緊張性頭痛とクリスマスローズ

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■咳やくしゃみをすると頭痛が発生します。緊張型頭痛というらしいです。なかなか治りません。私の場合、これもメニエール病の症状が出る前兆のような感じです。この緊張性頭痛がひどくなり、肩こり・首こりもひどくなって、さらに難聴がひどくなってくると、目眩が起きて寝込んでしまうのことになります。難聴気味になりそうな時に、なんとか対処してメニエール病を回避しています。facebookでこのメニエール病のことを投稿したら、facebookの複数のお友達から、「じつは、私もメニエール病なんです」という連絡をいくつもいただきました。「メニエール病友の会」?!の皆様、お互いに頑張りましょう。

■新型コロナウイルスにより、大学の卒業式が中止になりました。いろんな事が軒並み中止になっています。緊張性頭痛だけでなく、気持ちの方もいろいろ落ち込んできます。でも皆さん、まずは罹患しないようにできるだけ注意致しましょう。ということで、少し気分が明るくなる写真を。我が家の小さな庭に咲いたクリスマスローズです。クリスマスローズは、庭の5箇所に植えてあります。一番大きな株(…というのかな)がほぼ満開になりました。数えたら、小さいものも合わせると20くらいの花が咲いています。クリスマスローズ用の肥料がホームセンターに売っていたので、それを買って、晩秋の頃に与えたのが良かったのかもしれません。しかしクリスマスローズは恥ずかしがり屋ですね。下の方ばっかり向いています。

■クリスマスローズの左右で長い葉を伸ばしているのはヒガンバナです。冬の間にこうやって葉を伸ばして広げて球根に栄養を貯めるんだそうです。9月には素敵な花を咲かせてくれるでしょう。右側には、黄色い花を咲かせる可愛らしいスイセン。こちらも庭のあちこちに植えられています。開花が待ち遠しいです。

卒業式が中止になりました。

20200229sotugyoushiki.png■昨日、帰宅時にfacebookを電車の中で眺めていると、龍大関係のページで、大学のホームページがシェアされていました。なんだろうと読むと、「【緊急のお知らせ】2019年度 卒業式・大学院修了式の中止について」というタイトルでした。残念ですが、勤務する龍谷大学でも卒業式が中止になりました。

■卒業証書・学位記等は、卒業生のお宅に郵送されるそうです。また、卒業後に、学生の皆さんと大学関係者が改めて集い、語りあえる場を検討したい、とのことです。昨晩はゼミ生にLINEで卒業式中止を連絡をいたしました。少しだけLINEでやりとりをしました。すでに知っていたゼミ生もいたかもしれません。毎年、卒業証書・学位記を手渡して握手をしてきたのですが…残念です。この中途半端な感じ、不完全燃焼のような感じ…残念です。仕方ないことではありますが。ゼミ生の皆さんには、新型コロナウイルスに罹患しないように注意をして、無事に社会人としてのスタートを切ってほしいと思います。でも、4月はどんな状況になっているでしょうね。わかりません。2020年4月1日(水)、2日(木)に「2020年度入学式」が予定されていますが、実施の可否については状況をみながら検討が続いています。入学式が遅れると、すべてが影響を受けることになります。ちなみに、ゼミ生に卒業証書・学位記を手渡しはできないけれど、郵送のお手伝いはさせていただけそうです。

大学ジョイントコンサート東京公演が中止になりました。

20200207joint-concert1.jpg ■龍谷大学吹奏楽部、東京に遠征して関東の大学とジョイントコンサートを開催する予定になっていましたが、残念ながら、新型コロナウイルスの流行で中止になりました。残念です。でも、仕方がない。

■いろんなイベントが中止になっています。プロ野球、大相撲…。驚いたことに、大阪の近畿大学が卒業式と入学式を中止にしました。もっとも、「 各学部・学科単位の小規模で行われる卒業証書・学位記授与式については、十分な感染症対策を施すことができるか検証のうえ、実施を検討」しているとのことです。他大学もそうでしょうが、龍谷大学にも危機管理対策本部が設置されています。今のところ、様々な行事は実施することになっています。国からは様々なイベントの自粛要請は出ていますが、開催するか開催しないかについては、それぞれの主催団体ごとに差異が出てくることでしょう。

