ナカマチ夜市
■昨日は、朝から、大学院社会学研究科の修士論文中間発表会がありました。社会学専攻(社会学コース・ジャーナリズムコース)と社会福祉学専攻の2会場に分かれて行われました。夕方からは、慰労会が開催されました。普段であれば、最後まで院生や教員のみなさんと歓談して過ごすのですが、昨日は途中でお暇させていただきました。というのも、夕方から、大津市の中心市街地にあるナカマチ商店街(丸屋町商店街、菱屋町商店街)で「夜市」が開催され、学部のゼミでおこなっている「北船路米づくり研究会」が野菜市の出店することになっていたからです。研究会では、毎月1回第三土曜日の朝10時から、丸屋町商店街の大津百町館前で「北船路野菜市」を開催していますが、今回は、丸屋町商店街の方から「夜市」に出店しないかとのオファーがありました。活動を継続的に行っているのをご覧になって、お声掛けいただけたのだと思います。
■さて、「夜市」とはいっても、野菜の搬入は午前中でした。北船路の指導農家Fさんの軽トラで、大量の野菜やスイカが大津百町館に運ばれました。それを学生たちが受け取り、小分けにする作業を行いました。夕方に、他のゼミ生も集まり、18時半からの開店となりました。商店街は、かなりの人手でした。商店街に賑わいが戻っています。商店街は、本来、人びとの生活のインフラ(身近な場所で買い物ができる、必要なものが揃う)であることが基本なのだと思いますが、それと同時に、人びとが集い交流するプロムナードの役割も果たしています。「あそこに行くと、買い物もできるし、何か楽しいことがある」、商店街は本来そのような場所であるべきなのです。昨日は、そのような「あるべき姿の商店街」が、眼の前に現れた感じでした。
■写真・左は、大津百町館前の様子です。学生たちは声をからして、アーケードを通る皆さんに呼び掛けをおこないました。少し前だとモジモジしていた学生たちも、積極的にお客さんとコミュニケーションしているように見えました(写真・中央)。「夜市」ということもあり、野菜市の撤収は夜遅くになりましたが、学生たちは頑張ってくたようです。また、2人の4年生は、9月2日の「かかし祭」の内容を相談するために湖西・北船路の指導農家宅にでかけたようです。「~ようです」と書いたのには理由があります。この日、たまたま以前から脇田ゼミ2期生(2007年春卒業)の同窓会が開催されることになっていたからです。ゼミ生諸君には申し訳ないのですが、開店1時間程でぬけさせていただきました。
■とっても申し訳ないので、頑張って配達もしました。大津駅前にある居酒屋「利やん」への配達です。「利やん」には、いつも「北船路野菜市」の野菜を買っていただいていますが、この日も写真・右のような野菜を買っていただけました。マスター・光山さん、ありがとうございました。ということで、記念写真(?!)。
社会人になってからわかること…
■ひとつの前のエントリーにも書きましたが、「大津エンパワねっと」(龍谷大学社会学部・地域密着型教育プログラム)では、大学に隣接する「瀬田東学区(小学校区)」と大津市の中心市街地にある中央学区を中心とした「中央地区」の2カ所で、学生たちが地域の皆さんと協働しながら地域の課題解決や魅力を伸ばしていく活動に取り組んでいます。この「大津エンパワねっと」を地域に受け入れていただき円滑に取り組みが進むように、月1回、地元の皆さんとの連絡調整会議として「大津エンパワねっとを進める会」を両地区で開催しています。昨日(7/26・金)は、大津市の中心市街地にある町家キャンパス「龍龍」(ろんろん)で、「大津エンパワねっとを進める会 中央」が開催されました。この「進める会 中央」には、毎回、中央学区自治連合会の役員の皆さん、大津祭やまちづくり団体の皆さんが委員として出席してくださっています。昨日からは、大津市社会福祉協議会の職員(ソーシャルワーカー)Mさんも参加してくださることになりました。
■会議が終了したあと、Mさんと少しお話しをすることができました。Mさんは、龍谷大学社会学部で社会福祉を学んだ後、市社協で職員をされていますが、「こんなプログラムが、自分達の学生時代にもあって欲しかったです。大津エンパワねっとは、私が卒業した後に誕生したんですよ。地域の中に入って、地域の人と関係をもちながら、地域づくりの活動をするって、すごい力がつくと思うんですよね〜。でも、それが良くわかるのは社会人になってからかもしれませんね」と、笑いながら話されていました。そうなんです。普通、経験や体験したことの意味は、学生の立場を離れて(卒業して)、しばらくしないとわからないのですね。私のゼミの卒業生たちは、「どうして自分たちの時には、エンパワがなかったんですか」とよく言いいます。また、「どうして自分たちの時には、北船路米づくり研究会のような活動をしてくれなかったんですか」とも言いいます。しかし、それは「社会人になってからわかること」なのかもしれません。
