都会と農村をつなぐ実践
■都会と農村をつなぐ様々なプロジェクトが、全国各地で展開されています。私のゼミでも、ささやかな活動ですが、「北船路米づくり研究会」に取り組んでいます。さて、今日は、私が関心をもっている2つのプロジェクトを紹介させていただきたいと思います。ひとつは、「greensmile」(グリーンスマイル)、もうひとつは「セガレセガール」です。
■まずは、いまなかてつや さんを代表とする「greensmile」。以下のことを目的に活動されています。
都会(ニーズ・消費地・情報)と田舎(シーズ・生産地・担い手)を
コネクトし、日本のこれからのために挑戦するひとたちすべての、
夢実現へ向けたサポート活動をします。
参加する人すべての、清々しい笑顔を作るのが、
グリーンスマイルプロジェクトであり、
参加メンバーをグリーンスマイルプロジェクトメンバーと呼びます。
■で、具体的には…。下の動画をご覧ください。
【greensmilムービー2012夏】
【greensmilムービー2012冬】
■いかがですか。活動の仕組みについては、こちらに説明してあります。グリチャレ( greensmile Challenger)が、自ら都会と農村をつなぐ構想や事業を提案すると、それをグリサポ( greensmile Supporter)と呼ばれる多様なサポーターの皆さんが、資金、情報、広報、マネージメント、開発の面で応援する…、またグリボラ( greensmile Volunteer)と呼ばれるボランティアとして応援する…、ということのようです(これで正しい理解なのか…ちょっと不安だけど)。現在、東京都檜原村、奈良県桜井市、福島県会津地方(予定)等で、1㎡からのレンタルファームである「平米ファーム」という事業に取りくまれています。また、「平米ファーム」及び地域の特産を媒体に、地域(田舎)の情報発信と、販売地区(都会)の周辺情報を発信し、双方のファン作りをするための野菜を通じたコミュニケーションセンター「全快野菜ちゃん」も運営されています。さらには、情報交換コミュニティーとしてリアルなたまり場「TAMARi BAR」(地域活性型飲み会)や、品川を拠点にした燻製イベント「全快燻製ちゃん」を定期的に開催されています。すごいですね。盛りだくさんです。
■もうひとつは、「セガレセガール」です。「セガレセガール」とは、都会で暮らす農家の息子(セガレ)や娘(セガール)たちの実家や地元のものを売る活動のことです。このセガレセガールを運営「地元カンパニー」という会社では、都会で暮らす農家の息子(セガレ)や娘(セガール)が地元のことを思い親孝行をするために、月1回マーケットを開催し場所を年会費(有料)で提供しているのです。「都会の企業に勤めながら、それでも限られた時間だけでも、実家のためや地元のために、何かしたいなって人」のためにチャンスを提供するビジネス…ですね。これも面白い試みですね。
【20130519_セガレセガール_マーケット】
■「地元カンパニー」では、「地元準備室」という事業も展開されています。「地元に戻りたい人が集まって、地元に戻る「準備」を」し、「地元に戻った際に始めるビジネスモデルを蓄積し、発信」することにも取りまれています。
■「greensmile」、「セガレセガール」、どちらも都市と農村・地方をつなぐ興味深い社会的企業(Social Enterprise)ですね。卒業後、力を蓄えて、このような取り組みにチャレンジする卒業生が現れてきてほしいと、心から願っています。
【追記】■以下の動画は、最近のgreensmileの活動。「東京ゴマ01プロジェクト」。ゴマも栽培されています。
龍谷大学深草町家キャンパス
■龍谷大学社会学部では、地域連携型教育プログラム「大津エンパワねっと」の大津市中心市街地での拠点として、「町家キャンバス龍龍(ろんろん)」を開設しました。「大津エンパワねっと」コースの「地域エンパワねっとⅠ」・「地域エンパワねっとⅡ」を履修する学生たちが、地域の皆さんと一緒に活動する場として設けられたのです。2007年のことです。このような「町家キャンパス龍龍」の開設が可能になったのは、「大津エンパワねっと」が文部科学省の現代GPに採択されたことが直接的な背景になるわけですが、もうひとつ大切な社会的な背景が存在しています。
■現在GPに「大津エンパワねっと」が採択された時点で、私たち担当教員は中心市街地に拠点が欲しいと考えました。中心市街地はキャンパスから少し離れているからです。そのような状況のなかで、以前からお世話になっていた大津市役所都市計画部都市再生課の課長Tさん(当時)から、現在、私たちが使用させていただいている町家を拠点として使ってはどうかとの提案がありました。都市再生課では、中心市街地に多数残る町家を地域資源とした新しい地域づくりを進めておられたからです。そのような市の政策的な背景もあり、都市再生課のほうで、龍谷大学と町家のオーナーさんとの間を仲介してくださったのでした。オーナーさんの方でも、「まちのために使っていただけるのならば」ということで、前向きに了解をしていただけました。大学と行政と地域との連携のなかで、「町家キャンパス龍龍」は開設することができたのです。
