平湖柳平湖の「つながり再生構築事業」の協議会

20150220shina.jpg
▪︎昨晩は、草津市の琵琶湖湖岸近くにある志那町にお邪魔しました。志那は、平湖・柳平湖という内湖のそばにある集落です。志那町では、この内湖の環境を復活させようと、長年にわたり様々な取り組みをされてきました。昨日は、自治会舘である志那会館で、平湖柳平湖の「つながり再生構築事業」の協議会が開催されました。この「つながり再生構築事業」では、「魚道を生かした在来魚の郷づくり」、「淡水真珠の復活」…地域の夢を共有しつつ、少しずつその実現に向けて取り組みが進もうとしていますが、私は、その取り組みの進捗をお手伝するために、滋賀県庁琵琶湖環境部琵琶湖政策課の職員のみなさんと一緒に、この協議会に参加しています。昨日は、草津市農林水産課の職員の皆さんも参加されました。来年度からは、総合地球環境学研究所で私が参加している研究プロジェクトも、在来魚の復活に関してモニタリングをさせていただく予定です。

20150220shina2.jpg ▪︎昨晩の協議会では、地元の皆さんから、地元の思い(希望・夢)として、来年度の取り組みに関して、以下のようなご提案がありました。4月には、在来魚の産卵状況を確認することになりました。地元の言葉では、湖岸の浅瀬にきて、マコモ等に在来魚が産卵することを「魚がセル」といいます。この「魚がセル」状況を確認しようということになりました。そのためには、内湖の水位等も調整しなければなりません。5月には、地元の方たちが講師役となって、地元の小学校の生徒さんたちにを対象に、内湖の環境を題材とした環境学習を実施されます。田植えの後は、内湖に面した水田に孵化した仔魚を放流し、一定生育した段階で内湖に移動させる作業を行います。来年度は、琵琶湖から内湖に在来魚が遡上させるための魚道の設置も検討中です。6〜7月にかけては、淡水真珠養殖の復活を目指した活動が行われます。3年目のイケチョウガイから淡水真珠の玉を取り出す作業を行うようです。このような取り組みについては、草津市役所農林水産課や草津市にある立命館大学等が支援されているようです。また、在来魚の生態調査等も行います。ここには、すでに述べたように総合地球環境学研究所の研究プロジェクトが参加させていただく方向で検討させてもらっています。7月には、外来魚の駆除をかねた地元の子どもたちも参加する「釣り大会」が開催されます。ここには、滋賀県庁琵琶湖環境部琵琶湖政策課が支援させてもらうことになっています。秋には、他の地域の内湖復活の取り組みを視察にいくことや、内湖の浅瀬にシジミをまくことが予定になっています。非常に盛りだくさんですね。でも、すべて地元の人たちの手作りの取り組みです。そこに、行政や専門家が、側面から支援するということになっている点が重要かと思います。あくまで主体性といいますか、イニシアチブは地元側にあり、内発的に生み出された地元の思い(希望・夢)を、側面からゆるやかに行政や専門家が応援していく…という感じでしょうか。

▪︎その他にも、たくさんの個人的なご意見をお聞かせいただきました。

暮らしが内湖とともにあったこの地域の文化を次世代に継承していくために、身の丈にあった(自分たちで維持管理ができる)ビオトープがつくりたい。/ 昔は、農作業にいくときに必ず内湖を通った。今は、暮らしと切り離された遠い存在になってしまっている。ビオトープは集落のそばにつくりたい。/ 現在、内湖の維持管理の作業が大変。維持管理することが、少しでも集落にとって経済的プラスになるような仕組みをつくりたい。/ かつては、内湖に釣にくる人たちを対象に、駐車場やマッチの販売等をしてこずかいを稼いでいた。励みになっていた。/昨年、ラムサール条約の関係で、全国から子どもたちがやってきて、田舟に乗ったり、淡水真珠やイケチョウガイをみてとても感動していた。このような感動を地元の子どもたちにも味合わせたい。/ 50歳ぐらいから下の人たちは、田舟の艪をこいだ経験がない。河川改修、圃場整備等で、水路で移動することがなくなってしまったから。艪こぎの競争とかできたら、盛り上がるのでは。田舟を使った遊びもできたらいい。/ 夢を実現していくためにも、ひとつひとつ取り組みの成果や効果を確認していく必要があるのでは。

▪︎平湖柳平湖の今年度の協議会は、これが最後になります。いよいよ、具体的な取り組みを始めてくいことになります。このブログでも、取り組みの様子や成果等をご報告できるようにしたいと思います。

▪︎昨日は、できあがったばかりの『志那町誌』を購入させていただきました。写真は、そのなかにあるかつての平湖柳平湖の地図や絵図です。河川改修や圃場整備が行われる以前の姿を確認できます。田舟なしには生活できなかった当時の様子を想像できるのではないでしょうか。
20150220shina3.jpg

Admin area