■卒業論文の場合はどうでしょうか。最初、嫌々渋々、仕方なしに取り組んでいた学生でも、フィールドでの調査と大学で学んだ社会学とがつながり、フィールドから意味のある「発見」をした学生は、卒業後も、その経験を大切にしています。自分の卒業論文も大切に保管しています。「その時」にはよくわからない、卒論での経験や体験の意味。それは時間差をともなって、社会人になってから実感されていくのです。できれば、卒業生の皆さんには、そのような自分の「変化」を、現役学生の前で語ってもらいたいと思っています。
チームどんぐりの「まちづくりカフェ」
■「大津エンパワねっと」(龍谷大学社会学部・地域密着型教育プログラム)では、大学に隣接する「瀬田東学区(小学校区)」と大津市の中心市街地にある中央学区を中心とした「中央地区」の2カ所で、学生たちが地域の皆さんと協働しながら地域の課題解決や魅力を伸ばしていく活動に取り組んでいます。写真は、「中央地区」で活動するチーム「どんぐり」。女子学生4人組のチームです。彼女たちは、現在、中心市街地にある丸屋町商店街の大津百町館をお借りして、毎月1回、「まちづくりカフェ」を開催しています。
■大津市の中心市街地は、他の地方都市と同様に、いわゆる「空洞化」の問題を抱えています。そのような状況をなんとかしようと、様々な団体が活動を行ってきました。チーム「どんぐり」の出発点は、そのような様々な団体の皆さんにお話しをお聞きしながら、「これだけたくさんの団体が活動しているのだが、いまひとつお互いの”つながり”が薄いのでは…、もっと”つながれ”ば中心市街地はさらに盛り上がっていくのでは…」という問題意識にあります。そこで、もっと気軽に街や地域のことについて”おしゃべり”をしながら、お互いの活動の内容や考え方を知ることのできる社会的な「場」=「まちづくりカフェ」をつくるこにしたのでした。
■この「まちづくりカフェ」では、地域のことに関心をもち活動している皆さんをゲストとしてお招きし、話題提供をしていただき、参加者とともに”おしゃべり”を楽しみながら、結果として(ここが大切なのですが…)街中の人びとの”つながり”が太くなり、そのような”つながり”が拡大していくことを目指しています。言い換えれば、楽しい時間を共有すること(アウトプット)で、社会科学で近年、人口に膾炙している「社会関係資本」を地域社会のなかに蓄積していくこと(アウトカム)を目指している…といってもよいのかもしれません。島状に地域社会のなかに分散した人びとの小さなネットワークを”つないでいく”、個々の団体のネットワークを”つないで”拡げていく試みであります。
■今日は、夏期休暇中に開催する第5回の「まちづくりカフェ」に向けて、これまでの反省点と改善点を洗い出し、これから「まちカフェ」の活動をどのように発展させていくのか…といった点について、私も参加し、話し合いを行いました。街中の皆さんからも、「こういう試みは、地元の人間ではできない。学生の皆さんだからこそ…の活動だと思う」との評価もいただいています。夏期休暇に入りますが、さらに頑張って取り組んでいってもらえればと思っています。
江州音頭の練習
■毎年8月の初め、大津市では、琵琶湖湖畔の広場で「びわ湖大津夏まつり」が開催されます。この「びわ湖大津夏まつり」のなかでは、プログラムのひとつとして、大津市の各種団体の連(グループ)が参加する「江州音頭総おどり」(コンテスト)が行われています。龍谷大学社会学部「大津エンパワねっと」でお世話になっている中央学区自治連合会の皆さんは、地元自治会ということから、この「江州音頭総おどり」に連を組んで毎年参加されています。昨晩は、その中央学区自治連合会の連の練習日でした。自治連の方から、「大津エンパワねっとの学生や先生たちも参加してほしい」との要請があり、参加することにしたのです。もっとも、学生の参加はゼロ。「おじさん1人」(私)の参加になってしまいました。
■この「江州音頭」、単純な所作の踊りのように見えて、皆でそろって美しく踊ることはなかなか難しい。個人的な感想かもしれませんが、体重の移動を滑らかにし、手の伸びがまっすぐそろっていなければ、連としての統一感はなかなか生まれません。冷房の効いた部屋ではありましたが、1時間半ほどの練習で、普段、お世話になっている中央学区自治連の皆さんと一緒に汗を流しました。「大津エンパワねっと」の活動そのものではありませんが、こういった普段のお付き合いが大切なのだと思います。もっとも、私自身、ちょっと気合いが入っています。本番の8月3日、浴衣や帯は自治連からお借りしますが、草履は自分のものを用意しています。マイ草履で参加です(というのも、私の大足にあうサイズがなかったものですから…)。
○「びわ湖大津夏まつり2012」
「かかし祭」企画会議
