野呂先生の講演

World Youth Music Festival


▪️龍谷大学吹奏楽部の80名の部員の皆さんが、スイスで開催された「World Youth Music Festival」で演奏されました。無事に演奏を終えることができたようです。どのような評価を受けたのか、ネット上ではすでに発表されていますが、吹奏楽部の公式発表を待つことにいたします。

レイクサイドコンサート

▪️昨日は、大津市民会館で開催された龍谷大学吹奏楽部の「レイクサイドコンサート」を楽しみました。昨年度引退された幹事長と副幹事長のお二人が、ステージや会場運営のお手伝いをされていました。後輩の皆さんたちのために、ご苦労様でした。コンサートの方では、この春から桂冠指揮者に就任された若林義人先生の指揮も拝見することができました。ひさしぶりでした。また、今回の演奏では1回生が頑張りました。80人の上回生は、スイスで開催された「World Youth Music Festival」に遠征しているからです。先輩たちのような演奏ができるように引き続き頑張ってください。

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【ルポ】生と死を見つめて 大都市・東京で高齢化進むマンモス団地


▪️東京・新宿のすぐそばにある巨大団地。その団地内での孤独死に関するルポの動画と「『孤独死が発生しています』憧れだったマンション群でまさかの掲示 都心の一等地なのに超高齢社会…日本の未来の縮図で起きた悲しい現実」という記事です。現代の地域社会の状況に社会学の立場から強い関心を持っていますが、そのことに加えて自分自身が前期高齢者になっていることもあるのでしょう、こういうニュースや記事のことが気になります。

▪️この動画(ルポ)では、老朽化した「戸山ハイツ」という都営住宅が取り上げられています。居住者の半数以上が高齢者です。動画では、この団地に暮らす、男性、女性2人の高齢者が登場されます。お2人とも、お一人暮らしです。いわゆる独居老人です。独居老人にとっての一番の心配事は「孤独死」です。男性は、奥様を亡くして1年ほど家に引き篭もる生活が続いたようです。しかし、今、日々のルーティンをこなした後は、団地の一角にある広場に行くようにされています。そこには、一人暮らしの方たちが集まってこられます。そこでは、おしゃべりを楽しまれているのですが、いつも来られる方が来ないと心配して、自宅まで確認に行って亡くなっていることを見つけたりして、安否確認のようなことをみんな気を使いながらされているようです。この男性は、自分の住まいではなくなりたくないそうです。それは、人に迷惑をかけるから。そう男性は語っています。理想は、救急車の中で死ぬことなのだそうです。団地内の独居老人同士のゆるやかなネットワークでつながっていても、人に迷惑をかけずに死にたいという思いに、複雑なものを感じます。

▪️この動画に登場される女性は、記事の方ではお名前も出てきます。遠藤シマ子さん(86歳)。遠藤さんは、現役のヘルパーさんです。週2回、全身まひの男性宅へ通って身の回りの世話全般を担当されています。娘さんからは、その年齢だとヘルパーさんに助けてもらう側だと言われておられるようですが、地域の活動にも積極的に参加しながら、元気にお過ごしです。月に1回、団地の方やご近所の方たちとカラオケの会を開催されています。これも、ゆるやかなネットワークです。

▪️昨年のことです。いつも参加しているのに来ない人がいることに気がつかれました。孤独死でした。しかも亡くなられた方は、親族からも関わりを拒否されていました。孤独死は、1人の個人の問題ではなく、その人を取り巻く様々な関係のあり方に関する問題でもあるのです。記事の最後には、以下のように書かれています。

「悲しい話ですが、団地内で孤独死が発生しています」。遠藤さんが暮らすマンション1階の掲示板には、いつの間にかこんな案内文が貼られていた。「どきっとした」。独居している隣人の顔が浮かんだ。友人や知人を孤独死させたくない。定期的に電話をかけ、郵便物がたまっていないかどうか注意しているが、1人でやれることには限界がある。

一昔前なら、新聞受けに新聞がたまっていると「おかしい」と気づくことができた。でも今は、異変が見えづらくなっているという。「孤立したら駄目。つながりがないと」。せめてカラオケ会は、誰もが来られる場所にしたいと考えている。

▪️そもそも孤独死とは、どのように定義されるのでしょうか。これ、簡単なようで難しい問題のようです。「『孤独死』現象を構成する諸要素に関する考察」という論文にそのポイントが整理されています(39~40頁)。

