素敵な理髪店

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▪︎急に「飛蚊症」のような症状が現れました。糸くずのようなものが、目のなかに見えるのです。まわりの人たちから、一度、眼科で検診を受けたほうがよいと強く勧められたこともあり、月曜日、研究部の会議を早めに退席させていただき、大津市内の眼科にいってきました。結果ですが、生理的なもの、つまり加齢にともなう自然な現象で、病気が原因ではないので安心しなさいという診断でした。で、この糸くずのようなものはどうなるのか、消えないのだそうで。まあ、慣れるしかないとのこと…。ちょっとため息が出ますね。まわりの方たちにうかがうと、結構な人数の方たちが「飛蚊症」だということがわかりました。どの方も、最初は気になるけれど、次第に慣れてきて気にならなくなる…とのことでした。まあ、そういうものなんですかね…。ああ、しかし歳を取るとは困ったもので。

▪︎眼科からの帰り、お気に入りの建物にむかってみることにしました。理髪店です。木製の店名が少し剥がれていますが、「松本理髪館」と読めます。通常は左横書きでのところですが、こちらは旧時代の書き方で右横書きです。窓の大きさ。入り口の扉。壁の色。そして理髪店特有の可愛らしいサインポール。私の基準からすると、完璧です。とっても素晴らしい建物です。オシャレです。建物の前には、様々な鉢植えが並んでいます。その鉢植えが、また建物の魅力を引き出してくれているように思います。私は、この建物がとっても気に入っているのです。眺めていると、心が落ち着いてきます。もっとも、もうすでに廃業されています。最後の店主さんも、すでに亡くなられたと知人から聞かせてもらいました。子どもの頃から、この「松本理髪館」に通っておられたそうです。ちなみに、子どもの頃に髪を刈ってくださったのは、亡くなった店主さんのお父様とのことでした。こういう理髪店、街のなかからどんどん消えていっていますね。

ラジオ体操第3

20150629radioataisou.jpg▪︎瀬田キャンバスの書店の前を通ると、このポスターが貼ってありました。おそらく、前から貼ってあったと思いますが、私が気がついていなかっただけかも…です。

▪︎「ラジオ体操」といえば、「第1」と「第2」になるわけですが、昨年「ラジオ体操第3」が存在していたことが大きく報道されました。龍谷大学社会学部の安西将也先生と井上辰樹先生が復刻されたことで、一躍話題となりました。ことの始まりは、2013度から東近江市と龍谷大学が連携して始めた「こころとからだの健康教室」において、この「ラジオ体操第3」が取り入れられたことにあるそうです。資料が十分にないなか、安西先生と井上先生が、残された音源と動作の解説図を頼りに復刻されたのだそうです。そして、とうとう解説本も発売されるに至りました。DVD付きです!!

▪︎こういう解説をネットでみつけました。

【ラジオ体操第3の特徴】
●第1、第2より複雑でダイナミックな11種類の動作で、第1運動から第16運動で構成
●第1、第2に比べ運動の強度が高い
●「動作が難しくて1回では覚えられない」「テンポが速い」ので、覚えられるといっそう楽しく、積極的に続けることができる
●生活習慣病やうつ病の予防に効果が期待できる運動強度の強い体操
 ①急激に心拍数をあげないで徐々に心拍数を上げていること
 ②第3運動から第16運動まで110拍/分から150拍/分の間の有酸素運動域の心拍数をキープしていること
 ③第12運動あたりから徐々にクールダウンし、身体に負担をかけないように、健康に配慮したプログラム構成となっていること

▪︎私のようなおじさんには、なかなかハードそうですが、健康にはとてもよさそうですね。

夕暮れの瀬田キャンバス

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▪︎この4月から、自分の研究室で研究する余裕がほとんどありません。深草キャンパスでの研究部の仕事が多く、瀬田キャンパスにいることが極端に少なくなりました。しかも瀬田キャンパスにいたとしても、そのほとんどは授業や学生の指導にあてられます。深草に研究室があれば、もっと状況は異なっているのでしょうが、私のばあいは、瀬田と深草の2つのキャンパスを移動しなければなりません。その移動にも時間を取られてしまいます。なんとかしたいのですが、今のところ、その状況を改善する方法をみつけられていません。

