ありがとうお父さん


■朝から、グッときました。起床して、我が家の庭のお世話をしてくださっている庭師・椿野大輔さんのfacebookへの投稿を拝読し、とても胸が熱くなりました。椿野さんは、庭師さんですが、近くの棚田を借りてお仲間と米作りをされています。その棚田に隣接する棚田の所有者・ツルツルおじさんのお話です。以下は、椿野さんの投稿です。

うちの田んぼのお向かいさんの棚田。
仰木の棚田は土手が多く、農作業の大半が草刈りとなる。
80過ぎのお百姓さんがすごくマメに手入れをされていて、いつも土手が綺麗でツルツルおじさんと言っていた。
いつもニコニコと時々声をかけてもらったり親切な方だったが、しばらく姿を見ないのでどうされたかと思ってたら、息子さんが草刈りをしておられる。
聞いてみると胃がんの末期とのこと。
この春の田植えを最後の力を振り絞ってされてから倒れ臥せっておられたが、夏の土用に亡くなられた。
今は息子さんがお父さんの意思を引き継ぎ、稲刈りも終えられ、土手の草刈りなどをされている。
今日も草刈機の音がしているなと帰り際に見てみると
「ありがとうお父さん」と残して草が刈られていた。

■棚田の法面に、息子さんのお父様(ツルツルおじさん)への思いが表現されています。素晴らしいな〜。これは私の勝手な想像でしかありませんが、お父様やさらに上の世代の先祖の皆さんの水田への思いを、息子さんは受け止めておられるのではないでしょうか。どこも日本の農村は厳しい状況にありますが、こちらの棚田のような中山間地域の農村では、耕作放棄地や休耕田がどんどん増えています。こちらの椿野さんが借りておられる田んぼも、10年ほど放置されていたそうですし、隣の田んぼも所有者が数年前に亡くなられて今は休耕田になっているそうです。そのような状況の中で、息子さんがお父さんの意思を継がれているわけですね。繰り返しになりますが、朝から、グッときました。

「気まぐれ朝市」とシスターフッド

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■先週の土曜日、「もんぺおばさん」こと中井 あけみさんが主催されている「気まぐれ朝市」(栗東市下戸山)に出かけてきました。大人気のようで、私が到着した時には、ほとんど売り切れていました。でも、滋賀で頑張っておられる農家女性やファンの皆さんと直接お会いし、会場の雰囲気に触れられたことは、とても良い経験になりました。

■中井さんとは、fbではやりとりがありますが、実際にお会いするのは今回が初め.ではないかと思います。じつは、今回、中井さんの焼かれたパンも「買いたいものリスト」に入っていたのですが、やはりすでに売り切れていました…。ガーン。そうしたところ、中井さんの応援団の方から、パンを譲っていただくことができました。中井さんの梅ジャムやびわのコンポートと一緒にいただこうと思います。ありがとうございました。

■この会場には、北比良の山川 君江さんも参加されていました。もう卒業して社会人になっていますが、ゼミ生の1人が、山川さんに卒論の研究で大変おせわになりました。今日は、山川さんからは、小鮎の佃煮を…と思っていたのですが、これもまた売り切れ。かわりにさつまいものチップを購入させていただきました。楽しみます。守山の寺田さんからは、ハーブの苗をいただきました。いろいろ、お話も聞かせいただきました。急激に都市化・住宅地化していった守山の農業の現状等について勉強することもできました。ありがとうございました。

■大学の授業では、農家女性の起業やエンパワーメントについて話をしています。「気まぐれ、朝市」は、そのような大学での授業とも関連しているように思います。中井さんは、「前農業委員、現農業委員の仲間も協力してくれて」とおっしゃいました。集落だけでなく、集落を超えて農業の「ご縁」でつながった農家女性や、農家女性を応援するファンの皆さんが、ともに支え合い、学び合って前に進もうとされています。会場に身をおきながら、シスターフッド(女性たちの連帯)という言葉が頭に浮かんできました。素敵だな〜。山川さんは、「農業関連の研修会に参加させていただいた時に、シスターサポートが大切との話しがずっと心に残っています。ちょっと先を行く経験者、お姉さんのサポートがすごく大事と理解、納得」とおっしゃいました。シスターフッドに加えてシスターサポート。その大切さ、よくわかります。また、寺田さんは、「自分の住んでいるところは、兼業農家ばかりで、奥さんは農業をしていない。でも、ここに来ると仲間がいる」とおっしゃっていました。