■今回の経験から、日本の社会はどのようなことを学ぶのでしょうね。Medtoolzという医師の方のtweetは、次のようにtweetをされています。この方は、「勧告」と書いておられますが、結局、「あなたの判断でやるかやらないか考えてくださいね、ご自由に。でも、その結果の責任は自分で負ってくださいね」ということになります。

現在の政府の方針は、様々な行事や感染の予防について「勧告」を出すばかりだから、不安な人たちは、ある意味何でも自由に行動できる。選択肢の多さは、平時であれば好ましいものかもしれないけれど、現在のような不安を感じている人が多い状況においては、制約の少なさはむしろ不安を強くしてしまう。

■このtweetをしたMedtoolzさんは、『レジデント初期研修用資料 内科診療ヒントブック 改訂2版』等の著作もある医師です。ペンネームのようですので、どちらの病院に勤務されているのかわかりません。そのことはともかく、この方の一連のtweetには、いろいろ学ぶことがありました。用語の使い方に、少々違和感を覚えるところもあります。Medtoolzさんは、医師だからかなと思います。また、少し疑問に思うところもある。一連のツイートで用いられている「科学的」という言葉ですが、これはもう少し慎重というか丁寧に使った方が良いかとも思いました。ですが、とても勉強になりました。これは、新型コロナウイルスや医療だけでなく、他の分野の問題、たとえば私が関心を持っている環境問題を考える上で参考になるのではないかと思いました。Medtoolzさんのツイートがまとめられているので、ぜひご覧いただければと思います。

「科学的に正しいことと、社会的に安心であることとは、必ずしも一致しない。科学的に正しい状態を成し遂げても、それが誰かの不安を強めたり、安心の度合いを大きく取ろうと努力した結果、科学的に正しい状態が崩れることもある。」

「社会の不安を減らしていくためには、そこに勘違いの要素はあっても、あるいはあえて勘違いを挿入することで、不安な人と科学的な人、お互い見ているものの見え方をすり合わせていく必要があるのだと思う。」

「現在の政府の方針は、様々な行事や感染の予防について「勧告」を出すばかりだから、不安な人たちは、ある意味何でも自由に行動できる。選択肢の多さは、平時であれば好ましいものかもしれないけれど、現在のような不安を感じている人が多い状況においては、制約の少なさはむしろ不安を強くしてしまう。」

【追記】■3月15日に、相愛大学と龍谷大学吹奏楽部との合同演奏会「相愛×龍谷 ジョイントクラリネットオーケストラ2020」も、中止になりました。残念。

武漢からの返信

■中国の武漢市にある大学には、親しい方たちが教員として勤務しておられます。ずっと心配になっていましたが、非常に大変な状況の中で日本からお見舞いのメールを差し上げることに少し躊躇いがありました。しかし、我慢できずにお見舞いのメールを送ったところ、翌日に返信のメールがきました。お元気そうでした。安心しました。私のメールの冒頭に、「大変うれしいメールです、心より感謝を申し上げます。本当に『山川異域、風月同天』ですね!」とありました。

■今回の新型コロナウイルスの感染拡大に対して、日本から送った支援物資を詰めた箱に書いてあった漢詩の一部です。もともとは、長屋王から鑑真和尚に贈られた袈裟にこの漢詩が刺繍されていたようですね。私の場合は、支援物資を送ったわけではありませんが、返信をいただいて安心しました。ご自宅でお元気にお過ごしのようでした。旧正月の前から武漢のご自宅で隔離生活が始まり、1ヶ月を超えたとのことでした。メールをお送りした先生によれば、私がお世話になった他の先生方も今のところお元気でお過ごしとのことでした。

■武漢が大変であることは今も変わりはありませんが、同じように、日本が大変になりつつある…そのような気がしてなりません。近隣の国々からのニュースを読むと、かなり政府の社会的対策にひらきがあるように思えます。どうでしょう。国民の生命を守るというのならば、まずは目の前の新型コロナウイルスの対策からだろうと思います。感染者数についても、きちんと検査して確認ができていないからで、本当はもっとたくさんの方達が感染しているとすると、ますます社会的不安は増していきますね。もう、自分自身が感染しているかもしれません。

