「中津川に住もう!」

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■岐阜県の中津川市役所から写真のような資料が送られてきました。私は、中津川市で「中津川市地域づくり型生涯学習実践講座」の講師を時々させていただいています。今年度は、まだ中津川市に伺えていませんが、昨年まで何度も市内のいろんな地域を訪問させていただきました。講師ということになっていますが、市民の皆さんの前で何かを話すというスタイルではなくて、あえて市内各地域で様々な活動をされている皆さんと車座になっておしゃべりをする・・・そのようなスタイルでさせていただいています。基本は、「へ~、すごいですね~」「あっ、めっちゃ素敵ですやん」「ほ~おもしろいですね~」と聞き役に回る形のなかでの交流です。

■さて、送られてきた資料ですが、中津川市の定住推進部が発行しているものです。あえていえば、「自然と文化、そして様々な地域活動が取り組まれている魅力的な中津川市に移住しませんか?」というメッセージを都会の皆さんにスタイルになっています。「中津川に住もう!」というタイトル入ったパンフレットには、中津川市に移住されてきた方たちが語る中津川での暮らしの魅力に関するインタビューや、市内各地域の特徴が紹介されています。

■全国の多くの自治体で、定住促進の取り組みが行われています。先日も、高島市に移住した若いご夫婦と少しお話をするチャンスがありました。ITエンジニアとクラフト作家のご夫婦です。高島市に古民家を見つけて、そこを自分たちの手でリフォームして暮らしておられます。自然が豊かで、移住を歓迎する自治体の取り組みも充実しており、奥様がクラフト作家であることから、そういう工芸関係の方がたくさん工房をお持ちの高島市が気に入ったとのことでした。そうそう、大切なことを忘れていました。移住の決定打になったのは、ご主人のお仕事の関係からだと思いますが、高島市のインターネット環境が優れている点だとのことでした。

■滋賀県内の他の地域の実情はどうなんでしょうか。何が、若い世代の移住にとって魅力なのか。若い世代にとって、「ちょっと田舎で、ちょっと都会」の滋賀県の魅力はどこにあるのでしょうか。とてもたくさんあると思います。私自身、今年の春に滋賀に転居して、本当によかったと思っています。いろんな方たちに、特に若い世代の方たちにお話しを伺ってみたいものです。

中津川市役所・市民協働課の記事

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▪︎中津川市の「地域づくり型生涯学習モデル事業」のお手伝いをさせていただいています。少し前に、中津川市のホームページに、付知にいったときの記事がアップされましたが、今度は、蛭川を訪問した時の記事がアップされました。
蛭川地域で、地域の方々との交流会を開催しました。(地域づくり型生涯学習モデル事業)

関連エントリー
「地域づくり型生涯学習モデル事業」(岐阜県中津川市)

中津川市「付知総合事務所」の記事

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▪︎先日、まちづくりのお手伝いにいった中津川市・付知の「付知総合事務所」のスタッフの方が、今回の「まちづくりMU-JIN」のことを記事にして、市役所のホームページにアップしてくださいました。ありがとうございました。とっても楽しい会合でした。
【付知】『まちづくりMU-JIN(無尽)』が開催されました!

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「地域づくり型生涯学習モデル事業」(岐阜県中津川市)

「地域づくり型生涯学習モデル事業」(岐阜県中津川市)

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▪︎この前の週末の土日、「地域づくり型生涯学習モデル事業」のお手伝いをするために、岐阜県中津川市へ行ってきました。市内の付知地区と蛭川地区の交流会で、地域の皆さんの活動の振り返り、これからの課題と将来の夢に関してお話しを伺うことができました。岐阜県とのおつきあいは、県のモデル事業に呼ばれたことから始まっています。記憶は曖昧ですが、2006年頃から、岐阜市、各務原市、可児市、白川町、羽島市、郡上市、安八町、関市、中津川市…と、いろいろお邪魔させていただいた。そして2014年からは、再び中津川市のお手伝いをすることになりました。

