皆様と一緒に、「現地見学会」に参加させていただきました。

▪️午前中は、まず公益財団法人・淡海環境保全財団の「ヨシ苗育成センター」を訪問して、財団の職員の方から丁寧な説明を受けました。「淡海環境全財団」(https://www.ohmi.or.jp/zaidan/)は、いくつもの事業に取り組んでおられますが、そのうちのひとつが、「ヨシ群落の保全」です。具体的には、①ヨシ群落に関する県からの委託事業、②ヨシ自然環境学習事業、③保全活動支援、そして、④ヨシ苗育成事業、⑤ヨシ紙事業、⑥ヨシ腐葉土事業の6つです。このうちの④・⑤・⑥については、草津市の下物(おろしも)にある下物ヨシ苗センターで取り組まれています。

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20241026ikubyou_center4.jpg ▪️2段目左の写真、茶色い大きなマット、これはヤシガラでできています。4ヶ所に切れ込みが入っています。ここにポットで育てた苗を入れて湖岸に設置していきます。もともとは、ニゴロブナを対象とした魚類の産卵・育成場の造成を目的に使用されていました。右の写真、ヨシが成長していますが、これらは全てこのマットで育てられたヨシです。立派です。このヨシたちは、地下か汲み上げた地下水で育てられています。地下水に鉄分が含まれているため、少し茶色く見えていますが、これは汚染しているわけではありません。

▪️3段目左と右の写真はポット苗です。湖岸への植栽に使われます。植栽ボランティア活動向けに生産・販売されています。こういうお話もお聞きしました。湖岸の土木工事でどうしてもヨシ群落をいったん取り除かねばならない場合、あらかじめ、その場所か近い場所に生えている遺伝的に差異がないと考えられるヨシを親木として増やしていきます。そしてポットやマットで成長させて、工事が終了した後、再び植栽していくのだそうです。

▪️4段目の写真。財団では刈り取ったヨシの利用に関しても力を入れておられます。そのひとつが、ヨシ腐葉土事業です。ヨシを粉砕した後に発酵させたもので、土壌改良剤として販売されています。特に、菊の栽培に向いており、全国の菊愛好家が購入して利用されているとのことでした。

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▪️5段目の写真。おそらく環境学習の一環として実施されるヨシ簀編みの道具です。このヨシ簀編み、自分でもやってみたいと思っています。琵琶湖や周辺の内湖のヨシを使ってヨシ簀を編み、自宅で酷暑の夏の日差しを和らげるために使用する…そのようなことを思っているのです。どれだけエアコンの電気代が節約できるのだろう、二酸化炭素排出を減らせるのだろう…。まあ、そんなことができたらいいなと妄想しています。

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▪️ヨシ群落にはヨシだけでなく他の植物も生えてきます。手入れが悪いヨシ群落だと、刈り取れられることがないのでヨシが腐敗して溜まっていきます。少しずつ乾燥した陸地へと変わっていきます。そういう場所にオギが生えてくるのだそうです。ヨシもオギも同じイネ科の植物ですが、ヨシと同じように利用はできないそうです。ヨシ刈の際には取り除かねばなりません。ではどうやって見分けるのか、そのことを見分け方を丁寧に説明されています。午前中、財団の職員さんに丁寧に説明を受けました。知らないことがたくさんありますね。勉強しなくちゃ。5段目右の写真と6段目は、職員さんがヨシとオギの違いを説明しているところです。オギは葉の真ん中に白い線があります。花についても、形状が違います。オギの方が華やかな雰囲気があります。ということで、この穂から種をきちんと取った後、飾り物のスワッグの材料などに使われるのだそうです。なるほど。66歳のおじいさんですが、スワッグにとても関心があります。

