面白いTシャツ
■真夏、自宅では普段着としてTシャツを着ています。出かける時も、ちょっとお洒落なTシャツを着ることとがあります。今年は、新しいTシャツを3枚ほど書いました。2枚の普段着Tシャツと、1枚のお洒落なTシャツです。私はよくわからないのですが、Tシャツっていうのは、毎年買い換えるものなのですかね。知り合いに、一夏でちょっと首や裾のあたりが伸びてくるので、ワンシーズンでおしまいにする…という人がいました。私からすれば、もったいない…という感じです。
■それはともかく、お洒落なTシャツは、様々な古墳をデザインしたものです。普段着の方にTシャツは、縄文時代の土偶が描かれています。何も、そんな変わったTシャツを着なくても…とお思いでしょうが、変わったTシャツをきたかったのです。もう1枚は、これ。なにやら鳥羽僧正の鳥獣戯画を思い出しますね。実際、鳥獣戯画をもとにデザインされています。よく見ると、跳ぼうとしているカエルの足を、ウサギがしっかり捕まえて邪魔をしているように見えます。違います。これ、組体操です。カエルとウサギが、力を合わせて「サボテン」の型の組体操をしているところなのです。カエルの口の開き具合がいいですね〜。
『いつでも君のそばにある 小さなちいさな優しい世界』(リト)
■素敵です〜。童話を題材に、心の中に浮かぶ物語が、葉っぱの切り絵として表現されています。新聞で作者・リトさんのことを知り、早速、この本を買い求めました。Twitterにも投稿されています。この本の「おわりに」には、「あの時『ADHD』という言葉に出会っていなかったら、きっとこんな人生の転換には巡り会わなかった」と。私は、このリトさんの気づきがとても大切なことだと思います。詳しくは、以下の動画をご覧ください。
[シブ5時] 発達障害 個性を生かした “葉っぱの切り絵アート” | NHK
「奈良博三昧」
■先日の日曜日に、吹奏楽コンクール関西大会が、奈良文化会館で開催されました。コンクール当日、朝が速いので、前日から宿泊することにしました。そして、せっかく奈良に行くのだからと、奈良国立博物館の特別展「奈良博三昧」を観覧することにしました。展示品の中に、鬼をやっつける神々が描かれていました。平安末期から鎌倉初期にかけての作品のようです。
■上から順番に、「神虫」、「鍾馗」、「天刑星」です。いずれの神様も迫力があります。「神虫」の強さは半端ないですね。「鍾馗」は少しメキシコっぽいな〜。「天刑星」は鬼を酢につけてボリボリ食べています。こういう作品をみると、新型コロナ(=現代の鬼)をやっつけてくれる神様に登場してほしいという気持ちになります。平安時代の人々の気持ちがよく理解できます。今回の展覧会は、写真OKなので撮影させてもらいました。
■吹奏楽コンクールで奈良に行くついででしたが、良かったです。皆さんもぜひ…とお勧めしたいところですが、簡単に出かけるわけにいきませんね。残念だけど、不要不急と思います。
奈良博三昧
特別展「奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―」では写真撮影が可能です
地域とアート
■滋賀県立近代美術館がリニューアルし、6月27日に「滋賀県立美術館」として再開館しました。詳しくは、こちらをご覧ください。
■滋賀県立美術館は、龍谷大学瀬田キャンパスの近くにあります。ともに、文化ゾーンの中にありますが、私自身はたまに訪れるだけで、積極的に足を運ぶことはありませんでした。今日は、その美術館の副館長をされている木村元彦さんを訪問しました。大津市内のとある地域で、アートによる地域活性化に取り組もうという話があるのですが、そのことに関して、少しアドバイスをいただくためです。2018年12月のことになりますが、facebookの鉄道好きのつながりの中で親しくしていただいている芦田繁樹さんを通して、木村さんとご縁をいただくことになりました。場所は、大津駅前のいつもの居酒屋「利やん」です。人の出会いやつながりは大切だな〜と、今日も改めて思いました(そして、「利やん」についても、ありがたいな〜と、とっても思っています)。