▪︎ということで、昨日は土曜日でしたが、仕事をしに研究室に向かいました。晩は、帰省する息子をまじえて外食をする約束になっていたので、19時半前に研究室を出て瀬田キャンパスのバス停に向かいました。研究室のある2号館を出ると、外は、この写真のような美しい夕暮れになっていました。19時半頃でも、まだこの明るさがありました。夏至を過ぎたばかりですからね。この夕暮れですし、土曜日で誰もいませんから、辺りにはちょっと幻想的な雰囲気が漂っていました。昨日は、全国的にも美しい夕暮れを観察することができたようですね。皆さんは、夕暮れの美しさに気付かれましたか?この写真は、「iPhone6 plus」で撮りました。手軽な「道具」ですが、それなりに満足のいく写真を撮ることができます。

他人はどうあれ力

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▪︎ヒビノケイコさんという方がおられます。「日々の稽古」というふうに聞こえます。ペンネームでしょうか。それとも、本名で、漢字は日比野恵子さん…だったりして。どうなんでしょう。それはともかく、ヒビノさんが出版された本をamazonで調べたところ、以下のようなプロフィールの方でした。

1982年大阪生まれ。京都精華大学芸術学部卒。山カフェ・自然派菓子工房ぽっちり堂オーナー。 四コマエッセイストとして執筆。
移住支援活動をする夫と全国での講座や田舎ツアーを行う。21歳の時、地に足がついた暮らしとそこから湧き出す表現を求め、京都郊外のお寺を借りて自給的な暮らしをスタート。
2006年出産を機に、さらに腰を据えて生きようと高知県の山奥へ移住し「自然派菓子工房ぽっちり堂ネット店」をopen。 「家庭×仕事×地域」のバランスを大切にアートを生かした経営を目指す。
山奥ながらも「わざわざ行きたいカフェ」として人気店に。50件以上のメディアや書籍で紹介される。コミュニティデザイナー山崎亮氏との出会いを機に講演活動をスタート。
2014年~作家活動を中心にすえ、新しい時代に必要な視点を地域から発信している。

▪︎とてもユニークのプロフィールの方ですね。すごく行動力もある方のように思います。ヒビノさんの『山カフェ日記~30代、移住8年。人生は自分でデザインする』を、一度読んでみようと思います。

▪︎今日は、そのヒビノさんのブログの記事を紹介しようと思います。学生の皆さんにとって、とても大切な指摘をされているからです。「ヒビノケイコの日々。人生は自分でデザインする。」というブログの「大学生は「他人はどうあれ力」を身に付けよう。ポーズをとらず、素直にガンガン物事に向かう子を育てたい」というエントリーです。冒頭には、こう書かれています。「最近、色々な大学での講座や、大学生に関わることが多くて、その中で感じることがあります。とにかく学生さんの差が激しいってこと。やる気があり一生懸命物事にむきあって突き進んでいく子と、なんとなく周りに流されて、ポーズをとってるうちに卒業しそうな子」。多くの大学教員の皆さんが感じていることかもしれません。

▪︎ポーズをとる…とは、どういうことなのてしょうか。このような例でヒビノさんは説明しています。

例えば、発表のプレゼンを見ていても、意識一つで全くありようが違う。自分にしか意識がいっていない子は、リサーチも考察も行動も深くやっていない時点で発表の舞台にたっちゃう。そして、ダルそう、テキトウ、まとまってない話をきかせる、かっこつけてる、なめてる・・・というような態度をとってしまう。聴いている方にとっても結構大変だし、先生も「ちゃんと話なさい」と小学生に言うようなことしかアドバイスできなくなります。

反対に、ちゃんとリサーチ、考察、行動、思索をし、発表も工夫して話す子もいます。ちょっと何かが抜けてても、下手でも、やっぱり熱量をかけてきている子は一目でわかるもの。背筋を正して話をききたくなるし、先生も掘り下げたアドバイスをどんどんしたくなる。だからどんどん伸びていく。

両者の違いは、
・主観だけで自分のことにしか意識が向いていない
・客観性も持ち合わせていて相手のことも考えてる、の差。
そして、「相手は、時間とエネルギーをかけて聴いてくれている」という意識があるかないか。

