南部鉄瓶

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■左は南部鉄瓶です。南部鉄瓶とは、南部という名称からもわかるように、岩手県で生産される鋳物=南部鉄器の鉄瓶のことです。盛岡の鋳物は、江戸時代の初期に盛岡藩主が盛岡城を築城した頃からの歴史を持っていると聞いています。写真の南部鉄瓶は、今から13年前、岩手県立大学から龍谷大学に異動するときに、所属していた地域政策講座の先生方から送別の記念品として頂いたもの。大切にしています。少し赤みがかっています。だからでしょうか、紅葉の模様が入っています。まさに秋に相応しい鉄瓶ですね。

■今日は一日忙しくなりそうだったので、朝の時間だけでもこうやって南部鉄瓶でお茶をいただき、気持ちを穏やかにしようと思いました。この南部鉄瓶に入れたお茶は、滋賀県甲賀市の朝宮茶です。朝宮とは滋賀県の信楽にあり、この朝宮で生産されているお茶は五大銘茶の一つとして知られています。805年に天台宗の開祖である最澄が、中国から持って帰ったお茶の種を植えたのが始まりなのだとか。ちなみに、静岡のお茶は、臨済宗の開祖である栄西が宋から持ち帰ったお茶の種がルーツなので、両者を厳密に調べてみるとなにか差異があるのかもしれませんね。今日頂いた朝宮茶は煎茶でした。説明書には、渋みを減らして旨み成分を引き出すためには70℃のお湯がちょうど良いと書いてあります。そんなことは常識の範囲のことなのかもしれませんが、沸騰したお湯を入れそうになったのをストップして、少し冷ましてから南部鉄瓶に注ぎました。なるほど、私の入れ方でも旨味を感じました。朝宮茶は自宅にあった湯のみでいただきました。この湯のみも頂きものなのですが、どうも萩焼らしいです…自信がありませんけど。お茶のこと、勉強します。

■さて、そうしているうちに出かけなければならなくなりました。老母が兵庫県の施設から滋賀県の老人ホームに引越しをするため、今日は、まずは荷物から老人ホームに搬入することになったのです。本人は、次の週末に車で移動してもらうことにします。これまで8年間、兵庫県の母の家や入所した施設に毎週通ってきましたが、これからは少し私の身体も楽になりそうです。

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