第7波

■担当している授業を履修している学生さんの中で、新型コロナウイルスに感染された方がおられるようで、先日のことですが、大学の健康管理を担当する部署から「感染した学生さんたちへの授業配慮をお願いしたい」とのメールが3通ほど届きました。身近な知り合いの学生さんたちの中からも、コロナに感染したり、濃厚接触者になる人が以前よりもたくさん出てくるようになりました。新型コロナウイルスの感染が急拡大し「第7波」に突入する中、状況は以前より相当厳しくなってきていることを実感します。

■実際、感染者数は、2022年7月18日(月)~7月24日(日)でぐんと増えてしまいました。7月に入ってから、1週間ごとに感染者数が約2倍なって増えてきました。正確な感染者数は、大学のホームページできちんと報告されています。感染者数の増加は、他大学のホームページを拝見しても同様のようです。前期の授業が終わり試験期間に入っていますが、学生の皆さんはきちんと試験を受けられているでしょうか。心配しています。

■加えて課外活動です。龍谷大学吹奏楽部でも非常に慎重に対策を講じて練習をしています。どこの大学や学校も同様でしょうが、それでも、感染する時はしてしまいます。非常に残念ですが、これは仕方がありません。龍谷大学のルールで、1人でも濃厚接触者が出ると、その人の陰性が確認されるまで練習は中止になります。コンクール前の大変大切な時期ですが、こればかりは仕方がありません。実際、コロナ感染者が多数出たため、コンクールを辞退する学校も出てきているようです。コロナを完全に防ぐことは不可能です。そのような厳しい状況ですが、龍谷大学吹奏楽部の部員の皆さんたちは、全国大会で金賞受賞を目指して練習に励んでおられます。その目標を実現させてほしいと思います。コロナがなければ、私も気楽に練習を見学に行くのですが、最近は見学を控えるようにしています。

■この投稿に関連する記事です。ヤフーニュースですので、すぐにリンクが切れるかと思いますが。
夏休みの部活どうしたら? 感染防止と両立困難 悩む学校現場

芋焼酎「薩摩宝山」

20220730toshiyan.jpg ■大津駅前のいつもの居酒屋「利やん」です。先日、撮った写真です。常連=お店の維持会員ですので、定期的に「利やん」に通っています。いっとき、お客さんが増えてきたかな〜と思っていたら、第7波に突入したら、ドーンとお客さんが減ってしまいました。まあ、そうなりますね。先日は、私と、「一見さん」らしき方がお一人。

■写真は、現在、お店にキープしている芋焼酎「薩摩宝山」です。調べみると、こちらの芋焼酎は「綾紫」(あやむらさき)という、皮も中身も紫のサツマイモを原料に使っているようです。すごく甘い良い香りがします。ちょっとフルーティーな感じです。それほど辛口でもなく、口当たりはとても良い感じです。この「薩摩宝山」、もうじき空になります。新しい一升瓶も、この「薩摩宝山」にしようかなと思っています。

■来週の月曜日は、徳島県からお客さんがやって来られます。地域活性化に取り組む若者です。キャンパスは違うけれど、同窓生でもありますね。私の大学院にもいわゆる「もぐり」で来られていました。懐かしいな〜。月曜日は、ビール、近江酒、そしてこの芋焼酎を楽しみながら、琵琶湖のビワマスをいただこうと思います。

教授会懇談会と深草キャンパス施設整備計画に関する説明会

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■昨日は、16時から社会学部の教授会懇談会と、深草キャンパス施設整備計画に関する説明会が開催されました。

■2025年度に、社会学部は京都の深草キャンパスに移転・改組します。まず懇親会では、参加した教員がグループに分かれて、計画中のカリキュラム案に関してディスカッションを行いました。

■コロナ禍で対面で会議をする機会がぐんと減っていますが、今日はひさしぶりに実際に会って話をしました。オンラインの会議だと無駄な話ができません。しかし、昨日は対面で、しかも会議ではなく懇談会。自由に話をすることができました。非常に有意義な時間でした。

■あくまで個人的な意見ですが、職場には、やはりこういう「場」が必要だと思います。個人的な意見と書きましたが、それはオンラインだけで十分という教員もおられるからです。このあたり、なかなか難しいですね。一見、無駄の多い、こういう「場」から、そして制約条件の少ない「場」から、面白いアイデアが出てきたり、抜け落ちていた課題に気がついたりすると思うのですが…。で、あくまで個人的な意見です。

