「阪本屋」さんと「平井商店」さんのコラボ
■鮒寿司の老舗「阪本屋」さんが、酒類販売免許を取得されました。鮒寿司や佃煮と大津の日本酒をセットで販売されます。日本酒は、大津百町の酒蔵「平井商店」さん。「阪本屋」さんと「平井商店」さんとは、発酵をキーワードに様々な催事で連携されてきました。今回は、その連携をさらに一歩進められたとい感じなのかな。とても嬉しいです。
■ちなみに、「北船路」は、もう卒業しましたが私のゼミの学生たちがプロデュースした銘柄です。ラベルも学生たちがデザインしました。あの頃は、単位にはならないけれど、学生たちは面白がって色々社会的活動に取り組んでいたな〜。ちなみに、この「北船路」、平井商店さんのおかげで大津の地域ブランドに選ばれています。
■皆さん、ぜひご注文ください。よろしくお願いいたします。
町家オフィスと阪本屋
■龍大社会学部「地域エンパワねっと」(社会共生実習)では、先週の金曜日、大津市役所の「町家オフィス」を訪問しました。この「町家オフィス」のある町家、以前は、龍谷大学町家キャンパス「龍龍」として利用させていただきましたが、その後、選挙運動のための事務所になり、現在は大津市役所の「町家オフィス」(都市計画部・都市魅力づくり推進課)として利用されています。町家キャンパス「龍龍」の時は耐震工事等や離れの改修等を行いましたが、大津市役所が「町家オフィス」を設置するにあたっては、元々の畳の部屋をフローリングのコワーキングスペースにリフォームされました。素敵な空間が生まれています。
■今回は、見学を目的に「地域エンパワねっと」の学生たちとやってきましたが、職員の方たちからこの「町家オフィス」の目的や活動内容をお聞きするうちにディスカッションが始まり、「ここをベースにして市役所とコラボした活動を展開したいと」と学生に皆さんが提案を初めました。市役所の職員の方と話が広がると同時に盛り上がりました。「エンパワねっとは楽しい❣️」です。
■大津市役所の「町家オフィス」を訪問した後は、丸屋町商店街にある「大津百町館」に伺い、施設の利用等の方法についてお話を伺いました。もう卒業されましたが、以前、「地域エンパワねっと」に取り組んでいた学生の皆さんが、この「大津百町館」を拠点に活動させていただいていました。再び、そのようなことができればと思います。そして最後は、鮒寿司店の老舗「阪本屋」さんを訪問しました。社長さんが丁寧にお店のルーツについてご説明くださいました。ありがとうございました。阪本屋さんは、江戸時代、膳所藩の御用料亭でした。この料亭から分家として鮒寿司販売の専門店として開業したのが、現在の阪本屋さんなのです。というとは、膳所藩のお殿様が愛した味が継承されているのですね。「エンパワねっとは面白い❣️」です。
芥川仁さんの写真展「羽音に聴く」
■火曜日の午前中、大阪中島のキャノンギャラリー大阪で開催されている芥川仁さんの写真展「羽音に聴く」に出かけてきました。芥川仁さんは、普段は宮崎にお住まいになっています。また、全国各地を飛び回って取材旅行をされています。なかなか芥川さんにお会いして実際にお話しできるチャンスもなく、隙間の時間で大阪に出かけることにしたのでした。
■芥川さんは、山田養蜂場の支援を受けて、全国の養蜂家を訪ねて、取材をされています。自然環境の中で、ミツバチと養蜂家の関係を丹念に取材されています。写真はもちろんのことですが、芥川さんがお書きになる文章もとっても素敵なのです。ですが、どうもご本人は「それでいいのかな〜…」、「もっと写真で表現することに集中すべきなのではないのかな…」などとお考えのようなのです。ちょうど、そのようなことを思案されていたところに、私がやってきて「芥川さんは写真はもちろん素敵だけど、読ませる文章をお書きになる」と話してしまったものですから…、今お考えになっていることをお話しくださったのです。短時間だけどちょっと深いお話を聞かせていただくことになりました。
■写真展の作品ですが、働き蜂が口吻を出して花に向かう瞬間を映した写真、卵を産めなくなり巣を追い出された女王蜂の死骸の写真に、「あっ…」と驚きました。素晴らしいな〜。ミツバチの生態がどうなのか、あまりよくわかっていなかったのですが、写真に添えられた文章で理解できました。働きバチは、みんな雌であること。ローヤルゼリーで育てられる雌は交尾産卵能力を有する女王バチになること。卵を産まなくなった女王蜂は、働きバチによって巣の外に追い出されること。女王蜂とは言ってはいるけれど、子孫製造工場の役割を担わされていること…。よく知りませんでした、ミツバチのこと。
