シルバーカレッジの授業アンケート

20160114silver.jpg ■一昨日、講義をさせていただいた「神戸シルバーカレッジ」の一人の学生の方からメールをいただきました。学生とはいっても、「神戸シルバーカレッジ」は生涯学習のための老年大学ですから、学生の皆さんは全員私よりも年上の皆さん、人生の先輩の皆さんです。いろんなところで、年上の皆さんを前にお話しをさせていただきますが、いつもどこかで緊張しています。まあ、緊張しているようには見えないとは思いますが、内心はどこか緊張しているのです。一昨日は、冒頭の自己紹介のところで、神戸出身であること、出身が兵庫県立兵庫高等学校であることをお伝えしたところ、同じ高校の先輩方が何人かおられました。いつにも増して、緊張してしまいました。

■メールをいただいたのは、その先輩のお一人でした。なんでも、「神戸シルバーカレッジ」には授業モニターという制度があるらしく、受講した学生の皆さんのうちの何人かがそのモニターの委員となり、授業を評価されるのだそうです。そういう制度があることを、初めて知りました。まあ、大学での授業評価のようなものです。メールの内容は、そのモニターの結果が満点だったというものでした。滅多にないことのようで、わざわざお知らせいただいたことに心から感謝いたします。大学の授業評価だと、私の場合ですが、満点なんて経験はこれまではありません。

■「神戸シルバーカレッジ」の皆さんは、3年間勉強・活動された後、地域社会を支える人材として活躍されることが期待されています。私の講義のタイトルは、「生涯学習から地域づくりへ -地域づくりと「私たち」の幸せ-」というものでした。内容は、これから地域を支える人材として卒業してかれる皆さんに「エールを送る」ことにありました。一昨日の講義は、私の意図と受講された皆さんの気持ちとがぴったり重なったのではないかと思います。

■メールを送ってくださった先輩は、すでに私が講義でお話しした内容を半分ぐらいは実践されているとのこでした。自治会を始めとする地域を支える団体、趣味の団体、様々な団体に所属し活動されています。また、それらの団体で率先してお世話役をされているようです。活動やお世話の中で、充実した生活を送っておられるご様子でした。私は、講義の中で、「幸せには2種類のものがある」ということをお話をしました。ひとつは「私の領域の幸せ」、もうひとつは「私も含めた私たちの幸せ」です。後者の幸せは、人と人の関係の中に生まれます。多様な人びととの関係を自分の周りにたくさん持っている人は、後者の幸せに恵まれ、おそらくは心豊かな生活ができるはずです。先輩は、そのことを自ら実践されているご様子でした。さらに講義の中では、地域の活動の外にいる人に呼びかける「呼びかけ屋さん」、そして様々な活動を始めている方たちをつないでいく「つなぎ屋さん」の重要性についてもお話ししました。そのような「呼びかけ屋さん」・「つなぎ屋さん」としての役割も、きちんと務めておられるようでもありました。素晴らしいことですね。先輩は、私よりも8歳年上です。私のいた兵庫高等学校では、戦前の旧制中学の時代からの同窓会があります。「武陽会」と言います。私は64期生ですので、「64陽会」と呼ばれる学年になります。先輩は、「56陽会」でした。ご活躍されている8歳年上の先輩のように、自分も溌剌とした老後を生きたいと思いました。

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