ゴッホ展「空白のパリを追う」(京都市美術館)

20140415gogh.jpg ■昨日、京都市美術館で開催されていてた「ゴッホ展」に、妻と一緒にいってきました。土日は、大学の地域貢献関連の活動か老母の生活介護が多いこともあり、プライベートの時間をひさしぶりに確保できた…そんな気持ちになりました。

■さて、今回の展覧会は、良く知られたゴッホの名作をあつめた展覧会ではなく、「空白のパリ時代の700日」に焦点をあわせたものです。ゴッホ研究にとって、ゴッホのよき理解者であった弟テオとの手紙は、大変重要な資料となっているようですが、パリ時代はその弟と一緒に暮らしていたため、そのような手紙が存在せず、「空白」の時代になっているのだそうです。今回の展覧会は、その「空白」時代に、ゴッホが私たちがよくしるゴッホの作風を確立していくプロセスを明らかにしています。私は、音声解説のレシーバーも借りて(500円!)、解説を聞きながら作品を観てまわったので、とても興味深く観覧することができました。ゴッホの様な人にはテオのような良き理解者や支えが必要だったこともわかりました(画像は、「Self-portrait with Felt Hat by Vincent van Gogh」。ウィキメディア・コモンズでパブリック・ドメインの状態にあります)。

■せっかく京都に来たので、「ゴッホ展」が開催されていた岡崎公園の京都市美術館から、知恩院の前を通って(初めて門を拝見しました…)、祇園にある何必館・京都現代美術館で開催されている「一瞬を永遠に変える Henri Cartier-Bresson展」にも行ってきました。アンリ・カルチェ・ブレッソンは、20世紀を代表する写真家の一人といわれていますが、この機会にきちんと彼の作品を観ておきたかったのです。

■昨日は、2つの展覧会のあと、祇園の街中を散歩しました。伝統的建造物群保存地区のあたりでは、結婚記念アルバム用の写真撮影だと思いますが、たくさんの白無垢・打掛を着た花嫁と紋付袴姿の花婿のカップルがたくさんいらっしゃいました。四条通りをはさんだ南側は観光客でいっぱい。「都をどり」の季節なのですね。また、南座では、「南座 春の特別舞台体験」「歌舞伎鑑賞教室」なんてのもやっいました。「都をどり」はよくわかりませんが、歌舞伎の方は行ってみたいと思いました。仕事三昧でよくわかっていませんでしたが、世の中、いろいろ楽しいことをやっているんですね〜。プライベートな時間をもっと大切にしなくては…と思った一日でした。

アンリ・カルティエ=ブレッソン展

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京都の何必館・京都現代美術館で、「一瞬を永遠に変える-アンリ・カルティエ=ブレッソン展」(3月26日~5月26日)が開催中のようです。アンリ・カルティエ=ブレッソン(1908~2004)は、大変著名なフランスの写真家です。これも行っておきたいな〜!!「ゴッホ展」と同時に行きますかね。

ゴッホ展

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■「ゴッホ展」です。4月2日から5月19日まで。行きたいものですね〜。展覧会にいく余裕があるような生活をしなくては…と思います。

ハービー・山口写真展(滋賀県立近代美術館)

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■今日は、3月31日。2012年度最後の日でした。日曜日でしたが、瀬田キャンパスにある研究室にいかなくてはいけませんでした。といのも、「大津エンパワねっと」関連の原稿や、大学院の新旧執行部会議(引き継ぎ)関連の資料を作成する必要があったからです。日曜日ですし、自宅で休養したかったのですが…現実は、なかなか厳しいです。

■しかし、研究室に向かう前に少し寄り道をして、「気分転換」をすることもできました。瀬田キャンパスに隣接する文化ゾーンと呼ばれるエリアにある滋賀県立近代美術館で開催されている「ハービー・山口写真展」で素晴らしい写真を観覧してきたのです。たまたま、facebookのお友達から、昨日がこの写真展の最終日であることを教えてもらい、行くことができました。ギリギリ間に合いました。

