潜水ロボット「淡探」

20130730tantan1.jpg■昨日は、評価の仕事で滋賀県琵琶湖環境科学研究センターに行きました。そのさい、センターのロビーに展示してある潜水艇が気になりました。「淡探」(たんたん)という自律型潜水ロボットです。全長2m、180kg、12時間の連続潜航が可能なのだそうです。ただし、現在は使用されていません。ひとつには、予算の関係。もうひとつは、新しい新型の水中探索ロボットを導入されたからです。少し前のことになりますが、産經新聞の記事には次のように書いてあります。

同センターが導入した新型ロボは、水中でのハイビジョン撮影が可能なほか、ケーブルを通して船上から水中の様子をリアルタイムで観察できるすぐれものだ。

センターは平成12(2000)年に初めて水中探索ロボット「淡探」を配備した。しかし、撮影画像が粗く録画しかできなかったことなどから、思うような成果が上がらず結局“お払い箱”に。そこで約660万円をかけてこの新型ロボを開発し、昨年3月に導入したところ、使い勝手が格段によく、調査の質が大幅に向上したという。

■なるほど、「淡探」はお払い箱ですか…。たしかに、研究推進のためには仕方のないことですが…。大変素朴の気持ちですが、「淡探」はカッコいいです。素敵ですね〜。自律式というのが素敵です。琵琶湖でも潜水艇って、できないですかね。海の深海に比べれば、はるかに浅いわけですから(100mちょっと…)。この目で、琵琶湖の底を見てみたいと思うのは、私だけではないと思いますが。ところで、この「淡探」ですが、漫画の「タンタンの冒険旅行」(Les Aventures de Tintin)にひっかけているのかな?

琵琶湖環境科学研究センターの評議会

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■年をとったせいか、評価に関する仕事が増えてきました。一番苦労するのは、自分が勤務する社会学研究科の大学認証評価です。これは、評価を受ける側になります。しかしそれと同時に、評価をする仕事もいろいろあります。学内での評価(ないしは審査)だけでなく、学外の評価の仕事もあります。今日は、終日、そのような仕事でした。

■現在、滋賀県琵琶湖環境科学研究センターの評議員をしています。滋賀県琵琶湖環境科学研究センターは、「琵琶湖とその流域を一体のものとしてとらえ、健全な水循環、物質循環、生態系の保全といった視点から琵琶湖と滋賀の環境に関する現象の解明、行政課題に取り組むため、幅広いネットワークの形成を図りながら、総合的に試験研究を推進することによって、滋賀をモデルとした持続可能な社会の構築に貢献する」ために設置されています。今日は、センターの評議委員会が開催されました。センターの次の研究計画(第4期)の評価を行うためにです。

■評議委員会は、朝9時15分に始まりました。まず、第4期中期計画の全体概要の説明が行われました。そして、4つの政策研究課題と5つの調査解析の研究プロジェクトの計画について、16時半頃まで報告が行われ、それぞれについて評議委員により評価を行いました。今回は、昨年の評議会で私がおこなったコメント(評価可能な研究事業の体系性の確保)にきちんと対応していただきました。その結果、センターの研究事業全体の枠組みがシャープになりました。センター長や知り合いの研究員の方にお話しをうかがったところ、ずいぶん時間をかけてセンター内で議論を積み重ねてこられたのだそうです。こういう成果が見えてくると、評価の仕事をしていても嬉しくなりますね。

■写真は、センターから大津市街地の方面を写したものです。今日は雨でした。こういう風景も、水墨画のようで悪くないですね。

丸屋町商店街の「夜市」に参加

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■昨日は、昼間は大学院社会学研究科の修士論文中間発表会がありました。発表会が終了したあとは、夕方16時半から、瀬田キャンパス内にあるRECレストランで交流会を開催しました。研究科長ということもあり、本来であれば最後までいるべきだったのですが、交流会が始まり1時間程したところで、あとは他の先生にお任せしてレストランをお暇しました。そして大津市の中心市街地に向かいました。というのも、この日の18時半から丸屋町商店街で「夜市」というイベントが開催され、私たち脇田ゼミの「北船路米づくり研究会」も「野菜市」を出店することになっていたからです。

■「北船路米づくり研究会」が開催している野菜市は、一昨年に始まりましたが、昨年からは丸屋商店街のご理解のもと、アーケードのなかで開催できるようになりました。昨年の春からだったかと思います。それまで通り月1回、商店街のなかで「北船路野菜市」を開催するなか、丸屋町商店街の方からは、「7月末に開催する『夜市』にも出店してくれないか」とのお話しをいただくことになりました。学生たちが「野菜市」の事業を継続的に行ってきたことを評価してくださったのだと思います。そして、昨年に引き続き、今年も「夜市」に参加させていただけることになったのでした。

■この「夜市」には、龍谷大学の学生がたくさんかかわっています。ひとつは、瀬田キャンパスの「ボランティアセンター」に登録している学生の皆さん。それから、ヨサコイサークルの「華舞龍」の学生の皆さん。そして、私たち「北船路米づくり研究会」です。なんだか、すごいぞ!…と思ってしまいます。