■この新型コロナウイルスの感染拡大で、龍谷大学吹奏楽部が東京に遠征して演奏することになっていた、「大学ジョイントコンサート2020東京公演」の開催が中止になりました。すでにご来場くださることを予定されていた皆さま、大変ご迷惑をおかけしますこと、深くお詫び申し上げます。いろんなことが中止になっています。近畿大学は、卒業式と入学式を中止する決定をされました。他の大学の判断にも影響が及ぶことになるでしょう。

■新型コロナウイルスに関する報道では、きちんと検査をしてもらえないことに対する社会の不満が相当高まっているように感じています。朝に放送されている番組「モーニングショー」では、専門家である岡田晴恵さんが連日のように解説されています。岡田さんは、このように語っておられます。「このまま(何もしないでいると)だと3月、4月にピークがきます。(感染者数を隠せたとしても)国民に痛みが残ります。痛みは恨みに変わります。(あまり検査を行ってないのは)政治的な判断でしょう」と述べられたようです。3月以降に本格的な大流行が起きてしまう可能性が高いというのです。何を背景にした政治的判断でしょうか。5月下旬以降も流行しているようであれば、オリンピックが開催できなくなるという話もあります。穿った見方かもしれませんが、オリンピック開催のために実態を隠蔽しようとしているのかも…という見方も出てきています。政府は国民の健康と命を守ることができていないとしか思えません。「政府が何もしなくても、どうせ国民は何も反発することなどできはしない」、「国民から徴収した税金も国民の健康を守るために使いたくはない。検査ができるようになれば、実態が国際的にバレてしまう。そうはさせない」、「国民の恨みをかったとしても、それでも次の選挙も勝利する」…とでも思っているのかなと思わざるをえません。国民はもっと怒った方が良いと思います。

企業×大学×農村

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■昨日のことですが、和菓子の企業である「叶匠寿庵」(かのうしょうじゅあん)さんと、私のゼミとで取り組むコラボの相談をするために、大津市の南の方にある大石の龍門という場所にある「寿長生の郷 」(すないのさと)へ行ってきました。ここは叶匠寿あんさんの本社機能と工業があります。はいそんになった場所を買い取ったあと、約1,000本の梅が植えられ、素敵な里山風の庭園になっています。この梅林で収穫された梅の実は、叶匠寿庵の和菓子に使われます。また、観光客が訪ねてきて、庭園や梅林を眺めながらお茶と和菓子を楽しめるようになっています。

■昨日の相談は、和菓子の企業である叶匠寿庵さんと、私のゼミとの協働で、村づくりの活動に取り組もう…という相談でした。「企業×大学×農村」。うまくいったらいいな〜。寿長生の郷では、暖冬のためか、もう梅が咲き始めていました。この里山風の庭園の中には、池があります。そこでは、魚類の保全に取り組む市民団体が、イチモンジタナゴを育てています。こういった外部の団体との協働による里山環境の保全が行われる背景には、叶匠寿庵さんの経営哲学が存在しています。最後の写真ですが、炭窯です。里山の整備をした際に生まれる間伐材で炭焼きをしておられます。

就活メイクアップ講座

20200219iwatasan.jpg ■一昨日のことになります。春休みですが、就活セミナーがあるため深草キャンパスにはたくさんの学生がいました。そのセミナーと同時に開催されていたのが、ゼミの卒業生による「就活メイクアップ講座」。講師は私のゼミのOGである岩田麻希さん(2011年春卒業)。化粧品業界で働いておられます。ということで、表敬訪問してきました。元気に頑張っておられます。

■関連エントリーは、以下の通りです。岩田さんとたまたま偶然にJR瀬田駅でお会いしたことがきっかけで、龍大での「就活メイクアップ講座」が実現することになりました。それから、ずっと継続してくれているんですね。

ゼミOG岩田さんとの偶然の再会
ゼミOGによる「就活メイクセミナー」in 深草キャンパス
2回目の「就活メイクセミナー」

■岩田さんに関連して、こういうエントリーもしていました。
自分は何をしたいのか…

最近の龍谷大学吹奏楽部の活躍


■先週の火曜日、2月11日、「ひこね市グランドプラザ」で開催された第46回関西アンサンブルコンテストで、龍谷大学吹奏楽部のサクソフォン4重奏が金賞を受賞しました。おめでとうございます。私も聞きに行きたかったんですが、高松市への出張があり、残念ながら実際に聞くことができませんでした。サクソフォン4重奏のリーダーのYさんからは、演奏を録音したCDを購入したとお聞きしているので、後日、聞かせていただくことにします。