■開設にあたっては、当時の若原学長からは「エンパワねっとは地域の皆さんと学生がともに考え、ともに行動していくことができる環境を地道に整えようという考え方が最大の特徴。この町家キャンパスを拠点に、龍谷大学としての姿勢を示していきたい」、そして大津市の目片信市長(当時)からは、「まちの活性化には若者が定着してくれることが非常に重要。龍谷大学が自ら求めて地域に視野を広げてくれることは、まことに時宜を得た取り組みだ」との応援のメッセージをいただくことができました。
■ところで、つい最近のことになりますが、大学の本部のある深草キャンバスにも町家キャンパスが開設されることになりました。「龍谷大学深草町家キャンパス」です。こちらは、特定の学部が利用しているわけではなく、深草キャンパス全体で活用していこうという点で、私たちの「町家キャンパス龍龍」とは異なっています。以下は、大学のホームページにある「龍谷大学深草町家キャンパス」のページに書かれている説明です。
龍谷大学深草町家キャンパスは、本学が、町家の利活用を通じて、地域社会と連携を図りながら、 教育・研究上の成果や学内資源を地域に還元し、地域に開かれた大学として、地域社会と共に発展することを目的としています。
深草町家キャンパスは、京都市が全国初の条例として制定した「京都市伝統的な木造建築物の保存及び活用に関する条例」の適用第1号として保存建築物に登録されています。
■「京都市伝統的な木造建築物の保存及び活用に関する条例」の適用第1号。京都市が進めようとしている政策ともうまくマッチする形で開設されてきたことがよくわかります。じつは、明日、「龍谷大学深草町家キャンパス」を訪問します。「町家キャンパス龍龍」の方が、開設が早く兄貴分であるわけですが、後から開設された弟分の「龍谷大学深草町家キャンパス」の方が、より公共に資する形で運営しようとされていることに関心をもっています。開設までの経緯や、運営の仕方等について、いろいろヒアリングをさせていただき、勉強してくるつもりです。
『遙かな町へ』谷口ジロー
■通勤するときは、自宅のある奈良から京都まで近鉄。そのあとは、キャンパスのある大津市瀬田までは、JRを利用しています。先日、通勤途上でたまたま見かけた特急列車が気になりました。特急「スーパーはくと」です。京都から鳥取、そして倉吉に行く特急です。途中、非電化の線路を走るのでエンジンで動く気動車です。その車体が気になりました。谷口ジローという漫画家の作品が描かれています。2012年に開催された「国際まんが博」の開催にあわせて、谷口ジローさんの作品を描いたイラスト列車なのです。谷口さんは鳥取県出身です。
■ところで、ついうっかりしていましたが、谷口さんは、『坊っちゃんの時代』や、『孤独のグルメ』といった作品も出されています。以前、それらの作品を読んでいたのですが、すぐには特急「スーパーはくと」のイラストとは結びつきませんでした。いけません…。ということで、彼の別の作品を読んでみることにしたのです。『遙かな町へ』と、『父の暦』です。今日は、母親の世話をしにいく電車のなかで、読むことにしました。
■大人の漫画です。おそらく、10年程前、まだ若い段階で読んでいたら、読後感もかなり違っていただろうなと思います。この作品は、谷口ジローが51歳のときのものです。漫画の主人公は48歳です。おじさんになったから(なってしまったから…)、心に沁みるように読むことができたのだと思います。漫画評論家の夏目房之助さんが、良い解説を書いておられました。
(このマンガの主人公は)若い頃にあった可能性や選択肢は、やがて「ここではないどこか」への、不可能な思いとして二重化されることを知っている。人がもってしまう、存在へのこの不可能な問いは、父を了解してしまう形で現在の主人公に回収される。大人であることの代償のように。
■ここを詳しく説明すると、「あらすじ」がわかってしまいますね。ですから、まだお読みでない方は、ぜひご自身でご覧いただければと思います。また、すでに過去にお読みになっているばあいでも、改めてお読みいただければと思うのです。この『遙かな町へ』、ヨーロッパでも人気が出て有名な漫画賞を受賞しているようですね。ところで、漫画の舞台は昭和38年の鳥取。漫画のなかの会話をみながら、鳥取出身の卒業生のことを思い出しました。どうしているかな。
【追記1】■谷口ジローさんのインタビュー記事のメモ。
覚え書:「時代を駆ける:谷口ジロー」、『毎日新聞』1~9
【追記2】■この『遥かな町へ』のことにつきましては、facebookにも投稿しました。すると、facebookの「友達」でもある職場の事務職員の方から、「私も、じつ『遥かな町へ』のファン」なんですと、笑顔とともに声をかけていただきました。なるほど〜。でも、その方はまだ30歳代前半です。私がその年代のときであれば、おそらくこの漫画の奥底にあるものを、ぼやっとしか理解できていなかったのではないかと思います。歳を重ねていくこと、また異なる味わいがあるのではないかと思いますよ。