魔界への誘い…

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▪️昨日は、滋賀県庁を訪れて、ヨシ群落の保全等に関していろいろお話を伺い、ディスカッションを行いました。ディスカッションのポイントは多数に渡りますが、とても気になっていることは、ヨシ群落の「ヤナギ林化」という問題です。ヨシを中心としたヨシ群落に、たくさんのヤナギの樹が増えており、しかも巨木化しているのです。望ましいと判断されるヨシ群落ではなくなります。人の手が加わることで、ヨシ群落は維持されてきましたが、今はそうではないのです。人の手が加わらなくなる。人の関心が薄くなる。そういった環境は、「質」が劣化していきます。

▪️ディスカッションが終わったのが夕方だったということもあり、予定通り( ? )大津駅前のいつもの居酒屋「利やん」へ。すると、すでにご常連のお1人がカウンターに座っておられました。そのご常連と飲みながらお話をしていると、もう1人のご常連が来店。ということで、カウンターからテーブルに移動して呑みながら歓談。学生スポーツの話で盛り上がりました。真ん中のご常連、学生時代はアメリカンフットボールをされていて、お会いするといつもアメフトの話題で盛り上がります。なんですが、私は7時半前に帰宅しました。良い子ですから。真ん中のご常連に持って頂いたのが、今日入った芋焼酎の一升瓶です。「特約店限定流通品 魔界への誘い 紅はるか」です。魔界…って…。女将さんには(呑めないけれど)、私の好みを伝えてあるので、問屋さんで私の好みの芋焼酎を仕入れてくださっています。いつもありがとう。

公益財団法人淡海環境保全財団「淡海ヨシみらいフォーラム」

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▪️今日は、公益財団法人淡海環境保全財団の「淡海ヨシみらいフォーラム」(大津市民会館小ホール)に参加しました。楽しかった〜‼️

▪️ご報告をいただいたのは、環境学習のボランティア団体の皆さん、国の研究機関の研究者、ヨシの活用に取り組んでおられるNPOの理事長、カヤックを使ってヨシ群落をはじめとする琵琶湖の環境学習に取り組まれている企業の社員さん、ヨシを使った繊維で服飾メーカーとコラボされている企業の関係者の皆さん。フロアの方では、そのようなコラボをサポートする地域の金融機関の皆さん、総合学習に取り組む中学校教員の皆さん、ヨシ群落保全に取り組む滋賀県庁の職員さん、ヨシを使った文房具を販売されている企業の社員さん…。

▪️共通項はヨシですが、普段は「異なる世界」で活躍されている皆さんです。今日は、そのような「見えない壁」を超えた異業種交流ができたように思います。このような異業種交流の場がもっと増えてほしいし、このような場から、面白いアイデアや、新たな連携や事業が生まれてきたら素敵だなと思っています。今日、私はコーディネーターという役割で参加して、ディスカッションの進行を務めましたが、皆さんと一緒に、厳しい状況の中でも、未来に向けての可能性を紡ぐことができたのではないかと思います。

▪️話は変わりますが、明日は、いよいよ「びわ100」(びわ湖チャリティー100km歩行大会)です。第3回、4回、5回、6回、9回、過去5回ともなんとか「完歩」してきたので、今回も完歩できるようにがんばりたいと思います。今回は、「ファイナル」です。これが最後。だからこそ、完歩を目指します。

「ヨシみらいメンバーズ登録証」

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▪️公益財団法人 淡海環境保全財団から「ヨシみらいメンバーズ登録証」が届きました。私も、財団の方で組織された「淡海ヨシのみらいを考える会議」のメンバーの1人として登録されたようです。このヨシに関心のある人たちが、ゆるやかにネットワークをつくり、そのネットワークの中かから、琵琶湖のヨシの活用やヨシ群落の保全活動に関する知恵が生み出されてきたら素敵だなと思っています。ただの環境社会学者にできることは限られているわけですが、他の皆さんと力を合わせて活動していきたいと思っています。

「(仮称)淡海ヨシのみらいを考える会議」設立に向けたシンポジウム

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▪️今日は、南草津で開催された「『(仮称)淡海ヨシのみらいを考える会議』設立に向けたシンポジウム」に参加しました。一般公開されるシンポジウムとは違い、ヨシに関係する皆さんのためのシンポジウムでした。「なんで脇田がヨシやねん」という突っ込みが入ると思いますが、滋賀県の「ヨシ群落保全審議会」の会長ということでお呼びいただきました。

