「大津市総合計画・大津市都市計画マスタープラン まちづくりフォーラム」
■日曜日は、お昼過ぎまで、学部の推薦入試の業務がありました。その業務を終えた後、急いで、大津市役所へ移動しました。「大津市総合計画・大津市都市計画マスタープラン まちづくりフォーラム」に参加するためです。現在、私は「大津市都市計画マスタープラン案策定専門部会部会長職務代理者」という、なんとも長くて堅苦しい名前の仕事をしています。この名前からもわかるように、市民の皆さんとのワークショップ等もさせていただきながら、都市計画の専門家の委員の皆さん、市民の委員の皆さんとともに、マスタープラン案を策定していく仕事に取り組んでいるのです。この日の「まちづくりフォーラム」は、そのお披露目のような意味をもっていました。というわけで、入試業務があってもなんとか参加しなくてはと焦っていたのです。なんとか開始時間ギリギリに間に合わせることができました
■フォーラムでは、次期の大津市総合計画・大津市都市計画マスタープランの内容について、それぞれの計画の座長と部会長から説明が行われた後、市長も参加された形でのパネルディスカッションが行われました。パネルディスカッションの最後には、フロアからも発言もありました。
■以下は、個人的に思ったことです。フロアからの反応をみながら、自治体全体の計画と、それぞれの地域(小学校区)の個別具体的な課題や課題解決のための実践との間には、まだ「議論のギャップ」が存在しているのではないかと思いました。計画レベルの議論については、個別地域の具体的な課題に取り組んでいおられる市民の皆さんからするとなかなかピンとこないところがあるように思います。しかし、多様な個別的な地域の課題だけでは、長期的・全市的な展望はなかなか見えてきません。全市的なビジョンが見えてきません。時間がないせいもありましたが、その両者がうまく絡んだ議論を展開できなかったことを少し残念に思いました。ちょっとわかりにくいかと思いますが、このようなことは、それぞれ発言された方の、課題を捉える際の前提にある時空間の枠組み、そのスケールの違いに起因しているように思われます。それぞれの立場から意見を述べ、要望を述べることはあっても、両者がお互いに相補う関係、すなわち相補的な関係になるためには何が必要なのか…という方向には議論は展開していきませんでした。とはいえ、計画づくりはゴールではありません。スタート地点をとりあえず固めたに過ぎません。計画自体はひとつの手段でしかありません。これからの展開を大切にしていきたい。
■会場では、来年の1月に訪問させていただく、市内にある伊香立の皆さんにもお会いすることができました。伊香立では、講演とパネルディスカッションのようなことを行うので、少しだけ相談をさせていただきました。その際、龍大社会学部の地域連携型教育プログラムである「大津エンパワねっと」を履修した卒業生が、伊香立在住であることをお伝えしました。その卒業生は、地元の活動に関心を持っているようです。現在、地方公務員として働いているその卒業生も、伊香立の地域づくりの活動に参加してくれるようになると、私としてはとても嬉しいんですけどね〜。ところで、こうやって市内のいろんな地域を訪問することで、さきほど述べたギャップを少しでも緩和できたらと思っています。繰り返しますが、とりあえず計画を作ったあとの展開が重要になります。私にできることは限られていますが、頑張っていろいろ取り組みたいと思います。
第51回「北船路野菜市」
