「社会学入門演習」の現地実習(1組)

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▪️6月10日(土)に引き続き、先週の土曜日、6月17日も、高島市の今津町の椋川と朽木の上針畑を訪問し、移住者の方達からお話を伺いました。先週は10組、今日は1組です。先週と今週、学生さんたちは別のクラスになりますが、お話しいただく移住者の皆さんは、同じ方達なのです。2度お話いただかねばなりませんでした。ごめんどをおかけしたかもしれません。でも、どちらの皆さんもとても暖かく学生さんたちを迎えてくださいました。本当に、ありがとうございました。

■トップの写真は、高島市今津町椋川の「おっきん椋川交流館」で、20年ほど前に移住されてきた是永宙さんにお話を伺っているところです。ここは、明治12年に建てられた茅葺屋根の農家を改修して交流の拠点です。以下は、高島市役所ホームページあった、こちらの施設の説明を転載したものです

地域の活性化を推進するため、今津町椋川(むくがわ)に現存する木造草葺平屋建の農家住宅が都市住民との交流の拠点施設として整備されました。明治12年に建築され、約140年もの間椋川を見守ってきた建物です。2008年、高島市に寄贈され改修・整備され、2009年春、都市農村交流拠点施設としてうまれかわりました。囲炉裏やオクドも再現され、アキニワではわら細工などの体験をすることもできます。「おっきん」は「ありがとう」という意味合いで日頃から地元で使っている言葉です。

■このような施設が存在するのは、20年近くにもわたって続けられてきた収穫祭のイベント「おっきん!椋川」とも関係しているように思います。以下は、「おっきん!椋川」のYouTube動画です。是永さんも登場されます。

20230620nyumonensyu3.jpg■昼食は、杇木の市場という中心地にある「丸八食堂」でいただきました。先日投稿した「『社会学入門演習』の現地実習(1組)」にも書きましたが、今回も、藤原穂波さんご夫妻にお世話になりました。藤原穂波さんも、今回の訪問地とは別のところ、もう少し杇木の奥の集落にお住まいで、やはり移住者です。指定管理者としてこの「丸八百貨店」の運営にあたっておられます。本当は、藤原さんにもゆっくりお話を伺えればよかったのですが、今回の「社会学入門演習」の現地実習では昼食だけお世話になりました。ありがとうございます。

■「丸八百貨店」についても少し説明を。もともとは、1933年(昭和8年)に、個人商店として建てられた建物のようです。西洋建築への憧れがあったのでしょう。その後、複数の商店や事務所がテナントとして入り利用していたようですが、平成の時代の最初の頃に閉鎖されたとのことです。wikipediaにる解説ですが、その後のことは以下のとおりです。睦美会の喫茶コーナーの後、この建物は改修されて、現在は藤原さんご夫婦が運営されているということなのかなと思います。この後は、とても細い道を、杇木上梁畑に向かってバスで移動しました。

1994年(平成6年)には鯖街道まちづくり委員会が丸八百貨店の活用計画を示し、1995年(平成7年)には朽木村役場が土地と建物を取得した。朽木村役場は建物の改修工事を行い、1階には村営書店と無料休憩所、2階には喫茶店とパブ、3階には会議スペースが設置された。1997年(平成9年)6月12日には国の登録有形文化財に登録された。滋賀県で3番目の登録有形文化財である。2002年(平成14年)には鯖街道まちづくり委員会が撤退したが、2004年(平成16年)からは地元女性グループである睦美会によって喫茶コーナーが運営されており、年配者を中心とする地元住民の憩いの場となっている。

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■6月10日に上針畑を訪問した10組は、上針畑の中の生杉(おいすぎ)という場所を散策しました。今回は、小入谷(おにゅうだに)を散策しました。小入谷には、ゲストハウスが2軒あります。2つとも移住者の方が経営されています。ひとつは「はるやゲストハウス」、もうひとつは「くつき渓流のお宿 古民家COCCO小入谷」です。

■上の方の2枚の写真は、「はるやゲストハウス」で撮ったものです。じつは、本心では、このゲストハウスでぼーっとしていたかったのです。もちろん、引率を続けましけど。風が吹くと、木にぶら下げられたいくつものウインドチャイムの音がして、独特の雰囲気に包まれます。我が家にもウインドチャイムが欲しくなりました。経営されている藤原治文さんは「風が強いとうるさいですよ」とおっしゃっていましたが、それでも欲しいなと思いました。

■もうひとつのゲストハウス「くつき渓流のお宿 古民家COCCO小入谷」、こちらは、古民家をほぼそのまま活用されています。空いていたお宅をお借りして経営されているのだそうです。移住されてきた経営者の廣清乙葉(ひろせいくによ)さんは龍谷大学出身。狩猟の免許をお持ちです。自伐林業にもチャレンジされています。詳しくは、「たかしまを彩る人 color.08 くつき源流のお宿 古民家cocco小入谷 廣清乙葉さん」という記事をお読みください。

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20230620nyumonensyu9.jpg■散策を終えた後は、「針畑ルネッサンスセンター」に移動して、お話を伺いました。ここは鯖のへしこや鯖のなれずしなど、この地域の特産品の加工を行っています。特産品は、この施設の横にある山村都市交流館「源流の駅 山帰来」(さんきらい)で販売されているようです。上の写真は、「針畑ルネッサンスセンター」でパワーポイントを拝見しながらお話を伺っているところです。大変濃い内容でした。学生さんたちが報告書の原稿を書き上げた頃に、改めてお話の内容をご紹介できたらなあと思います。

■上の写真の中央の右、女性が廣清乙葉さん、その左側の男性が勅使川原学さんです。勅使川さんは、京都の在宅の終末医療に取り組まれているクリニックにお勤めの医師です。週に3日クリニックで働かれて、あとの4日は移住された上針畑で様々な作業をしながら暮らしておられます。いま、お住まいのお宅の屋根のトタンを張り替えておられました。勅使川原さんが上針畑に移住されたのは、藤原さんが経営される「はるやゲストハウス」に宿泊された時がひとつのきっかけだったようです。もともと、自然の豊な場所に移住したいとのお考えはお持ちのようでしたが、「はるやゲストハウス」に宿泊して、この地域の持つ「豊さ」に気付き、移住を決心されたようです。

■最後の写真は、私たちが移動するためにお願いをしたバスです。今回の現地実習は、このバスのチャーターや移住者の皆様へのお願いや交渉も含めて、すべて特定非営利活動法人「コミュニティねっとわーく高島」の坂下靖子さんにお引き受けいただきました。大変お忙しくされていることは承知の上で、今回のコーディネートをお願いしたところ、快くお引き受けくださいました。また、全ての行程にご同行くださいました。あらためて、心よりお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

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