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■昨日は、いつもの「北船路野菜市」よりもかなり多めの出品になりましたが、若干量が残っただけで、ほとんどが売り切れました。特に、目玉商品であるスイカについては、早い段階で売り切れてしまいました。研究会の顧問であり、私たちを指導してくださっている吹野さんが、タライに氷を入れて大きなスイカを冷やすなどの「演出」をしてくださったことも、効果的だったように思います。吹野さん、ありがとうございました。

■この日は、大津の街中でお世話になっているたくさんの方たちに、お会いすることになりました。また、新鮮で安心安全の農産物をお買い求めいただきました。ありがとうございました。新しいオファーもありました。11月に膳所の西武デパート前で開催するイベントにも出店してほしいというお願いです。ありがたいことだと思います。学生による活動という制約条件のなかではありますが、評価をいただき活動の場が広がっていくことは、私たちにとっても幸せなことです。

■もうひとつ。写真の下の段・右は、「夜市」終了後、出品してくださった農家への売上代金を封詰めしているところです。4年生の松見さん(手前)の作業を、3年生の山科くんが手伝ったています。この売上金の生産については、現在の4年生が開発してきた「北船路野菜市」用のノウハウがあります。このあたりはすべて学生にまかせているので、私自身は、よくわかっていません。先輩と一緒に活動しながら、活動のノウハウが自然に伝授されていくのです。まだ、すべてそのようにできているわけではありませんが、先輩から後輩へというスタイルが活動の中で定着していけばと思っています。

【追記】■昨日の「夜市」には、今年の春に卒業した「北船路米づくり研究会」2期生の岩崎くんが、同じく龍大出身の彼女と一緒に遊びにきてくれました。岩崎くんは、卒業後も、なにかと研究会の活動を気にかけて手伝ってくれます。とてもありがたい存在です。9月1日に、昨年に引き続き、北船路で「かかし祭」という農村-都市交流のイベントを開催しますが、それも手伝ってくれるようです。岩崎くん、よろしく!!

2013年度社会学研究科修士課程中間発表会

20130727graduateschool.jpg■ 本日は、2013年度社会学研究科修士課程中間発表会です。社会学研究科は、社会学専攻と社会福祉学専攻にわかれていますが、社会福祉学専攻は10時半から、社会学専攻は13時から開始しています。社会学専攻は、全員で7人が発表しますが、前半が社会学コースの発表、後半がジャーナリズムコースの発表になります。

■写真は、午前中から始まった社会福祉学専攻の会場の様子です。

宮沢賢治の「幸せ」と「死生観」

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■先日、7月24日の朝日新聞(朝刊)の「リレーおぴにおん」に、宮澤賢治の弟・清六さんの孫である宮沢和樹さんが登場されていました。とても興味深いご意見でした。

■賢治ファンの皆さんが、宮沢賢治を聖人や偉人のような存在に位置づけようとする傾向を「違う」と否定されます。「賢治さんは失敗のほうが多かったといってもいい」とも語っておられます。賢治の作品を「悩みを抱えた人間が書いたもの」という視点で読むことではじめて「真の価値」が見えてくるというのです。この「おぴにおん」の後半部分では、賢治の「幸せ」観や「死生観」について語られています。

自分自身や他人に対して、何か後ろめたいことをしていると感じたら幸せにはなれない。ならば、どう生きるべきかと、考えさせてくれます。

現代人の死生観にも訴えるものがありますね。童話では登場人物が死んでしまったり、八パーエンドでなかったりします。それでも基本的には明るいと思いませんか?人はみな、いつか死ぬ。じゃあ、何もかもなくなってしまうのでしょうか。銀河鉄道の列車は時空を超えてどこまでも走っていく。そのよう「意識」のようなものは残り、終着点はない。死は悲しいことだけど、同時に悲しいことじゃない。

■とても大切なことをおっしゃっておられる。死ぬ前の段階で、「死は終着点ではない」というイメージやリアリティをもつことができるのかどうか、とても大事なことだと思います。このようなイメージやリアリティをもつことができなければ、「底なしの真っ暗闇に吸い込まれていく…そして消えていく…」、そのような恐怖しか存在しないからです。よく、「死んだらすてべて無くなる。自分もただの物質に戻っていく(たとえば…遺骨)」という発言も聞きます。しかし、そのようなイメージも、現代科学の、たとえば生態系やそのなかでの物質循環のイメージを媒介にしながら、死後をイメージしようとされているのだと思うのです。

■フォロースルーという言葉があります。調べてみました。「野球、テニス、ゴルフなどの球技で、ボールを打ったり投げたりしたとき、そのプレーの流れとして後まで続いていくからだの動き」のことだそうですね。死の瞬間が、バットにボールが当たる瞬間、ラケットにボールが当たる瞬間、ゴルフのクラブにボールが当たる瞬間と考えるならば(実際には、死は瞬間ではなく一定の幅をもった時間と考えたほうがよいと思っていますが…)、死は生の終着点と考えるのではなく、死は生との連続線上にあるものとして理解できます。現世と死後のイメージとが連続しており、通常私たちがいう死とはその経過点にしかすぎなくなります。そうでないと、今、生きているこの瞬間が「幸せ」にはなりません。この続きは、また別のエントリーで。

