「大津エンパワねっと」・7期生

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■本日の1・2限は、「大津エンパワねっと」7期生の第4回目「地域デビューのふりかえり&チームづくり」です。先々週は中欧地区(中央小学校区を中心としたと中心市街地のエリア)、先週は瀬田東学区で、学生たちが地域の方達からお話しを伺い、まち歩きをする、「地域デビュー」が実施されました。今日の授業の目的は、そのときの経験や印象を、ワールドカフェ方式で振り返り、最終的には「チームづくり」をすることにあります。いよいよ、7期生の活動が始まります。

■ワールドカフェについては、大変有名な方法なのでここでは説明しません。写真をご覧いただけばわかりますが、模造紙に地域デビューの経験から思うことを書きながら、全体で共有しているのです。下段の右側は、今日のめたに来てくれた、エンパワの先輩たちチーム「こけし」の6期生の皆さんです。後輩を応援してくれてありがとう。

■以下は、チームが決定したあと、チーム名が発表されているときのものです。私が記憶している限りで、チーム名の由来書いてみました。
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■左は、チーム「おでん」。おでんのように、いろんな具がハーモニーを奏でながらひとつにまとまる…そんな意味のようです。いいですね〜。ぜひ、大津駅前のおでんの居酒屋「利やん」にいってほしいです。右は、写真では字がとんでいますが、チーム「ぬりえ」です。これからチームで協力して色を入れていく…という意味かな。でも、本当は「ぬ」という音の響きが好きなんだそうですが、「ぬ」だけではチーム名にならないので、「ぬりえ」に落ち着いたようです。不思議ですね、「ぬ」。
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■左は、チーム「A」エースですね。漫画「ONE PIECE」の登場人物からきています。右は、チーム「まりも」。なにか、森林系、自然系がみなさんお好きなようです。
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■左は、チーム「みんと」。それぞれの名字の頭文字を並べ替えて、意味が通るようにした…とのことです。爽やかなイメージです。右は、「ホッター」ではなくて、チーム「HOTARU」です。ホタルです。Uを書くスペースがなくなったので、スマイルになっています。横広がりのUです。そういえば、瀬田東の川には、ホタルが飛び交いますね。
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■左は、チーム「オレンジ」。名札の紐がオレンジだから…という、なんともわかりやすい理由ですが、オレンジのように明るくチームがまとまめば…との願いがこめられています。右は、チーム「FOUR」。なんでも、メンバーが好きなバンド名に由来しているらしいのですが、…私のようなオジさんには無理です。ベトナムのうどんかと思ってしまいます。
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■左は、チーム「ユー・ドゥー・フー」。湯豆腐です。マイクをもっている彼の大好物の料理らしいです。でも、なにかもっと深い意味がありそうな気もしますね。右は、チーム「CoCo」。紙をもっている彼のペットのハムスターの名前なんだそうです。

■来週からは、いよいよこのチームで活動が始まります。何をテーマに、どう焦点をあわせて活動していくのか、まずは街の皆さんの活動のお手伝いをしながらお話しを伺う、先輩から昨年の活動の内容を教えてもらう、さらには報告書や先輩たちのレポートやメッセージを丹念に読み込んでもらいたいと思います。そうした地道な努力が、あとで皆さんの活動をグッと盛り上げることになりますから。

町家キャンパス龍龍

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■龍谷大学社会学部では、「大津エンパワねっと」プログラム(2007年度文部科学省現代GP採択)の取り組みの拠点として、大津市中央地区に「町家キャンパス龍龍」を2009年度より開設しました。これまで主に社会学部の教育研究活動で利用してきましたが、本学教職員、学生、学外者の方も利用できるようになりました。教育研究活動や課外活動の場として、また地域連携の場として、是非ご使用ください。

町家キャンパス「龍龍」について

■学生の皆さんへ。「町家キャンパス」は、龍谷大学の所有物ではありません。ある方の善意でお借りしているものです。少し説明させてください。

■2007年、龍谷大学社会学部が提案した「大津エンパワねっと」は、文部科学省「現代GP」(現代的教育ニーズ取組支援プログラム)のひとつとして採択されました。「大津エンパワねっと」の活動地域は、事前の調整もきちんと行ったうえで、瀬田キャンパスに隣接する瀬田東学区と、中心市街地の中央地区、この2箇所に決まっていました。「大津エンパワねっと」が「現代GP」に採択されたとき、私は、中央地区にある中央学区自治連合会の会長・Sさんのところに早速ご挨拶に伺いました。そのことをSさんにお伝えしたところ、満面の笑みで「せんせー、良かったな〜!!」ととても喜んでくださいました。ただし、中央地区は瀬田キャンパスから遠くにあるため、なんらかの拠点が必要だと考え、様々な可能性を検討していました。そうしたところ、それまでにもいろいろご支援くださっていた大津市役所都市計画部都市再生課の課長(当時)であったTさんから、「龍大が本気で中心市街地で活動をするのならば、紹介したい物件がある」といってくださいました。

