母校の新聞広告

20231218kgfighters.jpg▪️関学の新聞広告。タイトルは「史上初の甲子園ボウル6連覇達成」とありますが、文章の方は4回生QBの鎌田陽大くんに焦点を合わせたものでした。

▪️鎌田くんは大きな期待を背負っていた選手ですが、後輩のQB星野秀太くんにスタメンの座を奪われ調子を大きく崩してしまいます。学生フットボールのファンであれば、この辺りのことはよくご存知のことかと思います。その鎌田くんですが、点差が開いた後、星野くんと交代します。そして10回のパスを成功させます。勝利を決めて戻ってきた鎌田くんに後輩の星野くんが泣きながら抱きついたことも書かれていました。辛い時期を支えてくれたお母様のことも。鎌田くん、多くの皆さんに支えられながら人間的にも選手としても成長されてきたことが伝わってきます。短い文章ですが、これはBildungsroman(ビルドゥングスロマーン)的ですね。

▪️最後は、関学の青いヘルメットに描かれた校章の話で締め括られます。

「私たちは今あらゆる面で不完全な者であるが、新月がしだいに膨らんで満月となっていくように、絶えず向上していきたいとの願いを込めています。」鎌田だけでなく約200人の部員がそれぞれの「満月」を目指した先に、史上初の6連覇があった。

▪️200人部員がいても、番号をもらえるのは0から99までです。部員の中には、4年間で1度も試合に出られない方たちもいたかと思います。そういう方たちではあっても、その部員ならではの目指すべき「満月」があることが大切だなと思うのです。これは部長をしている龍谷大学吹奏楽部でも同じことかなと思います。もちろん、龍谷大学は浄土真宗の宗門校なので、「満月」を目指す…という表現はしないと思いますが。

▪️甲子園球場の青い空、関学ファイターズの青いユニフォーム、そして苦労したスター選手に焦点を合わせること…。ちょっと注目される新聞広告かなと思いました。

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