龍谷ミュージアム特別展「極楽へのいざない-練り供養をめぐる美術-」

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「大津エンパワねっと」5期生の最後の合同授業

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■龍谷大学社会学部の地域連携型教育プログラム「大津エンパワねっと」には、文部科学省の現代GPに申請するさいの企画段階からですから、2006年度の最後の頃、2007年の1月から関わっています。1月から3月までは、土日も使って相当な時間を投入して議論を積み重ねてきました。4月に文部科学省に申請し、たしか7月に文部科学省の面接を受けに、東京まででかけました。厳しい質問にも”耐えぬき”(?!)、なんとか採択されたのが8月の初めだったと思います。そして、このブログラムのなかで学生が実際に地域で活動をし始めたのが、2008年の9月からになります。エンバワ1期生の誕生です。

■それから5年たちました。今日は、エンバワ5期生の最後の合同授業がありました。まだ、夏休みに様々な活動をしたり、9月には報告会を開催したりと、実際の終了はもう少し先の事になりますが、学内の授業としては、今日が最後です。授業担当者の代表である山田先生が学生の皆さんに挨拶されたことが、記憶に残りました。山田先生は福祉学の教員ですが、対人援助がご専門で、もともと地域社会や地域づくりには関心がなかったのだそうです。しかし、学生の取り組みや、この教育プログラムに対する地域の皆さんのご支援やその熱意に接するうちに、地域や地域づくりに対する考え方が変わっていったといいます。私などは、地域社会で研究調査をして、地域社会論の講義をして、なおかつ地域社会で地域づくりの実践をしています。ですから、山田先生の挨拶に、ある種の新鮮さを感じてしまいました。いろんな意味で刺激になりますね。

■前期で、山田先生(そして、もう1人の長上先生)はこの授業の担当からはずれ、別のお2人の福祉の先生が担当されることになります。私だけ、かれこれ7年も、諸般の事情からこのプログラムに関わり続けています。研究科長や他の役職等、学内外の仕事が増えてきているので、時々、まるで金属疲労のようにポキッと折れそうになることもありますが、必要とされるかぎり、頑張ってこの社会学部のプログラムを支えていこうと思います。

今森光彦写真展

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■昆虫や里山の写真で有名な今森光彦さんの写真展の案内が届きました。開催されるのは栃木県の宇都宮美術館。ちょっと…遠いですね。関東になにか用事がないとなかなかいけないように思いますが、とても素敵な雰囲気の案内チラシでしたので、少しご紹介をしておきます。

宇都宮美術館の公式サイトでは、この企画展について、以下のように解説されています。

1954年、滋賀県に生まれた写真家、今森光彦。 今森は、幼少期から昆虫の生態と美しさに魅了され、世界中の昆虫を撮り続けてきました。 その写真表現は、いわゆる生態写真とは異なり、卓越した構成力に基づき、個々の昆虫の表情を感じさせるような独特の魅力を有しています。 本展覧会では、代表作「世界昆虫記」と「昆虫記」を中心に200点あまりを展示します。 今森自身が昆虫を「被写体である以前に、常に敬意を払うべき生命」と語っていることが示すように、昆虫という生命の驚異と神秘を感じ取れる展覧会です。

CM学科・笠井ゼミ期末ポスター発表会

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■CM学科の若い教員・笠井先生のゼミの「ボスター発表会」に参加してきました。私のゼミでは、卒業論文を提出したあと、公開卒論発表会を開催しています。まあ、学会のようなやり方ですね。笠井先生のゼミのやり方は、なんといいますか、学科のポスター発表のような感じですが、もっと自由で楽しそうでした。このやり方、少し学ばせていただこうと思います。

■いつか、学科の壁を超えた「地域連携」をテーマにしたポスター発表の交流会のようなものができればと思います。北船路米づくり研究会、大津エンパワねっと、ゼミでの個人研究…グループによる活動実践 や個人の研究発表を行って交流するというアイデアです。これならば、皆さんの努力の持ち寄りですぐにできそうな気がします。

Yosakoiサークル「華舞龍」の練習風景

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■帰宅しようと研究室のある2号館を1階まで下りとき、威勢のよい掛け声が聞こえてきました。それも、1人の掛け声ではなく、たくさんの…。Yosakoiサークル「華舞龍」の練習でした。この「華舞龍」、学外での活躍ぶり、よく耳にします。頑張っています。練習風景でしたが、とても迫力がありました。

■写真の場所は、樹心館の前です。大学のホームページの説明によれば、この樹心館はもともと、大阪南警察署庁舎として建てられた擬洋風建築物なのだそうです。1908(明治41)年に本願寺に寄付された後、1998(平成10 )年に瀬田キャンパスへ移築されました。現在は礼拝施設となっていて、結婚式を行うことができます。それは知らなかったな~。ゼミのOB・OG諸君、母校で結婚式を挙げてみてはどうでしょうか。

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