湖魚をいただく

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■15日(日)の晩に撮った写真です。2つ前のエントリーに書いたように、総合地球環境学研究所の私たちのプロジェクト『生物多様性が駆動する栄養循環と流域圏社会─生態システムの健全性』に、最近になって参加された新たな社会科学系のメンバーの皆さんと、プロジェクトの調査地を視察しましたが、最後は、1日をかけた視察を慰労するために、野洲市菖蒲にある「あやめ荘」を訪れ、琵琶湖の湖魚料理をいただきました。

■トップは琵琶湖の固有種であるニゴロブナのなれ寿司、「鮒寿司」です。今回、視察をされたメンバーの中には初めて召し上がる方もおられましたが、皆さん、美味しそうに召し上がっていました。よく「鮒寿司」は臭いと言われますが、きちんと作ると嫌な臭いはしません。乳酸発酵の酸味を感じる匂いがするだけです。「鮒寿司」はご飯に漬ける前に塩に数ヶ月つけておきますが、塩漬けする前に、鰓や内臓等を綺麗に取り除き下処理をきちんとやっておくと嫌な匂いはしないと思います。あえて言えば、「魚のブルーチーズ」ですね。

■もちろん、「鮒寿司」以外にも、たくさんの湖魚をいただきました。前菜の中には、珍しいものが混じっていました。「ワタカの酢の物」です。ワタカは、水草が茂る流れの緩やかな場所に棲んでいます。まだ、琵琶湖と水田が繋がっていた頃は、田植えを済ませた水田に入って稲の苗を食べたりしました。「魚害」です。また、小骨も多く、料理する場合は骨切りをしなくてはいけません。好んで食べられる魚でもありませんでした。というわけで、なかなか食べるチャンスはないのですが、この日はラッキーでした。下の写真のガラスの小鉢に入っているのが、「ワタカの酢の物」です。

■「鮒寿司」以外に、ハスというコイ科の仲間の魚の寿司も出ました。「ハス寿司」。これもなれ寿司です。ただし、ニゴロブナの場合は半年以上漬け込むわけですが、ハスの場合は数ヶ月です。「ハス寿司」は、私自身しばしばいただくチャンスがあります。好物です。上の写真の右側は、「鮒の子まぶし」です。鮒の刺身の表面に塩水で茹でたフナの卵をまぶしたものです。これも、専用のタレでいただきます。とても美味しいです。鮒と聞くと泥臭いんじゃ…と思われるかもしれませんが、そんなことは一切ありません。この他にも、鯉、鰻、ワカサギ等、琵琶湖の湖魚を美味しくいただきました。そして、お酒は、野洲市須原の「魚のゆりかご水田米」で作った日本酒「月夜のゆりかご」を楽しみました。この日の視察にふさわしいお酒でした。

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