■当時、大津市役所は、中心市街地に関する政策のあり方を大きく方向転換し、新たに、町家が多く残るこの地域の町並みを大切にしていく方向性を出されていました。そのことも関係して、Tさんは、ご自身の知人Fuが所有されている町家物件を紹介してくださったのです。簡単にいえば、市役所が所有者と龍大とのあいだで仲介してくださったのです。所有者のFさんは、「投資の関心から購入した物件だが、龍大が中心市街地の活性化のために活動しようというのであれば、お貸ししましょう」と快く応じていただきました。詳しいことは、もっといろいろあるのですが、学生の皆さんには、多くの皆さんのご支援・ご協力があって、この町家キャンパス「龍龍」が存在しているのだということを忘れずにいてほしいと思います。そのことを念頭に置きながら、町家キャンパス「龍龍」を利用していってほしいと思います。

干し柿に…

20141010kaki.jpg ■昨日は、老母の世話をしにいきました。世話を終えて帰宅しようとすると、庭の柿の木に実がたくさんなっていました。おそらく、このままでは渋い柿のはずです。私が結婚した後に、父が建てた家なので、そのあたりのことがよくわからない。どういうわけか、この柿に加えてイチジクの木も植えてあります。そちらも、たくさんの実がなります。うちの両親がこちらに移り住んだのは28年程前のことかと思いますが、私の知る限り、両親がこれらの果樹の世話を湛然にやっていた…ようには思えません。ましてや、年老いてから、父は亡くなり、母だけになってしまっては、とても庭の世話など、まして果樹の世話などできません。すべて私に回ってきます。しかし、私にも果樹の摘果を行うだけの余裕もなく、これまではほったらかしでした。ときどき、自己流に剪定するだけです。

■こまったな…とfacebookに投稿したところ、「実の成る木があっていいじゃないですか?渋柿なら干し柿に、無花果は白ワインでコンポーネントに、取っている暇がないですか?」とコメントをいただきました。暇というか、精神的な余裕がないのですね。とはいえ、干し柿については、比較的簡単にできそうなので、頃合いをみて摘果して、自宅で干し柿にしてみようかと思います。妻に聞いてみたところ、「そんなものは簡単。皮を剥いて紐で干すだけ」とのことでした。自分でも調べてみました。「グラグラと沸騰した鍋に柿を5秒間入れて引き上げる」とか出てきますね。殺菌して、カビがはえにくくするだそうです。そして、干したら、「1週間位して外皮が固くなったら、指で押すようにして軽くもむ」、「数日後またもむ。こうすると表面は固いけどまだ中が渋いということを防ぎます。渋が早く抜けて早く甘くなります」とのことです。なるほどね〜。どうも3週間ぐらいで、食べられるようになるようです。チャレンジしてみます。

ボストン美術館「華麗なるジャポニスム展」(京都市美術館)

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■ここは、大阪の阪急梅田駅の近くです。足早に通路を歩いていく人たちの向こうで、かわいらしく微笑んでいる女性がいます。これは、印象派の画家として有名なクロード・モネの最初の奥さんなのだそうです。お名前は、カミーユ。そう、カミーユさんにみつめられて私は立ち止りました。壁にはたくさんの団扇、床は畳っぽいですね。そしてカミーユさんは、赤い着物をまとい扇子を片手にもって振り返っておられます。着物には、歌舞伎に登場するような侍の刺繍がなされています。19世紀後半、ヨーロッパは「大日本ブーム」になります。そのようなブームのなかで、クロード・モネの「ラ・ジャポネーズ」という作品は描かれました。このあたりまでは、高校までに美術史の知識で、多くの皆さんがご存知のことかと思います。美術の教科書にも、よくこの作品は登場しますよね。

■ところで、この大きなポスター。京都市美術館で11月末まで開催されるポストン美術館「華麗なるじゃポニズム展」のものです。調べてみると、この「ラ・ジャポネーズ」はボストン美術館で修復されたようです。科学的な分析をもとに、完璧に修復されているようです。こちらをご覧ください。すごいですね〜。展覧会の内容ですが、以下が見所とのことです。

1.傑作《ラ・ジャポネーズ》修復後、世界初公開!
2.印象派と浮世絵の華麗なる競演
3.ボストン美術館の名品150点が集結
4.ボストンならでは! アメリカのじゃポニズムも
5.《ラ・ジャポネーズ》から《睡蓮》まで…モネのジャポニスムを追体験

■これは、なんとしても観覧したいものです!!

