キャリア関連情報
■このブログをどれだけの龍谷大学の学生さんたちがご覧になっているのか、よくわかりません。毎日100人前後の皆さんにご覧いただいていますが、そのうち学生さんの占める割合はどれほどでしょうね。かなり少ないと思います。とはいえ、学生さんのための情報を、こちらでも提供しておきます。
■まず、「オンライン業界研究会」から。昨日のことですが、社会学部教務課から、この「オンライン業界研究会」をゼミ生に周知してほしいとの依頼がメールで届きました。これ、とても大切なイベントですね。しかもオンライン。コロナ禍の意図せざる結果だと思いますが、オンラインでこういった大規模なイベントの開催が可能になりました。以前だと、キャンパス内の大教室で、学部ごとに開催しなければならなかったのだと思います。しかし、オンラインだと自宅にいながら、あるいは授業があってキャンパスにいても、Wi-Fiが繋がるところであれば、どこからでも参加できます。もっとも、このようなオンラインのイベントから主体的に情報やノウハウを取得して、自分の就活やキャリア形成に役立てたいと思っていることが前提になります。ほとんどの学生は大丈夫だと思うのですが、中には、こういった情報を提供しても、知らない間に素通りしてしまっている人もいます。そういう学生さんには、教員の側も注意してあげる必要があります。というわけで、社会学部教務課から連絡があったわけです。
■次は、「公務員ガイダンス」と「公務員仕事理解セミナー」です。私のゼミでは、他のゼミと比較して公務員になる人がやや多いように思います。私がまちづくり・村づくり・地域づくりに関心をもってゼミを担当していいるので、そのような関心からゼミの選択を人たちの中には、公務員を志望する人たちがいるのです。特に、公務員を志望する人たちに特別の指導をするということはありませんが、これからの公務員(特に、地方公務員)の働き方、また社会からの期待されることは、これまでとは大きく違ってくるということは言っています。保護者の皆さんの世代であれば、公務員といえば「安定志向」が暗黙のうちに前提となっていたように思いますが、これからの時代、そのような「安定思考」だけではとても公務員は務まらないように思います。おそらく、「公務員仕事理解セミナー」では、そのようなことも含めて情報提供が行われるのでしょうね。20年後、学生の皆さんが社会の中堅になって働くことになるわけですが、その頃は、日本の人口減少はより一層加速度がついており、その時点で予想される社会課題も今とは違っていることは間違いないでしょう。そのような急激な世の中の変化に柔軟に対応できるのかどうかが問われるのかもしれません。では、その時、私自身はどうしているのかというと、84歳になりますからね。残念ですが、死んでいる可能性が高いですね。
ひさしぶりの深草キャンパス
■昨日の午前中は、大学の本部のある深草キャンパスまででかけました。ひさしぶりに、オンラインではなく、対面による小さな会議が開かれたからです。小さな会議ではありますが、大学の研究事業推進に関して、いつもよりもスケールの大きな話をすることになりました。「実現するにしても、その時自分はもうこの大学を退職しているな」と頭のどこかで思いつつも、ワクワクするような話しなので、やはり「こうなったら素敵だな」「こうしていくべきなんじゃないのかな」と思ったことを、結局はいろいろ発言することになりました。詳しくは書くことはできませんが、この手の話に興味を持ってコミットする人と、逆に、大切かもしれないけれど、自分には直接関係のない話で面倒だた距離を置く人と、大学教員は大きくは二分できるような気がします。そして、後者の方がずっと多いようにも思います。私は少数派の前者なのかもしれません。この小さな会議は、今後も継続されている予定です。
■午後からもオンライン会議がありました。自宅に戻っていては開始時間に間に合わないので、深草キャンパス内で個室を借りてteamsで会議に参加しました。その後もその場所で書類づくりをやりました。なんとか締め切りの時間には間に合いました。まあ、昨日はこんな感じでした。