■芥川さんは、私よりも11歳年上ですが、すごくお元気です。62歳の自分は、前日は本の編集でへばってしまいました。芥川さんを見習わなくちゃ…と、気合を入れることになりました。そして、「そうだ、こういう時はインデアンカレーだ…」と思い、あの甘くて辛い大阪のカレーを、写真展を観覧した後にいただくことにしました(堂島店)。ルーの大盛りに卵。食道と胃が、焼けるようでした。とても刺激的でした。ひさしぶりのインデアンカレーに驚いてしまったようでした。インデアンカレーで喝を入れて、大学に戻りました。火曜日は3回生のゼミです。そして晩は自宅で本の編集作業を行いました。結局、編集作業は、月曜日から金曜日まで続きました。とりあえず、今月分の作業は終えることができました。でも、まだまだ編集作業続きます。
本の編集作業と首・肩凝り
■昨日の午後は、以前、総合地球環境学研究所で取り組んだプロジェクトの成果を流域ガバナンスに関する書籍にまとめる編集作業に没頭しました。一緒にこの本の編者をしている谷内茂雄さんの京大生態研の研究室で、14時過ぎから21時過ぎまで、ぶっ続け7時間の編集作業を行いました。
■目が節穴の私の場合、黙読だけでチェックするのは心許ないということで、小さな声で音読をしつつ、赤ボールペンを入れていきました。単純な「てをには」的なミスや誤字脱字、そして用語の統一等だけでなく、論理のねじれ等も谷内さんと相談しながら修正していきました。結果、首から始まり肩に至るまでキリキリとした痛みが広がっていくことになってしまいました。
■凝りによる痛み。私の場合、これが続くとリンパ液の流れが悪くなり、難聴、そしてメニエール病といういつものパターンに陥ってしまいます。とはいえ期限が決まっているので、明日以降もキリキリした痛みの様子を伺いながらの作業になります。痛み止めの膏薬を貼って、痛みを緩和しながら作業を続けていくことになりますね、たぶん。編集という作業、私のような粗忽物には向いていない作業なのです。だから、余計に辛い。作業の方も、本のページ数でいうと、今日はたった52ページしか進みませんでした。なかなか、厳しいものがありますね。今月末までにさらに64ページ、今度はzoomで作業を続けることになります。
■7時間ぶっ続けで作業をした後は、瀬田駅前の「らんぷ亭」で遅い夕食でした。サムギョップサルとチヂミ、そして生ビールを美味しくいただきました。マスターありがとうございました。
紅玉
■いつも行く自宅近所のスーパーで、どういうわけか今年は紅玉をたくさん売っています。紅玉はアップルパイやタルトタタンのような洋菓子を作る時に使うリンゴです。通常、スーパーなどでは、あまり売られていません。売られているのは、種類は違っても甘くて柔らかい点が共通点になります。それに対して紅玉は、酸っぱくて固いのです。ですから、熱で加工しても崩れることがありません。そのため、洋菓子に使われるのです。ある方からは、今年はコロナ禍のせいで、いつもであれば洋菓子の業者さんに向かって送られる紅玉が、そのルートに乗れなかったため、私たちのような一般市民のところにも届くようになったのではないかと説明されていました。なるほど、そういうことも考えられますね。
■さてさて、我が家の紅玉は、どのようになるのかな。どうもアップルパイになるようです。
再び「弁当男子」…か。
■朝出勤しようとすると、記憶が薄らぼんやり蘇ってきました。かつて私は、SNS上で自ら「弁当男子」と名乗って投稿をしていたような…。そういうわけで、出かけようとしていましたが、冷蔵庫を覗いて、今ある材料で弁当を作ってみました。作りながら、「ああ、そういえば、赤・黄・緑…信号機のような弁当を作っていた」ということも思い出しました。こういう彩の弁当しか作れないのですね。
■弁当に入っているのは、プチトマト、水菜のお浸し、炒り卵、ウインナー、タラコ。ご飯には、山椒昆布と胡麻。そうそう、ウインーとタラコのあたりの彩が寂しかったので、庭からパセリもとってきて飾ってみました。欲張ったので、プチトマト1個が水菜のお浸しに侵入してしまいました。この弁当加えて、冷蔵庫の中にあった冷えたお茶を水筒に入れました。これで完璧です。