奈良マラソン落選
■昨年の7月からランニングに取り組み、怪我で中断したり、サボリで中断したり(?!)しながらも、3月には「京都マラソン」を完走することができました。京都マラソンを走っているとき、沿道からプラカードを掲げている人がいました。プラカードには、こんなふうに書いてありました。「私は昨年も今年も落選しました。走っているみなさん、私の分まで走ってください」。もちろんこの方、市民ランナーを応援されているのですが、同時に、ご自身の悔しさの気持も滲みでています。実際、多くの皆さんから、「京都マラソン」当選に対して「羨ましい」といわれました。なにか申し訳ないような気持にもなりました。空前のマラソンブームですからね。よく知られたマラソン大会に出場することは、なかなか難しいわけですね。
■しかも、私、「京都マラソン」よりももっと当選するのが困難な、10月末の「大阪マラソン」にも当選しました。連続して当選することに対しては、「大阪マラソン」を落選された方たちからは、なんといいますか、ちょっと非難のニュアンスも含んだようなご意見を頂戴しています。「なんで?京都、大阪と、なんで1回で当選できるわけ!!!」。いや、本当に、なんといっていいのやら…申し訳ありません。
■昨年の7月から走り始めて思ったことがあります。ひとつは、フルマラソンを4時間切れるようになりたいということです。これは、もう練習あるのみですね。もうひとつは、体力がついていけば、いつかウルトラマラソン(100km)にも挑戦したいというものです。これは、かなり実現が厳しいような…。さらに、もうひとつ。それは、滋賀、京都、大阪、奈良、神戸のマラソンをすべて完走するということです。滋賀は、「びわ湖レイクサイドマラソン」です。これは、15kmですし、すでに4回走っています。京都はとりあえず、なんとか完走しました。大阪は当選しています。これも練習に取り組めば、完走できるように思います。残りは「奈良マラソン」と「神戸マラソン」です。
■今年は、「大阪マラソン」の後、1ヶ月ちょっとの間をおいて開催される「奈良マラソン」にも出場しようと、ちょっと無理っぽい計画をたてました。その結果が、昨日届きました。落選でした。う~ん、悔しいですね。落選って…。このようなことをfacebookにアップすると、友人の1人が、「大阪マラソンがあるじゃないですか」とコメントをくれました。うん、たしかにそうなんですが…。やはり悔しいです。これまで落選されてきた皆さん、そういうことなのですね。でも、「無理しちゃあかんよ」とマラソンの神様がいっておられるのかも…。1月以降のマラソンに気持も新たにエントリーしてみることにします。
阪神デパ地下の「イカ焼き」
■妻と甲子園球場にいく時は、必ず、阪神百貨店の地下、デパ地下でお弁当を買っていきます。我が家では、「阪神タイガースファンであれば、もちろん阪神百貨店の地下に決まっているやん」的な掟がありるからです。しかし、阪神百貨店のお弁当、その種類たるや、ものすごいです。どの店のどの弁当を選んでよいのやら…と悩みながらも、なかなか楽しいのです。甲子園の楽しみは、すでにデパ地下から始まっているのです。
■先日は、弁当を買った後に少し時間がありましたし、小腹も空いていたので、有名な「イカ焼き」を食べてにきました。地下1階の「スナックパーク」のなかにあります。いつ行っても買い求める人たちの行列ができています。「イカ焼き」は、小麦粉の生地にイカの足(ゲソ)を混ぜて、特別につくられたプレスマシンで押して焼きあげたものです。卵も入れて焼くと、「イカ焼き」の「デラックス版」です。お店では「デラ版」とよばれます。少し値段が高いです。さらに、ネギ醤油味の和風味にすると、「和風のデラ版」になります。「和風デラ」です。今回、私が注文したのも、「和風デラ」です。どうですか、美味しそうでしょう~。これも、私のMy Favorite Thingsのひとつ。
大阪梅田キャンパス
■大阪梅田キャンパスに勤務されているH課長です。課長は、今年の3月までは私が勤務する社会学部の課長をされていました。といいますか、私にとっては、マラソンの師匠でありコーチです。半年ほどの練習で、フルマラソンをなんとか完走するまで私を導いてくださいました。その課長が人事異動で大阪に移られたので、最近は、練習をさぼりがちです。いけません。自分にも渇を入れるためにも、甲子園球場にいくついでに、大阪梅田キャンパスに立ち寄ってみることにしました。
■少し前に京都でお会いしたとき、他大学や企業を飛び回って仕事をしておられたので、はたしていらっしゃるか…と思っていましたが、この日はたまたまいらっしゃいました。そして、少し大阪梅田キャンパスでの事業についてお話しを伺うことができました。夢とビジョンをもって生き生きと仕事をされているご様子、お話しを伺っているだけでもパワーが伝わってきました。そのうえ、この笑顔ですから!!