既存の多様な「定義」の内容を考慮して「孤独死」現象を暫定的に構成してみると、大きく次のような5つの項目に関連する要素の組み合わせとして整理することもできる。

A 一人暮らしで
B 孤独に生き
C 死んだ後
D 誰にも知られずに
E 相当期間放置された後に発見

すなわち、「孤独死」現象は「死」という契機を通して発現するものであるが、「死」の前、つまり「生」と「死」に関わる社会的意味までも全て含む現象である。上に提示した5つの項目は「死」という要素を前後にして,生前と死後の状況における「孤独死」現象を構成する表層的/深層的要素と対応している。その対応関係の具体的な内容は次のようである。

▪️「具体的な内容」については、実際のこの論文をお読みになってご確認いただければと思います。

【追記】▪️上記の論文の執筆者が内閣府の「『孤独死・孤立死の実態把握に関するワーキンググループ」で報告された時の資料のようです。
「孤独死・孤立死」という「問題」「問題」としての複合性
そして、その「定義」における難しさ」(呉獨立 九州大学韓国研究センター)

台東ブルー

▪️台東大学に勤務すめ友人 游珮芸(ゆう はいうん)さんのfacebookへの投稿です。台東の夏。台東ブルー。美しい。下の投稿をクリックすると、台東ブルーが現れます。

【関連投稿】
游珮芸さんの『台湾の少年』のこと
研究仲間との再会

龍谷ミュージアム「仏教の思想と文化 -インドから日本へ-特集展示:阿弥陀さん七変化!」

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▪️龍谷ミュージアムて、シリーズ展「仏教の思想と文化 -インドから日本へ-特集展示:阿弥陀さん七変化!」が開催されます。阿弥陀仏ではなくて、あえて「阿弥陀さん」としているところに注目しています。この展覧会の概要ですが、龍谷ミュージアムの公式サイトからの転載です。

阿弥陀如来は西方にある極楽 浄土の教主で、浄土教の広がりとともにアジア各地で信仰されました。日本でも浄土真宗をはじめ様々な宗派で大切にされ、阿弥陀さんの姿をかたどった彫像や絵像、あるいは名号が、お寺やお堂の本尊として安置されてきました。

その一方、阿弥陀さんは多面的な信仰体系や教義のなかで、実にバラエティ豊かに姿を変える仏でもあります。本特集では、滋賀県東近江市・梵釈寺の宝冠阿弥陀如来坐像(重要文化財、平安時代前期)をはじめ、多彩に変身する阿弥陀さんの造形をご紹介します。知ってるようで知らない、まだ出会ったことのない阿弥陀さんをご堪能ください。

▪️「多面的な信仰体系や教義」、「多彩に変身する阿弥陀さんの造形」。大変関心を持っています。それぞれの地域の文化的な背景の中で七変化していくということなのかな。いや、よくわかっていませんけど。七変化するようになった背景についても、きちんと説明してただけるとありがたいなと思いますが、どのようなシリーズ展の展開になっているでしょうね、とっても楽しみです。

龍谷大学吹奏楽部のスイス遠征

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▪️龍谷大学吹奏楽部のスイス遠征チームに参加している副部長の栗田雅文さんから、この写真が送られてきました。栗田さん、ありがとうございました。まだ時差で眠たいようなのですが、そのようなことは言っているわけにはいきません。この写真を撮影した1時間後には小さな会場で本番があったのだそうです。スイスは物価が元高いし、しかも円安の状況で、演奏旅行は大変だと思いますが、体調管理に気をつけて頑張ってくださいね。

▪️吹奏楽部は200名ほどの部員がいます。スイスに行かない部員の皆さんは、「レイクサイドコンサート」に向けて最後の仕上げをされています。指揮は、桂冠指揮者の若林義人先生です。

半年ぶりの再会

20240712namiki_family2.jpg▪️昨晩は、大津駅前のいつもの居酒屋「利やん」で、並木州太郎さん千代苑子さんのご家族と懇親会でした。昨年の9月以来、10ヶ月ぶりでしょうか。まずは、龍谷大学ユヌスソーシャルビジネスリサーチセンターに勤務されている並木さんのお仕事の話を聞かせていただきました。龍谷大学では、自らの事業や行動を通じて、主体的に社会の変革をリードする「価値創造力」や、他者の幸福に資することを考え行動するマインドを育むことを目的として、ビジネスや事業を学生が生み出す支援を続けていますが、並木さんの勤務されている部署、その先端で頑張っておられます。志を持って頑張っておられる若い方からお話を伺い、とても楽しい時間を過ごすことができました。並木さんには、私の話も聞いていただきました。最近の高島市での経験とか、地域連携の様々なプログラムやプロジェクトを、バラバラではなく包摂するような学内的な仕組みの必要性とか…諸々、有意義な時間になりました。

