深草キャンパスの新緑
■今日も、朝から深草キャンパスです。今日の午前中の会議に出席するためです。昨日から、ああだこうだと打ち合わせをして、今日も会議が始まるまで最後の打ち合わせ。今日の会議、会議とはいってもずっと出席しているわけではなくて、私が担当する研究部に関する議題のときだけ部屋に入って報告をする…という感じです。いつもは水曜日に開かれる会議なのですが、明日は、大学の事務部門は休みということで、今回は火曜日になったのでした。
■さて、会議ですが、私の報告は、特別な注文もなくわずか5分程で終了しました。まあ、今日の会議はこういう会議なのです。ということで、ベテランの事務職員の方たちに支えていただきながら、なんとか頑張っています。今日は、午前中5分の会議と、そして夕方17時45分から会議、その2つ会議あります。研究室が深草であれば、自分の研究室に行くのですが、そういうわけにもいきません。また、瀬田キャンパスにいったん戻って、もう一度深草キャンパスにやってくるのもなんだかな~…なのです。仕方がないので、部長室で仕事と勉強をしています。
■写真ですが、研究部の窓からみえた風景です。ちょっと「はっ…!」としました。こういう四季折々の風景を楽しむようでないといけませんね。深草キャンパスの樹木の新緑が美しくなってきました。連休の頃には、さらに輝きを増してくると思います。先月までは、深草キャンパスには会議のときに来るだけでしたから、キャンパスの風景を楽しむ…ということもほとんどありませんでした。会議が終わったらさっさと帰るという感じでした。ところが、4月から深草キャンパスにいることが多く、キャンパスの風景の微妙な変化がわかってきました。こちらのキャンパスにも、少しずつ愛着がわいてきているのかもしれません。
【追記】▪︎参加しなければならない会議は山ほどあります。どれもが重要な会議ですが、昨日の夕方からの会議は、学内のすべての学部の研究主任の教員が集まり、審議を行う会議でした。かれこれ5年ほどこの会議に出席してきましたが、今回からは研究部長としての出席になります。今回が第1回ということもあり、少し緊張するところがありましたが、無事に終わって少しほっとしました。まだ、やっと1ヶ月が過ぎただけなのですが…。
月曜日の深草キャンパス
▪︎昨日は、ひとつ前のエントリーにも書いたように、午前中に瀬田キャンパスで2コマ授業を行いました。授業が終わると急いで深草キャンパスに移動しました。これが、なかなか大変なのです。午後は、1時半から6時半までは研究部の執行部会議でした。研究部は瀬田キャンパスにもあるので、瀬田キャンバスの研究部の方達とはテレビ会議システムを通して会議をします。年度始めなのか、これが通常なのか、そのあたりよくわかりませんが、議論すべき案件が非常に多く、結局5時間も会議が続くことになりました。さすがに疲れました。職員の皆さんは、優秀かつよく働かれる方達ばかりです。さすがに少々お疲れのようでしたが、ガンガン議論をされるので、びっくりします(テレビ会議システムでは、自然と大きな声になるわけですが…)。
▪︎写真は、会議が終わったところです。窓からは、伏見稲荷のお山が見えます。テレビには瀬田キャンパスの職員の方が、そしてその右上には深草キャンパスにいる私たちが映っています。
研究部の仕事
■4月1日より、研究部長としての仕事が始まりました。研究部長に就任する以前から、研究部の仕事の引き継ぎや打ち合わせ、東京への出張等が始まっていましたが、4月になってからは深草キャンパスの研究部に詰めて仕事をすることが増えてきました。
■今日も午前中は大宮キャンバスで、これから立ち上げることになる研究センターに関する会議でした。少しずつ研究部の仕事に関する知識も増えて、いろんな事情もわかってきました。とはいえ、日々精進の毎日です。もっとも、会議だけでなく、緊急の案件については、事務部長さんや2人の課長さん、そして時には副学長も交えて相談をしなくてはいけません。そのような相談の時間は、必ずしもいつも予め決まっているわけではありません。そのため、教育・研究・学内行政の時間とエネルギーの割り振りについては、まだどうしたものかと思っています。
