那須ヶ原山と分水嶺
■京都にある、総合地球環境学研究所のプロジェクトで、流域の環境問題について研究しています。変化に富む流域の、物質循環・生物多様性・地域の人びとの活動・人びとの「しあわせ」、この4つの相互連関について研究しているのです。今週の火曜日のことになりますが、プロジェクトの調査地である野洲川、その上流にある那須ヶ原山を登山しました。滋賀県甲賀市甲賀町にある大原財産区の役員の皆さんと一緒に登りました。野洲川の源流でもある那須ヶ原山の映像を撮影することを企画していますが、そのロケハンも兼ねての登山です。
■私たちは流域の環境問題について研究していますが、頭の中だけで流域全体を考えるのではなく、身体感覚を使いながら流域全体を俯瞰することもとても大切だと思います。今回は、大原財産区の役員の皆さんのご案内で、大原財産区のある那須ヶ原山(800m)を登山するとともに、野洲川の支流の杣川の、その杣川のさらに支流の大原川の源流(らしき場所)も確認してきました。
■那須ヶ原山からは、雪で頂上が白くなった比良山系が見えました。その手前には、琵琶湖が見えました。反対側には、伊勢湾が見えました。伊勢湾の向こうにある愛知県の知多半島や渥美半島、そして三重県の志摩半島も見えました。素晴らしい経験ができました。この那須ヶ原山に降った雨は、この山稜で別れて琵琶湖と伊勢湾に流れていきます。上の3枚の写真のうち、1番上のものは、役員の方が、滋賀県側の風景を説明してくださっているところです。2枚目は、その滋賀県側の風景。3枚目は、三重県側の風景です。
■プロジェクトの研究員の皆さんが、那須ヶ原山の山頂でドローンを飛ばして、この分水嶺の動画を撮ろうと頑張りましたが、風が強く、なかなか大変でした。途中にある黒部滝はうまく撮れたようです。さて、登山と書きましたが、通常の登山道とは異なり、山仕事のための道なので、結構歩くのに厳しいものがありました。山歩き、脚を鍛えるのには良いだろうなと思います。特に下りは、脚を鍛えるな〜。ランニングとウォーキングをしていますが、登山もチャレンジしてみようかなとも思います。この日はとても寒い日でした。お付き合いくださった大原財産区の役員の皆様、ありがとうございました。