■昨日の仕事とは関係のない話になりますが、学食で昼食を摂って個室に戻る途中、吹奏楽部の2人の副部長にお会いした。吹奏楽部には4人の副部長がおられますが、今日お会いしたのは、年齢でいえば、上から2番目と4番目の副部長になります。あたりまえなのですが、普段は、事務職として多忙を極めておられます。その様子を拝見できてよかったです。仕事もありながら、吹奏楽部の裏方として部員を支えてくださっているのですよね。本当に、ありがたいことです。
■もうひとつ。午後からのオンライン会議で司会を務められた方から、「私の知り合いの◯◯さんが、先生と知り合いのようですね。facebookでやり取りをされているのを拝見しました」と教えていただきました。◯◯さんは、私の娘の大学・大学院の先輩なのです。娘がいろいろお世話になりました。娘と仲良しなんですね。そういうこともあり、どういうわけか◯◯さんとはfacebookでもつながることになりました。へーとちょっとびっくりしましたが、世の中にはいろんなつながりがあります。特に、facebookをやっているとそのつながりが可視化されます。「6次の隔たり」という言葉があります。「世界中の人間は、『知り合いの知り合い』といった関係をたどっていくと、5人の仲介者を経て、6人目でつながる」というものです。世界は狭いです。
■写真は深草キャンバスの中の樹木。立派ですね。以前はこの辺りに建物があってよくわからなかったのですが、ずっとここにあった樹木なのでしょう。
「地域エンパワねっと4期生です!!」
■上の写真は、龍谷大学社会学部地域連携型教育プログラム「社会共生実習」の掲示板です。瀬田キャンパスの6号館、社会学部教務課の横にある社会共生実習支援室の外の壁が掲示板になっています。この教育プログラムで実施されているたくさんのプロジェクトの情報が提供されているのです。
■この掲示板の左の方に、私が担当している「地域エンパワねっと・大津中央」の掲示物もはってあります。そこをよーく見ると、右の写真のような小さな記事のカラーコピーが貼り付けてありました。2枚目の写真です。そのコピーには手書きの吹き出しが貼り付けてあります。「地域エンパワねっと4期生です!!」。
■このカラーコピーは、入試部広報で作成した「2023年度社会学部パンフレット」の15ページ目になります。登場されているのは、卒業生の川端 悠佳さんです。現在、滋賀県庁琵琶湖環境部琵琶湖保全再生課に勤務されています。川端さんとは、少し仕事上のつながりがあります。「地域エンパワねっと」の修了生がこうやって社会で頑張ってくださっていること、そして一緒に仕事ができること、とても嬉しいです。川端さん、カッコいい‼️
「2023年度社会学部パンフレット」
2022年度 集中講義「びわ湖・滋賀学」
■来週月曜日から金曜日まで、滋賀県立琵琶湖博物館の学芸員の先生方と「びわ湖・滋賀学」の集中講義の授業を行います。私自身は、コーデイネーターで授業を担当しません。裏方の仕事です。
■琵琶湖博物館は、「湖と人間」をテーマとする博物館です。滋賀県草津市の琵琶湖に突き出した烏丸半島にあります。6年の歳月をかけて展示をリニューアルを行い、一昨年の10月にグランドオープンしました。この集中講義では、8月29日〜8月31日の3日間をオンライン講義で、9月1日〜2日の2日間は琵琶湖博物館の展示を用いて講義を行う予定になっています。
■講義のねらいは、滋賀県の特徴について、「琵琶湖」と人の関わりという視点から理解を深めることにあります。この地域で暮らしてきた人々の産業(農林水産業が中心です)や日常の文化のありかたを見つめ直し、それらと琵琶湖集水域という環境との密接な関わりについて学びます。
具体的なトピックとしては、琵琶湖の自然と生い立ち、自然と暮らしの歴史、暮らしとつながる自然、水の生き物と暮らしを取り上げ、琵琶湖博物館の新しい調査研究の成果をまじえて講義していただく予定になっています。具体的には、こんな感じです。
【オンライン授業 8月29日・30日・31日】
1.オリエンテーション
2.琵琶湖の魚と水田利用魚類
3.琵琶湖・河川の漁業