■同じく11日のことになりますが、著名なロックバンド「THE YELLOW MONKEY」(私は全く存じ上げませんが…)の「THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOME TOUR」が京セラドームで開催されました。そのコンサートに龍谷大学吹奏楽部が登場しました。開演5分前、龍谷大学吹奏楽部による「MY WAY」と、吹奏楽用にアレンジされたイエローモンキーの「見てないようで見てる」が披露されるなか、会場が暗転すると「THE YELLOW MONKEY」のみなさんがステージに姿を登場させる…という構成だったようです。あの巨大なドームいっぱいの観客の皆さんを前に演奏するって、なかなかできない経験ですよね。私も誘われましたが、こちらの方も、残念ながら出張中だったので見学できませんでした。


■そのほかにも、地域コミュニティでのミニコンサート、他大学の定期演奏会への賛助出演…。本当に、よく頑張って演奏活動をしていますね。素晴らしいです。

高松市の屋島

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■先週のことになりますが、高松に2泊3日で出張してきました。その時、ふと気がつきました。宿泊したホテルの窓から東の方を眺めると、何やらテーブルのような不思議な形をした山がありました。大変お恥ずかしい話ですが、これが有名な屋島なのかときがついたのでした。これまで何度か高島に来てはいるのですが、情けない話です…。屋島と言えば、私はにとっては、まず古戦場ということになります。平安時代末期に起きた「治承・寿永の乱」、いわゆる源氏と平氏の一連の戦いのひとつである「屋島の戦い」がおこなわれました。平氏は、この「屋島の戦い」で源氏に敗れ、現在の山口県の彦島に撤退し、最後は「壇ノ浦の戦い」で滅亡します。「平家物語」の中では、この「屋島の戦い」で、源氏側の弓の名手である那須与一が、平氏側の船上に掲げられた扇の的を見事に射抜いたという有名な話が登場します。高松市のマンホールは、その「扇の的」の場面をデザインしたものです。
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(この屋島の全景の画像は、「ウィキメディア・コモンズ」より)

■屋島はもともと島でした。江戸時代に干拓や塩田等がおこなわれた結果、陸続きになりました。下の画像をご覧いただければ分かりますね。「+」のカーソルの記号があるところに「標高283.05m」とあります。これかカーソルを置いたところの屋島の標高です。屋島の東側は、深い入江になっています。もともと島だった頃は、さらに深かったと思います。調べてみると、平安時代末期、平家はこの深い入江を船団の基地にしていたようです。そういうことを調べて「なるほど…」と納得しつつ、屋島の形がどうしてあんな平なんだろうと改めて不思議に思ったのでした。これも調べてみると、屋島のような地形は、地学の分野ではメサと呼ばれるようです。これは,「水平な硬岩層が侵食に抵抗して生じた平坦な頂面と、周縁の急な崖とをもつ台地の地形」とのことです。
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■もう少し広い範囲で見てみましょう。これは讃岐平野です。よくみると、円錐形の小さな山があちこちにあることがわかります。この中でも、飯野山(讃岐富士)、白山(東讃富士)、六ツ目山(御厩富士)、堤山(羽床富士)、 高鉢山(綾上富士)、爺神山(高瀬富士)、観音寺町の江甫山(有明富士)は、「讃岐七富士」と呼ばれているようです。これらの山も、火山活動で生まれた硬い岩石がキャップのようにあるために、侵食せずにこのような形になっているようです。車で瀬戸大橋を渡ると、まず飯野山(讃岐富士)が目につきます。その形は、まさに讃岐の富士山ですね。このように山があちこちに見える讃岐平野は独特の雰囲気を醸し出します。なんといいますか、昔話の絵本に登場するような可愛らしい優しい雰囲気なんですね。本当は、こちらの私鉄である「ことでん」に乗りながら、このようなおにぎりのような山がある田園風景(たくさんのため池もあります)を楽しんでみたかったのですが、出張のため、そのような余裕はありませんでした。残念。
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高松に出張