■懇談会の後は、これから実施される深草キャンパスの施設整備についての説明が、模型をもとに行われました。社会学部の講義や実習が行われる予定の、新しく建設される校舎もその一連の施設整備の中に入っています。いろんな意見が出てきました。私からは、改組後の新カリキュラムの柱と整合的な空間構成にしていただきたいと、設計会社の皆さんにお願いいたしました。現在は基本計画の段階ですが、実施設計の段階できちんと対応していただけると思います。

■昨日はとても有意義な時間を持つことができました。ただ、私自身は定年退職が迫ってきているので、新しい校舎で仕事をするのは2年だけということになります。ちょっと、その辺りは寂しいのですが仕方がありませんね。

「総合的な探究の時間」と卒論の研究テーマの絞り込み

■7月28・29日、8月1日の3日間で、3回生ゼミの夏期集中面談を行います。対面式は難しいので、zoomを使った面談にします。今年は、ゼミ生の人数がすなくなめで12人です。1人30程度、面談を行なってもらいます。面談の目的ですが、卒業論文のテーマを明確にしていくことにあります。まだ焦点化…というレベルにまではいかないと思いますが、少なくとも今よりもう少し絞り込んでいきます。

■本当は、3回生になってゼミに所属する以前に、一定程度、自分が関心のあるテーマに絞り込みをかけて、その関心をもとにどのゼミに所属するのかを考えて欲しいと思っています。しかし、私見では、現在の社会学部社会学科のカリキュラムは、そのような問題関心の絞り込みに相応しい形にはなっていないように思います。問題意識が曖昧なまま、ゼミの所属を決めて、ゼミに入ってから、自分は何を研究するのかを考える…そういうパターンの人が多いのではないかと思います。しかも、1回生の入門ゼミ(「社会学入門演習」)は1セメスター(1年次前期)に開講されますが、その次の演習(「基礎演習」)は4セメスターに開講されることになります。ほぼ1年間、演習形式の授業を受けないことになります。本当は、この1年間で自分自身の問題関心を絞り込んでいって欲しいのですが、それは各自に任させることになります。各自で履修登録をした授業を受けながら、そのような問題意識の絞り込みをやっていける人は良いのですが、そうでない人は(こちらが圧倒的に多数派)、状況に流されるままにゼミに所属してしまうことなります。これは、個人的な見解ですが。これは大変困ったことだと思うのです。

■さらに、個人的な見解を付け加えれば、大学に入学する以前から、つまり高大連携事業の段階から、実質的なカリキュラムは始まっているべきかとも思います。高校では、2022年度より「総合的な探究の時間」に取り組むことになっています。この「総合的な探究の時間」という授業では、これまでの知識習得型ではなく、生徒の皆さん自身が疑問や関心を持ったテーマについて探究すべき具体的な課題を設定し、調査や実験、プレゼンテーションを行っていくことが求められているといいます。大学のカリキュラムも、このような新たな「総合的な探究の時間」を経験した人たちは、大学の授業において何を期待するのでしょうか。本当は、その辺りのことを、高大連携事業の中で考え、新たな事業に取り組んでいくべきなのでしょうね。もし、このような「総合的な探求の時間」と大学の高大連携事業がうまくつながるようになると、その後に続くカリキュラムはどうしていくべきなのでしょうか。その辺りの見通しも、きちんと立てておく必要があります。

■社会学部は、2025年度に深草キャンパスに移転します。組織も改組して、新たなカリキュラムで出発します。現在、そのカリキュラムを具体化していく作業に(私よりも)若い教員の皆さんを中心に取り組んでいただいているわけですが、ここに書いたようなことについてもしっかりご認識いただきたいと思っています。時間をかけて、入学前から(0年次から)、少しずつ無理なく自分の問題意識を絞り込んでいくことができると思うのです。

前期最後のゼミ

■今日は、2限が1回生の「社会学入門演習」、4限が3回生の「社会学演習IA」でした。それぞれの前期最後のゼミになります。両方ともひと通りやるべきことを済ませてきたので、今日は、学生の皆さんにいろいろ話を聞かせてもらうことにしました。ゼミ生、お互いにとっても、良い刺激になるのではないかと思っています。