■私は、ハービー・山口さんのことを存じ上げませんでした。福山雅治さんなど、国内アーティストとのコラボレーションで有名な方のようですが、写真展では、山口さんが撮られた、国内外、普通に生きる市井の人びとのスナップ写真にひきつけられることになりました。山口さんは、生まれてまもなく脊椎カリエスという病気にかかりました。高校生の頃まで、ずっと石膏のコルセットをされていました。幼稚園は腰痛と体力不足でいけず、小学校も体育はずっと見学をされていました。ときには、今でいういじめのような目にもあわれたようです。いつも、周りから疎外され、居場所がなかった。たいへん辛い思いをされたようです。しかし、山口さんは写真をとおして、自分の生き方、そして自分が何故写真を撮るのかに少しずつ気がついていかれるのです。「自分の、そして人の心を優しくする写真を撮ってみたい」と考えるようになるのです。

■『僕の虹、君の星 ときめきと切なさの21の物語』というフォト・エッセー集に、こう書かれています(p.91)。
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中学1年の登校拒否の頃を振り返って、その原因を考えると、それは、寂しさからくる自信のなさ、自信のなさからくる孤独感、そして人より劣っているという失望感だった。そんな僕の心の叫びをわかってくれる人が、あの頃身近に1人とていなかったのは事実だった。誰か1人でもそんな人を、僕は無意識にずっと探していた。

今になって思えば、こうした経験が現在写真を撮る時、憧れていた人の心の美しさや優しさを撮ろうと、僕を駆り立てる感性となって味方してくれているのである。人生の中には、ハンディキャップだと思っていたことが、ある時点で、突然長所に転じ、自分の味方になってくれることがある。自分のやりたいことを探し、自分を最大限に生かせる場所を探すのが人生の旅だとすれば、自分の個性を磨き続けることは人生の螺旋階段だ。さらに上のレベルへと登る階段なのである。決して諦めてはいけない。いくつになっても登り続けなければならない。自分と語れる多くの友がどこかにいて、そして自分をもっと生かせるまだ見ぬ場所が、必ずどこかにあることを信じて。
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■このエッセー集のなかには、次のような話しもあります。山口さんは、大学卒業後、ロンドンに行きます。パンクが爆発的に流行していた時期です。極東の島国からやってきた自信のない山口さんは、1人イギリスの若者の言葉に救われます。「私たちが、いくら髪を染めて化粧を上手くしたからって、あなたの自然の黒い髪や茶色い瞳の色はまったく真似が出来ないものなのよ…それを持っているあなたがうらやましい…」。そのとき山口さんは、「自分が生まれ持っている個性に誇りと自信を持つこと、その個性を磨くことが人生なのだ」と気がつくのです。

■山口さんは、写真家ですが、文章も大変お上手です。私は、『僕の虹、君の星 ときめきと切なさの21の物語』を一気に読んでしまいました。感動しました。山口さんの撮られた写真と、書かれた文章とが見事にシンクロしていました。

吹奏楽部の定演へ

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■昨晩は、びわ湖ホールでおこなわれた龍谷大学吹奏楽部第39回定期演奏会に行きました。龍大の吹奏楽部の定演は今年で4回目になります。昨年と一昨年、妻と一緒に行きましたが、今回は妻が体調不良でダウンしているため、残念ながら1人で…。だけど、今年も楽しむことができました。座席は、3回の隅のほうでした。今年は、あまり良い席とはいえませんでしたが、まあ、仕方がありませんね。教職員や学生は無料でチケットをいただけるのですから…。

■第1部は、吹奏楽のため作曲された3つの作品。第2部は、クラシックの名曲を吹奏楽に編曲した作品でした。リストの「ハンガリー狂詩曲第2番」、ブラームスの「ハンガリー舞曲第1番・7番」、コダーイの「ハーリ・ヤーノシュ」。3曲目の「ハーリ・ヤーノシュ」では、ツィンバロン奏者の生頼まゆみ(しょうらい・まゆみ)さんが客演されました。大昔、学生オーケストラに所属していたことから、いずれもこれまで親しんできた曲です。吹奏楽にどのように編曲されているのか、オーケストラの弦楽器の旋律が吹奏楽ではどうなるのか…細かなところでけっこう楽しめました。