▪️以下は、並木さんが取り組まれている事業の一部です。学生さんむけの講演会の情報です。
宮島勇也氏(パナソニック株式会社)「失敗から学ぶイノベーション -人生を豊かにする挑戦-」(アントレプレナーシップセミナー )
菊池 モアナ 氏(Borderless Tanzania Limited)「すべての命が祝福される社会へ-アフリカで挑戦する女性起業家-」

▪️並木さんと仕事関係の話をした後、保育園から帰宅し、ひとっ風呂浴びてきたもうじき3歳になる息子さんと苑子さんも合流。苑子さんからは、ダンスを通じて、地域づくりを行う事業のお話を伺いました。兵庫県の豊岡市で一般社団法人ダンストークの活動です。大津でも、事業展開したらいいのにね、ということで少しだけお手伝いができるかもしれません。

▪️こんな動画も教えてくださいました。彼女の活動については、こちの記事「[for_KIDS 舞台芸術編]子どもたちの生きる力を育む「ダンス」の可能性」に詳しく紹介されています。

図録『Beautiful Japan 吉田初三郎の世界』

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▪️東京にお住まいの友人が、府中市美術館で開催されていた展覧会「Beautiful Japan 吉田初三郎の世界」に行かれたことをfacebookに投稿されていました。これは、府中市美術館独自の企画展で、巡回する類の展覧会ではないようです。残念ですけど。ということで、図録を取り寄せました。

▪️鳥瞰図絵師・吉田初三郎(1884-1955)の作品の多くは、観光というテーマに焦点化されています。旅行や観光が一般の人びとにも可能になった時代の作品、ガイドブック的な作品なのです。丁寧に取材をして、たくさんのスケッチを描き、それらを一枚の紙にグッと集約して書き込んでいます。特に描かれた鉄道は注目されます。鉄道を利用しながら、その地域を巡ることを眺める人に想像させます。そのような様々な工夫がしてあります。しかも、作品の端っこには、当時、日本が植民地としていた朝鮮半島や占領していた上海、また樺太等も書き込まれています。吉田初三郎の世界観を垣間見るような気持ちにもなります。

▪️当時の皆さんは、現在の私たちがGoogleEarthを使っている時に感じるのに近い感覚を、作品から感じ取っていたのかなと想像します。もちろん、GoogleEarthは人工衛星からの画像ですから全て写っていますが、吉田初三郎の場合は、テーマに沿って情報が選択され、あるいはテーマからは余分な情報は排除されています。そこに描いた作者である吉田初三郎の存在を逆に感じ取ることができるし、GoogleEarthとは異なる作品としての楽しみが生まれてきます。この図録、大変興味深いものなのですが、残念ながら、印刷では、作品に書かれた細かな文字が読むことができません。思わず、スワイプしてみたくなりますが、印刷だとそれは無理ですね。

【追記1】吉田初三郎式鳥瞰図データベース(国際日本文化研究センター)

【追記2】▪️先日観覧したあべのハルカス美術館「広重 擦りの極」展や、少し前になりますが大阪中之島美術館「モネ 連作の情景」展でも感じたことがあります。かつては、特定の土地に人びとが縛り付けられてきた過去とは異なり、社会全体に経済的なゆとりが少し生まれてきて、徒歩にしろ、お伊勢参りのように楽しみのために移動すること=観光が可能になったこと。鉄道でその範囲が広まったこと。また、そのような観光を支える仕組みや産業が発達したことと。それらのことと、広重の浮世絵、印象派の絵画、そして吉田初三郎のアートとは深く関係してるように思います。

我が家のブルーベリーと垂直仕立て

20240711blueberry.jpg▪️庭のブルーベリーに、今年はたくさんの実が成りました。いつもだと人間はちょっとだけいただき、あとは鳥の餌になっていました。それぐらい実の数が少なかったのです。ところが、昨年、お世話になっている庭師さんに剪定をしていただいたところ、ものすごくたくさんの実が成るようになったのです。

▪️これは、道法政徳さんが提唱されている「垂直仕立て」という果樹の剪定法に基づいて、庭師さんが剪定をしてくださったからです。垂直仕立てとは、さまざまな植物ホルモンの流れを良くすることを優先した剪定法なのです。見た目ではなくて、果樹をたくさん収穫するための剪定です。我が家では、数日前から、色づいてきたものを順番に収穫しています。たくさん収穫できるとなると、急に欲が出てきて、鳥の餌にするのは勿体無いとネットで囲んでいます。まあ、ジューンベリーでは鳥たちに大判振る舞いしたので、許してもらいましょうかね。

▪️この垂直仕立て、ネットで拝見した限りですが、多くの農家に採用されて実績を上げているようです。この剪定法の科学的根拠、もう少し知りたいなと思いました。農学研究者はどう見ているのかな。まあ、家庭菜園をしている者には気にしなくても良いことかもしれませんが、好奇心があるのです。

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