いよいよ「第70回全日本吹奏楽コンクール」

■第70回全日本吹奏楽コンクールが、10月29日(土)に、福岡県北九州市小倉北区にある「北九州ソレイユホール」で開催されます。関西代表の龍谷大学吹奏楽部は、6番目、予定では15時50分からの演奏にります。こちらは、プログラムです。演奏時間は、課題曲の演奏開始から自由曲の終了まで12分。演奏するのは、課題曲5番「憂いの記憶 - 吹奏楽のための」(第13回全日本吹奏楽連盟作曲コンクール第1位作品)」と、J.マッキーの「アスファルト・カクテル」です。 どちらも難易度の高い曲です。下に、2016年に龍谷大学吹奏楽部が演奏した「アスファルト・カクテル」を貼り付けておきます。

■先週の金曜日、授業と会議が終わった後、練習を見学させていただきました。この日は、管打楽器と木管楽器とに分かれての練習でした。私は見学させてもらえるスペースのある管打楽器の練習を見学させてもらいました。指揮は若林義人音楽監督ですが、学外から打楽器の外部指導者として早坂雅子先生、そしてユーフォニアムの外囿祥一郎先生がお越しくださり、ご指導くださいました。ありがとうございました。部員のみなさん、先生方の注文を咀嚼してすぐに演奏に反映できるので、いつも思いますが、すごいな〜と。コンクール本番までの短い期間で、これからさらに磨きがかかり、グググっと演奏のレベルが上がっていきます。コンクール本番が楽しみです。
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■コンクールで演奏する部員の皆さんは木曜日から、関門海峡を挟んだお隣の下関市に移動し、金曜日は下関にあるホールをお借りして朝一番からコンクール直前の練習に取り組みます。そして、コンクール当日のお昼まで、下関で練習を行い、コンクールが開催される北九州市に移動します。

■部長の私は、金曜日から合流します。毎回同じことを書いていますが、私がいてもいなくても音楽的には何も関係ないわけですが、部員や指導者の皆さんが研ぎ澄ませた集中力で音楽を最後の最後までレベルアップさせていくそのプロセスに同伴させていただきます。そして、部員の皆さんと音楽の感動を味わいたいと思います。きっと金賞を獲得してくれると信じています。

■部長をお引き受けするのは、定年退職をする1年前までと決めています。だから、あと3年、素晴らしい経験をさせていただこうと思います。部長をお引き受けすることも、大学教員の大切な仕事のひとつになります。ただ、私自身が音楽好きということもあって、楽しく、大変充実した仕事だと思っています。部員の皆さん、ありがとうございます。

【追記】
■上記の「第70回全日本吹奏楽コンクール」に関する内容とは直接関係ありませんが…。せんじつ、龍谷大学吹奏楽部のOBのfbへの投稿を拝見しました。学生時代の課外活動である吹奏楽の音楽の経験が、卒業後14年経った今でも、彼の中で生きていて、彼を励まし続けている…そういう投稿のように私は理解しました。彼は、このリンク先動画のステージで演奏しているのだと思います。課外活動でも、学業でも、ボランティアでも、なんでも良いのですが、そういう経験をしっかりできているってことが大切なんだと思います。

「Ryukoku Clarinet Orchestra 2022」

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■龍谷大学吹奏楽部のクラリネットパートが、京都駅前の、京都アバンティ9階にある「龍谷大学響都ホール交友会館」で、「Ryukoku Clarinet Orchestra 2022」を開催します。入場無料ですが、予約が必要です。

秋の琵琶湖

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■火曜日は、大学では報恩講の行事があり、授業は全学休講でした。ということで、普段は、まだ働いている時間に家にいることができました。せっかくなので、近所を少しだけ散歩してみることにしました。近くの丘陵地にある公園からは、手前から、琵琶湖大橋、沖島、伊吹山を遠くに眺めることができます。まだ、伊吹山は少し霞んで見えましたが、これから気温が下がり空気が澄んでくると、雪の伊吹山を眺めることができます。この伊吹山、お近くにお住まいの知人にお聞きしたが、麓から頂上まで3時間半もあれば登れるようですね。積雪の前に、案内して登ってこようかなと思っています。

■散歩をしながら、よそのお宅の外に飛び出している花や実を観察しました。

写真を通して、町の記憶と人をつなぐ。

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20221021empower3.jpg■指導している「地域エンパワねっと・大津中央」(龍谷大学社会学部社会共生実習)の中には、2つのチームがあります。ひとつのチームは、中央学区の高齢者に関わる地域課題に焦点をあわせて活動をしていこうとしています。今日は大津市中央学区自治連合会顧問の安孫子邦夫さんから、チームで作成した企画書をもとご指導をいただきました。安孫子さん、ありがとうございました。