カッコいい軽トラのCM動画!! Sambar - the Best Car in the World - Full Version


■尊敬する建築家であり、JEDI*の隊長でもある秋山東一さんのfacebookへの投稿で知りました。カッコいいですね〜。これは、スバルのサンバーという軽トラックのCMです。ただし、現在は販売されていないらしく、中古車店でしか購入できないようで。車のことはよく知りませんが、名車のようですね。ファンの方達も多いようです。

*JEDIとは、「Japan Earth Divers Institute」のことです。

月食

20141008lunareclipse.jpg ■今晩は、皆既月食でした。詳しいことは、こちらの「国立天文台」のページの説明をご覧ください。ということで、写真です。もう、ほぼバッテリーが死んでいる「iPhone5」で撮ったものです。見えますか?真ん中に赤っぽいものが見えますが、これが月食中の月です。なぜ赤っぽいのか。以下は、国立天文台の解説です。

皆既食では、月が本影の中に完全に入り込みます。しかし、皆既食中の月は真っ暗になって見えなくなるわけではなく、「赤銅(しゃくどう)色」と呼ばれる赤黒い色に見えます。

地球のまわりには大気があります。太陽光が大気の中を通過する際、波長の短い青い光は空気の分子によって散乱され、大気をほとんど通過することができません。一方、波長の長い赤い光は散乱されにくく、光が弱められながらも大気を通過することができます。これは、朝日や夕日が赤く見えるのと同じ理由です。また、大気がレンズのような役割を果たし、太陽光が屈折されて本影の内側に入り込みます。このかすかな赤い光が皆既食中の月面を照らし、月が赤黒く見えるのです。

■なるほど、そういうことなのですね。月食はすでに終わっていますが、国立天文台のキャンペーン(?!)に連帯してシェアします。
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生物多様性タウンミーティングの開催

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■生物多様性に関するタウンミーティングが滋賀県の6箇所で開催されます。滋賀県庁・琵琶湖環境部・自然保護課の「滋賀生物多様性地域戦略策定に係る専門家会議委員」のメンバーというこもあり、滋賀県立琵琶湖博物館の中井さんのお手伝いのような感じで、ファシリテーターをやります。中井さんは、昔の同僚、そして生物多様性の専門家です。「生き物の賑わい」にご関心のある皆様、ぜひご参加ください。
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滋賀県では、自然のめぐみを守り、将来にわたってりようできるよう、(仮称)滋賀県生物多様性地域戦略の策定を進めているところです。
今回、県内にお住まいのみなさまから、地域の自然の特徴や、暮らしとの関わり等について、具体的なお話を伺うため、県内6地域においてタウンミーティングを開催することとしましたのでお知らせします。
1.開催日時および開催場所:
①大津 …平成26年10月23日(木曜日)18時30分-20時30分 @コラボしが21
②甲賀 …平成26年10月21日(火曜日)19時-21時 @碧水ホール
③東近江…平成26年10月15日(水曜日)19時-21時 @八日市商工会議所
④彦根 …平成26年10月16日(木曜日)19時-21時 @彦根勤労福祉会館
⑤長浜 …平成26年10月22日(水曜日)18時-20時 @長浜文化芸術会館
⑥高島 …平成26年10月26日(日曜日)15時-17時 @高島市観光物産プラザ
2.内容:
○生物多様性とは何かについてご説明します
○生物多様性地域戦略の概要について御説明します
○みなさんの地域の生物多様性に関する御意見を伺います
申し込み不要、どなたでもご参加いただけます!

お米が届きました!!