■1回生の入門演習では、大学に入学して約4ヶ月が経過して、今何を思っているのか、どんなことを感じているのか語ってもらいました。大学の中で、あるいは学外で、いろんな活動や取り組みをしながら少しずつ経験を積み重ねている人がいる一方で、自宅と大学を往復しているだけで終わってしまったという人もいました。アルバイトをしてみたいのだけど、アルバイトを募集しているところに電話をすること自体が、ドキドキしてなかなかできない…という人もいました。笑顔のまま黙っていましたが、内心では「可愛らしい〜」と思いました。私が担当したクラスの中だけでも、いろんな大学1回生がいます。こういうのは慣れですから、頑張ってトライしてみてほしいです。それぞれ、「自分が理想とする素敵な大人」になれるように、いろんな経験を積み重ねていってほしいと思います。

■3回生のゼミでは、夏期休暇中の予定について聞いてみました。多くのゼミ生がインターンシップに参加する予定になっていたり、現在、申し込みをして結果待ちという感じでした。インターンシップの間に、社会調査実習に取り組み、卒論の研究に取り組み、アルバイトをして、旅行をして、家が農家なので稲刈りの手伝いをして…と、それぞれに多忙な夏期休暇になりそうです。まあ、その一方で、アルバイトだけで何も予定がありません…という人もいました。

■まあ、人それぞれなのですが、それでも、自分が学生だった時代とは全然違っているなあと思ってしまいます。私は大学院に進学したので、具体的な就職活動というものをした経験がなく偉そうなことは言えないのですが、今の学生の皆さんたちと比較すると、当時の学生はもっとのんびりしていました。当時の学生が怠けていたというよりも、それが普通の時代だったのです。

■当時のことですが、社会は少しずつよくなるはずだ…と信じることができました。経済も発展していました。『ジャパン・アズ・ナンバーワン』という本が売れて、日本人が日本の社会に自信を持つことのできた時代でした。これから、「VUCA時代」を生きていかねばならないと言われているZ世代の学生の皆さんには、信じてもらえないと思いますが。

『ステージ4の緩和ケア医が実践する がんを悪化させない試み』 ( 山崎 章郎、新潮選書)

20220726yamazakifumio.jpg ■先日お会いした高橋卓志先生からいただいた書籍です。筆者は、在宅での緩和ケアに取り組まれている医師の山崎章郎です。山崎章郎さんが、ステージ4であることがわかったのは、2018年の夏のことになります。そこからご自身が体験したことをもとに、話は進んでいきます。山﨑さんが選択した治療…というか、残された人生の生き方とは、ご本人も書いておられますが、多くの医師からは評価されないことのように思います。でも、人の人生を根本から考える時、大切なことは、余命の物理的な時間の長さではないと思うのです。残された日々を大切に生きて、人生を完全燃焼させていくことでしょう。それが、家族のような周囲の方達にとっても大切なことだと思うのです。もし、そう思われるよう出したら、この本は役に立つかもしれない。

■Facebookに、この本のことを投稿したら、職場の若い職員さんがすぐに購入して読み始めたと言ってくださいました。私の拙い紹介でもお役に立てたようで、嬉しかったです。その方も、ご家族を癌で亡くされているとのことでした。私の父親も、肺癌で亡くなりました。平均年齢まで生きて、最後は、抗がん剤治療で苦しみました。父親自身の選択ではありましたが、こういった治療が父にとって本当に良かったのかどうか、私にはよくわかりません。私が父の看病をしながら思ったことは、自分がどのように死んでいくのか、どのように余命を完全燃焼させるのか、若いうちからきちんと考えて、周りの家族にそのことを伝えておくことが大切だ…ということです。自分の父親にはそれができていませんでした。いわゆる終活というやつですね。終活は、早めに始める必要があるということを、結果としてですが、父は私に説明してくれたのだと思います。

ホール練習

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■昨日の晩、19時から、龍谷大学吹奏楽部は「ホール練習」を行いました。場所は、京都コンサートホールです。今年度の吹奏楽コンクールですが、京都府大会、そして関西大会ともにこの京都コンサートホールで開催されることになっています。ということで、今日はコンクール出場メンバーがコンサートホールに集まってきました。吹奏楽部の部員は190名いますが、コンクールに出場できるのは55名。部内のオーディションで選ばれた人たちです。

