地球研プロジェクト「生物多様性が駆動する栄養循環と流域圏社会ー生態システムの健全性」 のその後

20130225seitaiken.jpg■昨日は、京都大学生態学研究センターにいきました。この生態研の研究者のみなさんとの研究プロジェクトを通してのお付き合いは16年程になります。それらのプロジェクトとは、以前、生態研のセンター長をされていた和田英太郎先生(安定同位体生態学)をリーダーとする日本学術振興会・未来開拓学術研究推進事業におけるプロジェクト「地球環境情報収集の方法の確立-総合調査マニュアルの作成に向けて-」)や、この生態研出身の谷内茂雄さんとの総合地球環境学研究所でのプロジェクト「琵琶湖-淀川水系における流域管理モデルの構築」の2つで、いずれも流域管理に関するものでした。

■そのような研究経過があったことから、今回、生態研の奥田昇さんがプロジェクトリーダーを務める「生物多様性が駆動する栄養循環と流域圏社会ー生態システムの健全性」という総合地球環境学研究所のプロジェクトにも参加することになりました。もっとも、まだIncubation Study(新たな研究シーズ発掘のため、総合地球環境学研究所が公募した研究)からFeasibility Study(予備研究)へと移行しようとしている段階であり、この先、研究事業として継続していけるのかどうかは、審査結果しだいということになります。

■昨日は、その審査でのプレゼンテーションに関する打ち合わせでした。締め切り最終段階で、奥田さんは、私も含めたプロジェクトメンバーのアドバイスや指摘を踏まえて、かなりプレゼンの改善に努めておられました。私にとっては久しぶりの文理融合の研究プロジェクトになります。気合いがはいります。ぜひ頑張って審査を突破していただきたいと思います。

■研究の目的は、以下のようなものになります。この研究プロジェクトでは、地球規模で進行する栄養循環の不均衡によってもたらされる環境問題を解決するために、流域圏社会-生態システムの存続基盤を形成する主要栄養元素(炭素・窒素・リンなど)の循環不全を解消し、持続可能な循環社会を構築するための流域ガバナンスの手法を確立することを最終目標としています。Feasibility Study(予備研究)では、以下の2つの目的を掲げています。1)流域生態系の健全性を栄養循環に基づいて評価する認識科学的方法論を提案する。2)「持続可能な循環社会」を流域社会の共通の関心事と捉え、住民が地域社会を再生・活性化する公共財としての価値を身近な自然に見出し、行政や科学者と一体となって内発的に自然再生に取り組む流域ガバナンスの実行可能性について検討する。上記2つのアプローチを融合し、社会と科学の「共創」を通して、地域社会のHuman-wellbeingと生態系の生物多様性・栄養循環機能が相互依存的に促進される状態を「流域圏社会-生態システムの健全性」と捉え、順応的な流域ガバナンスの社会実装を目指します。

【追記】■2013年03月02日。本日、奥田さんから、無事、Feasibility Study(予備研究)に移行できたとの連絡が入りました。さて、気持を新たに、新しい研究プロジェクトに取り組んでまいります。

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