大津市長等の「ishigama」

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20141221ishigama2.jpg ■昨日午後は、大津市の「コラボしが21」の3階で、環びわ湖大学地域交流フェスタ2014「大学地域連携課題解決支援事業」でしたが、そのあと、大津市の長等で、石釜ピザのお店「ishigama」の開店を目指している2人の青年のところに向かいました。最初に、お2人との出会いについて書いておこうと思います。

■龍谷大学社会学部で取り組む地域連携型教育プログラム「大津エンパワねっと」、そしてゼミで取り組んでいる「北船路米づくり研究会」では、大津市の中心市街地の皆さんに大変お世話になっています。学生が地域の皆さんと一緒に活動することもあり、本当にいつも感謝の気持ちでいっぱいです。ご相談したりお願いをしたりすることの方が圧倒的に多いのですが、たまにご相談を受ける側になることもあります。このお2人のときもそうでした。「街中で、滋賀の農産物を使ったピザのお店を開店したいと考えているので、ぜひ会って話しを聞いてやってほしい」と、「エンパワ」でお世話になっている方からお願いされたのでした。私は、企業経営のことなど何もわかりませんが、学部やゼミで取り組んでいる「大津エンパワねっと」や「北船路米づくり研究会」の知り合いの方達のネットワークをうまく活かせていただけるかもしれない…との思いから、お2人には何人かの方達をご紹介させていただきました。

■市場から漏れ落ちてしまうような規格外の農産物、自給的農家が生産している少量の安心・安全な農産物、滋賀の特産品…それらをうまく活用して、地域を活性化することはできないか…お2人は、単にピザ店を経営したいということではなく、ビザ店の経営を通して地域課題を解決する活動をしたいということを目標にされているのです。そのためには、いろんな方達とのネットワークが必要になってきます。私も、少しはお役に立つことができているのかもしれません。そんなお2人とのお付き合いもあり、昨日は、オープン前のお店に招待していただきました。まだ、内装の工事もすべて終わっていませんでしたが、「知人の方達を招いて、いろいろ意見をもらいたい」ということのようでした。私も遠慮なく、自分の意見を言わせていただきました。

■滋賀の新鮮で美味しい農産物・食材と、石釜を料理に使うことで、ここにしかない料理を出してもらいたいと思っています。そこをお店の「軸」にして、コンセプトにぶれがないようにしていただきたい…、それが昨日の私の意見です。玉ねぎを、リンゴを、石釜のなかで焦げるくらいに焼くと、中身はとろけるような美味しさになります。石釜で石焼芋を作ると、めちゃくちゃ美味しいです。遠赤外線の力なのでしょうね。「滋賀の農産物や食材が、ピザの上でハーモニーを奏でる」ことに加えて「石釜が農産物の美味しさをグイッと引き出す」ということも、このお店の魅力になるはずだと思いました。また、これは以前にもお2人にお伝えしましたが、「食」「農」「環境」に関わって頑張っている人たちの情報を発信するとともに、そのような「食」「農」「環境」に関心をもっている方達が集まる「場所」にもなってほしいと思っています。いろんな方達とのネットワークで維持できるお店ですから、その方達の情報を発信してほしいし、お店が「ハブ空港」のようになって新たなつながりも生まれてもほしいのです。正式のオープンは、来年の1月4日の予定です。「ishigama」の経営がどのように発展しいくのか、とても楽しみにしています。トップの写真ですが、滋賀の赤蕪が乗っています!!

「魚忠」さんと赤ズイキ

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20141202uocyu3.jpg ■先々週の土曜日、11月29日は、第32回「北船路野菜市」でした。そのとき、協力農家から出荷された赤ズイキを、大津市の中心市街地にある料亭「魚忠」さんにご購入いただきました。「魚忠」さんは、市場ではなかなか手に入らない地元の野菜を使いたいと強く希望されていましたので、とても喜んでくださいました。後日、facebookでご連絡をいただきました。赤ズイキの芋は、とてもネットリして煮崩れもなく、大変美味しかったとのことでした。この赤ズイキは、協力農家のKさんが生産されたものですが、私たち「北船路米づくり研究会」としても、大変嬉しくなります。「魚忠」さんには、お店でも料理に使っていただけるようです。なお「魚忠」さんからは、茎の調理の仕方についても検討されているとのことでした。

■このことを指導農家の吹野さんに伝えたところ、すぐに反応がありました。赤ズイキを配達しよう。赤ズイキの茎を地元ではどのように調理されているのか、出荷してくださった協力農家の奥様にもサンプルの料理を作っていただき味わっていただこう。そのときに、調理方法や保存方法をお店の方にお伝えしよう。そういう提案でした。もちろん、私への提案ではなくて、学生リーダーのKくんへの提案です。写真は、そのときの様子を写したものです。「魚忠」の社長さん、とってもよろこんでいただけたようです(私は、この場にいません)。

■「北船路米づくり研究会」の活動目的は、「生産者と消費者の『顔のみえる関係づくり』」にあります。最近は、その延長線上で、「農・商・学」連携についても頑張っています。ということで、明日、「魚忠」さんの定休日なのですが、社長さんに北船路まで来ていただけることになりました。実際の生産地をご覧いただけることになりました。案内役は、学生リーダーのKクン。別の協力農家が苦心して生産されている高級食材「海老芋」についても、ご覧いただけるかと思います。明日のことは、また報告させていただきます。