■今回の企画は、レンズ付きフィルム「写ルンです」(インスタントカメラ)を使います。この「写ルンです」は、富士フイルムが1986年(昭和61年)から販売を開始したレンズ付きフィルムのことです。もう発売されてから36年もたったんですね。電子カメラが登場し、最近はスマホに高性能のカメラが付いているし、こういったフィルム式のカメラは必要でなくなってきていると思ったら、最近、若い方たちの間で人気が出てきているらしいのです。

■フィルム式のカメラだと、撮った写真をすぐには見ることができません。現像して印画紙にプリントしなくてはいけません。そのあたりを不便と思うか、なにかワクワクすると思うのか。もちろん若い方たちはワクワクしているのでしょう。しかも、「写ルンです」で撮った写真を、デジタルデータとしてスマホに転送するサービスも行われているというのです。おそらく、「写ルンです」で撮った写真にはスマホのカメラにはない味わいがあるのでしょうね。

■さてさて、「エンパワねっと」の話でしたね。今回の企画では、地域の高齢者の皆さんにこの「写ルンです」使って、ご自身のなかにある地域の記憶を思い起こしつつ、町の風景を撮っていただくとともに、その町の記憶に関して丁寧にインタビューを行っていくことになっています。そして、それらの写真やインタビューをもとに、高齢者の皆さんと一緒に小さな写真展を開催することになっています。また、写真展の作品をハガキにして、新型コロナ感染でなかなか会うことのできない友人・知人にメッセージを送っていただく予定にもなっています。詳細については、地域の皆さんときちんと相談をして確定させていくことになります。

社会学部移転のポスター

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■今日は留学生のための授業で深草キャンパスに行きました。そして、深草キャンパスでこのポスターを初めて拝見しました。夏に実施されたオープンキャンパスの際には、瀬田キャンパスにも貼ってあったようですが、私自身は、今日、初めて拝見いたしました。2025年に勤務している社会学部は瀬田キャンパスから深草キャンバスに移転することになります。ということは、今年度入学した学生さんたちは、4回生になったときは深草キャンパスで学ことになるのですね。

■ある方から、「どうして今頃になって社会学部の移転なんですか?」という質問を受けました。なかなか鋭いですね。ずいぶん時間がかかりました。

若い方達の意見を聞くことは大切です。

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20221020sebutsu3.jpg■ 昨日はとても長い1日でした。午前中は、「地域社会論」の授業でした。その後は翌日の留学生対象の授業の準備をせねばなりませんでした。昼食をとる余裕もなく、その後、深草キャンパスに移動しました。大学の行動計画のうち、研究部や世界仏教文化研究センターに関する事業の進捗状況について、副学長や学長室室長、3人の理事(学部長)からヒアリングを受けるためです。研究部の課長さんが丁寧に資料をまとめて、きちんと報告されたわけですが、余計なことかもしれませんでしたが、私からも意見を言わせていただきました。ストレートな言い方だったかもしれませんが、皆さんにはよく伝わったよう思います。もう定年退職まで4年しか無いので、大切だと思うことははっきり伝えておきたかったのです。

■ヒアリングの後は、深草キャンバスから大宮キャンバスに移動しました。大宮キャンバスには、センター長をしている世界仏教文化研究センターの事務室があり、課長も含めて6人ほどの方達が勤務されています。その事務室の片隅で待機をして、17時からは、世界仏教文化研究センターの若手教員の皆さんとの懇談会を持ちました。センターの課長さんと職員さんも参加してくださいました。有意義でした。大切なご意見をいただきました。大変盛り上がりました。というわけで、その後は、呑み会に移行しました。楽しい時間をもつことができました。若い方たちのご意見を伺うことはとても大切ですね。

■もう一つ付け加えると、センター事務室の職員さんは、以前、社会学部教務課に勤務されていた方です。事務室で待機している間に、自然と仕事をされている様子が伝わってきます。課長さんとのやりとりとか。偉そうな言い方ですが、ずいぶん成長されたなあと思いました。課長さんも、職員さんに信頼を寄せておれるし、人柄も大変気にいっておらることがよくわかりました。