■メニューバーの「授業」をクリックしていただくと今年度の時間割が出てきます。ご覧いただければわかるように、会議や打ち合わせのためにかなりの時間を確保することになりました。もちろん、毎週、会議があるわけではありません。会議が入ったときのために空けてあるのです。もし、私の勤務している社会学部が深草キャンパスにあれば、仕事の隙間に学生の指導をしたり、自分の研究をしたりということができるのですが、私の研究室は瀬田キャンパスにあります。そのようなこともできません。時間を計画的に有効に使わねばなりません。なんとか、がんばらねばなりません。 仕事の拠点は、瀬田キャンパスの自分の研究室・瀬田キャンパスの研究部、深草キャンパスの研究部、そして京都の北にある総合地球環境学研究所・・・。この三カ所を移動しながら、どのように効率よく仕事をこなしていくのか、私のような「愚図でのろまな」人間にはなかなかの難題なのです。
■研究部長になったために、学生の皆さんにはご不便をおかけしているかもしれません。突然、研究室に行っても不在のことが多くなるでしょうから…。ごめんなさいね。できるかぎり努力しますので、どうかよろしくお願いいたします。面談に関しては、メールであらかじめ予約をとっていただければと思います。
大学院のオリエンテーション
▪︎昨日、土曜日ですが、大学院社会学研究科の新入生オリエンテーションが開催されました。オリエンテーションは、研究科の執行部の5名の教員の皆さんが中心になって運営されましたが、私も、オリエンテーションの最初の部分だけ参加させていただきました。オリエンテーションでは、大学院での研究の進め方や学生生活のことなど、様々な指導が行われました。研究に関しては、研究倫理に関する指導をきちんと行っていく必要があります。オリエンテーションだけでなく、授業や演習、そして個別の指導のなかで、徹底していく必要があります。16時半からは、瀬田キャンパスのRECレストランで歓迎会が開催されました。学部から進学した新入生、中国からやってきた新入生、社会人入学をして若い方たちと一緒に研究り取り組む新入生、最近の大学院は非常に多様性があります。このような多様性を大切にしていきたいとも思います。
▪︎歓迎会のあとは、執行部で教務主任をされているTさんと一緒に呑むことにしました。同僚のTさんは、昨年1年間、ノルウェーのオスロ大学で研究院として研究に専念されていました。ということで、私も昨年の8月、夫婦でノルウェーに遊びに行かせていただきました。半年ちょっとぶりの再会です。T先生とは呑み友達なので、この日も帰国を祝って瀬田駅前で呑むことにしたのです。久しぶりの再会ということもあり、話しも盛り上がりました。気がつくと23時。23時 02分のJRの快速に乗らないと、奈良の自宅に戻る近鉄の最終やその一つ前の急行に乗ることができません。もちろん、02分には乗れず、次の32分でとりあえず京都にまでたどり着きました。近鉄はありません。仕方なく、JRの普通奈良行きに乗っての帰宅となりました…トホホです。奈良に到着したのは午前1時近く。ホームから階段をおりるときに、龍大の広告が目に入ってきました。
瀬田の入学式2015
▪︎昨日は、瀬田キャンパスで2015年度の入学式が、農学部、理工学部、社会学部の順番で挙行されました。新しく農学部が開設されたこともあるのでしょか、キャンパスのなかは、例年と比較してずいぶん賑やかに盛り上がっているように思いました。知り合いの農学部の方が、facebookを通して、農学部の入学式の様子を伝えておられました。滋賀県知事や大津市長、そして農水省の方たちも来賓としてお越しになっていたようです。私も農学部の開設の委員として少しだけお手伝いをしたので、他学部の入学式ではありますが、なにか安堵にも似たほっとした気持ちになります。
▪︎龍谷大学の入学式、今回で12回目になります。12という数字をみると、ずいぶん長く龍谷大学で働いているような気持ちにもなりますが、あっという間に過ぎ去ってしまったようにも思います。
▪︎龍谷大学の入学式は仏式の作法に則り執り行われます。ということで、基本的には例年通りのプログラムで進行していきましたが、入学式が始まる前に、こんなことがありました。宗教局の3年生の学生が、新入生の前で、浄土真宗の教え、「礼拝」のやり方やその意味について、ポイントをわかりやすく説明してくださいました。彼のおちついた声の響きには、何か力がありました。新入生の皆さんに、静かに耳を傾けさせるような力が、彼の声のなかにはあったように思いました。「おお、素敵だ!」と思いました。普段は、どのような学生さんなのか、私自身はまったく知りませんが、「場」を静かに包み込むような力が彼の声には潜んでいるように思いました。
▪︎学長と理事長の式辞のあと、来賓、教員の紹介、そして学歌斉唱で入学式は終わるのですが、私はすぐに深草キャンパスに移動しなければなりませんでしたか。学歌を歌わずに、またせておあいたタクシーで深草キャンパスに移動しました。