第32回「北船路野菜市」

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20141124kitafunaji5.jpg ■先週の土曜日、第32回「北船路野菜市」が開催されました。月1回開催しているこの野菜市も、これだけ回数を重ねてくると、少し迫力が出てきました。4月と9月を除く月ですから、特別の困った事情がないかぎり年に10回開催することになります。かりに、あと7年継続すると100回を超えます。そこまで継続できるのかどうか、今のところよくわかりませんが、とにかく成果が生まれる限り継続していきます。また、参加したい学生が次々とやってきてくれる限り継続します。

■今回も、近くにお住まいの一般の消費者の皆さんや、大津駅前の居酒屋「利やん」さんにご購入いただきました。さらに、これまた近くにある料亭「魚忠」さんにも里芋や赤ズイキ、そして季節の野菜をご購入いただきました。ありがとうございました。今回の赤ズイキは、芋付きでした。ズイキの芋は、きめの細かいねっとりとした食感があるそうで、サトイモとはまた異なった美味しさがあるといいます。「…あるそうで、」とか「…といいます。」と書きましたが、私自身がきちんと食べたことがないからです(おそらく…)。芋の上側、茎の方は、皮をむいて茹でて酢の物や漬け物にします。また、乾燥させた干しずいきにしてこれまた酢の物にして食べることが多いのだそうです。

■昨日は、たまたま、協力農家さんからこの赤ズイキの出荷がありました。一般のお客さんは、どうやって食べたらいいのなかわからないらしく、なかなか手が出ません。それに対して、さすがに料亭の板長さん(社長さん)は、反応が違います。あらかじめ注文のあった龍大芋(里芋)の配達と一緒に試しに見ていただいたのです。そうすると大変関心を示され、指導農家の吹野さんにいろいろお尋ねになったうえで、その他の野菜とともに購入されました。「いろいろ市内でも、珍しい、地元の野菜をつくっておられるのでしょうが、その野菜をどのように購入したらよいのか、私たちはよくわかりません。こうやって、農家とつないでいただけるとありがたいです」とおっしゃっておられました。板長さんの思いは、できるだけ地元の農家が生産された地元の農産物を使いたいということです。そのような思いから、私たちが生産した「龍大米」(コシヒカリ)もご購入いただき、懐石コースの中の一品としてお客様に提供していただきました

■こういうやり取りをしていたとき、板長さんと私たちのあいだに眼に見えないけれど、とても熱いものが流れているように感じました。「農産『物』」と「お金」を単に交換するという単純な関係ではありません。単なるウイン・ウインの関係…というものでもありません。料亭と私たちとの間に、「農産『物』」と「お金」の交換の根底のところで「贈与」の精神のよなうものが流れていると思いました。単に地元の野菜が入手できるということを超えて、学生が地域のために様々な挑戦をしていることを評価し応援していただいているのです。このことに対して、私たちは応えていかねばなりません。贈与とはいっても、同時に私たちは、「目に見えない何か重いもの」を背負うことになります。今回は、「北船路米づくり研究会」の活動目的である「農村(生産者)と街(消費者)の顔の見える関係づくり」を、また一歩進めることができたように思いました。いろんな方達に信頼していただくとともにご支援いただいくことによって初めて可能になる、このような関係を、これからも「感謝」の気持ちとともに大切にしていきたいと思います。

■さて、写真の説明をしておきます。【上段左】朝礼風景。指導農家の吹野さんから、この日、協力農家から出荷された農産物について説明が行われました。【上段右】これも朝礼風景。声出しの練習。大きな声で挨拶ができるようにと、兼業農家でビジネスマンでもある吹野さんの提案で、学生たちがこんなことを始めたようです。ちょっと照れくさそうですが、この日一日、笑顔で大きな声を出すことができました。笑顔と声…「地域づくり」の現場においては、とても大切なことです。【中段・下段】この日、出荷された野菜です。白・赤カブ出荷されました。人気がありますね〜。中断・右のカゴに入っている赤い長い農産物、これが赤ズイキです。上の説明にも書きましたように、料亭の「魚忠」さんにたくさんご購入いただきました。下段は、ミズナ、ホウレンソウ、コマツナ、ダイコン、サトイモといった野菜です。出荷農家ごとにカゴに入れて分けて販売しています。

■来月の第33回「北船路野菜市」、12月27日に開催します。

大学広報の取材

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■大学の広報の一環として、来年、ある出版社から(今まところ、ある出版社にしときます…)龍谷大学を紹介するムック本が出版されるのだそうです。来年度は、農学部に国際学部が開学しますので、そのムック本の中身は、基本的にはこの2学部の内容を紹介するものになりますが、その片隅に、1ページほどらしいですが、「北船路米づくり研究会」のことが紹介されるとのことです。ということで、今日はその取材がありました。

■取材にこられたのは、ムック本の記事を書かれるライターさん、カメラマンさん、そして龍大の広報担当Sさん。取材対象は、「北船路米づくり研究会」・「地酒プロジェクト」の中心となって取り組んできたTさん。研究会が生まれた経緯については私が話しをしましたが(Tさんは研究会4期生で事の起こりを知らないものですから…)、研究会の活動の内容と「地酒プロジェクト」に関する質問についてTさんがきちんと説明してくれました。

■上の写真・左は、研究室を出た廊下で個人ポートレートを撮影中のところです。Tさん、緊張しています。写真・右は、ライターさんと職員Sさんとの打合せ風景。Sさんには、おそらく2012年の第1回「かかし祭」の時から、様々な場面でお世話になっています。Sさん、いつもありがとうございます。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

【追記】■関連ページです。「米研」が、ポスターセッションで奨励賞・環びわ湖大学地域交流フェスタ2013

金才賢先生と堀昭一さんの出会い

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(本文、後で書きます)