■本日、前期最後の4年生ゼミは、9月2日に開催する「北船路米づくり研究会」主催の「かかし祭」の企画会議になりました。研究会の活動の中心となり頑張っている4年ゼミ生が、「新米」の3年ゼミ生にも呼びかけての開催になりました(授業がない学生しか参加できませんでしたが…)。指導農家(研究会顧問)と連絡をとりながら企画案をまとめ、その案をもとに学生たちは話し合いをはじめしまた。学生たちが自主的・主体的に動いているので、教師の出番はあまりありません。今日は、いつもと違って、お茶菓子なども用意されて、なかなかリラックスした良い雰囲気でした。
■「北船路米づくり研究会」はゼミ活動の一環として行っている農村活性化の取り組みです。月1回(第三土曜日)、「農村」(=北船路)と「街」(=中心市街地)とを農産物で結ぶ「北船路野菜市」を開催していますが、今回の「かかし祭」では、普段、北船路の農産物を購入していただいている街の皆さんに、琵琶湖を一望する北船路の棚田の風景を楽しみ、購入いただいている農産物が生育している現場を見学していただきながら、農家と交流していただく予定になっています。詳しい内容が決まりましたら、このホームページでいずれご紹介したいと思います。
社会調査実習「大津祭の現在」
■大津祭は、湖国三大祭のひとつで、滋賀県無形民俗文化財に指定されています。京都祇園祭の風情を色濃く継承した祭礼であり、現在13基ある曳山はいずれも江戸時代に制作されたものといわれています。各曳山にはからくり人形が乗っているのが特徴です。
■私が担当している社会調査実習(テーマ「大津祭の現在」)では、夏期休暇中に、この「大津祭」の関係者にインタビュー調査を行う予定になっています。地域社会の基本構造が大きく変動するなかで、「大津祭」の関係者の皆さんが、江戸時代から続く伝統を継承していくために、どのような課題に直面し、それをどのように乗り越えようとされているのか、「組織・運営」、「財政」、「担い手」の3つの側面からお話しを伺います。
■今日は社会調査実習の前期最後の授業でした(明日から試験期間)。写真は、履修している学生たちが、過去2年間の社会調査実習で先輩たちが蓄積してきた質問項目リストの修正作業をしているところです(いわゆる「半構造化されたインタピュー」を行います)。昭和40年代に行われた滋賀民俗学会による調査報告書なども読み込みながら、頑張って修正作業に取り組みました。
ちょっとテスト
■コミュニティマネジメント学科の笠井先生のおかげで、ホームページをリニューアルできました。今、帰宅途中ですが、iPhoneからでも新しいエントリー、UPできるのかな…試しにやってみます!ということで、テスト。
【3】
【2】少しだけ、更新しました…。
■脇田個人に関する情報(学歴/職歴/非常勤等/専門領域/論文・著書/学会活動/社会的活動/学内諸委員等)を「about」に、脇田のホームページに関する考え方や情報を「このホームページについて…」にアップしました。また、「ゼミナール」や「大津エンパワねっと」に関する情報もご覧いただければと思います。急に飛ばして、ホームページを整備しようとしたので、疲れました…。
新しいホームページを開設しました!
■コミュニティマネジメント学科の新しい教員、笠井賢紀先生のご指導のもと、flatpressを使って自分のホームページ「環境社会学/地域社会論 琵琶湖畔発」をリニューアルしました。笠井先生、ありがとうございました。まだまだ、使い方がよくわかりませんが、少しずつ慣れていこうと思います。ということで、2人で記念撮影。私は頭がデカイので、「笠井さん、前にいって…」といって距離を調整して撮影しました。
■少しだけ、詳しく説明させてください。
■以前のホームページは、数年前に更新がストップしてしまいました。2005年にブログブログ「Blog版 環境社会学/地域社会論 琵琶湖畔発」を開設し、ホームページとブログを同時に運営していましたが、大学教員としての仕事が忙しくなり…両方を管理するだけの時間的・精神的余裕がなくなってしまったのです。当初、ホームページは大学教員としての公式サイト、ブログは日々の出来事やプライベートなことを含めた情報発信…と使い分けよとうと思っていましたが、その後twitterやfacebookでも情報発信するようになり、しだいにブログの更新さえもできなくなってしまいました。
■これではいけない…そう思っていたのですが、なかなかホームページをリニューアルすることができませんでした。そんなところに、社会学部に笠井先生が赴任されてきたのです。笠井先生は、学生に対しても懇切丁寧に指導されているのですが、私のような年寄りの教員にも付きっきりでホームページのリニューアルをご指導くださいました。笠井先生、ありがとうございました。
■今後、このホームページではあまり更新の必要のない情報を納めておく「蔵」ないしは「収蔵庫」として利用していく予定です。また、学生の皆さんへの情報提供もかねて、担当している地域社会論の講義、ゼミ、ゼミ活動の一環として行っている「北船路米づくり研究会」、また龍谷大学社会学部が取り組んでいる「大津エンパワねっと」のことなどについても、情報発信していく予定です。みなさん、よろしくお願いいたします。