▪︎1日は深草キャンパスで入学式が執り行われました。そして2日が瀬田キャンパスです。両日とも、入学式の後には、新しく着任された先生方の新任者研修が行われました。私は研究部長として、事務部長の Tさんと2人で説明を行いました。一昨日は、新しくできた農学部の先生方が中心に瀬田キャンパスの先生方を対象にしたものでしたが、昨日は深草と大宮キャンパスの先生方を対象にしたものでした。偉そうに研修などといっていますが、私自身も、昨日、研究部長の辞令をいたてだいたばかりでなわけで、ほとんどのところは事務部長のTさんが説明してくださいました。
▪︎研修の後は研究部に戻り、人事異動で研究部にやってこられた新しい課長Yさんも含めて、晩までミーティングを行いました。今、喫緊に進めなくてはいけない案件があり、文書や資料のチェックを行いながら、いろいろ議論をいたしました。議論といっても、私などは「新人」に近く、私にとっては研修のような側面があります。それに対して、Y課長は、人事異動でこられたばかり、それもまだ前の職場で引き継ぎの作業でお忙しいなかでもありますが、さすがに私などとは理解のスピードが違います。皆さん、優秀な方たちばかりで、すごいな〜…と感心しています。私も、一生懸命勉強をして、ついていかなければなりません。
研究部長を拝命しました。
▪︎本日、龍谷大学深草キャンパスの顕真館(写真)で、「学長就任式」が執り行われました。学長は赤松徹眞先生。今日から2期目(2年間)ということになります。そのあとは「辞令交付式」が行なわれ、本日4月1日付で「研究部長」を拝命いたしました。これまでも、社会学部の研究主任や大学院社会学研究科長として全学的な研究関連の会議にはあわせて5年間出席してきましたが、大学の研究部長の仕事をするとは思ってもみませんでした。
▪︎龍谷大学には第5次長期計画があります。そこでの研究に関する基本方針は以下のように定められています。「総合大学としての多様性と学際性を生かし、伝統と地域を基盤にした特色ある研究や国際水準の強みのある研究に取り組み、国際的な学術文化の向上と科学技術の振興、地域社会の発展に寄与する」。この基本方針のもと、第2次中期計画がスタートしました。研究部長としての仕事は多岐にわたりますが、セクショナリズムに陥ることなく、他の部署と連携しながら、龍谷大学に眠っている、あるいは潜在化したままになっている可能性を引き出すことができれば…と思っています。とはいえ、現実問題として、目の前の喫緊の案件にスピード感をもって対応していかなくてはいけません。慣れるのに少々時間が必要かかりそうです。
▪︎今日は、「辞令交付式」のあと、研究部に関係するそれぞれの部署を訪問し、職員の皆さんにご挨拶をさせていただきました。研究部関連の事務室が3つのキャンパスに分散しているためです。また、これから連携する部署の皆さんにもご挨拶をさせていただきました。そのあとは、「新任者研修」があり、赴任されたばかりの先生方に、事務部長と共に龍大の研究事業について説明をさせていただきました。そのあとは、研究部に戻り、副学長や事務部長や課長の皆さんと、事務文書の修正について協議をする…なかなか大変ですね。でも、まわりの優秀な職員の皆さんに支えられて、頑張って取り組んでまいります。
【追記】▪︎以下は、龍谷大学のホームページにある宗教部のベージのなかから抜粋したものです。写真に関連する説明です。
顕真館の名称は親鸞聖人の主著『顕浄土真実教行証文類』(一般に『教行信証』あるいは『教行証文類』と呼ばれている)から名づけられました。本学の建学の精神を具現する教育施設の原点たる性格を持つ建物で、講義や入学式・卒業式などが行なわれる講堂であるとともに、勤行・法要・各種宗教行事などが行なわれる「礼拝堂」として、1984(昭和59)年3月13日に竣工しました。
正面中央に安置される本尊は、親鸞聖人ご真筆の六字名号を拡大模写して、樺に彫ったものです。
この六字名号は「南無阿弥陀仏」を中央に、讃銘として上部右に『無量寿経』の第十八願(念仏往生の願)文、左に第十一願(必至滅度の願)文を、下部には同経の「大悲摂化の文」八句などを書いた小紙が添付されています。聖人84歳時に書かれ、下人の弥太郎に与えられたと言われています。
組織の壁を越えて
