琵琶湖博物館オンラインセミナー「第2回 琵琶湖の水草問題は増えすぎなのか?」
■滋賀県立琵琶湖博物館が、琵琶湖の三大問題である、深呼吸(全層循環)、水草、外来種の問題について、専門家を招いてオンラインセミナーを開催されるようです。このチラシからすると、博物館の館外から専門家を招いて、学芸員ととトークショー形式でセミナーを開催されるのではないのかな…と想像しています。琵琶湖の深呼吸については、すでに1月22日に開催されたようで終了しています。第2回は「水草問題」で来週の2月26日に開催されるようです。第3回は「外来種問題」で3月26日に開催されます。
■私は、とりあえず第2回の「水草問題」をオンラインで視聴できるように申し込みました。タイトルは、「琵琶湖の水草問題は増えすぎなのか?」です。このタイトルからすると、「増え過ぎなのか?→いや増え過ぎではない」、もはや琵琶湖の三大問題ではない…という展開が予想されそうです。ゲストは、滋賀県琵琶湖環境科学研究センターの佐藤祐一さんです。まだお若い方ですが、とてもよく存じ上げている方です。親しくさせていただいています。そのようなこともあり、佐藤さんのお話を楽しみにしています。
■話は変わりますが、私は親しい方たちと市民団体「水草は宝の山」(「水宝山」)を立ち上げました。湖岸に漂着する水草が腐敗して悪臭を発するので、腐敗する前に陸地にあげて乾燥させて、水草堆肥(土壌改良材)として地域社会で循環的に利用していこう…それがこの市民団体の活動の目的でした。ところが、私たちが市民団体を立ち上げたのち、かつてのように大量の水草が漂着することはなくなりました。冗談で「私たちが市民団体を立ち上げたからだ」と言っているのですが、ちょっと肩透かしのような感じです。実際、湖岸に職場のある市民団体のメンバーは、以下のように語っておられます。「かつては水草が大量に押し寄せて、それが腐敗して困っていたけれど、最近はそのようなことはない。むしろ、外来種の水草が減って、在来種が復活してきた。一時、湖岸で減っているように感じていたコアユがまた戻ってきた」。1人の方の印象にしか過ぎないと言われればそれまでですが、毎日、琵琶湖と接しておられる方の直感は大変気になるところです。
■琵琶湖の生態系にどのような変化が起こっているのか。この方の印象は、佐藤さんがオンラインセミナーで語られることとも関係しているのか。その辺りのことも、大変気になっています。オンラインセミナーでは勉強させて頂こうと思います。
■ところで、私は1997年度まで琵琶湖博物館に学芸員として勤務していました。今回のオンラインセミナーのホスト役の学芸員の皆さんは、当時の私の同僚の皆さんです。私よりも少しお若い方達ですが、もうベテランの学芸員の皆さんです。個人的には、何か感慨深いものがあります。もしずっと博物館に勤務していたら、私はもう3年前に退職していることになります。そうであれば、私は博物館でどのような仕事ができたのだろう、そして自分の人生はどういうふうになっていたのだろう、まあ、そんなことを思うわけです。そんなことを考えても仕方がないのですが。