■今回、木村さんには、いろいろ貴重なアドバイスをいただくことができました。また、館内で開催中の展覧会をご案内いただきました。木村さんに、ひとつひとつ解説していただきながら展示を楽しむことができました。とても贅沢な時間を過ごすことができました。観覧している最中に、お一人の学芸員の方ともお知り合いになることができました。これからご相談に乗っていただけそうです。ありがたいです。
■美術館は、建物自体は大きく変わっていませんが、館内の雰囲気は大きく変わりました。来館する人びとの「リビングルーム」を目指しているそうです(以前は、「県民の応接室」)。日常生活とシームレスにアートの世界がつながるって、素敵じゃないですか。今日は、年間パスポートも入手しました。職場に近いわけですから、これからは頻繁にこの美術館に通うことにします。現在、開催されている展覧会については、別に投稿しようと思います。
ひらやまなみさんの絵はがき
■時々、このブログにもアップしますが、我が家には小さな庭があります。その庭の大改修では、椿野大輔さん(「庭師だいすけ」)のお世話になりました。昨日は、その椿野さんのご自宅で開催されている「風曜日にようこそol.117」という催しにお邪魔してきましたた。いろんな作家さんの作品が展示販売されていました。以前の催しでは、ひらやまなみさんの版画のカレンダーを購入しましたが、今回もひらやまさんの版画の絵葉書を購入した。ただし、版画を印刷したものです。
■一番左のツバメとホタルブクロの2枚は除いて、「おうみのふうけい」というシリーズになります。滋賀をよく知る人ならば、だいたいどのあたりから見た風景からわかると思います。これも自宅で飾らせていただこうと思っています。
素敵な版画
大掃除と「ムーミンコミックス展」
■我が家も年末の大掃除が始まりました。そうなんですが、昨日28日は、ちょっと時間を作って「ムーミン75周年記念 ムーミンコミックス展」(滋賀県守山市・佐川美術館)に行ってきました。コミックス展、貴重な原画ですが、老眼のおじいさんが美術館で観覧するには、美術館内の証明は少し暗いし、もちろんこミックスですから絵も字も小さいし…。正直、ちょっと辛かったです。観覧しているのは、ほとんど若い方たち。老眼なんて関係ない人たちが、ほとんどのようでした。ところで、ムーミンに出てくる「おさびし山」って、英語だと「Lonely Mountains」なんですね。オサビシって、お寂しい…ってことなのか。わかっていませんでした。Ohsabichiという地名かと思っていました。お恥ずかしい…。まあ、それはともかく、せっかくなので、記念にクリアファイルと一筆箋をゲットしました。
■今日からいよいよ本格的に大掃除体制に突入しました。私はお節料理を作らない(作れない)代わりに、いろいろ大掃除で頑張ることになっています。まず午前から昼過ぎにかけて庭の掃除に取り組みました。美しかった紅葉もどんどん散って、葉はグランドカバーのタイムの上に落ちることになります。タイムの茂みの中にも入り込んでいます。それをできるだけ丁寧に取り除きました。かなり大変でしたが、嫌々渋々やっているわけではないので(庭の世話は好きだし)、綺麗になって気分は良くなるわけです。
■遅めの昼食の後、今度は1階の窓拭きを始めました。次に、玄関の内外のタイルに水をかけてデッキブラシで擦って汚れを落としました。それから、キッチンの排水の汚水枡の掃除も行いました。これは、結構大変だったなあ。油と洗剤が白く固まっているわけです。塊です。「これはなんぼなんでも、あかんやろ」ということで塊を頑張って取り除きました。驚くほどの量。まいりました。なんとか暗くなる前に、16時前に終りました。
■風呂は昨日、綺麗に仕上げたし、あとは、1階の床拭きと、2階の窓拭きだけです。これは明日に回します。そして最後は、2階の自分の書斎の整理整頓。これが難題なんですよね。昨日は、積読状態になっていた書籍を分類して、書架に収まる場所を作り、とりあえずテーマごとに配架。あとは書類の類だけです。これが本当に大変になります。日頃からきちんと整理整頓ができていないために、こんなことになっているわけなのですが…。この性格というか、傾向は、おそらく一生治らないだろうな。
龍谷ミュージアム 特別展「日本の素朴絵 -ゆるい、かわいい、たのしい美術-」
■竜谷ミュージアムの特別展「日本の素朴絵 -ゆるい、かわいい、たのしい美術-」に行ってきました。楽しい企画展です。以下は、この企画展の概要です。ミュージアムの公式サイトから転載しています。