▪︎ここしばらく間に、職場の組織の壁を越えて、いろんな方達と語りあうチャンスがありました(呑みとセット)。そして、いずれの方達とも、組織の壁を越えて、もっといろいろ私たちの大学について語り合おう、行動しよう…という気持ちを共有できました。「Beyond the wall of sectionalism !」です。それぞれが、心のなかで「このままではあかん…」と思っていても、それを心の外に出して、声にして、お互いにつながっていかなければ何も変わりません。ここしばらくの間で、いろんな方達と心がつながった…のではないかと思います。
▪︎昨晩は、大変お世話になった方の盛大な送別会でした。素敵な送別会になりました。送別会なのですが、自分の座った席のテーブルにいた他学部の教員の方達とも、「こんなことを一緒にやろう」 、「こんなこともできるやろ」と盛り上がりました。他のテープルからやってこられた方とも、「そういうことだと、応援しますよ」と言っていただけました。仕事は、やはり夢を語りあって、それを共有して、力をあわせて実現していくことが大事かと思います。「仕事には、ロマンが必要や!!」。これは、私が滋賀県庁(琵琶湖博物館開設準備室、琵琶湖博物館)に勤めていたときに、常々、私の上司が言っていた言葉です。それぞれの部署のルーティーンの仕事をきちんと確実にやることも、もちろん必要ですが、同時に、セクションの壁を越えて、みんなで一緒に大きな夢を実現していくことが大切だと思うのです。
▪︎送別会の帰り、坂道を歩いていると、政策学部の深尾先生と一緒になりました。深尾先生は、政策学部を代表する若手教員のお一人です。その深尾先生と歩きながら、「ほんじゃ、ちょっと呑みますか」ということになり、先斗町にある「お酒と、ときどきトルコ meme」という、ちょっと変わったお店にたどり着きました。「お酒と、ときどきトルコ meme」。先斗町の通りから路地に入り、2階にあがったところにあるのですが、深尾先生が鋭い勘で「この店や!」と決めてくれました。トルコ風の水餃子をいただきながら、いろいろ話しをさせていただきました。結論からいえば、「龍大を、もっとオモロイ大学にしよう‼︎」ということでしょうか。そういえば、不思議なことに深尾先生とはサシで呑んだことはなかったな〜。楽しい時間をいただきました。ということで、多くの職場の皆さんと壁を越えて、一緒に頑張っていこうと思います。もちろん、「仕事には、ロマンが必要や!!」が基本です。
自転車事故のこと
▪︎Facebookを通して、たまたま右のような記事を読みました。「母親驚愕「息子の自転車事故の賠償金9500万円」の“明細”は…」という産経新聞の記事です。事故当時小学校5年生だった少年(15)が乗った自転車と歩行者との衝突事故をめぐる損害賠償訴訟で、被害者は意識不明のままであり、裁判所は母親に9500万円の損害賠償を命じたという記事です。この記事についてfacebookでシェアしたところ、複数の方達からコメントをいただきました。ありがとうございました。
▪︎ある方は、記憶の範囲と断っておられましたが、死亡事故では以前から2000万〜5000万円程度の判例が一般的だとのことです。自転車でも車でも、原因は関係なく、「判断基準は死亡あるいはけが・後遺症など被害の程度と、事故原因の過失の程度」などによるとのことです。また、亡くなった方が若い方だと、死亡事故の被害者が学生さんだったら、就職して退職までに得られたはずの収入が請求されので高額になるのではとのことでした。なぜ、このような事故がとても気になったかというと、私が勤務している龍谷大学瀬田キャンパスは丘陵地にあり、多くの学生たちが自転車で通学しているからです。また、大学側は、近くの自治会の方達からもたびたび交通マナーが良くないことについて厳しくお叱りを受けてきました。このような事故が起きてしまってからでは遅い、そのように思ったからです。
▪︎お隣の立命館大学のBKC(びわ湖草津キャンパス)では、1億円以上の加害者賠償をカバーできる任意保険への加入を義務づけているとのことです。学生の自転車が主婦を死亡させる不幸な事故が起きてしまったことが背景にあるようです。では、我が龍谷大学瀬田キャンパスはどうかというと、以下の通りです。
日々約2,000人を超える学生が自転車・バイクにより通学しています。 自転車・バイク通学をされる皆さんが、安全運転意識の向上、事故防止、盗難防止、放置車両の減少など、通学中に起こる様々なトラブルを回避する観点から、自転車・バイク登録制度を実施しています。
制度の概要
①学内に駐輪する自転車・バイクは必ず登録申請し、交付を受けて、所定の登録シールを利用車両に貼付する必要があります。
※登録シールのない車両には「告知書」の貼付や撤去を行う場合があります。
②登録は無料。一度登録すれば卒業・修了まで有効です。