■今日は、たまたま、急に弁当を作る気持ちになったのですが、明日からはどうでしょうね。自信がありません。しかし、当たり前のように弁当を作って、通勤できるようになりたいものです。何か清々しい気持ちになります。もちろん、言うまでもないことですが、弁当を作ったあとの洗い物もきちんとやります。帰宅後の弁当箱も自分で洗います。
「鶺鴒鳴」(せきれいなく)
■万治元年・1658年創業の大津の酒蔵・平井商店さんの新酒、「浅茅生 鶺鴒鳴」が発売されています。無濾過生原酒ですので、酵母が生きています。酵母菌が糖を分解してアルコールと炭酸ガスが生まれます。ですから、蓋を開ける時にプシューっとなります。たくさんの蔵で無濾過生原酒が製造されています。それぞれに美味しいですが、この平井商店さんの「鶺鴒鳴」も美味しいですね〜。口当たりが良いので、ついつい飲み過ぎてしまいそうで、心配です。みなさんも是非お楽しみください。
■ところで鶺鴒とは、野鳥のセキレイのことです。セキレイが鳴く…どういうことでしょうね。教養がなく、よくわかっていなかったのですが、俳諧・俳句の季語を集めて分類して、季語ごとに解説と例句を加えた書物「歳時記」の中に出てくるのです。『歳時記』の第四十四候が「鶺鴒鳴 (せきれいなく)」(9/12~9/16頃)なのだそうです。秋の始まり、セキレイが鳴く頃の新酒ですよ、ということなのでしょうね。
ミョウガと玄米
■先週末、朝食前に庭の世話をしました。ヒガンバナが満開になっていました。満足です。それから、もう収穫の時期は終わったと思っていたミョウガが芽を出していました。気が付きませんでした。花を咲かせているものもあります。花が咲くと、フガフガで美味しくなくなります。うっかりしていました。もうひとつ。先日、棚田で有名な仰木で栽培された無農薬の米(コシヒカリ)を発注していたのですが、先週の土曜日に届きました。新米です。玄米ですので、これから急いで家庭用の精米機を買うことになりました。精米機があると、1回に炊く量だけ精米することができます。米は精米するとすぐに酸化するので、精米したてが一番美味しいのです。
■仰木集落は、自宅の近くにある農村です。私が住んでいる住宅地と隣り合っている農村です。生産者と消費者が隣り合っているわけですね。週末、仰木の直売所に野菜を買いに行くことがありますが、もう少し仰木の農家の皆さんとつながることができないかなと考えていたところ、大変熱心に農業に取り組まれている尾崎考さんのことを知りました。今回の玄米は、尾崎さんから購入させていただきました。玄米には、尾崎さんのお手紙が添えられていました。「玄米でお届けするワケ。」、「お米の洗い方。」、「炊き上がったら。」、「私のこれからの課題。」について、尾崎さんのお考えが丁寧に説明されていました。尾崎さんは、もちろん野菜も栽培されているので、そちらも購入させて頂こうと思います。
■尾崎さんは、元ロックバンドでサックスを吹いておられたようですが、今は、仰木の農地で米と野菜を栽培されています。何かプロフィールから興味津々ということになりますね。いろいろお考えがあってのことだと思います。
古民家カフェ
■棚田で有名な大津市仰木にある古民家カフェです。JR「おごと温泉駅」から山のほうに登って行ったところにあります。散歩やハイキングのつもりならば歩いていけると思います。仰木は少し標高の高いところにあります。こちらの古民家カフェ、「里山のDaidoko Lulu」さんです。女性の方が、ご実家を少しだけ改装してカフェを開業されています。同様の古民家カフェは、私の知る限り、この仰木にもう1軒あります。
■窓際のテーブルに座りました。もともとは、縁側だった場所です。というか、縁側にテーブルをおいておられるわけですね。窓からは、仰木の棚田が見えました。ほとんど、稲刈りは終わっています。その向こうには大きな住宅地があり、さらに向こうには琵琶湖の南湖がみえます。なかなか落ち着くお店ですね。こちらのカフェ、自宅近くにあるので家族と昼ごはんを食べに寄せていただきましたが、すでに4人の女性の皆さんがランチを楽しんでおられました。私が頼んだのは、こんなランチ。ハンバーグを中心とした献立ですが、小さなお皿や小鉢の副菜が素晴らしい。みんなとても美味しく身体に優しいお味がしました。ちょっと嬉しくなりますね。お米は、確か仰木で収穫された新米だったと思います。いろいろ忙しく気持ちが落ち着かない中、短時間ですが、ほっとした時間をいただくことができました。