近年すっかり市民権を獲得した“ゆるキャラ”という言葉。「ゆるいマスコットキャラクター」の略語で、もともとは地方自治体が作った完成度の低い(=ゆるい)マスコットが評判となり、人気を博したものでした。
絵画史を紐解くと、実はこの「ゆるさを愛でる」志向は最近生まれたものではないことがわかります。日本では昔から、さまざまな形式の作品がゆるやかなタッチでおおらかに描かれ、大切にされてきました。それらは「うまい・へた」の物差しでははかることのできない、なんとも不思議な味わいをもっており、見る人を虜にするのです。
本展では、ゆるくとぼけた味わいのある表現で描かれたこのような絵画を「素朴絵」と表現します。とはいっても西洋絵画の「素朴派」とは異なり、「リアリズムを目指す人為的・技巧主義的な表現を超越した」という意味を含んでいます。
素朴絵はさまざまなものに登場します。絵巻、絵本、掛軸や屏風、ときには鑑賞の品として親しまれ、ときには庶民が手の届かない「うまい」作品の代替として、季節行事に使う道具に用いられ、仏画として信仰対象にもなってきました。また、白隠(はくいん)や仙厓(せんがい)ら禅僧など、高名な人物によって描かれた素朴絵も注目されます。
このような過程をたどると、素朴絵は、知識人や富裕層だけでなく、どの時代でも「庶民」が主体となって描き継がれ、残されてきた芸術といえます。
本展では、これまで本格的に取り上げられることのなかった、さまざまな時代・形式の素朴絵を紹介することで、名人の技巧や由緒ある伝来に唸るだけではない、新しい美術の楽しみ方をご提供します。
■観覧した感想ですが、とっても面白い。日本の漫画のルーツのひとつは、こういう文化的なセンスにるのかなと思いました。展示の中身を撮影できないので、観覧後、ミュージアムショップで購入した絵葉書で私の感じた面白さを説明したいと思います。これは、展示されていた「うらしま絵巻」の絵の絵葉書です。確かに、とっても可愛いわけですが、すごい強いインパクトがあります…。少しひいてしまいます。玉手箱の中の煙(おそらく、それは時間)が浦島太郎の延髄を直撃しています。何か、発想がホラーっぽいですよね。こういう絵を見ると、実写版「浦島太郎」という映画ってありじゃないかと妄想しました。
■これもミュージアムショップで購入した「つきしま絵巻」の絵葉書です。とっても可愛いい…のですが、大輪田泊(現在の神戸市兵庫区)造成の際、平清盛が人柱を立てたという伝説に基づいています。何か絵と内容にギャップがありすぎるな〜。この絵葉書のことをfacebookに投稿したところ、友人から連絡がありました。「この絵の右の館は新開地の辺りだが、大輪田泊はもう少し南の現在の和田岬辺り。あの周辺は上沢、下沢、水木、大開、塚本(塚はお墓)、入江、三河口という地名からもわかるように湿地帯で埋めなければ住めなかった。水害に遭わないように人柱が必要となった」と教えてくれました。友人は、この絵葉書のあたりが地元なのです。この絵の和田岬のあたりは、六甲山の山々から流下する湊川・苅藻川・妙法寺川によって運ばれた土砂が、さらに潮汐によって集積して形成された鳥のくちばしのように延びた堤防状の砂の堆積だったようです。平安時代の地図があれば、みてみたいものです。その砂の堆積を利用して港を作ろうとしたが難工事だったのです。だから、「人柱」の伝説が生まれたのです。難工事にも関わらず港の建設をしたかったのは、清盛が日宋貿易で莫大な利益を得ていたからです。当時、平氏の清盛は、市場競争中心の「グローバリズム推進派」でした。それに対して、東国の源氏は、農業重視の「反グローバル派」。源平の戦いは、そのような政治的路線の戦いでもありました。これだけ材料が揃っているのだから、NHKの「ブラタモリ」でも取り上げてくださいませんかね。
■ミュージアムショップでは、こんなグッズも購入しました。これは、「雲水托鉢図」と呼ばれていまる絵を使った、クリアファイル、手ぬぐい、絵葉書です。大正時代に描かれたものです。めっちゃ、可愛いいです。今日との街中では、おそらくは禅宗の僧侶だと思いますが、こうやって行列をしながら托鉢されています。以下の動画をご覧あれ。「ホーーーッ、ホーーーッ」。
東京に出張