③登録受付は生協ショップSMYLEサービスカウンターで随時行っています。
登録に必要な条件について1) 自転車・バイク防犯登録への加入
2) 前照灯の設置
3) 防犯対策(鍵)がなされていることこれ以外に自転車・バイク保険に加入することを推奨します。
▪︎これも学外の方にご指摘いただきましたが、瀬田キャンパスでは「推奨」であって、立命館のBKCのように義務付けているわけではないようです。心配です。まずは、交通マナーの向上に一層取り組まねばなりませんが、同時に、何か事故が起きたときのために、私の個人的な意見としては、自転車・バイク保険への加入を義務付けたほうがよいと思います。4月から担当する全学の仕事の範疇には入らない課題なのですが、関係者にお願いをしておこうと思います。このような話題は、このブログには書く予定ではありませんでしたが、自分の備忘録としてエントリーしておこうと思います。
華中師範大学訪問
▪︎しばらく、このブログを更新できていませんでした。ひとつには、年度末ということもあり、学外の仕事が終了したのでその打ち上げがあり、そして職場の送別会と続きました。それに加えてやり残した事務処理などもあり、更新をしている時間がなかなかとれなかったためです。もうひとつは、この年度末に海外出張をすることになったためです(もう少し早い時期に出張したかってのすが、なかなか時間がとれなかったので)。
▪︎ということで、現在、中国・湖北省の武漢市にいます。今回の出張の目的は、この武漢市にある華中師範大学の社会学院と外国語学院を訪問することです。現在、龍谷大学大学院社会学研究科と両学院とは、大学院修士課程の推薦入試に関する協定書を締結しています。今回の訪問では、さらに研究・教育交流をさせていくための協議を行いました。協議は、実り豊かな内容になりました。私自身の研究科長の任期は3月末日までになりますが、今後も華中師範大学との研究・教育交流を進捗・実質化させていくために、努力していきたいと思います。
▪︎写真は、外国語学院副院長の李俄憲先生です。李俄憲先生は、日本語学科の教員であり、日本の近代文学を研究されています。先生とのお付き合いは、先生が私ども社会学研究科を訪問されてからのことになりますから、もうかれこれ5年ほどになるかと思いますが、華中師範大学を訪問するさいには細かいご配慮をいただいています。本当にありがとうございました。この写真は李俄憲先生の研究室で撮らせていただいたものです。デスクに置かれたホワイトボードには、いろいろなものが貼り付けてありますが、その一番上に注目していただきたいと思います。文字が書かれた白い紙が貼ってあります。何が書かれているのかといえば、龍谷大学の「建学の精神」です。李俄憲先生は、いつもこの龍谷大学の建学の精神を研究室の目立つところに貼っておられます。先生は、「ここに書かれていることは、現在の中国の社会にも必要なことなのです」と私たちに説明してくださいました。以下、龍谷大学のホームページから「建学の精神」について説明されていることを引用しておきます。
龍谷大学の「建学の精神」は「浄土真宗の精神」です。
浄土真宗の精神とは、生きとし生けるもの全てを、迷いから悟りへ転換させたいという阿弥陀仏の誓願に他なりません。
迷いとは、自己中心的な見方によって、真実を知らずに自ら苦しみをつくり出しているあり方です。悟りとは自己中心性を離れ、ありのままのすがたをありのままに見ることのできる真実の安らぎのあり方です。阿弥陀仏の願いに照らされ、自らの自己中心性が顕わにされることにおいて、初めて自己の思想・観点・価値観等を絶対視する硬直した視点から解放され、広く柔らかな視野を獲得することができるのです。
本学は、阿弥陀仏の願いに生かされ、真実の道を歩まれた親鸞聖人の生き方に学び、「真実を求め、真実に生き、真実を顕かにする」ことのできる人間を育成します。このことを実現する心として以下5項目にまとめています。これらはみな、建学の精神あってこその心であり、生き方です。
すべてのいのちを大切にする「平等」の心
真実を求め真実に生きる「自立」の心
常にわが身をかえりみる「内省」の心
生かされていることへの「感謝」の心
人類の対話と共存を願う「平和」の心
【追記1】▪︎華中師範大学へは、社会学研究科が取り組む「東アジアプロジェクト」の一環として訪問させていただきました。東アジアは各国の共通性として、急激な経済成長のもとで、少子高齢化、格差と貧困、等の社会福祉問題に直面し、社会福祉専門職への期待が高まっています。この「東アジアプロジェクト」は、本学社会学研究科の教育・研究の蓄積をもとに、日本、韓国、中国における若手研究者養成をはかっていくことを目指しています。
