他人はどうあれ力

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▪︎ヒビノケイコさんという方がおられます。「日々の稽古」というふうに聞こえます。ペンネームでしょうか。それとも、本名で、漢字は日比野恵子さん…だったりして。どうなんでしょう。それはともかく、ヒビノさんが出版された本をamazonで調べたところ、以下のようなプロフィールの方でした。

1982年大阪生まれ。京都精華大学芸術学部卒。山カフェ・自然派菓子工房ぽっちり堂オーナー。 四コマエッセイストとして執筆。
移住支援活動をする夫と全国での講座や田舎ツアーを行う。21歳の時、地に足がついた暮らしとそこから湧き出す表現を求め、京都郊外のお寺を借りて自給的な暮らしをスタート。
2006年出産を機に、さらに腰を据えて生きようと高知県の山奥へ移住し「自然派菓子工房ぽっちり堂ネット店」をopen。 「家庭×仕事×地域」のバランスを大切にアートを生かした経営を目指す。
山奥ながらも「わざわざ行きたいカフェ」として人気店に。50件以上のメディアや書籍で紹介される。コミュニティデザイナー山崎亮氏との出会いを機に講演活動をスタート。
2014年~作家活動を中心にすえ、新しい時代に必要な視点を地域から発信している。

▪︎とてもユニークのプロフィールの方ですね。すごく行動力もある方のように思います。ヒビノさんの『山カフェ日記~30代、移住8年。人生は自分でデザインする』を、一度読んでみようと思います。

▪︎今日は、そのヒビノさんのブログの記事を紹介しようと思います。学生の皆さんにとって、とても大切な指摘をされているからです。「ヒビノケイコの日々。人生は自分でデザインする。」というブログの「大学生は「他人はどうあれ力」を身に付けよう。ポーズをとらず、素直にガンガン物事に向かう子を育てたい」というエントリーです。冒頭には、こう書かれています。「最近、色々な大学での講座や、大学生に関わることが多くて、その中で感じることがあります。とにかく学生さんの差が激しいってこと。やる気があり一生懸命物事にむきあって突き進んでいく子と、なんとなく周りに流されて、ポーズをとってるうちに卒業しそうな子」。多くの大学教員の皆さんが感じていることかもしれません。

▪︎ポーズをとる…とは、どういうことなのてしょうか。このような例でヒビノさんは説明しています。

例えば、発表のプレゼンを見ていても、意識一つで全くありようが違う。自分にしか意識がいっていない子は、リサーチも考察も行動も深くやっていない時点で発表の舞台にたっちゃう。そして、ダルそう、テキトウ、まとまってない話をきかせる、かっこつけてる、なめてる・・・というような態度をとってしまう。聴いている方にとっても結構大変だし、先生も「ちゃんと話なさい」と小学生に言うようなことしかアドバイスできなくなります。

反対に、ちゃんとリサーチ、考察、行動、思索をし、発表も工夫して話す子もいます。ちょっと何かが抜けてても、下手でも、やっぱり熱量をかけてきている子は一目でわかるもの。背筋を正して話をききたくなるし、先生も掘り下げたアドバイスをどんどんしたくなる。だからどんどん伸びていく。

両者の違いは、
・主観だけで自分のことにしか意識が向いていない
・客観性も持ち合わせていて相手のことも考えてる、の差。
そして、「相手は、時間とエネルギーをかけて聴いてくれている」という意識があるかないか。

「他人の目を気にしない力」ってすごく大事なんじゃないかな。これも多くの学生さんをみていて思うこと。
「他人がどうしてるか?どんな姿勢で態度でやってるか?」を気にして合わせてると、実は学外に出たとき、自分までレベルの低い状態に染まっていたことに気がつきます。

▪︎プレゼンがうまくいかなかったときのことを恐れる。自分だけが頑張っていると周りから見られるのは嫌だ。だから「ポーズ」をとって、あるいは周りの「ポーズ」と同調することで、なんとか自分を守ろうとする…ということなのでしょうね。「ポーズ」を取り続けることで、その場その場の自分はなんとか守れるけれど、結局、自分を成長させていくチャンスを失ってしまのではないか、それでよいのか…というわけですね。以下は、ヒビノさんがまとめたポイントです。

■大学生。これがぎりぎりのチャンスと思って姿勢を変えよう
1、自分のちっちゃいプライドにこもらず、相手のこともみえる客観性を持つ
2、ちょっと下手でもいいから、とにかく熱量をかけてやりきる
3、かけた熱量に対応して、アドバイスの質はかわる
4、姿勢のいい子と悪い子の差が大きい。だから逆に、いい子は今めっちゃ得で引き上げられます。

▪︎このヒビノさんのエントリーでは書かれていませんが、私が気になっていいることがあります。それは、関心があるわけでもないのに、「なくとなく」「とりあえず…」と、様々な資格取得の講座やインターンシップに参加して、疲れて果てている学生の皆さんのことです。いろいろ経験することは大切ですが、ただ将来に対する不安を少しでも減らすためだけに参加しているのであれば、時間がもったいないような気がします。エネルギーが分散して、けっきょく、どれも中途半端になっていないか、とても気がかりです。「周りが参加しているので…自分も参加しないと…」といった不安に襲われる。そういう気持ちを聞かせてもらったこともあります。このような場合にも、「他人の目を気にしない力」が必要になるのかもしれません。

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