最近の「地域エンパワねっと・大津中央」

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20221019empower3.jpg■ひさしぶりに、地域連携型教育プログラム「社会共生実習」のうち、私が担当している「地域エンパワねっと・大津中央」のことについて、このブログでも報告しておこうと思います。夏期休暇中は、新型コロナウイルスの猛威にビビっていましたが、やっと収まってきました。今が下げ止まりのようです。本格的な冬になると、次の第8波がやってくるというニュースをネットで読みました。そうなるとまた大変なことになりますね。それまでに、エンパワの取り組みを、できるだけ進めたいと思っております。現在、履修している学生の皆さんたちは、企画書をまとめたか、まとめつつある状況です。

■トップの左の写真。「写真展からハガキを贈ろう」という企画です。前期は、中央学区という地域社会の仕組み、歴史等について勉強してきました。また、地域社会学的な観点から、自治会のことについても勉強してきました。その中から、このチームは、高齢者を対象にしたイベントに取り組もうとしています。詳細については、またこのブログで別途報告しようと思います。

■右側の写真ですが、こちらのチームは、子どもを対象にしたイベントを企画しています。まだ、企画書を作成してい途中です。ポイントは、牛乳パックとLEDライトを使った手作りのランタンを作り、それらを並べる…そういった企画のようです。参加型で、準備を進めていきたいと考えています。ランタンは、子どもたち、そして大人の皆さんに作ってもらい、できれば、それらのランタンを配置するデザインも、参加型で考えたい…ということなのですが、どの部分に、どの程度参加していただくのか、その辺りについては、地域の皆さんと相談をして決めていくようです。

■中央学区では、年末に「さよならのつどい」という地域の文化祭のようなイベントが開催されてきました。ところが、今年も、コロナ感染の不安があり中止になりました。これらエンパワの学生たちの企画が、そのような地域のイベントの代わりにはならないにしても、少しでもお役に立てればと思っています。右の写真は、1人の学生が従姉妹の小学生(低学年)と一緒に作った「試作品」です。LEDライトはまだありませんので、スマホのストロボで代用しています。素敵だと思います。年度末に、開催できたらいいなと思っています。もちろん、日程のことも地域の皆さんと相談の上決めていきます。

■「写真展」と「ランタン」、共にコロナで希薄になりがちな地域の皆さんどうしのつながりを、少しでも良い状況にしていこうという試みです。地域の皆さんと相談しながら、企画の内容がどのように成長・発展していくのか楽しみにしています。

NHK日曜美術館「死を想(おも)え、生を想(おも)え。 写真家・藤原新也の旅」

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■1o月16日のNHK「日曜美術館」で放送されました。写真家の藤原新也さんの回顧展についてです。以下は、番組の紹介です。日曜美術館の公式サイトからの転載です。

写真家・藤原新也。インド・ガンジス川で撮影した、犬が人の遺体を食べる写真は「ニンゲンは犬に食われるほど自由だ」のキャッチコピーと共に、日本の社会に大きな衝撃を与えた。それからおよそ半世紀、藤原は世界各地で「生と死」を写真と自らの言葉で捉え続けてきた。今年故郷北九州で初の回顧展が開かれるにあたり、写真家は「死を想い、生を想う」撮りおろしの旅にでかけた。78歳となった今、藤原新也が見つめるものとは?

■残念ながら16日の放送は見逃してしまいました。再放送を、予約録画します。再放送は、NHKEテレ1、10月23日(日)午後8時〜8時45分までです。

再掲:「利やん」のマスター光山くんのこと

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■昨日は、大津駅前のいつものに居酒屋「利やん」のマスターであった光山幸宏くんのご命日でした。光山くんは、2018年の10月16日にご病気でお亡くなりになりました。4年経ったんですね。その時、このブログに投稿したものを、再掲いたします。きっと、光山くんは、お浄土で元気に忙しくされていることと思います。

■トップの写真は、BS-TBS「吉田類の酒場放浪記 あけまして2時間スペシャル!」の一場面です。居酒屋界では超有名人であり吉田類さんの番組の取材がありました。取材は、2017年の11月です。写真の左、キャップを被っているのが光山くんです。

「利やん」のマスター光山くんのこと

五島列島福江島の「円畑」

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20221017enhata4.jpg ■NHKの朝の連続テレビ小説「舞い上がれ!」が始まりました。今度の朝ドラの舞台は、九州・長崎県の五島列島と大阪府の東大阪市です。ドラマの視聴率を上げるためでしょうか、この朝ドラの特集番組が放送されていました。番組を眺めながら、私も手元にあったiPadでロケ地となった福江島をGoogleマップで探索してみました。すると、トップの画像のような不思議な畑がモザイクのようになっていことに気がつきました。五島列島福江島の「円畑」と呼ばれる独特の景観を持った農地です。最初は、「えんばた」と間違って読んでいましたが、円畑と書いて「まるはた」と読むようです。

