大津エンパワねっと「地域の記憶」を掘り起こす!!

20121112empower.jpg■「大津エンパワねっと」5期生が動き始めています。4名の担当教員のあいだで、いろいろ議論をして、例年よりも早めに学生たちが地域の方々にお話しを伺い、一緒に活動できるように指導してきました。「大津エンパワねっと」の活動地域は、瀬田東学区と中央地区(中央学区を中心にした中心市街地)の2カ所。瀬田東では7チームが、中央地区では9チームが活動していきます。

■たまたま写真を撮ったこのチーム、c08というチームナンバーのついた(cというのは中央の頭文字)チーム「おむすび」です。最初は「おにぎり」といっていたのですが、「結ぶ」という言葉の入った「おむすび」の方が地域づくりらしい(→人と地域を結ぶ・人と人を結ぶ…)ということで、 「おむすび」に変更したようです(たしか、そうだったような…)。チームのネーミングって、とても大切ですよね。それで活動への気合いの入り方も少し違ってきます。写真からすると、このチームかなり気合いが入っているようです(実際は、写真を撮るということで「やる気」をポーズで示してくれました(^^;;)。

■c08「おむすび」では、現在、中央地区の下百石町で地域の方との活動に取り組もうとしています。この下百町の真ん中を、現在は、都市計画で拡幅された大きな道路が走っています。道路がつくられるとき、たくさんの町家が立ち退きになりました。家々も新しく建て替えられ、町並みはすっかり変わってしまいました。比喩的にいえば、それぞれの家族にアルバムがあることで家族の「記憶」が大切に保存されるように、町並みには地域の「記憶」を保存する働きがあります。ところが、この下百石町のばあい、都市計画道路によって「記憶」を保存する町並みが消えてしまったのです。そこで、自治会有志の皆さんが、地域の古い地図や写真を持ち寄り、それをもとに、高齢者の方たち(70歳代〜80歳代)にお話しを伺うという取り組みを始められることになりました。いわば、高齢者の方の身体の奥深くに眠っているこの地域の記憶を掘り起こそうというのです。そこに学生たちが参加して、アイデアを出しながら一緒に活動をしていくことになりました。

■記憶を掘り起こすという作業は、聞き書きという作業にも似ています。ずっとここに住んでこられた高齢者の方たちのお話しを文字に記録し、それを地域の皆さんと共有していく…いっけん地味な作業のように思えますが、このような活動がモデルになって、変化が激しい大津の中心市街地で、地域の「記憶」を大切にしようとする似たような活動が生まれてくればとも思っています。また、高齢者の方たちのお話しを若者が伺うということは、「傾聴」するということです。このような活動は、視点をかえれば、社会福祉協議会などが取り組む「サロン活動」の機能もあわせてもっているといえるのかもしれません。もちろん、学生たちには、きちんと定期的にニューズレターを発行して、地域の皆さん(下百町の自治会内部だけでなく…)と活動の記録を共有するようにと指導しています。また、中央学区自治連合会のホームページなどにも掲載していただけるようなものになはれど思います。頑張れ、チーム「おむすび」!!

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