■定期演奏会のあとは、大津駅前の居酒屋「利やん」に。同じく演奏会を楽しまれた、同僚のH先生ご夫妻とご友人のご夫妻、それから職員のMさんのご家族の皆さんとご一緒しました。ここ数年、「龍大吹奏楽の定演」+「利やん」というパターンが定着化しつつあります。

My Favorite Things

20121224sound1.jpg ■このホームページには、あまり更新のないメニューバーの記事に加えて、ブログも設置しています。といいますか、ブログが中心になるようにしています。そのブログのカテゴリーのひとつが、「My Favorite Things」。ブログの右の欄、カテゴリー一覧のなかにある「My Favorite Things」をクリックすると、過去のエントリーをご覧いただけます。しかし、お恥ずかしいことに、そのほとんどが食べ物について書いたものです…。

■「My Favorite Things」とは、アメリカのミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」(The Sound of Music)のなかに出てくる一曲です。主人公のマリアが、家庭教師をしているトラップ一家の子どもたちの前で歌います。これから就寝というときに雷がなり、それを怖がった子ども達がマリアのところにやってくる…そんなシーンのなかで歌われます。私は、この「サウンド・オブ・ミュージック」が子どもの頃から大好きで、これまで何十回と視てきました(今では、DVDを持っています)。主人公のマリアを演じたジュリー・アンドリュースのファンなのかもしれませんね(この「サウンド・オブ・ミュージック」が、アメリカのプロパガンダであるという批判があることは知っていますが、それはそれとして…ですね)。

■ニューヨークにいったことが1度だけあります。もちろん仕事でいったのですが(文化遺産や博物館の調査です)、晩、夕食のあと時間が空いていたので、ブロードウェイのミュージカルを観にいくことになりました。そのとき、偶然にも、この「サウンド・オブ・ミュージック」の公演が行われていました。もちろん、行きました。写真は、そのときの新聞記事です。記念に今でも持っています(研究資料の1つとして、研究室に保管してあります)。

■とろこで、この「My Favorite Things」は、ジャズのスタンダード・ナンバーにもなっています。今日はクリスマスイブ(浄土真宗の龍谷大学には関係のないことではありますが)。少し素敵な大人の雰囲気の「My Favorite Things」を聞いてください。Sarah Vaughan(サラ・ヴォーン)が歌っています。

【追記】■Sarah Vaughanの「My Favorite Things」に加えて、Bobby McFerrinの驚異の?!「My Favorite Things」もどうぞ。

龍谷大学吹奏楽部第39回定期演奏会

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龍谷大学吹奏楽部の第39回定期演奏会のお知らせです。さきほど、チケットを吹奏楽部のホームページから申し込みました。なんとか間に合いました。申し込みは、こちらです。龍谷大学の教職員・学生は無料です。

■これで3年か4年連続で定期演奏会を楽しんでいます。定演終了後は、定演にこられた知り合いの皆さんと大津駅前の「利やん」にいくことにしています。
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☆第39回定期演奏会☆
【日時】12月24日(月・祝)  開場17:30/開演18:30
【会場】滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 大ホール
【入場料】前売り券1000円(当日券1200円)

【内容】
一部

フェスティヴァル・ヴァリエーションズ
作曲/C.T.スミス

二部

ハンガリー狂詩曲第2番(本年度全日本吹奏楽コンクール自由曲)
作曲/F.リスト
編曲/井澗 昌樹

組曲「ハーリ・ヤーノシュ」
作曲/Z.コダーイ
編曲/G.C.バイナム

客演/生頼 まゆみ(マリンバ・ツィンバロン奏者) 他
指揮/若林 義人(音楽監督・常任指揮者)

土偶・コスモス

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■私、「縄文ファン」です。なぜかといえば、縄文土器や土偶からは、何か不思議なエネルギーやパワーを感じることができるからです。縄文に関連して、岡本太郎の著書なども読んできました。さて、先日の教授会が始まる前のときです。横にすわった同僚のK先生が、信楽にある「ミホミュージアムで、土偶・コスモスという特別展覧をやっている」と教えてくださいました。これは、観覧しなければ!!…と思っています。が、しかし。その時間をとることができるのかな。妻と一緒に行ってみたいのですが。

