福本正馬さん
■23日(土)は、午前中が「大津エンパワねっと」の報告会、午後からは大学院修士課程の中間発表会と懇親会でした。その上で、晩は、パラグアイで胡麻(ごま)による農村振興とフェアトレードの事業に取り組んでいる福本 正馬さんとお会いしました。福本さんとは、大津の地域づくり・まちづくりの関係で、いろいろお付き合いをさせていただいています。私は龍谷大学に来て13年目になりますが、2006年春に卒業した脇田ゼミ1期生の小堀友里さんと、就職先が同じで、同じ職場にも勤務していた…なんて偶然もあり、とても親しくさせていただいています。まだまだお若いわけですが、びっくりするような実績を積み重ねておられます。
■パラグアイの事業だけではなく、東南アジアと京丹後をつないだスケールの大きな事業や、その他諸々、現在手掛けておられる様々な事業のお話しを聞かせていただきました。夢と希望を持って、社会や人の可能性を信じて頑張っている人の話しはとても楽しいものですね。お若い福本さんから、いろいろ勉強させていただきました。福本さんは、元銀行員です。だからでしょか、きちんと事業の経済的な面にも目配りをされています。もちろん、経済的な面だけにしか関心のない人の話しは、私にとってはつまらないわけですが、彼はそうではありません。お話しを聞かせていただいた後は、これから大津や滋賀の持っている可能性を引き出すためディスカッションを行いました。芋焼酎がすすみ、気がつくとすっかり晩遅くなってしまっていました。
蜂蜜
■23日(土)は、社会学部の地域連携型教育プログラム「大津エンパワねっと」/「地域エンパワねっとI」の中間発表会でした。今年度、私自身は担当と指導を外れています。「大津エンパワねっと」が始まってから10年になりますが、担当や指導から外れたのは今回が初めてのことです。「大津エンパワねっと」は、社会学部4学科の共同により運営されています。そのようなことからすれば、社会学科で私ばかりがこのプログラムを担当していることには大きな問題がありました。今年度は、若い先生にご担当いただくことができました。研究部長を務めて時間もなかなか取れないことから、私としてはホッとしているところです。
■まあ、そのようなことはともかくです。指導は外れていますが、報告会ではお役目をいただきました。撮影係です。というわけで、報告会が始まる前に、ビデオカメラの設定等をしていました。ビデオカメラなど触るのは久しぶりです。「ビデオテープはどこから入れるのかな?」と戸惑っていたら、「大津エンパワねっと」の事務局の職員の方が、「せんせー、SDカードなんですよ、うふふ」とそっと教えてくださいました。それを聞いたある教員の方からは、「あっ!! ここに昭和のおじさん発見」とからかわれてしまいました。そうですよね。今時、テープなんてね…。まあ、そんなこんなで、あたふたしていると、「大津エンパワねっと」を昨年修了した門脇孝輔くん がやってきました。門脇くんは、「大津エンパワねっと」のOBです。その門脇くんが、笑顔で近づいてきて、小さな瓶に入ったハチミツを渡してくれました。門脇くんは、農学部の古本強先生と一緒に龍谷大学瀬田キャンパスの近くで養蜂の活動をしています。このハチミツは、門脇くんと古本先生が採取したハチミツなのです。ありがとう、門脇くん‼︎ それにしても、右側の私の顔、何だか疲れていますね〜。ちょっと休憩が必要です。
都市計画マスタープランまちづくり会議報告会
■先週の月曜日の話しです。世間は祝日でお休みでしたが、大学は15回授業確保・質の確保が厳しく問われているので、授業が実施されました。午前中の授業を終え、バタバタと午後から大津市役所で開催された都市計画マスタープランの催しへと移動しました。「都市計画マスタープランまちづくり会議報告会」です。授業が終わるのが12:35、報告会の開始が13:30、バスと電車で移動していると遅れることは確実だったのですが、知り合いの情報システムの課長さん(昨年度までは社会学部の教務課長さん)が瀬田駅まで、ご自身の車に乗せてくださり、なんとか開始時間に間に合いました。感謝、感謝です。ついでに、車の中では、私が担当している研究部の仕事関連の雑談もさせていただきました。みんな、話せばわかるやん…って感じなんですが、それはともかく、このエントリーでは報告会のことを。