■ホールで練習したのは、コンクールの課題曲と自由曲、そして京都府大会で演奏する曲です。あわせて3曲です。京都府大会については、龍谷大学吹奏学部は招待演奏になります。招待演奏ですので、審査の対象にはなりません。龍谷大学は関西大会の演奏から審査を受けることになります。

■昨日は、練習中、ホール内のあちこちに移動しながら写真を撮りました。すると、私と同じように広報用の写真を撮っていた1人の幹部部員が近づいてきました。「脇田部長、(龍谷大学吹奏楽部が演奏する)課題曲と自由曲については、まだ曲名を公開していないので、それらの写真についてはSNSにアップしないようにしてくださいね」と笑顔でそっと注意してくれました(マスクしていたけれど)。「このじいさん、危ないな…」と思われたのかも知れませんね。大丈夫ですよ〜。楽器の種類や人数や配置から、わかってしまうかも知れませんものね。安心してください。写真は、京都府大会の招待演奏の曲の練習風景です。

■京都府大会は、大学のオープンキャンパスと重なり行くことができませんが、関西大会のホール練習(8/14)と関西大会(8/21)は、部員の皆さんに必ず同行いたします。体調管理に十分に注意した上で、全国大会に向けて練習を積み重ねてください。

庭の茗荷

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■庭の世話をする時間がありません。カメやメダカだけは世話をしないと死んでしまうので、メダカのいる鉢や池には水を足し、水槽代わりに使っているカメのコンテナの水を換えました。カメは気持ちがよさそうでした。もちろん、メダカにもカメにも餌をあげました。そうしていると、収穫できていないプチトマトに気がつきました。熟れすぎて割れてしまっていました。ごめんね。その向こうには茗荷が茂っているのですが、覗いてみると、いつのまにか地面から頭を出しているのです。すでに花を咲かせているものもありました。しまった…。ということで、慌てて、汗びっしょりになりながら収穫しました。こんなにたくさん。薬味だけでなく、練り物(さつま揚げ)と一緒に炒めて、中華風にして食べようと思います。甘酢漬けも良いかもしれません。

鹿の角

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■水曜日、仕事が終わった後のことになりますが、首の凝りを解消していただくために、いつもの鍼灸院に向かいました。メニエール病に至るまでにはなりませんが、相変わらず首や肩が凝って辛いのです。もっとも緊張性の頭痛はマシになりました。それはともかく、鍼灸院で治療を終えた後か終える前だったか、大津駅前のいつもの居酒屋「利やん」にいるKohki Kawakitaくんから連絡が入りました。「鹿の角が手に入ったので、あげるよ」との連絡でした。川北くんは、定年退職後、いろんなことにチャレンジしてます。川北くんは以前から農業もやっているのですが(兼業農家)、今度は猟師の資格を取ると言っていました。獣害対策かな。そんなこともあってか?!、どこかで手に入れた鹿の角を持ってきてくれたのです。川北くん、ありがとう。もちろん、「利やん」に行って鹿の角を受け取ることにしました。

■「利やん」に行くと、川北くんの横には、なかちゃん(中川俊典さん)が座っていました。アルミサッシ工事の社長さんです。なかちゃんと会うのは1ヶ月ぶりでした。もう何年も前のことになりますが、なかちゃんとは、ホノルルマラソンのタイムを競った仲なんです。なかちゃんからは、「わしの記録よりもワッキーが早く走ったら芋焼酎1本やる。もしワッキーが遅かったらわしが芋焼酎をもらう」という勝負を挑んでこられたのでした。結果として私が芋焼酎を受け取ることになったのですが、昨日も「あれが、今でも悔しい」と言うのです。しつこいな〜(^^;;。まあ、そんな感じで3人でカウンターに座り、アホな話をして楽しい時間をもつことができました。

■その裏側では、「地域エンパワねっと」でお世話になっている安孫子邦夫さんと、「大津の町家を考える会」の雨森 鼎さんがテーブルで飲んでおられました。お2人は仲良しです。時々、私も仲間に入れていただき3人で呑むこともあります。ということで、もちろんお2人ともお話をさせていただきました。そして、そのお隣のテーブルには、某和菓子の会社の社長さんSさんが。なーんだ、みんな知り合いだ。「利やん」はそういうお店なんです。ノーライフ ノー「利やん」。あくまで個人的な感覚ですが、大学の世界だけで生きていると息が詰まってくるような気持ちになります。この「利やん」のようなお店があり、そこで仲の良いご常連と短時間でも一緒に過ごすことで、気持ちが穏やかになります。まさに、アメリカの社会学者レイ・オルデンバーグのいう「サード・プレイス」(職場でも家庭でもない第三の場所)なのです。