■課長からいろいろお話しを伺いながら、近々、大阪梅田キャンパスをゼミ有志で訪問してみることにしました。大阪にはたくさんの大学のサテライトキャンパスが設置されていますが、龍大はかなり進んでいるし、施設も充実していることが理解できました。学生諸君は、そのことをあまり知らないのではないでしょうか(そういう私も、知らなかったのですが…)。学生のキャリア支援が中心になるので3回生がメインでしょうが、有意義な時間になりそうな気がします。ところで、別の職員の方(H課長の先輩職員)がおっしゃっていましたが、H課長、漫画「ワンピース」のルフィみたいなところがありますね。魅力的な方です。
甲子園
■先週はいろいろありすぎて非常に疲れました。ということで、自分にご褒美…というわけではないのですが、前々から、6月28日(金)の甲子園のチケットを入手していたものですから、妻と一緒に甲子園にでかけました。その日は、大津市役所で都市計画審議会があったのですが、予想よりも早く終了したので、早めに大阪に移動しました。梅田の阪神デパートの地下で弁当やつまみを買い、阪神電車に乗り込みました。心なかでは、すでに「六甲おろし」です。
■試合は対広島戦。広島の得点に、レフトスタンドのカープファンの応援団はものすごい盛り上がり。一方で、阪神側にとっては敗戦ムードが甲子園に濃厚に漂ってきました。そして、3点差の8回裏です。広島のエラーもあり阪神は6得点、一気に大逆転しました。阪神ファンを大喜びさせるような試合展開になりました。阪神ファンの応援が、広島にプレッシャーを与えたのかもしれません。大勝利です。左の写真は、本日のデイリースポーツです(普段、スポーツ紙を買うことはないのですが…)。この日の試合のヒーローであるマートンが1面にドーンと出ています。写真の右側は、甲子園での私の楽しみ。生ビールを4杯いただきました。勝利の酒になってよかったです。もう少しでやけ酒になるところだった…。
■じつは、私、「俄か阪神ファン」であり、負けても負けても応援しつづけてきた熱烈なファンの皆さんの前では、ファンと名乗ることもできないような存在なのですが、周りの熱いファンの皆さんと喜びを共有できました。まわりの皆さんとは、小さなバットのような応援グッズで、お互いにぶつけあつて(?!)阪神の勝利を喜びあいました。甲子園から帰るときも、知らないサラリーマンの方から「おっさん、やったな~!!」と声をかけられ、ハイタッチ。これは、素直に楽しいと思えます。
■下の動画、iPhoneで撮ったものです。生ビール4杯のんで縦横の位置関係を間違えてしまっています。首を横にしてご覧ください。雰囲気だけでも伝わるのではないかと思います。
「大津エンパワねっと」のまち歩き
■龍谷大学社会学部が4学科共同で取り組む地域連携型教育プログラム「大津エンパワねっと」、今日は、これから「エンパワ」を履修しようと考えている学生(2年生)に、大津の中心市街地を「まち歩き」してもらう日でした。事前に申し込みがあったのは7名。あいにく1名は急用ができたようで、参加はキャンセルになりましたが、天気もよく、楽しい「まち歩き」になりました。
■午前9時半に大津市の中心市街地にある「町家キャンパス龍龍」に集合ということになっていましたが、私が8時45分に「龍龍」に到着したときには、すでに1名の学生が待っていました。また、9時にはもう1人学生がやってきました。なにやら学生たちの意欲の高さを感じとってしまいます。期待さしちゃいます(私の幻想かもしれませんが…)。予定の9時半になる以前に、全員がそろいました。まずは、「龍龍」で、中心市街地の歴史や概要について30分ばかり簡単にガイダンス。そのあと、12時半まで、じっくり時間をかけ街中を解説しながら歩いていきました。自分のデジカメを持参したり、フィールドワーカーが使う「野帳」なんてのをもっている学生もいました。ますます期待が高まりますね。写真の右側は、先日も学生を連れていった和菓子店「餅兵」さんでオヤツに和菓子をいただいているところです。美味しい和菓子と冷たいお茶をいただきました。