「他人の目を気にしない力」ってすごく大事なんじゃないかな。これも多くの学生さんをみていて思うこと。
「他人がどうしてるか?どんな姿勢で態度でやってるか?」を気にして合わせてると、実は学外に出たとき、自分までレベルの低い状態に染まっていたことに気がつきます。

▪︎プレゼンがうまくいかなかったときのことを恐れる。自分だけが頑張っていると周りから見られるのは嫌だ。だから「ポーズ」をとって、あるいは周りの「ポーズ」と同調することで、なんとか自分を守ろうとする…ということなのでしょうね。「ポーズ」を取り続けることで、その場その場の自分はなんとか守れるけれど、結局、自分を成長させていくチャンスを失ってしまのではないか、それでよいのか…というわけですね。以下は、ヒビノさんがまとめたポイントです。

■大学生。これがぎりぎりのチャンスと思って姿勢を変えよう
1、自分のちっちゃいプライドにこもらず、相手のこともみえる客観性を持つ
2、ちょっと下手でもいいから、とにかく熱量をかけてやりきる
3、かけた熱量に対応して、アドバイスの質はかわる
4、姿勢のいい子と悪い子の差が大きい。だから逆に、いい子は今めっちゃ得で引き上げられます。

▪︎このヒビノさんのエントリーでは書かれていませんが、私が気になっていいることがあります。それは、関心があるわけでもないのに、「なくとなく」「とりあえず…」と、様々な資格取得の講座やインターンシップに参加して、疲れて果てている学生の皆さんのことです。いろいろ経験することは大切ですが、ただ将来に対する不安を少しでも減らすためだけに参加しているのであれば、時間がもったいないような気がします。エネルギーが分散して、けっきょく、どれも中途半端になっていないか、とても気がかりです。「周りが参加しているので…自分も参加しないと…」といった不安に襲われる。そういう気持ちを聞かせてもらったこともあります。このような場合にも、「他人の目を気にしない力」が必要になるのかもしれません。

京都のラーメン(5) 中華そば 萬福 京都駅前店

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▪︎水曜日のことになります。深草キャンパスでの会議を終え、瀬田キャンパスの会議に移動する途中、京都駅前(少しだけ歩きますが…)の「中華そば 萬福」にいってみました。写真の「特製ラーメン」の薄切りチャーシューの方を頼んでみました(厚切りチャーシューもあるみたい…)。メニューの写真をみたとき、はたしてこの「量」を食べられるのか…と心配しましたが、店主さんがや「大丈夫、大丈夫」とおっしゃるので注文することにしました。この九条ネギの下にモヤシも入っています。さらにその下にある麺とモヤシと九条ネギを一緒にいただくわけですね。満足いたしました。あまり「肉食系」ではないのですが、この薄切りチャーシューは問題なくいただくことができました。店主さんが最後に、笑顔とともに「ほらね、大丈夫やったでしょ。ありがとうございました」と見送ってくださいました。そういえば、こちらの「中華そば 萬福」さん、以前は、深草キャンパスの近くにありました。

京都駅の売店(駅弁)

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▪︎写真だけにしようかと思いましたが、文書も付け足しておきます。これは、JR京都駅30番線、関西空港に向かう特急「はるか」の乗り場の近くにあります。なぜ、こういう駅弁屋さんを撮ったのか…と質問されても、困ります。撮りたかったから撮った…としか、言いようがありません。写真って、そういうものですから。

▪︎この写真をfacebookにも投稿しました。すると、知り合いのNさんが、「撮り方にmasa-izmを感じます。わかる人だけ限定なコメントですが、、、」とコメントをしてくださいました。masaさんは、親しくさせていただいている東京在住の写真家です。「Kai-Wai散策」というブログを運営されています。masaさんから、見よう見まねでいろいろ教えていただきました。少し写真の撮り方に気を使うようになりました。このような写真の撮り方は、masaさんの影響が確かに大きいと思います。

初夏の深草

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20150624fukakusa4.jpg ▪︎今日は、朝一番で深草キャンパスに向かいました。大学の執行部の会議で、研究部関連の報告をすることになっていたからです。私の報告時間は10分程度なのですが、大学の大切な会議ですので行かないわけにはいきません。ああ、社会学部のある瀬田キャンパスがもっと近くになあったらな〜…と思うのですが、これも仕方がありません。会議のあとは電車に乗って瀬田キャンパスに移動です。昼からは、「大津エンパワねっと」の運営会議、そしてその後は博士論文の草稿報告会があります。ごくわずかの時間ですが、息抜きもかねて、ちょっとした「まち歩き」をしてみました。テーマは、「初夏の深草」。初夏らしい風景をいろいろ探してみました。