【追記2】▪︎武漢に出発する前日の深夜、李俄憲先生からメールが届きました。滞在中に日本語学科の学部学生を対象にした講演をしてほしいというご依頼でした。急なことなので、十分に準備をすることはできませんでしたが、持参したパソコンのなかに入っていた講演用のファイルを修正して、急遽、「大学と地域社会の連携」というタイトルで、社会学部で取り組んでいる「大津エンパワねっと」や、ゼミで取り組んでいる「北船路米づくり研究会」を題材にお話しをさせていただきました。こちらの学生諸君は、非常に熱心に受講してくれるので、大変授業や講演がやりやすいのですが、今回も気持ち良く講演ができました。
▪︎写真は、李俄憲先生が、学生と一緒に急遽作成してくださった手書きのポスターです。院長という肩書きになっていますが、研究科長のことでしょう。なんだか、日本人の私たちからすると、かつて中国の街角に貼られた壁新聞を思い出すような雰囲気のポスターですね。いろいろお世話になりました。李俄憲先生、日本語学科の教員の皆さん、学生の皆さん、ありがとうございました。
【追記3】▪︎あと、今回の訪問で私たちにアテンドしてくださった日本語学科の3年生の3人の方にもお礼を申し上げたいと思います。空港と大学の間の送迎でや協議の場において、いろいろ助けていただきました。ありがとうございました。大学に入学して2年少しで、ここまではきちんと日本語を話すことができるようになるんだ、すごい…!!
CITI Japan プロジェクト
▪︎東京の四谷にある上智大学に日帰りで出張してきました。昨日、「CITI Japan プロジェクト」(Collaborative Institutional Training Initiative Japan Project) による「研究倫理教育責任者・関係者連絡会議『研究倫理教育の現場と課題』」が開催されました。600名以上の方たちが、全国の大学から集まりました。「CITI Japan プロジェクト」の事務局でも予想外の参加者だったらしく、会場は受付だけでかなり混乱をしており、予定かよりも15分ほど遅れて始まりました。
▪︎いろいろ勉強になりました。まずは、医学・薬学・生命科学の事例をもとに取り組みの報告がなされました。自然科学系の研究倫理の問題ではありますが、いろいろ考えさせられるところがありました。その後は、グループに分かれてのグループディスカッションになりました。全国の大学から集まられた関係者の皆さんが、非常にシビアな危機意識とともに、研究倫理教育の問題に取り組んでおられることがヒシヒシと伝わってきました。もちろん文科省が言うから仕方なく…というのではありません。自分たちが「生き残っていくために」、「きちんとした人材を養成していくために」必死になっておられるのてす。「それは、自然科学系のことであって、人文社会科学には関係ない…」という意見もあろうかと思いますが、それは的外れだろうと思います。具体的な問題や取り組み事例の紹介があればよかったんでしょうが、そのあたりは取り組みが遅れているように思います。個別の学会的にはどうなんでしょうか…。たとえば、社会調査のデータに関して…。いろいろよくわからないところがあります。
▪︎帰りの新幹線では、本学の職員の方と目の前の仕事のことだけでなく、仕事のビジョンのようなことについても、じっくり話しをすることができた。それは非常によかったと思います。
【追記】▪︎本日の「研究倫理教育責任者・関係者連絡会議」の様子は、3月10日のNHK「クローズアップ現代」で取り上げられる予定だそうです。
東京大学の加藤茂明元教授らが執筆した分子生物学の33報の論文に不正があると、去年12月大学が公表した。実験を行う前から、期待する実験結果をあらかじめ作成しておく「仮置き」という作業慣行が、不正の一因となっていたことを報告書は指摘。「ストーリーに合った実験結果を求める姿勢の行き過ぎ」があったとした。STAP細胞問題など相次ぐ論文ねつ造の背景には、インパクトある論文を量産しないと研究費が確保できない研究環境や、研究室の密室性が関わっていると専門家は指摘する。そうした中、国は去年「研究不正防止のガイドライン」を改定。研究者の倫理教育プログラム受講の徹底や、研究生データの保存義務づけなどの新たな対策に乗り出した。画像不正検出ソフトを使い、民間の力で研究不正を洗い出す取り組みも始まっている。崩壊しつつある科学界のモラルを取り戻すには何が必要かを考える。