4.魚のゆりかご水田・滋賀の水田農業
5.近江のふなずし
6.琵琶湖の漁具・人々の暮らし
7.水辺の暮らし・森の暮らし
8.気候変動と人の利用による植生変遷
9.琵琶湖の固有魚の進化【展示による授業 9月1日・2日】
10.A展示室見学・課題学習
11.B展示室見学・課題学習
12.C展示室見学・課題学習
13.水族展示室見学・課題学習
14.企画展示見学・課題学習
15.まとめと課題レポート作成
■ひょっとすると、「これ、世界農業遺産に認定された琵琶湖システムの内容とちゃうの?」とお気づきの方がおられるかもしれませんね。琵琶湖博物館の学芸員の先生方が、特に世界農業遺産を意識しているというわけではないのですが、そうなんです、内容はかなり重なっています。というか、世界農業遺産の琵琶湖システムも、琵琶湖博物館も、共にこの滋賀県固有の地学・地理、生態、生業、文化、社会…そのような要素が40万年の歴史の中で順番につながり構造化されてきたシステムに焦点を合わせているからです。まあ、琵琶湖博物館の方がちょっと先輩ではありますが。
■このような内容だと、学生さん以外にも、一般の皆さんの中にも、講義を受けてみたいという方がおられるかもしれませんね。その気になれば、龍谷大学のREC等でも同様の市民向けの講義ができるはずです。まあ、その辺りは将来の可能性ということにしておきます。とはいえ、大学の学外連携部門の担当者の職員さんからは、ぜひ進めたいとのご意見も頂いています。私がこの授業を担当しているわけではないのですが、今後の展開が楽しみになってきました。
■最後になりますが、この「びわ湖・滋賀学」を履修した皆さんが、この集中講義をきっかけに、実際の琵琶湖・滋賀県のフィールドへと足を運んでくださることを期待しています。滋賀県に暮らしてみたい、滋賀県で働いてみたい、滋賀県に移住したい、何度も滋賀県に来てみたい、そのような若者が増えたらいいなあと妄想しています。(トップの写真は、昨年の「びわ湖・滋賀学」で琵琶湖博物館を訪問した際、近くの湖岸が撮影したものです。)
第29回夕照コンサート
■龍谷大学瀬田キャンパスで、地域の中学校と高校の吹奏楽部、そして龍大の吹奏楽部が演奏する「夕照コンサート」が開催されます。毎回、多数の地域の皆様がご来場くださいます。今回で29回目になるのですね。心配なのは、新型コロナ感染拡大・第7波の勢いが止まらないということです。なんとか開催できますように。クラリネットを吹いているのは、今年の春に卒業したフローレスくんですね。カッコいいよ!
■ところで、龍谷大学吹奏楽部は、今月の中頃に合宿を行う予定でしたが、部員の皆さんは自主的に合宿の中止を決定されました。吹奏楽コンクール関西大会、夕照コンサートを控えている中で、できるだけリスクを避けようという判断のようです。いつものように合宿ができれば、集中的に練習をすることができるのですが…。残念ですが仕方がありません。でも、限られた条件の中で、きっとそれぞれの目標を達成してくれると信じています。頑張って。
■以下は、2019年に開催された龍谷大学吹奏楽部 第27回夕照コンサートのエンディングです。曲は、アリ・バホーゾの代表曲、1939年に発表された「アクアレラ ド ブラジル」(Aquqrela do Brasil)です。
第7波
■担当している授業を履修している学生さんの中で、新型コロナウイルスに感染された方がおられるようで、先日のことですが、大学の健康管理を担当する部署から「感染した学生さんたちへの授業配慮をお願いしたい」とのメールが3通ほど届きました。身近な知り合いの学生さんたちの中からも、コロナに感染したり、濃厚接触者になる人が以前よりもたくさん出てくるようになりました。新型コロナウイルスの感染が急拡大し「第7波」に突入する中、状況は以前より相当厳しくなってきていることを実感します。
■実際、感染者数は、2022年7月18日(月)~7月24日(日)でぐんと増えてしまいました。7月に入ってから、1週間ごとに感染者数が約2倍なって増えてきました。正確な感染者数は、大学のホームページできちんと報告されています。感染者数の増加は、他大学のホームページを拝見しても同様のようです。前期の授業が終わり試験期間に入っていますが、学生の皆さんはきちんと試験を受けられているでしょうか。心配しています。