■昨日は、第四土曜日ということで、大津市丸野町商店街で第51回「北船路野菜市」を開催しました。昨日は、北船路の協力農家から、米、サトイモ、ベニハルカ、ムラサキイモ、安納芋、男爵イモ、キタアカリ、冬瓜、ロロンカボチャを出品していただきました。また、学生たちが田植えと稲刈りを行った龍大米(コシヒカリ)と龍大芋(サトイモ)も販売されました。10時開店ですが、どんどん売れていき、昼過ぎには売り切れてしまいました。ありがとうございました。昨日は、30年前に龍谷大学法学部を卒業された方にもお越しいただきました。たまたま自転車で野菜市の前を通られたことから、お立ち寄りくださったのです。ひとつだけ残っていた冬瓜、安納芋、ベニハルカ等をお買い求めくださいました。そして、卒業生として研究会の活動を激励してくださいました。励みになりました。野菜市を閉店させてあと、丸屋町商店街のそば、京町通り(旧東海道)にある町家・料亭「魚忠」さんに、学生たちが生産した今年の新米である「龍大米」20kgをお届けしました。今後、「魚忠」さんには、北船路で農家が生産している里芋や海老芋もお届けする予定になっています。
■私は「売る側」なんですが、とても美味しい北船路の里芋を買わせていただきました。帰宅後、その里芋で山形県風の「芋の子汁」を作りました。里芋、コンニャク、牛肉(和牛ではなくオーストラリア)、ネギ(絶対に白ネギで)、そしてこれは山形県民からすると「違反」なのかもしれませんけど、豆腐も入れました。豆腐が好きなもんで(^^;;。味付けは醤油味です。宮城県にも「芋の子汁」がありますが、こちらの方は里芋の入った豚汁という感じで、味噌仕立てです。同じ名前の「芋の子汁」でも、中身がかなり違います。この「芋の子汁」には、もちろん純米吟醸「北船路」です。北船路にある「農事組合法人 福谷の郷」の農家の皆さんと、大津市の丸屋町商店街の中にある酒蔵「平井商店」さんを、ゼミの学生たちがつなぎプロデュースすることができた日本酒です。昼間、「平井商店」さんで購入しました。うーむ、美味しい‼︎ 北船路の「里芋」と、純米吟醸「北船路」。いいですね〜‼︎ ちなみに、この「北船路」、「大津百町百福物語ブランド」にも認定されています。来月の第四土曜日は、第52回「北船路野菜市」です。北船路産の里芋と純米吟醸「北船路」をお買い求めください‼︎
ちなみに、この純米吟醸「北船路」のラベル、すでに卒業していますが、ゼミの学生たちがデザインしました〜。
「中津川に住もう!」
■岐阜県の中津川市役所から写真のような資料が送られてきました。私は、中津川市で「中津川市地域づくり型生涯学習実践講座」の講師を時々させていただいています。今年度は、まだ中津川市に伺えていませんが、昨年まで何度も市内のいろんな地域を訪問させていただきました。講師ということになっていますが、市民の皆さんの前で何かを話すというスタイルではなくて、あえて市内各地域で様々な活動をされている皆さんと車座になっておしゃべりをする・・・そのようなスタイルでさせていただいています。基本は、「へ~、すごいですね~」「あっ、めっちゃ素敵ですやん」「ほ~おもしろいですね~」と聞き役に回る形のなかでの交流です。
■さて、送られてきた資料ですが、中津川市の定住推進部が発行しているものです。あえていえば、「自然と文化、そして様々な地域活動が取り組まれている魅力的な中津川市に移住しませんか?」というメッセージを都会の皆さんにスタイルになっています。「中津川に住もう!」というタイトル入ったパンフレットには、中津川市に移住されてきた方たちが語る中津川での暮らしの魅力に関するインタビューや、市内各地域の特徴が紹介されています。
■全国の多くの自治体で、定住促進の取り組みが行われています。先日も、高島市に移住した若いご夫婦と少しお話をするチャンスがありました。ITエンジニアとクラフト作家のご夫婦です。高島市に古民家を見つけて、そこを自分たちの手でリフォームして暮らしておられます。自然が豊かで、移住を歓迎する自治体の取り組みも充実しており、奥様がクラフト作家であることから、そういう工芸関係の方がたくさん工房をお持ちの高島市が気に入ったとのことでした。そうそう、大切なことを忘れていました。移住の決定打になったのは、ご主人のお仕事の関係からだと思いますが、高島市のインターネット環境が優れている点だとのことでした。