▪︎写真は付知地区で撮ったものです。「まちづくりMU-JIN」。「じぃばぁず」。少し説明させてください。「MU-JIN」とは「無尽」のことです。もともとは、いわゆる頼母子講のことです。現在、「無尽」に参加する人たちは、毎月お金を出し合い、積み立てたお金で宴会や旅行を楽しんでおられます。岐阜県の地域社会では、この「無尽」がとても盛んです。一人で、複数の「無尽」に参加されています。このような「無尽」によって生まれた関係が、地域社会の様々な局面で潤滑油のような役目を果たしているようです。そのような「無尽」の文化を、地域づくりにも活かしていこう…ということになりました。お茶を飲みながら気楽にまちづくりについて情報交換をしたり、いろいろ頼んだり頼まれたり…そのような場所ができたらいいね、じゃ、作っちゃお…ということになり名付けられたのが、「まちづくりMU-JIN」です。「無尽」…と漢字ではないのは、こっちの方がカッコいいという単純な理由からです。

▪︎土曜日は、その「まちづくりMU-JIN」の2年間の活動を振り返り、いろいろお話しを聞かせていただきました。以前、アドバイスさせていたどいたことのひとつは、いわゆる「異業種間でつながって面白いコラボをしてみたら…」というものでした。横につながると「1+1=3 ‼︎」のような効果が生まれることがあるからです。わかりやすい例を出しましょう。麹や味噌を作っている「じぃばぁず」というグループの麹や味噌を、和菓子屋さんが自分の店で使って「味噌くるみ餅」という商品が生まれました!和菓子屋さんも、「味噌くるみ餅」で大儲けをしたわけではないのでしょうが、それでもこうやって協力して新しい商品を作ることができて、そのこと自体を、とても喜んでおられたそうです。この喜んでおられた…というところが、非常に大切なのかなと思っています。別の言い方をすれば、人と人の間に「幸せ」がフッと生まれたわけですね。付知地区では、その他にも、このような「1+1=3‼︎」のつながりが生まれていました。といいますか、そのような「ちょっとしたつながり」に、皆さんが、より自覚的になったのかもしれません。そこに幸せを感じるようになっているのかもしれません。

▪︎こんなお話しもお聞きしました。30歳代のある店主さんは、頑張って地域の商店街の仲間と「付知GINZAマルシェ」というイベントを開催しています。その「マルシェ」、マスコミにも取り上げられ、地域内外からたくさんの方たちが参加するイベントに成長しています。その店主さんが、こんなことを言っておられました。「自分たちがもっと若い頃は、親の家業を継いで、地元に残ることはダサいことでした。しかし、最近は変わってきました。むしろカッコいいという評価がでてきた」というのです。地元志向といいますか、若い世代が、都会を志向するのではなく、地元に根付いた暮らしを楽しむ、そのことを評価する傾向が、中津川の中に少しずつ生まれているようです。そのような傾向を、翌日、日曜日に伺った蛭川地区でも聞くことができました。30歳代以下の人たちが、地域の活動に積極的に関わろうとする傾向が出てきているというのです。ここは、もっと深く聞き取りをしてみたいところです。

▪︎若い人たちの間で、何が幸せや暮らしの豊かさなのか、個々人の中にある「幸せの物差し」が少しずつ変化しているようなのです。その蛭川地区では、外から転入した方たちと、地元の人たち、その両者を媒介する人たち、3者の関係の中で、地域が静かに動き始めていました。これもまた、楽しみな傾向です。もう少し、中津川に通う頻度を上げていきたいと思います。こういう仕事は、楽しいです!

▪︎『星の王子さま』のなかに、こんな一節があります。
「じゃあ、秘密を教えるよ。とても簡単なことだ。
ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。本当に大切なことは、目には見えない。
君のバラをかけがえのないものにしたのは、君がバラのために費やした時間だったんだ。」

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