■報告会には、一般市民だけでなく、様々なまちづくり団体や、大津市の越直美市長も参加されました。フロアからは鋭い良い質問や意見も出てきました。私の方も、楽しい・意味のある報告会にしようと「大津市都市計画マスタープラン案策定専門部会」の部会長である京都府立大の宗田好史先生と進行にあたりました(私は「部会長職代理者」です)。うーん、今回の「仕事ぶり」はどうだったかなと…、手ごたえがはっきりしませんでしたが、報告会の議論の中身に共感したというメッセージを後日いただくことがてやきました。安心しました。また、報告会が終了した直後には、大津市内の中山間地域のひとつである伊香立の皆さんがお越しになりました。若い世代も巻き込み、活発に活動をされているご様子です。一度、伊香立に来て話しを聞いて欲しいとのことでした。地域づくり活動のお手伝いができることであれば、時間を調整して伺います。新しいご縁をいただきました。
■まちづくりには、「楽しい」・「うれしい」・「美味しい」が必要だと思っています。そのような要素や仕掛けの詰まった「場所」も必要だと思っています。そのような「場所」が、結果として人をつないでいくわけです。そのような「場所」から「創発的」に、面白い活動が生まれてくる可能性が高まるのです。この日は、そのような素敵な活動をされている皆さんからお話しを伺えました。ありがとうございました。
野洲川河口までのウォーキング
■またまたブログの更新が滞ってしまいました…。サボり癖がついてしまっているのかもしれません。ということで、更新していなかった期間の主だった出来事を順番にエントリーしておくことにします。
■現在、龍谷大学の教職員が参加する「ウォーキング・キャンペーン」に参加しています。順調に進んできたウォーキングの習慣ですが、ここしばらくで宴会が続き、朝一番からの会議が続いた途端にストップしています。これもまずいですね。だから、このエントリーは7月17日の出来事になります。その日、何か心身の「芯」が緩んでいるような気持ちになり、自分に「喝を入れる」ために…でもないのですが、長距離のウォーキングに挑戦しました。自宅から琵琶湖大橋を渡り、野洲川河口の右岸まで行って引き返す、これでだいたい距離は20kmになります。しかし、後で気がついたのですが、野洲川を渡っただけでは、野洲市ではないのです。まだ、守山市の端なんですね〜。ちょっと残念な気持ちです。大津、守山、野洲と、3つの市を歩きたかったものですから。
■そのような、どうでも良いことはともかくです、ウォーキングも20kmという距離になると、今の私の体力では結構疲れてきます。かつては、この距離を走っていたのですが…。もっとも、1時間を6km程度歩くウォーキングすると、身体の脂肪がよく燃えてくれるのだそうです。ウォーキングのさいに携行したスマホの記録では、1kmあたりの時間が「平均9分26秒」になっています。これで1時間歩くと6kmを少し超えることになります。なかなか良いタイムです。1秒で2歩のペースでウォーキングを行います。リズム感を持ってウォーキングするのです。ちなみに、アプリの計算では、3時間連続ウォーキングで、「1,235kcal」を消費したことになっていました。歩数も、ウォーキングだけで「27,000歩」程になっていました。
■帰宅すると、汗をかいているせいですが、体重は74kgから73kgへと1kg落ちていました。途中、ペットボトルを2本飲みましたが、それでも体重は減っていました。7月から本格的にウォーキングを始めた時は75kg。ウォーキングのおかけで74kgになったのですが、今回は73kgです。やっとウォーキングの効果を実感することができました。ところで、この日、琵琶湖大橋を渡ったところの横断歩道で、車にクラクションを鳴らされました。なんで鳴らされたのかよくわからなかったのですが、その後、スマホに電話がかかってきました。社会学部の同僚の築地 達郎先生だった。運転されている時に、ウォーキングをしている私を見かけてクラクションで挨拶をしてくださったのです。