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20200212setoohhashi.jpg■高松に出張しました。四国は瀬戸内海を渡らなければなりませんが、今は、瀬戸大橋を走る「瀬戸大橋線」があるので、関西からでも全て列車で行くことができます。といってもこの橋が開通したのが1988年ですから、もう32年前のことになるんですか…。「今は…」というのはちょっとおかしい表現になりますね。

■というのも、私の中では高松に行くのには船に乗る…というイメージが強いからでしょうか。一番最初の高松は、おそらく小学生の時かと思います。たぶん、小学校6年生の頃かな…。当時は、広島に住んでいましたが、母方の従姉妹・従兄弟と一緒に、母方のルーツの地のひとつである徳島の阿南にいくことになりました。広島から岡山まで特急に乗り、岡山からは在来線で岡山県玉野市の宇野駅まで、そしてそこからは国鉄が就航させていた「宇高連絡船」に乗って高松に渡りました。高松からは在来線です。しかし、この宇高連絡船も、瀬戸大橋線ができたことから、まず国鉄の連絡線が廃止になりました。その後も、民間の連絡線は就航していましたが、最後まで残っていた四国フェリーが、昨年の12月に、とうとう運行が休止になりました。今となれば、廃止になる前に乗っておきたかったなあと思います。

■京都から新幹線で岡山駅まで移動し、岡山駅で瀬戸大橋線に乗り換えます。瀬戸大橋線のホームに移動すると、鉄道好きが喜ぶような列車が止まっていました。まず目に入ったのが、「特急南風」でした。これ、「なんぷう」と読むようです。wikipediaの解説は以下のとおり。「南風(なんぷう)は、四国旅客鉄道(JR四国)、土佐くろしお鉄道および西日本旅客鉄道(JR西日本)が岡山駅 - 高知駅・中村駅間を、宇野線・本四備讃線(瀬戸大橋線)・予讃線・土讃線・中村線経由で運行している特急列車である」。ヘッドマークは、どうも鯨のようですね。「仕事がなければ、この『特急南風』に乗って高知に行ってみたいなあ…」などと妄想したわけですが、もちろんそういうわけにもいきません(当たり前ですが…)。予定とおり、高松に向かう「快速マリンライナー」に乗車しました。するとどうでしょう、向かい側のホームに、「特急しおかぜ」がやってきました(残念ながら写真は撮れていません…)。これは松山に行く特急です。松山ならば道後温泉に浸かりたいな〜などとやはり妄想するわけですが、そういうわけにも行きません。残念ですが、またの機会に。
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■高松に到着しました。高松駅は、 頭端式ホームの駅です。頭端式ホームとは、始発駅であり終着駅でもあります。この先には、線路はありません。ですから、線路の向こう側は改札口があるだけです。その改札口に立つと、様々なデザインやタイプの列車が停車しているのを眺めることができます。これは鉄道好きにたまらない…。四国は電化していない路線も多く、私が見渡した時には、気動車が2台停車していました。また、車高に関しても、低いものと高いものがあります。私が乗ってきたクリンライナーは、指定席の車両が2階建になっていることから車高は高くなります。最後の緑色の車両は、気動車です。これは徳島に向かう列車でしょうか。できれば、こういったローカル線を楽しむのは、出張のついでではなくて、私的な「ローカル線の旅」であってほしいなあ思います。香川県を走る私鉄「高松琴平電鉄」=「ことでん」にも乗ってみたいのですが、市内を移動しながら車の中から市街地を走る「ことでん」を眺めるだけです。残念。

第134回定期演奏会阪神淡路大震災25周年メモリアル-阪神文化と大澤壽人-


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■昨日は、ひとつ前の投稿の通り、第32回地球研地域連携セミナー(滋賀)「びわ湖の水草 市民がはじめる環境自治」に参加しました。参加したのですが、当初は、学生時代に所属していた関西学院交響楽団の「第134回定期演奏会 阪神淡路大震災25周年メモリアル」に行く予定でした。指揮は、世界的に活躍されている佐渡裕さんです。私も当初は「絶対にいくぞ!!」と意気込んでいたのですが、地域連携セミナーの仕事と重なり、OB会のお世話になって確保したチケットも他の方にお譲りすることになりました。ただ、昨日の定期演奏会の様子を、後輩のTさんのfacebookへの投稿で知ることができました。