▪︎写真を少し説明。トップは、琵琶湖疏水にかかる橋です。橋の名前は…、こんど調べておきます。なかなか、素敵な風景ですよね。しばらく眺めていると、ジョギングをしている人が通っていきました。「ちょっと、エエ感じかな」と思い、iPhone6で撮ってみました。縦横の歪みの問題があるのですが、けっこうiPhone6のカメラは優れていると思います。2段目の左、琵琶湖疏水沿いの樹木。右は、クリーニング店前の鉢植えの紫陽花です。鉢植えでも、ここまで立派になるなんですね。前を通る方たちの目を楽しませてくれます。ありがたいことです。そして、右の写真は、マツバギク。南アフリカ原産らしいですが、高温や乾燥に強く、大きい群落になるので、路地の花壇や石垣などにしばしば栽培されるそうです。この花に関しては、特に初夏は関係ないのかも…です。

シュテファン・ツヴァイクの『書痴メンデル』

▪︎以下は、facbookに投稿したものに、少しだけ加筆したものです。

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▪︎通勤の電車のなかで、学生時代の英語のN先生のことが、どういうわけか記憶の奥底から浮かび上がってきた。N先生は、厳しいことで有名だった。私のいた関学の社会学部には、英語のN先生、ドイツ語のH先生、フランス語のK先生が厳しいことで有名だった。3人あわせて「社会学部のNHK」と学生からは呼ばれていた(K先生は、噂ほど厳しいとも思わなかったが…)。

▪︎思い出したのは、N先生の授業で使われていた小説である。シュテファン・ツヴァイクの『書痴メンデル』。ツヴァイクはオーストリアのユダヤ人だから、原文はドイツ語だ。それを英訳したものがテキストに使われていたのだ。今時の大学だと、教養教育で使うテキストではないような気がするが、どうだろうか…。

▪︎大学2回生だった私たちが、英文の『書痴メンデル』をスラスラ読んでいたかというと、全然違う。ある意味、耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、仕方なしに辞書を引きながら苦労して読んでいた。テキストは、書き込みでいっぱいだったように思う。

▪︎『書痴メンデル』のあらすじ。書痴。現在ではあまり使わない言葉だ。「読書ばかりしていて世事にうとい人。書物収集狂。ビブリオマニア」という意味だ。記憶のなかにある「あらすじ」。ヤーコブ・メンデルは、本に関することはすべてを知っている。どんな情報でも、彼に聞けばスラスラと出てくる。そういう人物だ。しかし、彼は、第一次世界大戦が起きていることを知らない。世の中大騒ぎなのに、自分の頭のなかの本の世界に埋没している。世の中からズレているのだ。ズレているので、本の問い合わせで敵国に手紙を送ってしまう。そのことからスパイと疑われて逮捕される。知識人に尊敬されていたメンデルだっだか、そこから彼はどんどん転落していく…。おそらくは、授業ではテキストを全部読み通していないと思う。後半のあらすじは、後付けの知識のようにも思う。

▪︎多くの読者は、メンデルのことを滑稽だと思いつつも、彼が転落していく人生を通して、生きることの深い哀しみを感じるだろう。小説を読み進めていくうちに、哀しみが自分の体に染み込んでくるような…、そんな感覚に陥るだろう。もちろん、大学2回生の私たちに、そのような話しなど理解できるはずもなかった。『書痴メンデル』、私たちはN先生から英語のテキストを読まされたが、優れた翻訳も出ているので、手にとってお読みいただければと思う。

▪︎こんな細かなことも思い出した。小説のなかに、レジスターが出てきた。スーパーのレジにある、あの機械だ。ある学生が「レジスター」と訳したら、N先生は許さなかった。正しくは「金銭登録機」というのだと訂正をさせた。困惑したその学生。気の毒に思った私…。段落ごとに、順番に学生が翻訳をしていく。そういう授業だった。

