湖南流域環境保全協議会を訪問

20190810konan.jpg
◼︎今週の金曜日、午前中は4回生2人のゼミ生に卒論指導。キャンパスまで移動するのも面倒なので、瀬田駅側のスーパーマーケット内にあるフードコートでの指導にさせてもらいました。私のゼミは、全員、調査をして卒論を執筆することを約束しているので、春の段階から指導のピッチをあげてきました。本当は、学生の皆さんには、もっと早い段階から卒論に集中して欲しいのですが、6月末頃までは就職活動がありますし、そのあとは公務員試験だとか、教員採用試験だとか…。なかなか、思うようにいきませんね。

◼︎午後からは、草津市にある、滋賀県庁の南部合同庁舎に移動しました。こちらで湖南流域環境保全協議会の理事会が開催されました。この協議会は、南部地域(草津市、守山市、栗東市、野洲市)で地域の環境保全活動に取り組んでいる団体や個人の皆さんが参加され、以下を目的に運営されています。

琵琶湖の環境保全のために、河川流域ごとに上、中、下流の実情や課題を理解しあい、地域が一体となって河川流域ごとに身近な取り組みからスタートし、琵琶湖の保全について深い理解と共感に基づくパートナーシップのもとに、県民、事業者、行政などの主体的な取り組みの推進を図ります。

◼︎私は、湖南地域や野洲川流域の流域ガバナンスに関する総合地球環境学研究所のプロジェクトのコアメンバーで、流域の環境保全に取り組む地域や団体のネットワークがさらに拡大していくことをお手伝いできたらとの思いもあり、この協議会のメンバーではありませんが、協議会の皆さんに晩秋に開催する予定の「地域連携セミナー」(主催: 総合地球環境学研究所)ご参加いただきたく、そのことをお願いするために参加させていただいたのです。

◼︎この日の理事会は、湖南地域にたくさん見られる天井川とマンポがテーマでした。かつて氾濫を繰り返してきた河川の治水のために、堤防を築いてきました。しかし、山からの土砂がすぐに堆積するため、また堤防をかさ上げしなけれはなりません。それを繰り返すうちに、周囲の土地よりも川床がかなり高くなってしまっているのです。ところが、河川と直角に移動しようとすると、この高い堤防が障害になります。そこで、川床の下にトンネルを掘ってきました。このトンネルのことを、この地域ではマンポと呼んでいます。現在、湖南流域環境保全協議会の皆さんは、このマンポに注目されて、湖南地域の環境を深く理解しようと試みておられるのです。

◼︎地球研の「地域連携セミナー」のテーマは、天井川やマンポそのものではなありません。ただ、身近な自然環境との関係をもう一度見直そうという動きが、各地で見られています。かつて人びとは、生業を通して、あるいは生業の必要から、身近な環境の保全に関わってこられました。しかし、時代が移り変わるとともに、そのような身近な自然環境との関係が希薄化してきました。その背景には、高齢化や地域コミュニティにおける離農傾向など、様々な事情があるのですが、そのような状況の中でも、なんとか身近な自然環境との関係を取り戻して再評価していこうとする動きが見られるようになってきました。その際のキーワードは「楽しさ」ということになろうかと思います。一見すると、経済的な活動のように見えて、「楽しさ」が活動の潤滑油として機能しているように思うのです。次回の「地域連携セミナー」では、この「楽しさ」がキーワードになるのかなと思っています。

Admin area