■次回はいつでしょうか。今度は、早くに到着して、いろいろ買い物をさせていただこうと思います。

Chamtine Wanicafe高島ワニカフェ


■滋賀県の高島市にすてきなカフェがあります。「高島わにカフェ」という名前です。素敵な岡野将広さん・純子さんご夫婦が経営されています。これまでも何度か、この「高島わにカフェ」のことを投稿しました。今回は、「高島わにカフェ」と高島市の有機農家との「つながり」に関する動画を紹介したいと思います。「【干し野菜で本格スパイスカレーづくり】レシピドキュメンタリー!つくると食べるを繋ぐ「高島ワニカフェ」」というタイトルの動画です。

■前編と後編にわかれています。前編は、材料の干し野菜をつくっておられる水口淳さん・水口良子さんご夫妻が経営されている「みなくちファーム」さんが、どのような考え(思想)をもっておられるのか、どのような農地や環境で農業をされているのか…、ドライカレーの材料である干し野菜の背景がわかるようになっています。とても面白いです。「みなくちファーム」さんと「高島わにカフェ」さんが、強い絆をもっておられることも伝わってきます。後編は、「みなくちファーム」さんの干し野菜を使ったドライカレーの作り方がわかります。個性豊かな、こだわりを持って仕事をしている人たちのつながり。そのつながり(信頼関係)が醸されてできてくる物語のようなものも一緒に味わえると思います。

■「高島わにカフェ」の岡野さんご夫妻は、生産者と消費者の2つの輪をつなぐカフェを目指しておられます。店名にある「わに」の本当の意味は、こういうカフェの経営理念を表現したものなのです。これから、どのような動画をYouTubeにアップされていくのか、楽しみにしています。このスパイスカレー以外にも、お味噌の動画もあります。有機農業に取り組む堀田金一郎が生産される大豆を使った味噌に関する動画です。大豆の収穫って、とても繊細であることがわかります。

湖北のゆりかご水田


■今朝、滋賀県庁の農政水産部農政課世界農業遺産推進係の皆さんがfacebookに投稿されていました。滋賀県の湖北、長浜市延勝寺の「魚のゆりかご水田」の様子です。投稿の写真では、塩ビ管を使った魚道が設置されています。私自身は、以前、長浜市の早崎で見せていただきたましたが、おそらくそれと同じ原理の魚道だと思います。

■圃場整備等、水田の田面と排水路の水面との間に大きな落差が生まれました。かつてのように、水田に魚が遡上できなくなりました。フナやナマズなどの琵琶湖の淡水魚に配慮するため、滋賀県の湖岸のあちこちの地域で、この「魚のゆりかご水田」のプロジェクトが取り組まれています。魚が遡上するために、排水路に魚道を設置して排水路の水位自体を少しずつ高くする方法と、この投稿のように排水路から水田に魚道を設置する方法とがあります。「魚のゆりかご水田」プロジェクトに取り組むそれぞれの集落の営農やむらづくりの状況や事情に応じて、このような2魚道を柔軟に使い分けることが大切かなと個人的には思います。

■私が早崎で見学させていただいた時は、魚が遡上しやすいように塩ビのパイプの中に小さな階段をつけてみてはどうかというアイデアが出ていました。その後、どうなりましたかね。それぞれの農家の皆さんが、集落の営農の状況に合わせて工夫されています。滋賀県庁が中心となって取り組んできたプロジェクトですが、それぞれの集落の事情に応じて、技術的なことはもちろん、その他運用方法等についても、いろんな工夫をしていくことが大切かと思います。

■さて、このTwitterの投稿者は「世界農業遺産推進係」となっています。そうです。このような「魚のゆりかご水田プロジェクト」も含めて、「森・里・湖に育まれる漁業と農業が織りなす『琵琶湖システム』」は、2019年2月に「日本農業遺産」に認定され、国連食糧農業機関(FAO)が認定する「世界農業遺産」の候補としても認められました。 ところが、世界的なコロナ感染拡大(パンデミック)により、世界農業遺産の審査が進んでいません。コロナ禍が収束した段階で審査が始まるものと思っています。

