松戸市の地域SNSが終了。


■千葉県松戸市の地域SNSである「ラブマツ」、とうとうサービスを終了されるそうです。

■かつて、地域SNSが全国の各地域で注目されていた時代がありました。私が最初に参加した地域SNSは、「おおつSNS」でした。大津市役所が運営していた地域SNSで、知り合った大津市役所の職員さんに強く勧誘されての参加でした。懐かしいですね。かなりヘビーユーザーだったと思います。ただ、運営が市役所からNPOに移管された段階で、参加することをやめました。確か、最初は、サービスを終了するということになっていたのかな。そのことで担当職員、あるいはかつて担当されているた方と、地域SNSでかなりやり合いました。相当変わった人でしたが、まだ市役所に勤務されているんですかね。
この「おおつSNS」と同時に参加していたのが、京阪奈地域のSNSでした。当時、私は奈良に暮らしていたので、比較的近くの地域SNSかと思いますが、あまりぴたっとしなかったこともあり、すぐに足が遠のいてしまいました。この京阪奈の地域SNSを通して知った地域SNSが、行ったこともない千葉県松戸市のSNS「ラブマツ」でした。

■松戸市に縁もゆかりもなかった私なのですが、「ラブマツ」の中での皆さんのコミュニケーションが楽しくて、はまってしまいました。ずいぶん、松戸の皆さんには丁寧に親切に交流していただきました。本当にお世話になりました。一度、「ラブマツ」のオフ会(「ラブマツ」ではオン会と言っておられましたが)にも参加しました。無茶苦茶歓待していただきました。大変懐かしい思い出です。「ラブマツ」にはいろんな思い出があります。例えば、確かこんなやり取りがSNSでありました。こういうやりとりを読んで、とっても素敵だなと思ったことを記憶しています。

Aさん「うちの子が帰ってこないんだけど」
Bさん「あっ、夕方、本屋にいたよ。本屋の椅子に座って本を読んでいたよ」
Cさん「その本屋、近くだから見てこようか」
しばらくして…
Aさん「息子帰ってきた。椅子に座ったまま寝てしまって、首を寝違えたらしい」

■「ラブマツ」では、SNS上だけでなく、たしか金曜日だったかな、晩に市内のいろんな場所で、都合のつく方達が食べ物や飲み物を持ち寄っておしゃべりする会が開催されていました。確か、ピクニックと言っておられたかな。これも素敵だなと思いました。匿名の人たちによるインターネット上の交流ではなくて、SNSで知り合った人たちが実際にコミュニケーションされることを大切にされていたんですね。

■ところが、その後、facebookが登場します。最初は何のことやらわからなかったのですが、ブログを通して知り合った建築家に「脇田さんのような人こそ、facebookをやるべきですよ」と言われて、「へー、そうなんだ」と思い、やり始めたのです。すると、寂しい話なのですが、そして普及し始めたfacebookの影響が強いと思うのですが、全国的に地域SNSがかつての勢いを失っていくようになりました。私自身も、地域SNSからfacebookの方に次第に重心を移していくことになりました。あれだけ松戸の皆さんに親切にしていただいたのに…。

■以下は、「ラブマツ」がサービスを終了させるとのお知らせです。仕方がないことだけど、どこかに寂しい気持ちがあります。今から思えば、「ラブマツ」には、facebookとは異なる、独特のコミュニケーションのモードがあったように思います。地域社会の人びとをつなぐ独特のモードがあったように思います。

振り返れば、当時のネット利用は匿名が当たり前という世の中でした。
ラブマツでは同じ地域に住む人同士の交流が出来る場を基本と考え、 知り合い同士の場に匿名は不要とし、本名と顔写真を登録してもらうと言うルールを守っていただき、こどもから大人まで安心して コミュニケーションできる場を提供させていただきました。

■「ラブマツ」を運営されていた榊原直哉さん、いろいろお世話くださった小川照美さん、SNSのメンバーの皆さん、本当にありがとうございました。

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