■さて、鹿の角でしたね。これで何を作りますかね。キーホルダー、チョーカー、ペーパーナイフ、他にもいろいろ。万力と金鋸を買って楽しんでみます。

【追記】■下の写真は、2017年12月21日に撮ったものです。なかちゃんから手渡されている芋焼酎は「晴耕雨読」です。赤いセーターの男性は、当時、すでに龍谷大学社会学部を早期退職されていた原田達先生。左の男性は、お店のご常連の杉浦さん。常連の番付では、横綱級の方です。ちなみに、私は最近は自ら大関級と名乗っています。
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高橋卓志先生と鰻重

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■昨日は、大変お世話になった高橋卓志先生と昼食をご一緒させていただきました。ご病気から完全に回復されたとお聞きし、先生がご希望されていた鰻をいただきました。私は龍谷大学社会学部の教員ではありますが、先生が担当されていた「龍谷大学大学院実践真宗学研究科」の授業に、もぐりの院生として2年(半期2回)通わせていただきました。当時は、私のようなもぐり(授業料を払っていない)の院生が何人もおられました。いろいろ勉強になったな〜。

■ところで、高橋先生は、ご自身のご病気や入院治療の様子を丁寧にfacebookで報告されていました。治療中、絶食が続いて、とてもしんどい時のことだと思いますが、「元気になったら鰻を食べたい」という趣旨のことをfacebookに書いておられました。そこで、「回復されたら鰻をご一緒させてください」とお願いをしていたのです。今日はやっとその鰻が実現しました。お元気になられて、本当に嬉しいです。

■ここは、大津にある有名な鰻店です。高橋先生には、鰻重、ご満足いただけました。鰻重を召し上がっている時も、「こんなご飯を食べているときに言うことではないのですが…」とお断りになりつつ、病気治療をされていた当時のことを丁寧にお話しくださいました。絶対に活字にしていただきたいと思いました。「三人称の死」を支え見守ってこられた先生が、今度は「一人称の死」に向き合われたわけです。とても貴重なお話でした。高橋先生、ありがとうございました。

【追記1】■高橋卓志先生のことをご存知ない皆さんには、以下のリンク先の動画をご覧いただければと思います。特に、「こころの時代~人生・宗教~ NHK E」の1〜4の4つの動画がわかりやすいと思います。NHK「こころの時代」という番組の動画です。今、拝見すると、高橋先生のお声、少し高めですね。これは、いつ頃の番組なのかな。
https://takahashi-takushi.jp/movies.html

【追記2】■この動画の1 のなかで、「発心」(ほっしん)という言葉が出てきます。発心とは、厳密には、「悟りを得ようとする心を起こすこと。 菩提心 (ぼだいしん) を起こすこと。 仏門に入ること」という意味です。高橋先生が発心されたのは、1978年、20代最後に訪れた南太平洋の島、西ニューギニアのビアク島に、戦没者の遺族と共にこの島の慰霊の旅に赴かれた時のことです。この時、僧侶として生きることの強い決心を持たれたのです。この発心という言葉、広い意味では、良いことのために(何が良いかは別にして)、本気になって取り組むという意味になるのかなと思います。これは、様々な事業、それから学問にしてもそうです。私が専攻する社会学の場合ももちろんそうです。若い頃、指導教授の領家穰先生に、飲みながらよく叱られました。「脇田、本気になれ!!」。学問の発心。難しいですね。先日、早期にご退職になった原田達先生にお会いしました。原田先生は、発心という言葉こそお使いになりませんでしたが、その人が学問をせねばならないと本気に思うようになった、その人の学問の原点になった強烈な体験の重要性についてお話しくださいました。その例として、お名前は出しませんが、大変著名なご高齢のお一人の社会学者の例を出されました。原田先生はご本人から直接聞かれたそうですが、その社会学者の原点は「山村工作隊」だったのだそうです。「山村工作隊って何?」と思われる方は、お手数ですが、ご自身でお調べになっていただきたいと思います。ちょっと、「発心」という言葉について、ここにメモを残しておきます。

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