6年前の出来事

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■facebookでは、過去の同じ日付の投稿を知らせてくれるサービスがあります。昨日は、6年前の5月5日の投稿でした。同じ出来事を、このブログでも投稿しています。「琶湖ホテルで『滋賀マルシェ~里山の食彩~』」(Wednesday, May 6, 2015)という投稿です。ぜひ、お読みいただければと思います。

■6年前、学生たちが、湖西の棚田の農村と大津の街中にある老舗の酒蔵とをつなぎ、プロデュースした日本酒を、ホテルで宣伝していました。あの頃の学生さんには、パワーがあったなあと思います。というか、どこか精神的に余裕があったように思います。今は、なかなか難しい雰囲気になってきました。インターンシップ等、就活をめぐる状況が少しずつ変化しているからでしょうか。3回生になると、かつての学生のように地域連携の活動にどっぷり浸かることはできません。ましてや、コロナ感染拡大で、このような学外での活動が全くできない状況です。学生の皆さんと地域連携活動に力を入れてきた私としては、大変困った状況にあります。気持ち的にもキツイですね。

仰木の棚田

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■日曜日、仰木の直売所に野菜を買いに行きました。端境期で、まだ出品数や種類は少ないですね。今日の買い物で特に嬉しかったのは、仰木でとれた野蕗で作った「蕗の山椒煮」でした。買い物の後は、仰木の棚田を見て回りました。田植えの準備が進んでいます。日曜日は晴れているし、水田にはった水に空が写るので、長閑な田園風景がより素敵に見えます。こういう風景を見ていると、肩・首の凝りや痛み、緊張性の頭痛も和らぐ感じがします。もっとも、農家の皆さんはそれどころではないと思います。あちこちの田んぼで、いつもよりもたくさんの農家が作業をされていました。有名な「馬蹄形の棚田」のそばからは、琵琶湖の南湖も確認できました。

今年最後の「わさいな〜仰木」

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20201228wasainaohgi3.jpg■週一回、仰木(大津市)の直売所「わさいな〜仰木」に新鮮な野菜を買い求めに通っています。自宅から歩いて30分くらいでしょうか。歩いて行けないわけではありませんが、帰りは野菜を持って帰らねばならないので、車で出かけることになります。昨日は、オープンの時刻に到着しました。いつもだと、オープン前から行列ができているのですが、今日はすんなり中に入ることができました。

■昨日は、無農薬のハクサイ、ダイコン、キントキニンジン、レンコン、サトイモ、サツマイモ、トウガラシ、卵、カボチャプリン、オハギ。野菜に加えて、甘いものも買ってしまいました…。私、甘辛両党ですかね。野菜やスイーツの他にも、この直売所では、パンやお弁当やお寿司も販売されています。ところで、我が家で購入したレンコンは、尾崎考さんが栽培されたものです。尾崎さんは、大阪から仰木の集落に移住して就農されている方です。我が家は尾崎さんが生産された米を大切に味わって楽しんでいます。他にも里芋なども購入してきました。今回は、レンコンです。使われなくなった棚田を、レンコン畑にして栽培されているようです。昨日、直売所におられた方のお話では、よくあるレンコン畑とは違って腰までつかるような深い棚田ではなく、水田を利用しているので、農作業がなかなか大変なようです。正月のお節料理に使うのでまだいただいていませんが、尾崎さんがネットで発信している情報によれば、尾崎さんの自信作のようです。楽しみです。ひとつ前の投稿では、「街の専門店は、豊かな気持ちで暮らすためのインフラだと思います。大切にしないといけませんね」と書きました。同じような意味で、近くの農村は、豊かな気持ちで暮らすためのインフラなのだと思います。大津市は、生産者と消費者が隣接して暮らしている地域が多いのに、農産物を通した交流がどこでもあるわけではありません。私の場合は、この直売所「わさいな〜仰木」のような生産者と消費者をつなぐ仕組みがあるおかけで、食卓が豊かになります。幸せですね。

■「わさいな〜仰木」からは、比良山系の山々がよく見えます。昨日、山頂のあたりは白くなっていました。今年最後の「わさいな〜仰木」を楽しみました。
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地域の美味しいもの