▪︎N先生は、関学のあの「スパニッシュ・ミッション・スタイル」の明るいキャンパスが大嫌いだった。ご本人は、関学のご出身だったのだが。そのあたり、どうしてなのかわからない。能天気にテニスだスキーだと遊び惚けている学生たちに厳しかった。N先生のなかでは、「あるべき大学像」があったのかもしれない。

▪︎ところで、どうして通勤電車のなかで、N先生のことや、ツヴァイクの『書痴メンデル』のことを思い出したのか、自分でもよくわからない。N先生のことや、彼の授業が好きだったわけではないのだが、自分の記憶というよりも身体のなかに残っているのだ。不思議だ。大学改革が声高に叫ばれている。議論はいろいろだが、このような経験も、年をとってからも反芻することのできる経験が、今の大学には必要なのではないのか…と、ふと思ったのだ。

瀬田キャンパスに「カフェ」(2)

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▪︎この4月から、大学本部のある深草キャンパスには、全国チェーン展開しているカフェ、「スターバックス」が入って営業をしています。瀬田キャンパスの方はどうかといえば、現在、工事中です。図書館の斜め前あたりに建設されています。どこの業者さんが入るのでしょうか…。気になるところです。

月曜日の授業

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▪︎この4月から、研究部長の仕事をすることになり、授業は「月曜日の午前中」と「金曜日」に固めざるをえなくなっています。月曜日の午前中は、1限が「社会調査実習」、2限が「社会学演習ⅠA」(3年生ゼミ)になります。1限の「社会調査実習」は通年授業です。今年の実習のテーマは、「魚のゆりかご水田」です。夏休みには、「魚のゆりかご水田」に取り組んでいる農村集落を訪問し、聞き取り調査を行います。先週から、具体的なインタビューのさいの質問項目を、全員でいろいろ考えています。いわゆる社会調査でいうところの「半構造化インタビュー」です。事前に大まかな質問事項を決めておき、お話ししてくださる方のお話しの内容に応じて、さらに詳細に尋ねる簡易な質的調査法です。本当は、時間をかけて「非構造化されたインタビュー」も経験してもらいたいところですが、イタビュー調査を実際に経験する初心者の学生さんたちには、なかなか難しいところがあります。

▪︎授業では、4月から、基礎的なことを学んできました。滋賀県の農業のこと、琵琶湖と農業の関係、農業の近代化、陸と水との分断、琵琶湖総合開発…と、基本的な事柄に関して、講義を中心に行ってきました。その講義を前提に、こんどは時期区分を行い、それぞれの時期に関して質問項目をみんなで考えてみました。そして、インタビューの質問をひとつひとつ切り離し、同じ内容のものをグループ化していきました。これを、全員でブラッシュフップし、不足している点については追加してもらう予定です。私からも足らないところをサポートをしていきます。また、文献での調査でも補強します。

▪︎昨日は、先日、総合地球環境学研究所のPD研究員である浅野悟史さんから教わった「地理院地図」も使ってみました。調査地の航空写真を比較してみました。圃場整備、河川改修により、地域の様子が変化していることがわかります。はっきりわかるのは、特に、川岸や湖岸の様子が大きく変化しています。琵琶湖総合開発によって、陸と水がはっきり分離していることがわかりました。まあ、こんな感じで少しずつ準備を進めています。

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▪︎2限が「社会学演習ⅠA」(3年生ゼミ)は、少しずつ大学のゼミに慣れてもらうことに時間をかけてきました。先週は、卒業論文に向けてのスケジュール、特に就職活動と並行しながらどうやって卒論の調査や研究を進めていくのか…ということについて説明しました。そのうえで、昨日から、毎回ゼミ生が4人ずつ、自分の問題意識や取り組む研究テーマに関して説明をしたうえで、各自が今読んでいる本を複数冊、レジュメをもとに紹介してもらうことを始めました。今日は1人病欠でしたので、仕方なく3人だけになりましたが、初回にしては、ずいぶんうまく紹介をしてくれました。紹介の仕方からは、しっかり読み込んできていることがよくわかりました(1名の学生だは準備不足でしたが…)。こうやって、お互いの研究テーマや問題意識を知ることで、卒論に向けて気合を入れていってほしいと思います。紹介してもらった本で、夏休みに書評文を書いてもらう予定です。

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