■母校である関西学院大学は、兵庫県の西宮市にあります。25年前の阪神淡路大震災の際には、被災地の中にある大学のひとつになりました。在学生は15名が犠牲になりました。ただ25年前のことですから、今回の定期演奏会で演奏している後輩の皆さんは、まだ生まれていません。その後輩の皆さんが、あえて阪神淡路大震災25周年メモリアルと位置付けられたことは、震災の記憶を風化させないようにしたいという、被災地の大学の学生としての気持ちの表れのように思いました。Tさんのfacebookでの投稿を読みながら、Tさんもご指摘のように、「阪神」、そして「阪神文化」というキーワードが頭にしっかり浮かんできました。

■今回の定期演奏会では、ブラームスの「大学祝典序曲」、ムソルグスキー(リムスキー・コルサコフ編)の「交響詩 禿山の一夜」、大澤壽人の「交響組曲 路地よりの断章」、チャイコフスキーの「交響曲第5番」の4曲でした。この4曲のうち、クラシックファンの方達でも、大澤壽人という作曲家の名前や「交響組曲 路地よりの断章」という作品をご存知ない方がたくさんいらっしゃるでしょう。私もそうです。大澤壽人(おおさわ ひさと1906年-1953年)さんは、神戸生まれ、母校・関西学院大学の同窓生です。1930年に関西学院高等商業学部を卒業されました。学生時代は関西学院交響楽団に所属されていました。大先輩になるわけです。卒業後は、アメリカに留学し、ボストン大学やニューイングランド音楽院で、そしてフランスのエコールノルマル音楽院で学ばれました。多くの作品を作曲されていますが、今回の「交響組曲 路地よりの断章」は、1936年の作品です。組曲ということで、7曲から構成されています。

■後輩のTさんのfacebookの投稿には、大澤壽人という大先輩の作品を、後輩たちの演奏で聞くことができたことをとても喜んでおられました。実際の演奏では、曲の途中で、3度ほど指揮者の佐渡裕さんが解説を入れられたそうです。なかなか贅沢です。佐渡さんは「題名のない音楽会」の司会者をされていたことがありますが、まるでその時の番組のようです。そのような経験は、なかなかできません。Tさんの感想ですが、佐渡さんは、「神戸という街が育てた大澤壽人」という視点から見ておられた…と感じられたようです。素敵ですね。メインの曲は、チャイコフスキーの交響曲第5番ですが、そのあとのアンコールは、なんと宝塚歌劇団の「すみれの花咲く頃」だったそうです。宝塚歌劇団のある宝塚も阪神淡路大震災の被災地であるとともに、歌劇は「阪神文化」を代表するもののひとつです。しかも、大澤壽人さんは、戦後、神戸女学院大学で教鞭をとりながら、宝塚歌劇団に音楽を提供されていたことも知られています。なかなか考えられたアンコールです。アンコールでは、佐渡さんも鍵盤ハーモニカで演奏に参加され、周りからは一緒に歌う方たちの歌声が聞こえてきたとTさん書いておられました。しかも佐渡さんご自身、西宮北口にある兵庫県立芸術文化センターで芸術監督をされています。このホールは阪神・淡路大震災からの「心の復興、文化の復興」のシンボルとして開館しました。「阪神文化」、大澤壽人、阪神淡路大震災、宝塚歌劇団…、本当にいろいろ考えられた、「阪神淡路大震災25周年メモリアル」に相応しい構成だと思います。

■少し前のことになりますが、ブログに「OB交響楽団での練習を見学」にも書きましたが、33年前、関西学院交響楽団は、若き日の佐渡さんに指揮をしていただきました。その時の部長(学生の代表)のT君が、佐渡さんのロンドン公演後の楽屋の出口で待って再会したことが、ひとつのきっかけになっています。33年前、佐渡さんは急遽留学することになったため、予定されていた客演指揮ができなくなりました。今回の演奏は、その時の約束を今回はきちんと守ってくださったのだと思います。これも、素敵なエピソードですね。

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