ウクライナ侵攻と循環型社会
■今朝の朝日新聞の記事です。ウクライナ侵攻により、海外から安く肥料を輸入することが難しくなってきたし、海外に依存することにリスクが高まっていること、そのような背景から「マジ」で政府も循環型社会構築の必要性を認識しているということなのかも知れません。環境保全というよりも、どちらかというと安全保障の観点からかでしょうかね。
■これは、国の話だけど、すでに地方自治体では取り組みが始まっているようです。これは、神戸新聞の記事のリンクです。「下水汚泥のリン活用し再生肥料に 神戸市が農家支援へ購入費全額補助 価格高騰受け環境配慮にも 2022/09/07 05:30」という記事です。神戸市の取り組みです。どういう下水道の規模だと事業としてペイするのか、その辺りの計算はよくわかりませんが、地域からの取り組みはとても大切だと思います。私が暮らしている大津市どうなんでしょうね…。
■理事長をしている特定非営利活動法人「琵琶故知新」では、地域の事業所からの食物残差や、地域の清掃で出てくる雑草や枯葉、これらを堆肥化して、地域の農家にその堆肥も使って農産物を生産していただき、地域で消費する…という循環の仕組みができたらなあと、市内の事業者さんと相談をしています。下水汚泥にしろ、食物残渣や雑層や枯葉にしろ、こういう地域内での循環を興味深く思う人が増えて、地域循環を意識化、自分事として少しずつ考えることができるようになったら素敵だなと思います。
■今は、キッチンの排水やトイレがどこに流れていくのか普段考えることはないし、ゴミだって近くのゴミステーションに持って行くだけ。やはり、その先のことは考えません。考えたくないのかもしれないけれど。
【追記】■ところで、こういう動きを手放しで評価して良いのかといえぱ、そうでもないようです。もちろん、循環型社会を目指すという意味においては評価できるのですが、下水汚泥には、有害な重金属、それから微量でも人間の体に影響する薬由来のホルモン等が深くれているのだそうです。これらが含まれているものの農産物への使用は難しくなります。私は、このようなことに関して全く知識がありませんから、早くエビデンスに基づいたきちんとした議論が欲しいところなのですが、ネット上では「下水汚泥」というだけでの拒否反応も結構見られます。