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■1枚目。昆虫写真家・今森光彦さんの写真でよく知られる、大津市仰木の棚田。我が家では、その仰木の棚田で農家の尾崎考さんが生産された、無農薬無化学肥料のコシヒカリ玄米を購入しています。今日は、その尾崎さんのコシヒカリ玄米を精米し、同じく仰木の棚田で、いつも我が家の庭の世話をしてくださる「庭師だいすけ」さんが生産された「彩米」を少し加えて炊いてみました。自然農栽培の古代米(赤米、緑米、黒米、餅米)。自然農栽培なので、農薬不使用、無施肥、不耕起、稲架掛なんだそうです。尾崎さんとだいすけさんのコラボによるご飯、美味しくいただきました。幸せだ〜。

■2枚目。仰木の直売所「わさいな〜仰木」でほぼ毎週、新鮮で美味しく安い野菜を購入しています。ご紹介するのは、その直売所で購入した下仁田ネギです。丸焼きにして、中のトロトロになった部分にオリーブオイルと岩塩振りかけていただきました。非常に美味しい〜です。自分が住む場所で穫れた新鮮で美味しい農産物をいただけること、とても幸せなことだと思います。「地産地消」の幸せですね。3枚目。滋賀県高島市の今津町に行く用事がありました。帰りに富有柿を売っていたので購入することにしました。これで500円です。安いですよね。実は、柿は高島市今津町深清水の特産品なんです。

■自分や自分の家族は、生きていくために必要な「食」をどのような社会的な仕組みを通して確保しているのか。普段、食べている食材は、どこで生産されて、どういう経路で自分のところにやってきていのか。そのことをあまり考えることはありませんね。近くのスーパーマーケットに行けば、だいたい欲しいものは手に入るからです。野菜についているラベルには、どこの産地かは書いてありますが、それ以上のことは考えません。そのようなこともあり、最近は、できるだけ近い距離の場所、自分が暮らしている地域社会の中で、できれば「顔が見える関係」の中で、自分に必要な食材が確保できたらなあと考えるようになりました。私の場合ですが、いろいろ情報を探索するうちに(たいした手前ではありませんが)、たまたま近くにそのような生産者がおられることに気がついたのでした。自分の近くにいる生産者と良い関係を持つこと、これって、大切なことなんじゃないかと思っています。

仰木の直売所「わさいな〜仰木」

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■仰木の直売所「わさいな〜仰木」。美味しくて、安くて(値段はキャプションで)、しかも「近い」。この近いという点が「地産地消」的にはとても大切です。中山間地域、棚田の農村である仰木の高齢者の皆さんが、自家消費用の野菜+αを生産されているわけですが、そのα部分を直売所に出荷されています。生きがい+お小遣い稼ぎ…ですかね。私たち消費者にとっては、安心+安全な食べ物を自宅の近くで入手できるというわけです。

■まあ、そのような話を直売所のお世話をされている村の方といろいろ話をするのも楽しいわけです。この日買ったのは、以下の通りです。ホウレンソウ110円、キクナ100円、カブ120円、白菜170円、里芋180円、柚子150円、下仁田ネギ200円、ネギ100円、卵310円、ミカンのケーキ180円、漬物140円、リース700円。食べ物で一番高いのは卵だが、すべて200円まで。リースは、素朴なものですが、これは室内に飾ることにしました。玄関のドアには、別のリースを飾っています。

■そう、食べ物以外にも、リースなんぞを売っておられるのです。「リースを作るための材料も売って欲しいな〜、売れるんじゃないのかな…」みたいな話や、「自分の畑に収穫に行くのが大変なおばあちゃんの代わりに、私がバイトしますよ。バイト代は現物支給でいいです」みたいな話をお世話をされている村の方とお話ししました。仰木には3つの集落があります。こり直売所、集落を超えて、自分たちの資金で運営されているようです。法人格はなく、任意団体とのことでした。ついつい、聞き取り調査のようなことを初めてしまうのですが、この直売所に出荷する人たちが固定化しているという話もお聞きする腰とができました。こういう活性化の取り組みに関心がある人と、そうでない人とに分かれているということのようです。また詳しく、お話をお聞きしてみたいと思います。

ムカゴご飯

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■先日の夕食です。棚田米を精米して、ムカゴご飯を炊きました。もうちょっと美しくよそえばよかったな。でも、美味しいです〜。おかずは、地元産の味の濃いしっかりした野菜の料理。幸せですね〜。我が家は農家ではないので田畑はありませんが、少し離れたところに棚田の農村があります。自分の自宅の近くで美味しい米や野菜を入手できるって、とても贅沢で幸せなことだと思います。

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