■滋賀県内の他の地域の実情はどうなんでしょうか。何が、若い世代の移住にとって魅力なのか。若い世代にとって、「ちょっと田舎で、ちょっと都会」の滋賀県の魅力はどこにあるのでしょうか。とてもたくさんあると思います。私自身、今年の春に滋賀に転居して、本当によかったと思っています。いろんな方たちに、特に若い世代の方たちにお話しを伺ってみたいものです。
「龍大米」の収穫
■次々にやってくる台風で、農産物に被害が出ています。北海道の玉ねぎは相当の被害をうけているそうですね。農業は天候との闘いです。いろいろ天候の様子をみながら判断しなければなりません。私たちの「北船路研究会」で田植えした田んぼですが、指導農家の判断で、急遽、稲刈りをすることになりました。先週の17日(土)、朝6時45分にJR湖西線の蓬莱駅に集まりました。作業は7時過ぎから始まりました。稲刈りの作業ですが、私たちが到着したときはすでに指導農家が初めておられました。研究会で田植えをした田んぼは、北船路の棚田の一番てっぺんであることから、指導農家の奥様に車で連れて行っていただきました。
■私たちが到着したときは、半分以上の稲刈りがすんでいました。雨が降る前に終えてしまおうということで、今年は、すべてコンバインで刈り取ることになりました。急な作業だったので、駆けつけたのはリーダーの水戸龍一くんと私だけ…と少々寂しいものがありましたが、今年も無事に収穫できました。田植え前の段階で、弱い除草剤を1回使っているだけなので、結構、稲刈りの際には雑草が目立ちました。夏期休暇のあいだに、学生たちも手作業で抜いてはいるのですが、雑草パワーには追いつきません。田んぼのなかには、稲が倒れているところがありました。そこで鹿の糞を発見しました。稲をなぎ倒したのは鹿だと思われます。2mほどあるしっかりした獣害柵で囲ってはいるのですが、鹿はそのような柵も軽々と飛び越えてくるのでしょう。
祝!! 第50回「北船路野菜市」
■2011年より始まり、6つの学年の学生たちで、こここまで引き継いで継承してきた「北船路野菜市」、本日8月20日で、とうとう第50回を迎えることができました。4月と9月、そしてどうしても開催できなかった月を除き、毎月、頑張って開催してきました。指導している学生たちですが、ここまで頑張ってきた学生たちのこと、本当に立派だと思っています。また、学生たちと連携してくださった農家の皆さん、そしてご支援くださった農事組合法人「福谷の郷」の農家の皆さんには、そして、月1回とはいえ、学生たちか販売する農産物をお買い求めくださった中心市街地の皆様にも、心よりお礼を申し上げたいと思います。
■当初、私のゼミのゼミ活動としてスタートした「北船路米作り研究会」の活動ですが、今年の春から、公認サークル団体としての活動になりました。私のゼミでなくても、どの学部でも、どの学年の皆さんでも、龍谷大学の学生であれば参加することができます。まだ、きちんと部員を確保するためのリクルート活動ができていませんが。後期の秋からは、頑張ってくれると思っています。これまでのゼミ活動とは違い、活動を継承していく上では困難が伴うことと思いますが、研究会の活動の幅を広げていくためにも、ぜひとも頑張ってもらいたいと思います。
■皆様、今後とも学生たちの「北船路米づくり研究会」の活動をご支援いただければと思います。どうか、よろしくお願いいたします。
大津市協働提案事業審査委員会
■昨日の午前中は大学の常任理事会でした。うちの大学では部局長会と呼ばれています。その部局長会で、担当している研究部から提案と報告を行いました。昨日は2つ提案を行いましたが、そのうちの1つは、昨年度から継続してきた案件でした。研究部内や各学部の研究主任との間で議論を繰り返し、学部教授会からの意見聴取を行ってまとめた案を、やっと昨日の常任理事会で承認していただくことができました。この間、事務職員の方たちの奮闘ぶりをみてきているので、研究部長としては少し気持ちが楽になりました。もうひとつの提案では、書類の形式や手続きに関して、ちょっとした問題が発生したのですが、他部署の事務部長さんから丁寧にご指摘をいただき、短時間で軌道修正をして最終的にはなんとかなりました。一昨日から、ちょっとバタバタしましたが、多くの皆さんのお力添えでなんとかクリアできました。こういう組織内の「助け合い」、大切ですね。