■Googleマップから切り取った画像についても説明しておきましょう。トップは、福江島の西北部にある三井楽地区の一部を拡大したものです。二段目左側は、この三井楽地区です。三井楽地区の中央には、標高165mほどの山があります。その山の周囲がなだらかな傾斜になっています。二段目右側は、福江島全体です。南部には富江地区があります。ここにも円畑がたくさん確認できます。3段目は五島列島全体です。長崎県の西側に位置しています。長崎港から100kmほど離れているようです。

■最初は、まったく手がかりがありませんでした。しかし、すぐに「円畑」と呼ばれていることがわかりました。じっくり調べたわけではありませんが、以下の2つの講演録を見つけました。

五島列島福江島の「円畑」をグリーン・インフラの視座で考える—(1)某風鈴の椿
五島列島福江島三井楽半島における円畑の地形の特徴

■以下は、前者の講演録のサマリーには、次のことが書かれています。あえて言えば、「円畑の多面的機能」ということになります。
・縁・楕円・不定形といった畑の細やかな組み合わせは、台地の凸凹に沿うべく造られたかのようである。
・それらを縁取る防風林の緑は、椿などの常緑樹の線上の里山となっている。
・椿の実は地域のささやかな経済に役立っている。
・緑の回廊の花は渡り鳥の餌になるなど二次林の生態系を形成している。
・山地斜面を階段状にしており、土砂災害の減災にも役立ってい可能性がある。

■また、講演録の最後には、次のような記述もありました。非常に興味深く思いました。忘れ去れられていた円畑の防災上の機能を再確認したり、上空から撮影した円畑の美しさに驚いたり、地域調査や保存や活用に向けての方策が検討されている様子です。この講演録は2018年、4年前のもので。現在は、どのように進捗しているのでしょうね。もっと詳しく知りたいと思っています。

研究者と住民が共同調査した過程で、石積みの間の狭い通路は出水時には排水溝になってきたのではなど、機能の再発見が続いた。近年撮影を始めたドローン画像により、住民が地元の円畑モザイクの美しさに驚愕した。現在、住民らが現地調査や公民館での勉強会を行って、保存や活用を模索している。

■後者の講演録についても、少し触れておきます。こちらでは、この円畑のある地域を測量し地形を解析しています。その結果、本来の斜面に比べ、円畑と石垣があることで傾斜が緩やかになっていること。円畑があるから斜面が緩やかになり、山から流れる水の勢いが減衰し、大雨の際に洪水を防ぐ役割をしているのではないかとの指摘がなされています。この講演録は、22016年のものです。

■たまたま見つけたこの円畑、ちょっと興奮しました。社会学者ですが、何か地理学的なことに強い関心を持っているようです。こんなこと、この年になって言うと、「だったら地理学者になればよかったじゃない…」と言われそうですが、まあ、そのようなこと横に置いておきましょう。このちょっと興奮したことをfacebookに投稿しましたのです。すると、高校で社会や地理の教員をされていた大学時代の後輩が以下のようなコメントをしてくれました。

福江島は昭和末期に五島市の修学旅行誘致策に応じて最初の誘致校として計3度訪問しましたが漁業やキリシタンが主でこんな面白い農業があったなんて初めて知りました。不勉強を恥じ入るとともに残念です。当時は島内は、まだ交通インフラも未整備で、訪問する度に大型バスが走ることができる道路が増えたり、トンネルができてショートカットが可能になったりと毎回便利になっていく島に驚いていました。

■昭和末期というと、今から35年近く前のことになりますね。後輩のコメントを拝見すると、この地域では教育旅行や観光に力を入れておられたことがわかります。現在は、どのような状況なのでしょうか。観光振興に力を入れ、35年近く経過したことで、地域にはどのような変化が生まれているのでしょうか。最初の方の講演録の最後にある、研究者の調査が触媒となり、地域住民の皆さんが円畑を再評価されているということも含めて、時間があれば調べてみたいと思います。素人考えですが、この円畑は農業遺産であるとともに文化的遺産であると思います。

■こちは、農水省の「日本農業遺産」の公式ページです。日本農業遺産については、以下のように定義されています。

日本農業遺産とは、社会や環境に適応しながら何世代にもわたり継承されてきた独自性のある伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化、ランドスケープ及びシースケープ、農業生物多様性などが相互に関連して一体となった、我が国において重要な伝統的農林水産業を営む地域(農林水産業システム)であり、農林水産大臣により認定されます。

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