■今日、まち歩きをした学生の皆さんには、ぜひ「大津エンパワねっと」を履修してほしいと思います。7月2日(火)・7月4日(木)、瀬田キャンパス6号館プレゼンテーション室で、「地域エンパワねっとⅠ」の履修登録説明会を開催します。また、7月11日には、エンパワねっとを履修した、あるいは現在履修している先輩の学生の皆さんが履修の相談に乗ってくれる「エンパワねっと相談会」も開催されます。
■ところで…。今日、まちを歩いていて、何人かのお知り合いの方たちとお話しをさせていただきました。龍大に来て10年。龍大社会学部は大津の地元の大学であるにもかかわらず、ぜんぜん大津のまちで存在感がないような…。そんな気がして、自分なりに地域との関わりを強く意識しながら働いてきました。そうしたなかで生まれたご縁は、「大津エンパワねっと」を運営していくうえでも大変大きな力になっています。本当は、地域連携型教育プログラムをもっとこの地域のなかで深く展開していきたいと考えています。そのさい、私がひとつの目標に考えているのが、慶応大学の取り組みである「芝の家」「三田の家」です。以下の記事をご覧ください。
沖島が離島振興法で指定される
■6月8日、1年生の必修の授業「社会学入門演習」の現地実習で滋賀県近江八幡市沖島町に行きました。沖島町は、琵琶湖に浮かぶ離島です。琵琶湖は淡水湖ですが、淡水の湖で人が暮らす島は、世界的にみても珍しいのだそうです。写真ですが、その現地実習のときのものです。沖島の西福寺*の本堂で、沖島町自治会の方たちにお話しをうかがっているところです。
■さて、その沖島ですが、昨日の報道によれば、国の離島振興法に基づく「離島」に指定される方針が決まりました。離島振興法が約半世紀ぶりに見直され、湖の離島でも、この法律により支援を受けることができるようになったのです。「離島」の指定を受けるためには、様々な条件が必要なようです。たとえば、約60年前に比べて50%以上減少している…といったような条件です。沖島は伝統的に琵琶湖の淡水魚を対象にした漁業を生業としてきました。しかし、現在、水産業者は相当に高齢化しています。子どもの世代の多くは、漁業とは違う職業につき、島を出ているのです。そのため、沖島は、人口の減少と少子高齢化が急激に進行しています。新聞報道によれば、今回の「指定」により、公共事業の補助率引き上げ、自治体が行うソフト施策への交付金の支給、雇用創出が見込まれる設備取得のための低利融資といったことが可能になります。沖島町のある近江八幡市では、地元の意見を大切にしながら、旧石切り場を活用した防災拠点兼観光施設、観光船が寄港可能な港湾、島内周回道路の整備を検討しているようです。そのような整備のなかで、定住を促進していこうとされています。
■急激に高齢化が進むこの沖島町で、もうひとつ期待されていることがあります。それは医療の充実です。島には、診療所が1か所ありますが、週に1日、医師がやってくるだけで、緊急の病気のばあいは対応できる体制になっていません。緊急のばあいは、自治会の消防艇で対岸まで運び、そこから病院まで救急車で運ぶということになります。沖島町の自治会の方は、今回の「指定」で、そのような医療面での不安が解消されることを、一番に望んでおられました。
*この沖島には蓮如上人の伝説があります。また西福寺には、蓮如上人の御真筆「虎斑の名号」・「正信偈」が伝えられています。
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■このホームページ(&ブログ)「環境社会学/地域社会論 琵琶湖半発」は、昨年の7月25日に開設しました。そして、9月5日にアクセスカウンターを設置いたしました。当初は、せいぜい1日に20人ご覧いただければ良いほうだったように記憶していますが、最近では、40~60人の皆さまにご覧いただけるようになりました。そして、昨晩、10,000を超えることができました。今後とも、更新を継続していけるように努力いたしますので、どうかよろしくお願いいたします。