▪️京都大学の深町加津枝さんから問題提起をしていただき、琵琶湖ヨシとヨシ葺き屋根の伝統を受け継ぐ真田陽子さん (葭留勤務、一級建築士)と、淡海環境保全財団の瀧口直弘さんから活動発表をしていただいた後、参加者26人で車座になって、ヨシについて熱く語り合いました。ヨシ業者の皆さん、ヨシを原料に使う文房具の企業の皆さん、環境教育の関係者、ヨシを原料に使う繊維会社の方、地域でヨシ群落の保全に取り組む皆さん、多種多様な関係者がお集まりくださいました。

▪️私はその際のコーディネーターを務めました。皆さんから積極的にご発言いただきました。ヨシに関係する様々な「異業種」の皆さんが交流するからこそ、大変楽しく有意義な時間を過ごすことができたのだと思います。ありがとうございました。

【追記】▪️このシンポジウムを企画・運営された「淡海環境保全財団」の職員の方から、メールが届きました。参加者は限られていますが、アンケートをとったところ、「全体構成にストーリー性があって良かった」というご意見や、「コーディネートが非常に良かった」というご意見を複数いただけたようです。ちょっとフランク過ぎたかなと若干の反省もしていますが、堅苦しなくないように、そしてユーモアを伴うことを心がけ、しかも全体のディスカッションがうまく噛み合うことを意識しながらコーディネートを行いました。もちろん、参加者の皆さんのご協力もあってうまくいったのかなと思います。改めて、参加者の皆さんには御礼を申し上げます。ありがとうございました。

ヨシを使った生地で作られた法被

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▪️この法被、今日開催された、第39回滋賀県ヨシ群落保全審議会の中で紹介されました。背中は、MLGs(マザーレイクゴールズ)です。

▪️この法被を作ったのは、大阪市枚方にある株式会社「たまゆら」さんです。「たまゆら」さんでは、「企業参加でヨシ刈りを行い、そのヨシを利用して参加した企業のユニフォーム等を作成する」、そういうサービスを展開されています。また、「たまゆら」さん自身もヨシ刈りを行っておられます。ちなみに、ヨシから生地を製作しているのは高島市の複数の企業さんです。高島市は、元々、繊維産業が参加な地域です。その「伝統」の上に、このようなヨシを活用したこのような新しい事業が行われているわけです。この法被は、「たまゆら」さんから滋賀県に贈られたものです。ちなみに、2025年に開催される大阪・関西万博のユニフォームにこのヨシを使った生地が利用される予定になっています(←は今日の審議会での資料をもとに書いています)。

▪️審議会の方ですが、全ての委員の皆さんが熱心にご発言くださいました。議長を務めていますが、今回も委員の皆さんからの活発なご発言からいろいろ勉強させていただきました。ありがとうございました。

ヨシ群落の保全活動と企業とのネットワーク

20230905yoshi.jpg▪️昨日は、滋賀県庁の琵琶湖環境部・琵琶湖保全再生課を訪問しました。諸々の打ち合わせを行いました。写真はその際に見せていただいたものです。ヨシで作ったコースターです。これは岐阜にある企業さんが試作されたものです。西の湖のヨシを有効利用して建築資材(内装材)を製造しようとされています。

▪️他にも、ヨシを作業服の繊維の原料の一部として使用されている大阪の企業さんもおられます。こちらは、湖西、高島のヨシ。もっとヨシを使ってみたいとお考えの企業さんが増えてほしいし、ヨシを媒介に企業さん同士のコラボが生まれてほしいと思います。そして、そこで生まれた利益が、地域に根ざしてヨシ群落の保全に取り組む皆さんの背中を後押しするようにもなってほしいと思います。ヨシ群落の保全活動と企業とのネットワークが拡大していくことを期待しています。

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