■午前の常任理事会を終えたあと、午後からは大津市役所へ移動しました。「大津市協働提案事業審査委員会」が開催されたからです。この「協働提案事業」とは、市民団体や事業者の皆さんから、地域の課題や諸問題の解決に向けた事業のアイデアを募集し、市の担当課と一緒に施策を作り上げながら事業実施を目指す取り組みです。面白い試みですよね。昨日は、市があらかじめテーマを設定し、これをもとに市民活動団体や事業者が企画立案する「指定テーマ型提案事業」と、市民活動団体等が自ら企画立案する「自由テーマ型提案事業」の2つのタイプの事業の審査が行われました。私は審査をさせていただく側ですが、いろいろ勉強になります。また、様々な活動を書類で拝見しているとわくわくしてきます。うちの大学や学生たちも、もっとこういうところにチャレンジできるようになったらいいのになあ。
■午前、午後と会議が続づき、昨日からのドタバタもあったので、少し息抜きにいつもの大津駅前の居酒屋「利やん」に寄り道して帰ることにしました。「利やん」にしばらくいると、突然、琵琶湖で観光船会社を経営されている社長の皆さんが入ってこられました。琵琶湖の観光といえば、琵琶湖汽船…ということになりますが、観光船の会社は琵琶湖汽船だけではありません!大津駅前のいつもの居酒屋「利やん」に、観光船会社の社長さん達がずらりと並ばれました。すご〜〜い‼︎ 琵琶湖汽船の川戸社長とは、この「利やん」で親しくさせていただいていることもあり、他の会社の社長さんたちとも、すぐに楽しい写真のような打ち解けた雰囲気になりました~。 滋賀県の魅力は、琵琶湖を中心とした「山・里・湖」全てを味わってこそ…のところがあります。そのような魅力を味わい尽くすためには、異業種間交流、異業種間連携がもっと必要です。そして、「山」や「里」の関係者の皆さんが、「湖」とつながる「ストーリー」=「物語」をともに創造していくことが必要です。社長さんたちとの「ご縁」大切にしてまいります。滋賀県を盛り上げてまいりましょう!
福本正馬さん
■23日(土)は、午前中が「大津エンパワねっと」の報告会、午後からは大学院修士課程の中間発表会と懇親会でした。その上で、晩は、パラグアイで胡麻(ごま)による農村振興とフェアトレードの事業に取り組んでいる福本 正馬さんとお会いしました。福本さんとは、大津の地域づくり・まちづくりの関係で、いろいろお付き合いをさせていただいています。私は龍谷大学に来て13年目になりますが、2006年春に卒業した脇田ゼミ1期生の小堀友里さんと、就職先が同じで、同じ職場にも勤務していた…なんて偶然もあり、とても親しくさせていただいています。まだまだお若いわけですが、びっくりするような実績を積み重ねておられます。
■パラグアイの事業だけではなく、東南アジアと京丹後をつないだスケールの大きな事業や、その他諸々、現在手掛けておられる様々な事業のお話しを聞かせていただきました。夢と希望を持って、社会や人の可能性を信じて頑張っている人の話しはとても楽しいものですね。お若い福本さんから、いろいろ勉強させていただきました。福本さんは、元銀行員です。だからでしょか、きちんと事業の経済的な面にも目配りをされています。もちろん、経済的な面だけにしか関心のない人の話しは、私にとってはつまらないわけですが、彼はそうではありません。お話しを聞かせていただいた後は、これから大津や滋賀の持っている可能性を引き出すためディスカッションを行いました。芋焼酎がすすみ、気がつくとすっかり晩遅くなってしまっていました。