第3回びわ湖チャリティー100km歩行大会
■大学の保険管理センターの「ウォーキング・キャンペーン」に参加しています。参加する気は微塵もなかったのですが、保険管理センターの部長・課長・看護師の3人の皆さんに簡単に説得されて、参加しています。今月は、「毎日1万歩」を目指してウォーキングに取り組んでいますが、「197,521歩」歩きました。これは、自分の健康管理、そして再びマラソンを走ることのできる体力と筋力をつけるための前段階のつもりでしたが、はまりつつあるのかもしれません。そのような折、「株式会社ビイサイドプランニング」の社長で知り合いの永田咲雄さんが、社員の皆さんと「びわ湖チャリティー100km歩行大会」に参加されることをfacebookで知りました。「びわ湖チャリティー100km歩行大会」は、今年で3回目になります。「株式会社ビイサイドプランニング」では、昨年も参加されたようです。そして、永田さんは完歩されました。素晴らしい!!今年は、新入社員を中心にチームを結成してチャレンジされるようです。このチームの中に、私のゼミのOG小林風花さんも入っています。頑張れ、風花!!
■まあ、そんな感じで卒業生の小林さんには頑張っていただきたいのですが、私もせっかくウォーキングをしているのだから、この「びわ湖チャリティー100km歩行大会」に参加してみたくなってきました。ということで、知り合いの人たちに「ある目的」のために、出場しようと呼びかけてみました。果たして良い反応があるのかどうか私にはよくわかりませんが、このウォーキングへの参加について前向きに検討していきたいと思います。
2016祇園祭 宵宵山
■10日ぶりに更新します。心身ともに、なかなか更新できる状況になりませんでした。毎日、チェックしていただいてる皆様、申し訳ありませんでした。とはいえ、体調を崩しているわけではありません。なかなか、微妙なんですよ〜。ということで、復活した最初のエントリーは、「祇園祭」です。私は、学生時代に部活動としてオーケストラをやっていました。関西学院交響楽団です。15日(金)の晩は、所属していたこの学生オーケストラの後輩諸君と一緒に、「祇園祭」の「宵宵山」を楽しむことになりました。
■後輩たちとは、学年に随分ひらきがあります。8歳から9歳ぐらいのひらきがあるでしょうか。しかし、私の場合は、大学院時代に、現役の学生メンバーに混じってエキストラとして弾いていた時代があること、そしてfacebookで後輩諸君と日常的に交流しており、たまたまこの後輩の中に祇園のお茶屋さんのお嬢さんがおられて、今回の企画が実現することになりました。facebookを通して声をかけてくれたのです。ありがたいことですね。
■あまり人には言えないことなのですが、私は「祇園祭」に行った経験がありません(多分…)。暑い季節に、人混みの中を歩くことが嫌だったのです。今回は、お誘いを受けて初めて行ってみました。後輩諸君と一緒に人混みの中を歩きながら、鉾や山を見学して回りましたが、キョロキョロしているうちに逸れてしまいました。とはいえ、今は、スマホですぐに連絡できるので、なんとか再合流。このような感じで、初めて「祇園祭」の「宵宵山」を楽しむことができました。
■「宵宵山」を楽しんだ後は、今回の企画をたててくれた後輩Tさんのご実家である祇園のお茶屋さんに向かいました。「小柄なTさんは、祇園にある実家から西宮にある大学まで阪急電車で通学していたのか…。ヴィオラの入ったあの大きなスクエアのケースを背中に背負って…」と、学生時代の彼女のことを思い出しながら、お茶屋さん「辻糸」にお邪魔しました。Tさんのことで頭に浮かんでくるのは、オーケストラの練習が終わった後、大学のある西宮から自宅のある京都の祇園まで帰宅しなくてはならないので、大学ある丘の上から最寄りの阪急の駅まで、ヴィオラの入った大きな四角いケースを背負いながら、必死になって(半分走りながら…)歩いていたシーンだからです。