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■ゼミで行っている「北船路米づくり研究会」関連。指導農家である吹野藤代次さんから、研究会のメンバーであるゼミ生に「お米」が届きました。配達の予定がなくなったお米を、学生のためにと送ってくださったのです。吹野さん、ありがとうございます。いただいたお米を、郵便用の秤ではかり、二重にしたナイロン袋に入れていきました。この作業を、3年生のゼミ生たちがやってくれました。ご苦労様。テープルの上のものは、4年生に渡されるお米です。

20141009syougakumai.png ■今回は、指導農家さんからのプレゼントでしたが、「学生とお米」というキーワードから、私は「奨学米」のことを連想しました。「奨学金を”お米”に置き換えて、農家が学生を食生活の面でサポートする」という趣旨の取り組みです。「奨学米」については、ちゃんとサイトがあります。株式会社奨学米という会社組織で運営されています。イベントの企画、運営、インターネットを利用した食品等の販売をされている会社ですが、「内閣府認定農村六起第一回ビジネスコンテスト」でも、支援対象事業に認定されているようです。さて、「奨学米」の取り組み、この会社では次のように説明しています。

奨学米とは奨学金を“お米“に置き換えて 農家が学生にお米を無償で提供し 食生活の面でサポートする仕組み。その代わりに 学生はお米をご提供いただいた農家の農業のお手伝いや地域のイベントに参加することで還元していきます。奨学米で学生・農家のつながりを創り互いの未来を育てて行きます。

VISION〝もう一つの実家をツクル”
自分は何を食べているのか、自分が食べているものはどこで作られているのか若者は自分の食事に責任を持ち始めている。真摯にお米作りに取り組む農家とこれからをつくる学生を繋ぎ、 相互理解の信頼関係を築くことで長期的に食材を購入したり、農家に遊びに行けるような、もう一つの実家を奨学米を通じて創っていきます。

MISSION
-農家がお米を提供し、食生活の面で学生を支え、学生の夢や目標を支援する
-農家と学生を結びつけ、農家が真摯に作ってきた日本人のソウルフードである〝お米”の大切さを伝える
-互いの顔が見える新たなコメ文化を構築し、長期に渡り交流でき、食材を購入できる信頼関係を築く事で、〝もう一つの実家をツクル”

■「モノ」(米)と「労働」(若者の力)の「交換」をベースにしながらも、そこにあたかも「擬制的親子」の関係をつくっていくような取り組みに思えました。「擬制的親子」とは堅い学術用語ですが、一般には「親分子分」や「オヤコ」ともいわれます。実際の親子ではないのに、あたかも親子の関係を設定して、親(親方)になった年長者は子(子方)になったを若者を社会的に支援(庇護)します。また、逆に、子の方は、親にいろいろ奉仕する、そういう関係です。社会保障の制度が不十分であった時代、こういう擬制的親子は、ローカルな社会を安定させることができたのでしょう。地方によっては、烏帽子親と呼ばれることもあります。これは、ある北陸の農村の話しですが、役所が、都会の学生が研修に村にやってくるプログラムを進めようとしたところ、村人が不安がったので、「まあ、烏帽子親になってもらうようなことですよ」というと、深く納得された…という話しを聞いたことがあります。この「奨学米」の事業のなかにも、同様の発想があるように思いました。

NHKクローズアップ現代「四国遍路1400キロ 増える若者たち」

20141008ohenro.pngNHKクローズアップ現代「四国遍路1400キロ 増える若者たち」。これは、今年の6月13日に放送されました。インターネットでは、過去の番組の内容についても確認できます。放送された内容が、文字化されているのです(放送まるごとチェック!)。

■この番組に登場するのは、人との付き合いがうまくできない、現代社会にうまく適応できない、そういった若者たちです。そういう若者が、歩き遍路をするなかで、自分がこだわっていたことが少しずつ崩れていき、「ありのままの自分」に気づいて、それを受け入れていくことができるようになるというのです。しかし、自分の「身体」を使って1,400kmを歩くこと自体に加えて、お遍路では、他のお遍路さんとの関係、お遍路さんほ「お接待」する地元の人びととの関係が生まれることになります。番組では、この「お接待」を次のように説明しています。

地元の人は、白装束などを身に着けたお遍路さんに食べ物などを分け与える「お接待」を行います。お遍路さんは弘法大師の代わり。訪れた若者も無条件に受け入れるという文化が、四国には残っているというのです。

大日寺 真鍋俊照住職
「(お接待は)両手でもって慈悲深く迎えてあげる、そういう行為。
舞台装置みたいなものが遍路の八十八か所には必ずある。」

■番組の最後に、真鍋俊照さん(大日寺住職 四国大学教授)と福島明子さん(作新学院大学教授)が解説をされています。真鍋さんは、仏教美術の専門家ですが、ご自身、真言宗の住職をされているようです。福島さんは、心理学者です。ご自身も「お遍路」をされた経験をお持ちのようです。また、『大師の懐を歩く―それぞれの遍路物語』という本も執筆されています。私自身は、このお2人の解説を読みながら、「贈与論」的な視点から「お遍路」を理解することができるのではないか…と思いました。