■加えて課外活動です。龍谷大学吹奏楽部でも非常に慎重に対策を講じて練習をしています。どこの大学や学校も同様でしょうが、それでも、感染する時はしてしまいます。非常に残念ですが、これは仕方がありません。龍谷大学のルールで、1人でも濃厚接触者が出ると、その人の陰性が確認されるまで練習は中止になります。コンクール前の大変大切な時期ですが、こればかりは仕方がありません。実際、コロナ感染者が多数出たため、コンクールを辞退する学校も出てきているようです。コロナを完全に防ぐことは不可能です。そのような厳しい状況ですが、龍谷大学吹奏楽部の部員の皆さんたちは、全国大会で金賞受賞を目指して練習に励んでおられます。その目標を実現させてほしいと思います。コロナがなければ、私も気楽に練習を見学に行くのですが、最近は見学を控えるようにしています。
■この投稿に関連する記事です。ヤフーニュースですので、すぐにリンクが切れるかと思いますが。
夏休みの部活どうしたら? 感染防止と両立困難 悩む学校現場
教授会懇談会と深草キャンパス施設整備計画に関する説明会
■昨日は、16時から社会学部の教授会懇談会と、深草キャンパス施設整備計画に関する説明会が開催されました。
■2025年度に、社会学部は京都の深草キャンパスに移転・改組します。まず懇親会では、参加した教員がグループに分かれて、計画中のカリキュラム案に関してディスカッションを行いました。
■コロナ禍で対面で会議をする機会がぐんと減っていますが、今日はひさしぶりに実際に会って話をしました。オンラインの会議だと無駄な話ができません。しかし、昨日は対面で、しかも会議ではなく懇談会。自由に話をすることができました。非常に有意義な時間でした。
■あくまで個人的な意見ですが、職場には、やはりこういう「場」が必要だと思います。個人的な意見と書きましたが、それはオンラインだけで十分という教員もおられるからです。このあたり、なかなか難しいですね。一見、無駄の多い、こういう「場」から、そして制約条件の少ない「場」から、面白いアイデアが出てきたり、抜け落ちていた課題に気がついたりすると思うのですが…。で、あくまで個人的な意見です。
■懇談会の後は、これから実施される深草キャンパスの施設整備についての説明が、模型をもとに行われました。社会学部の講義や実習が行われる予定の、新しく建設される校舎もその一連の施設整備の中に入っています。いろんな意見が出てきました。私からは、改組後の新カリキュラムの柱と整合的な空間構成にしていただきたいと、設計会社の皆さんにお願いいたしました。現在は基本計画の段階ですが、実施設計の段階できちんと対応していただけると思います。
■昨日はとても有意義な時間を持つことができました。ただ、私自身は定年退職が迫ってきているので、新しい校舎で仕事をするのは2年だけということになります。ちょっと、その辺りは寂しいのですが仕方がありませんね。
龍谷大学吹奏楽部のOB・OG会の総会
■龍谷大学吹奏楽部のOB・OG会の総会が開催されました。部長の私と現役の幹部部員の皆さんも、オブザーバーとして参加させていただきました。ありがとうございました。総会の後は、一部のOB ・OGの皆さんと夕食をご一緒いたしました。初めて参加させていただきましたが、とても楽しい時間を過ごすことができました。ありがとうございました。今後とも、どうかよろしくお願いいたします。
■龍谷大学吹奏楽部は、創部15周年、45周年、50周年の時に記念誌を発刊しています。これらの記念誌は公式サイトを通してPDFファイルとして読むことができます。書かれたことを通して吹奏楽部の歴史を振り返ってみると、初期のOBの皆さんが様々な困難の中で決断や判断されたことが無ければ、現在のような、大学吹奏楽界を代表する学生バンドとして評価されるまでには成長できていなかったのではないかと思うわけです。