そんなTさんとは、おそらく、30年ぶりにきちんとお会いすることになったのではないかと思います。普段、facebookで交流している際にはそんなことは考えないのですが、あっという間の30年でした。他の後輩諸君とも似たようなものでしょうか。さて、「辻糸」さんではお寿司をとってもらい、その寿司をつまみながらビールや焼酎を楽しみました。そして、オーケストラ時代の思い出話しに花を咲かせました。また、こんな機会がまたあったら良いなあと思います。お互いに歳を取ったなあと思いつつ、気持ちの良いノスタルージーに浸ることができました。
facebook「滋賀県農政課世界農業遺産推進係」のページ
高島市の古式上水道
■ひと月近く前のことを、今頃になってエントリーします。なかなか、更新するだけの余裕がなくなっております。更新できていないにもかかわらず、毎日、ご覧いただいている皆様には、心より感謝いたします。先月、6月11日・12日と、滋賀県高島市を1年生の学生16名と滋賀県高島市を訪問しました。12日の午前中、グループに分かれて、JR近江高島駅の近くの街中を散策していろんな発見をしてもらうことにしました。このあたりは、江戸時代は大溝藩の城下町でした。今でも、町並みには城下町の風情を感じ取ることができます
■街中を歩いていると、他の地域にあまりないものがあります。水路です。幅と深さともに、だいたい1mほどでしょうか。「まちわり水路」と呼ばれる水路です。街中の南北の4つの通りのど真ん中に、この水路が設けられています。もともとは、江戸時代に、飲用や防火のために設けられものなのだそうです。この「まちわり水路」と同時に、目を惹くものがあります。「古式上水道」です。トップの写真は、「タチアガリ」と呼ばれる「古式水道の施設」です。高島市役所のホームページのなかに、以下のような説明がありました。
◆町並みを走る古式上水道
旧町人地では、近世に遡る2系統の古式上水道が現在も利用されています。
このうち、水源地と高低差がない勝野井戸組合では、埋設した水道管を通じて各戸に配水しています。一方、山麓に水源地を持つ日吉山水道組合では、水道を地下に通しつつ、ところどころで分水のためにタチアガリと呼ばれる施設を作り、各戸に水を引き入れています。
このように上水道の維持や管理に関わる作業は、同じく近世にまで遡る曳山行事などとともに,地域共同体の結び付きを維持する機能を果たしています。
■「古式水道」の維持管理が、結果として、地域の結びつきを維持する機能をもっているというのです。興味深いですね。かつて、農村研究の世界では、農道や水路の存在、そしてその維持管理が、日本の農村を特徴づけているということがさかんに言われました。そのような主張と、論理的には似ているように思いました。しかし、通常、この「古式水道」のような「ローカルな技術」は、近代化のプロセスで消えていきます。そして、近代的な水道という技術システムが、地域社会内の自然と人との関係を絶っていくのです。この場合は、地域の水と人の関係ですね。それだけでなく、そのような地域の水をめぐる「人と人との関係=共同性」をも破壊してしまいます。地域住民がハンドリングできる地域社会の歴史的文脈に根ざした、また「在地の合理性」に基づく、「古式水道」のような「ローカルな技術」が、もっと再評価されていけば良いなあと思います。今回、この「古式水道」をご利用になっている方に少しだけですがお話しを伺いました。なぜ利用し続けるのか。最初に出てくる説明は、経済的なものになります。水道を使うとお金がかかる。「古式水道」は、お金がかからない・・・。とてもわかりやすい説明です。しかしそれだけではなく、副次的な理由が多数あるのです。そこが大切だなと思いました。多くの場合、経済的(貨幣的)な価値に裏付けられた社会的な力が、そのような「ローカルな技術」を駆逐し破壊していくのですが、高島のばあいは、地域固有のローカルな複数の要因が、「これを残さなければならない」と人びとに思わせているのではないかと思いました。