無事終了「第4回大津ジャズフェスティパル」

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■第4回「大津ジャズフェスティバル」が、無事、終了しました。私は、第1回・2回のさいに、実行委員として参加しました。第1回のときは、ちょうど父親の看病や看取りと重なり、ほとんど実行委員として準備活動に参加することができなかったのですが、当時、実行委員長をされていた故・小山清治さんが、「もう一度、一緒にジャズフェスをやろう」と連絡をくださり、本番直前から再び実行委員会として参加させていただくことになりました。本当に、ありがたいことです。

■このように小山さんが私を実行委員会に呼び戻してくださったのも、そもそもこの「大津ジャズフェスティバル」が始まったきっかけのひとつに、龍谷大学社会学が展開している地域密着型教育プログラム「大津エンパワねっと」が関わっていたからです。大津ジャズフェスの公式サイトの「OJFの歩み」には、次のように書かれています。
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初代実行委員長小山が、龍谷大学社会学部で実施している教育プログラム「大津エンパワねっと」と、中心市街地で地域づくりに取り組んでいる「大津まちなか元気回復委員会・企画部会」とのコラボレーションによる「町歩き」に参加。大津中心市街地の衰退を目の当たりにし、音楽の啓蒙・普及と街の活性化の一助になればと大津ジャズフェスティバル実施を決意。
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■第2回からは、中心市街地にある3つの商店街のアーケードでもステージを設けることができるようになりました。このことには、私も実行委員として努力させていただきました。もっとも、第3回以降は、仕事や老母の生活介護のため、参加できていません。中途半端に関わることはやめておこうと思っているからです。残念ですけど…。

■ただ、実行委員ではなくても、実行委員会のメーリングリストには特別に参加させていただいています。今回、第4回の準備過程でも、ものすごいメールのやり取りがありました。本当に、実行委員の皆さんの情熱には頭が下がります。回を重ねるごとに、新しい実行委員の方たちが加わり、当日ボランティアにも多数の方たちが参加されています。また、今年の来場者についても、実行委員長にお聞きしたところ、昨年よりもずいぶん増えたそうです。「大津ジャズフェスティバル」の更なる発展を期待しています。

「絵解きってなぁに?」龍谷ミュージアム

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■龍谷大学には、博物館があります。龍谷ミュージアムです。インドでの仏教の誕生からアジアへの広がり、日本の仏教の展開までを視野に入れ、仏教を中心とする文化財を広く公開することを通じて、仏教文化への理解を深めてもらうとともに、学術研究を推進し、その成果を社会に発信することを目指しています。

■今回ご紹介するのは、このミュージアムの常設展ではなく、特別展「絵解きってなぁに?」です。このような企画のようです。
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お釈迦さまの一生の様々な出来事から、世にも恐ろしい地獄の情景、お寺や神社のありがたいご利益、はたまた人生の無常までー。

かつて日本人は、仏教にまつわる物語が描かれた絵画に触れ、多くのことを教えられてきました。仏教絵画を読み解き、観る者に語りかける“絵解き”は、中世から近世にかけて次第に盛んになり、“絵解き”に深くかかわる魅力的な作品が数多く生み出されました。

本展覧会では、日本人と仏教絵画の結びつきを、“絵解き”という角度からとらえていきます。また、展示と同時に、全国で受け継がれている“絵解き”実演もご紹介。  目と耳の双方から、仏教絵画の奥深さをとくとご覧ください。
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■私の専門は、環境社会学・地域社会学・農村社会学ですが、その傍らで、歳を取ったせいでしょうか「死生観」にも関心をもち、細々と勉強を続けています。この特別展「絵解きってなぁに?」では、日本人の「死生観」を垣間みることになるのではないか…そのように考えています。会期は、11月25日まで、ぜひ観覧したいと思っています。しかし、はたして時間がとれるかな…。心配。

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