自治会の防災活動

■昨日は、昼間は社会学部の教育プログラム「大津エンパワねっと」の関係で、学生とともに大津市の中央学区自治連合会の総会と定例会議に参加させていただきましたが、晩は、自分が住んでいるマンションの防災委員会に参加しました。この防災委員会は、自治会・管理組合の役員10名、各階の責任者5名、そして管理人さんも含めた事務局6名、そして防災委員長1名、あわせて22名の住民で構成されています。80数世帯の小さなマンションですから、全体の1/4が参加していることになります。私も各階責任者の1人です。

■昨日の防災委員会では、6月に開催する「防火・防災訓練」の内容の確認等がおこなわれました。消防署の方も招いて、避難訓練や初期消火の放水訓練等を行います。そのなかでも私がとても大切だと思うのは非難訓練です。うちのマンションは、高齢者を抱える世帯が多くなってきています。介護を必要とされている方も複数いらっしゃいます。火災や災害のときに、高齢者や要介護の方たちが逃げ遅れないように、自治会内で助け合って非難する仕組みが必要なのです。その仕組みがまだうまく出来上がっているわけではありませんが、防災委員会の皆さんと力をあわせて、なんとかしていきたいと思っています。

■とはいえ、高齢者や要介護者に関する情報は、個人情報にもかかわるデリケートな情報です。ですから、実態を把握するのに苦労するところがあります。普段から、自治会のなかにお互いに協力的関係や信頼関係が十分にあれば、何かあったときに「あそこのおじいちゃん、大丈夫かな」、「避難の手伝いにいかんとあかん」と判断できるわけですが、自治会に対する考え方も様々、ご近所付き合いを「煩わしい」と思う方もおられるわけで、このあたりも難しいところです。

■先日、facebookでこんな記事を読みました。
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店のご近所に、○○○の会って自治会があります。その地区の人たちはいろんな所から集まって来てたまたまそこにお家を買った人達でした。ニュータウンというやつですね。そして、夏祭りやお花見など毎年楽しい交流を持ってきました。今、30年ほど時が経ち、子供たちは大人になりました。そんな中の一人がこの度結婚することとなりました。結婚式は来月ですが、さすがにご近所さんまでは招待できません。そこで、ご近所さんで、お祝いをする会をもつことになりました。仮装で集まるという決め事で。最初は軽く耳を付けたり着ぐるみ着たりだったのですが、終盤親チームがいなくなり、再び現れたら、サザエさんファミリーになって登場しました。私たちも気合入れて仮装したのですが、負けました!!
とても良いお祝い会でした!!
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20130422jichikai.jpg ■素敵なお話しですね。もともと縁もゆかりも無かった方達が、30年のあいだに、お互いに助け合い、楽しみを共有できる良い関係を培ってこられたようすがわかります。おそらくは、子育てをするお母さんたちを中心に、しだいにこういった関係が生まれてきたのかなと想像しています(違うかもしれないけれど…)。私の暮らしているマンションも、そのようなお互いに助け合い、楽しみを共有できる良い関係がないわけではありません。自治会や管理組合の役員経験者の皆さんが、自主的にボランティアグループをつくり(私も最年少会員です)、このような関係づくりに、自然体で取り組んでおられるからです。このような関係は、一朝一夕にできるわけではありません。社会科学では、社会関係資本(ソーシャルキャピタル)という言葉で説明しますが、社会関係資本の蓄積には時間がかかるのです。マンションに長年暮らし続けてこられた方達には、このような関係のネットワークが一定程度あります。しかし、マンションでは転出・転入がつきものです。新しく転入されてきた、特に若い世代のご家族はどうかといえば、うちのマンションでは、子供会活動に取り組む若いお母さん方が、夏祭や餅つきなどの行事を通じて、年配のボランティアグループの皆さんと良い関係をつくってこられています。

■週末は、老母の介護や、大学の地域貢献関連の仕事で不在するとが多いわけですが、できるかぎり自治会活動に積極的にかかわっていこうと思っています。

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