お接待っていうのはこれはもう昔からありまして、そしてこれ仏教の1つの、遠くから来た人に対する、稀人(まれびと)といいますかね、そういう人を大事にしたいと。それで平等に利益、御利益を与えたいと。それはもう差別をすることなく、小さいお子さんも、おじいちゃんおばあちゃんも、全部に施すというのが目的なんですけれども。やっぱりそれは、始めた若い人なんかはすごく新鮮に感じますね。「よう来たね」っていうひと言で、もうそれでなんか感性がびびっと来るんじゃないですか。それがいわゆる来た方の所属している社会というか生活空間の中では、ないからということなんでしょうけれども、ここではそういう舞台装置が意図的に1000年にわたってあるわけですから、それが自然に出てきて、人を迎える気持ちっていうものが今おっしゃったような流れにつながるんじゃないでしょうかね。(真鍋さん)

お遍路さんは毎日40日、50日の間お接待を受け続けます。その中で1対1でお返しすることはできないんですけれども、自分がお遍路から帰ったらこれをほかの人にお返ししようという気持ちが生まれてきます。それがごく自然と、日常生活の中で困っている人を助けるとか、親切にするということができるようになると思います。(福島さん)

まずは自分の体と向き合って、体と心がつながるという経験。それから地元の方のお接待を受ける中で、地元の方とお遍路さんのつながり。それからお遍路さんどうしのつながり。さらには自然豊かなお遍路の中を歩く中で、地に足をつけて歩いて、山や川や海を歩いて、自然とのつながりというものも感じられます。そういった、さまざまなつながりを回復することができるということですね。今の社会は成果主義であったり合理主義ですので、何かができたからすばらしい、とか何かができないからもう少し頑張って、とか条件の世界ですが、このお遍路では無条件に受け入れられて、そしてつながりを回復していけると。(福島さん)

■この「クローズアップ現代」のサイトでは、過去の番組をキーワードで検索できます。「お遍路」と検索をかけてみました。すると、1995年12月8日(金)に放送されたものがみつかりました。「男55才・転機の四国遍路~八十八ヵ所1400キロの旅~」というタイトルです。内容は、「四国八十八か所めぐりのお遍路さんに、最近50歳代のサラリーマンが増えている。働き蜂といわれて日本経済を支えてきたこの世代が、今、何を思い、何を求めて遍路の旅に出るのだろうか。3人のサラリーマンお遍路さんとともに歩き、その心の旅を追う」というものです。20年近く前、クローズアップ現代は55才のおじさんたちの「お遍路」に注目していたのですね。バブル崩壊のあと、経済が低迷し、リストラが横行し…という社会状況のなかでの男55才です。しかし、福島さんのいう「条件の世界」でもある現代社会で生きること疲れ、傷ついてしまった自己を、「さまざまなつながりを回復」することのなかで再生していくという意味では、55才の男性も若者も同じなのかなと思いました。

【追記】■今年2014年は、四国八十八カ所の霊場を巡るお遍路、巡礼の道が空海(弘法大師)によって開かれてから1200年目にあたります。

おにぎらず

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■「おにぎらず」というのをご存知ですか?この「おにぎらず」の話題をfacebookで偶然にみつけました。普通は、「おにぎり」ですから、手でご飯を握るわけですが、これは握りません。だから「おにぎらず」。つくり方は簡単。大きな海苔をひろげて、ご飯と「具」を乗せます。四角くなるように海苔でつつみます。しばらくすると、ご飯の湿気で海苔も柔らかくなります。

■気になったものですから、先日,自分でも作ってみました。残念ながら、冷蔵庫のなかには、この「おにぎらず」の具になりそうなものは、卵とウインナーしかありませんでした。ちょっと残念ですが、この卵とウインナーで「おにぎらず」を作ってみました。トップの写真です。食べやすいように、半分に切ってあります。ご覧のとおり、ヘタクソです。ひとつは、ご飯の量が多すぎたことです。これではすくないんじゃないの…程度でちょうど良いかなと思います。まあ、海苔の大きさにもよりますが。それと、包丁で半分に切るとき、ウインナーの断面が見えるようにするべきでした。切り方の問題ですね。

■「おにぎらず」だけでは寂しいので、「スープポット」でスープもつくってみました。昨日の洋風の煮物を入れて、オニオンスープの元を入れて、あとは沸騰したお湯を注ぐだけ。この「おにぎらず」と「スープポット」があれば、昼食はバッチリです。ちなみに「おにぎらず」、最初は、漫画「クッハングパパ」で紹介された…と聞いています。

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