川西から京都
▪︎師走です。年末なのですが、年末という気持ちがなかなか湧いてきません。新しい年を迎える気持ちになるためには、今年1年を締めくくるような気持ちにならなければならないのですが、そういう気持ちが湧いてきません。いつもの日常がズルズルと続いていってしまうような感覚なのです。民俗学者の桜井徳太郎は「ハレ」(非日常)と「ケ」(日常)と「ケガレ」(日常生活を支えるエネルギーが枯れてしまった状態)が循環すると説明しましたが、この説明に従うのならば、循環の感覚がなくなっており、「ハレ」を通して「ケ」に必要なエネルギーが復活してくる…そういう気持ちになかなかなれないということなのかもしれません。子どもの頃はもちろん、そして大人になっても、そういう気持ちがどこかにありましたが、しだいに希薄なものになっています。
▪︎そのような話しはともかく、昨日も、老母の入所している高齢者の福祉施設にいってきました。洗濯物の交換と施設での生活に必要な日用品の支払いをすませて、母親の様子をみてくることが目的なのですが、いかんせん、この施設が遠いのです。しかも、母が不在の家の空気を入れ替え、役所に母親のマイナンバーにことを問い合わせ、母の家にある車のリコールに対応すために車を自動車整備工場に運んだりと…いろいろやることが数珠繋ぎで、結局すべてを終えた頃には、夕方近くになっていました。
▪︎写真は、車を預けた自動車整備工場の近くで撮ったものです。いつも、母の介護にいくさいに、車で通りつつ、何か巨大な構造物が建設されているなとは思っていたのですが、それが新名神高速の橋であることがわかったのは、比較的最近のことです。左から橋が伸びてきています。なにやら、巨大な恐竜が首を伸ばしているようにみえます。この新名神高速道路は、大津、宇治田原、城陽、八幡、高槻、茨木、箕面、川西、宝塚北、神戸北と続く高速道路になります。もっとも、大津から神戸北まですべてが開通するのは平成35年=2023年になります。まだ、当分先のことですね。
▪︎昨日は、母親関連の一連の仕事を済ませてあと、京都に向かいました。知り合いの出版社の方と、ちょっと呑みましょうか…ということになっていたからです。トップの新名神高速道路の工事現場の近くある能勢電鉄・平野駅から電車に乗りました。スマートフォンのアプリで検索してみると、意外なルートを提示してくれました。川西能勢口で阪急に乗り換え、十三でまで。ここまでは普通です。十三からは、阪急京都線でまずは高槻市駅まで通勤特急で。高槻市駅からは準急で大山崎駅まで。徒歩でJR山崎駅まで歩き、あとは快速米原行きで京都駅まで…という指示が出たのです。面白かったので、指示通りに電車に乗りました。そのようなこともあり、昨晩は、初めてJR山崎駅を利用することになりました。少しレトロな印象深い駅でした。この界隈は、けっこうお洒落なお店がたくさんあり、美術館や、サントリーの山崎蒸留所もあります。あらためて、散策に来ようと思いました。