■吹奏楽部は、1967年に、応援団の中に創設されたブラスパンドからスタートしました。しかし、1968年に暴力事件を引き起こした応援団は永久解散ということになり、吹奏楽部は応援団総部傘下にあったことから、事件とは関係ないにもかかわらず、解散ということになってしまいました。この事件の影響は大変大きなものでした。1973年になって、吹奏楽部は、やっと同好会として再スターを切ることができました。その後も、部室のあった建物から火災が起こり、楽譜や楽器が燃えてしまうなどの不幸な出来事が続きました。練習場もなく、公園や名神高速道路高架下等で練習していたそうです。記念誌に掲載されている、この時代の部員の皆さんの寄稿文からは、大変なご苦労されてきたという事実だけでなく、そのご苦労を乗り越える吹奏楽に対する熱い情熱を感じ取ることができます。そのような初期の出来事に加えて、その後、龍谷大学吹奏楽部にはいくつかの重要な転機がありました。
定期演奏会を開催するようになったこと(1974年)。
吹奏楽コンクールに出場するようになったこと(1978年)。
上埜孝先生をお迎えし、プロの指導を受けるようになったこと(1983年)。
佐渡裕さんの指揮で全日本吹奏楽コンクールに出場したこと(1986年)。
若林義人さんを中心とした指導体制となり、音楽監督・常任指揮者に就任されたこと(2007年)。
■私が拝見した限りでは…ですが、これらのことがその後の大きな流れを生み出しているような気がします。
https://ryukoku-wind … ic.com/pamphlet.html
■創部50周年の中に、こんなことが書かれていました。執筆された熊谷法明は、この時、すでにOBでありOB会事務局をされていました。
上埜先生就任3年目?で関西大会に出場できました。4年目、関西大会まで1ヶ月もないある日、上埜先生はデブった若者を連れてきて「次の関西大会は彼で行く」とおっしゃいました。嘘だろうと思いましたが、彼がタクトを下ろした瞬間、楽団の音色が変わったのを覚えています。何と上埜先生就任4年目にして全国大会に出場できました。驚きです。関西大会後「これで龍大も安泰です。来年も宜しくお願いします」と若者に言ったら、「僕、もうすぐニューヨークに行くんだ」と返事されました。その若者が佐渡裕です。世界的な指揮者になられるとは思いもよりません。
■熊谷さんは、佐渡さんよりも6歳年上なので、確かに若者ということになりますね。佐渡さんは、この時、25歳でしょうか。翌年、1987年にアメリカに渡ってタングルウッド音楽祭でバーンスタインと小澤征爾さんに師事されています。私が学生時代所属していた関西学院交響楽団も、1987年の第69回定期演奏会で佐渡さんに指揮をしていただいています。私は、すでにOBで、エキストラもやめていたので、残念ながら佐渡さんの指揮を経験することはできていません。たしか、6月末の定演の後、アメリカに行かれたんじゃなかったかなと思います。
龍谷ミュージアム企画展「のぞいてみられえ “あの世”の美術-岡山・宗教美術の名宝Ⅲ-」
■龍谷ミュージアムの公式サイトの企画展概要を転載いたします。
「岡山・宗教美術の名宝」シリーズ第3弾は、岡山県の寺社・個人からお預かりした寄託品の中から、「法然上人」・「地獄・極楽」・「熊野比丘尼」の3つのキーワードを軸に、岡山県下の浄土教美術をクローズアップします。
浄土宗の宗祖・法然上人(1133~1212)は美作国久米(現在の岡山県久米郡)の出身で、親鸞聖人の生涯の師として仰がれる高僧です。法然上人の生涯を描いた絵巻「法然上人伝法絵」(鎌倉時代、岡山県立博物館)を中心に、日本浄土教の礎を築いた法然上人の生涯に迫ります。
次に、「重文 阿弥陀二十五菩薩来迎図」(鎌倉時代、瀬戸内市・遍明院)や、「重文 地蔵十王図」(室町時代、総社市・宝福寺)など、岡山県に伝わる地獄・極楽をテーマにした絵画の優品をご紹介します。
また、旧邑久郡の下笠加(現在は瀬戸内市)は、江戸時代に「熊野観心十界曼荼羅」などの絵を絵解きし、諸国を旅した宗教者「熊野比丘尼」の拠点のひとつとなりました。ここでは熊野比丘尼の末裔たちが受け継いだ、彼女たちの活動を物語る貴重な資料群を展示します。