◾️先週の土曜日、東京で第5回「持続可能な暮らしを求めて-地方創生時代の地域コミュニティ・観光・地域資源管理を考える研究集会」が開催されました。会場は、公益財団法人・日本交通公社の会議室です。報告者は、東京工業大学の十代田朗さんでした。十代田さんからは、「都市と観光」というテーマでお話しいただきました。
◾️私は、この研究集会には参加を楽しみにしています。おそらく、特定のディシプリを超えた多様な分野の方達が集まってこられること、また現場の問題解決に積極的に関わっていこうという姿勢を強く持った方達が多いから…なのだと思います。「学問のための学問」のような議論はないし、つまらない学会政治のようなものもここにはありません。気持ちが良いのです。今回も、十代田さんの報告の後、参加者の皆さんとしっかりディスカッションをすることができました。勉強になりました。もちろん、懇親会もしっかりと楽しみました。
◾️土曜日は東京に宿泊して、昨日は、上野の東京国立博物館で開催されている「特別展 国宝 東寺 空海と仏像曼荼羅」と、国立科学博物館で開催されている「大哺乳類展2」の両方を観覧することにしました。両方とも音声ガイドも利用してしっかり勉強しました。昼食も摂らずに、5時間ちょっと連続での観覧は少し疲れましたが、大変勉強になりました。トップの写真は「特別展 国宝 東寺 空海と仏像曼荼羅」の会場で、唯一撮影が許されている帝釈天です。東寺の講堂の中には、空海が構想した仏像曼荼羅があり、たくさんの仏像を拝観することができます。会場で購入した図録の解説によると、以下のように説明されています。帝釈天は、仏教の守護神で、この仏像曼荼羅の左奥に配置されています。
東寺講堂の二十一体の立体曼荼羅は空海が構想したものです。如来や菩薩は金剛界曼荼羅、明王や天は金剛界に関連する経典を参考に選んだと考えられます。曼荼羅では如来と菩薩が同じ円内に描かれますが、講堂では如来、菩薩、明王がそれぞれ異なるグループとなって配置されます。その整然とした様子は、空海が理想とした曼荼羅の姿といえるでしょう。
◾️今回の仏像曼荼羅、実際に東寺でも拝観しているのですが、その時は「ただ拝観した」だけで、空海の意図がよくわかっていませんでした。今回はきちんとパネルによる解説やレシーバーによる音声解説もあり、素人私でも空海の意図していたことが理解できました。
◾️東京国立博物館の「特別展 国宝 東寺 空海と仏像曼荼羅」の後は、国立科学博物館の「大哺乳類展2」を観覧しました。東京国立博物館の方は、観覧されている方達の年齢層は中高年の方達が多いように感じましたが、国立科学博物館の「大哺乳類展2」には、親子連れでいっぱいでした。こちらも勉強になりました。例えば、遺伝子の分析からすると、鯨と、ブタやイノシシ、カバ、ウシ、シカ、キリンは近いグループになるのだそうです。ちょっとびっくりしました。(本文続く)
柳平湖
◾️昨日は、昼間にJR山科駅のそばにあるカフェで、3回生ゼミの卒論の指導をしました。そのあと、そのまま草津市に行きました。草津市役所です。19日は長浜市役所で市長の藤井勇治さんにインタビューをさせていただきましたが、今回は草津市長の橋川渉さんにインタビューをさせていただきました。両日とも、「環びわ湖大学・地域コンソーシアム」の大学連携政策研究事業 「県内高等教育振興のための政策研究事業」に関連するインタビューです。今回も、顧問の仁連孝明先生とご一緒させていただきました。
◾️橋川渉市長へのインタビューを終えたあと、壁に飾ってあった絵に惹きつけられました。描かれている場所は、草津市志那町にある内湖の柳平湖である腰とがすぐにわかりました。昨晩は志那町で内湖保全に関する会議をしていたので、偶然なのですがちょっと驚きました。この絵を描かれたのは、大津市在住の画家、ブライアン・ウィリアムさんとのことです。
◾️エントリー「内湖保全の会議」では、上西恵子さんの写真を元にしたカレンダーについて紹介させていただきました。上西さんのカレンダーの9月と10月のページの写真は、このブラインアン・ウィリアムさんが描かれた場所とほぼ同じところになります。写真家である上西さん、画家であるブラインアン・ウィリアムさん、表現の方法は違いますが、お2人ともこの柳平湖のこの場所に注目されたことに、ちょっと感動しました。