■こういった古民家カフェ、街中にある京都や大津であれば町家と呼ばれる伝統的木造建築であれば多いと思うのですが、農村部での古民家カフェって、どれほどあるんでしょう。少し気になっています。先日も、三重県の伊賀にご実家のあるゼミ生と面談をしていたときに、最近、古民家カフェが近くに増えてきたと教えてくれました。その学生のご実家は農村部にあります。どういう世の中の動きがあるんだろう。古民家カフェというキーワードではなく、農家カフェとするともっと増えますね。古民家カフェにしろ農家カフェにしろ、どういう方達が、どうしてカフェを始められたのか気になります。
サシバを通して人がつながる。サシバを通して地域環境を捉え直す。
■サシバという渡り鳥がいます。タカ目タカ科サシバ属に分類される猛禽類です。人の手の加わった里山環境を繁殖地として、南西諸島から東南アジアにかけて越冬する渡り鳥です。サシバからすれば、農薬や化学肥料等を使わず、人の手が適度に加わることで、様々な餌になる動物がたくさん生息していることが望ましいということになります。サシバがやってくるということは、それだけ餌が豊富にあるということになるのでしょうか。サシバは、多様な生物が織りなす里山の生態系の頂点にいるのです。そのような意味で、里山の指標となる生物でもあるのです。NPO法人オオタカ保護基金では、サシバの生息環境や食性を以下のように説明されています。
サシバの生息地の多くは、丘陵地に細長い水田(谷津田)が入り込んだ里山環境である。また,樹林の点在する農耕地や草地、低山帯の伐採地を伴う森林地帯にも生息する。
主な食物は、田畑や草地、周辺の森林に生息するカエル類、ヘビ類、トカゲ類、モグラ類、昆虫類である。サシバは、見晴らしのよい場所に止まって獲物をさがし、地上や樹上に飛び降りて、それらを捕まえる。2009年に栃木県市貝・茂木地域で行った、巣に運び込まれたエサ動物に関する調査結果を左に示す。サシバは、里山に生息する様々な小動物を餌にしていることから、里山生態系の指標種と言われている。
■以下は、このサシバについての日本自然保護協会の説明です。記事のタイトルからもわかるように、絶滅危惧種でもあります。
絶滅危惧種・サシバはどんな鳥?(前編)
絶滅危惧種・サシバはどんな鳥?(後編)
■この投稿にアップした動画は、沖縄県宮古島市伊良部島で琉球泡盛泡に関するものです。普通、泡盛の原料はタイ米が用いられるのですが、この動画のメーカー「宮の花」さんは国産米を使って蒸留されました。栃木県市貝町の米です。伊良部島はサシバが越冬地に向かう際の中継地であり、そして里山と谷津田が広がる栃木県市貝町はサシバの繁殖地です。絶滅危惧種であるサシバを守っていくためには、生息地の環境を保全しなければなりません。サシバを通して、繁殖地と越冬地の人々が連携されたわけですね。「サシバが舞う自然を守りたい人々の思いが」つながったわけです。加えて、市貝町の農家も、サシバの餌となる生き物が豊富に生息できるように、里山の管理や谷津田の営農に取り組むことになります。農家の皆さんは、サシバを通して地域環境を捉え直しておられるのではないかと思います。そうすることで、谷津田で生産された米の付加価値を高めることができます。加えて、そのような付加価値が、農家の収入にも結びつくものである必要があります。最後のところ、農家を支援する制度が市貝町ではどうなっているのでしょうね。よくわかっていません。時間を見て、確認をしてみたいと思います。
■ところで、宮古島伊良部町の「宮の花」さんが蒸留された泡盛「寒露の渡利」、ネットで予約をしました。宮古島はサシバが越冬地に向かう際の中継地です。たくさんのサシバが空を舞うのだそうです。そのことを都島の皆さんは、「寒露の渡り」と呼んでいます。泡盛のネーミングはそこからきています。予約した泡盛がいつ届くのかはわかりませんが、非常に楽しみにしています。皆さんも、ぜひご予約ください。