月曜日の授業
▪︎この4月から、研究部長の仕事をすることになり、授業は「月曜日の午前中」と「金曜日」に固めざるをえなくなっています。月曜日の午前中は、1限が「社会調査実習」、2限が「社会学演習ⅠA」(3年生ゼミ)になります。1限の「社会調査実習」は通年授業です。今年の実習のテーマは、「魚のゆりかご水田」です。夏休みには、「魚のゆりかご水田」に取り組んでいる農村集落を訪問し、聞き取り調査を行います。先週から、具体的なインタビューのさいの質問項目を、全員でいろいろ考えています。いわゆる社会調査でいうところの「半構造化インタビュー」です。事前に大まかな質問事項を決めておき、お話ししてくださる方のお話しの内容に応じて、さらに詳細に尋ねる簡易な質的調査法です。本当は、時間をかけて「非構造化されたインタビュー」も経験してもらいたいところですが、イタビュー調査を実際に経験する初心者の学生さんたちには、なかなか難しいところがあります。
▪︎授業では、4月から、基礎的なことを学んできました。滋賀県の農業のこと、琵琶湖と農業の関係、農業の近代化、陸と水との分断、琵琶湖総合開発…と、基本的な事柄に関して、講義を中心に行ってきました。その講義を前提に、こんどは時期区分を行い、それぞれの時期に関して質問項目をみんなで考えてみました。そして、インタビューの質問をひとつひとつ切り離し、同じ内容のものをグループ化していきました。これを、全員でブラッシュフップし、不足している点については追加してもらう予定です。私からも足らないところをサポートをしていきます。また、文献での調査でも補強します。
▪︎昨日は、先日、総合地球環境学研究所のPD研究員である浅野悟史さんから教わった「地理院地図」も使ってみました。調査地の航空写真を比較してみました。圃場整備、河川改修により、地域の様子が変化していることがわかります。はっきりわかるのは、特に、川岸や湖岸の様子が大きく変化しています。琵琶湖総合開発によって、陸と水がはっきり分離していることがわかりました。まあ、こんな感じで少しずつ準備を進めています。
▪︎2限が「社会学演習ⅠA」(3年生ゼミ)は、少しずつ大学のゼミに慣れてもらうことに時間をかけてきました。先週は、卒業論文に向けてのスケジュール、特に就職活動と並行しながらどうやって卒論の調査や研究を進めていくのか…ということについて説明しました。そのうえで、昨日から、毎回ゼミ生が4人ずつ、自分の問題意識や取り組む研究テーマに関して説明をしたうえで、各自が今読んでいる本を複数冊、レジュメをもとに紹介してもらうことを始めました。今日は1人病欠でしたので、仕方なく3人だけになりましたが、初回にしては、ずいぶんうまく紹介をしてくれました。紹介の仕方からは、しっかり読み込んできていることがよくわかりました(1名の学生だは準備不足でしたが…)。こうやって、お互いの研究テーマや問題意識を知ることで、卒論に向けて気合を入れていってほしいと思います。紹介してもらった本で、夏休みに書評文を書いてもらう予定です。