学生指揮者の赤いマント

■龍谷大学吹奏楽部のツイートです。先日の龍谷大学吹奏楽部「第49回定期演奏会」の際に撮影した写真をのようです。おそらく、全員が今回の定期演奏会で引退する4回生だと思います。真ん中の赤いマントを着てこちらに振り返っているのが、学生指揮者さんです。お名前は宮崎くん。というわけで、シャレで「県産のマンゴー」がついてきていますが、彼自身は宮崎県の出身ではありません。

■学生指揮者が定期演奏会で指揮をすることはありません。全て若林義人音楽監督とコーチの児玉知郎が指揮されています。ただ、宮崎くんは、ユーフォニアム奏者なので、ステージで楽器を演奏しています。でも、指揮をするとはありません。しかし、瀬田キャンパスの練習場で学生だけで練習するときは、宮崎くんが指揮をしました。監督やコーチが指揮を行って練習に取り組むまでの土台作りを学生指揮者が担当しているのでしょう。また、監督やコーチの指示を徹底させる役割もあるのかと思います(知らんけど…←関西風)。学生指揮者の仕事って、本当に大変ですね。

■苦労した学生指揮者に感謝する意味も込めてだと思うのですが、定期演奏会の最後のアンコールの時には、部員全員から贈られたマントと被り物を身につけて、学生指揮者はステージに登場します。そして、アンコールの曲を指揮をします。部長に就任するずっと以前から、定期演奏会に行っていますが、最後には、このような感じで学生指揮者は登場していました。私自身は学生時代、オーケストラに所属していましたが、このような「文化」はありませんでした。最初は、やや違和感がありましたが、部長に就任して4年経つと、すっかりこのような日本の吹奏楽の「文化」に慣れ親しんできました。

■部長に就任した2019年度、小さなことはのぞいて、心配事はほとんどありませんでした。あるとすれば、2年連続、全日本吹奏楽コンクールに出場できていなかったので、今年こそは全国に出場してほしい…ということだけでしょうか。監督にも、「絶対に、全国大会に行ってくださいね」と度々お願いをしていました。2019年度は全国で金賞を受賞しましたが、今から思えば、ずいぶんひどいこと言っていたと思います。

■翌2020年度からは、コロナの影響をまともに受けて練習ができない状況が続きました。2020年度はコンクールも中止になりました。しかし、練習がままならない状況でも、開催時期をずらしたり、オンライン配信を駆使しながら、努力と工夫で演奏活動を実現させてきました。コンクールについても、2019年度・2021年度・2022年度と3年連続で金賞を受賞しました。大学当局の理解と応援にも感謝しなければなりませんが、厳しい状況の中で頑張って音楽に取り組んできた部員の皆さんの情熱には本当に頭が下がります。本当に、よく頑張ってこられました。素晴らしいと思います。

■残念なことはただひとつ。限りなく「昭和のおじさん的な思い」なのですが、4回生の皆さんとは、コロナ禍のために、一緒に呑んで話をすることができなかったことです。残念です。社会人になったら、ぜひよろしくお願いいたします。

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