壁を破れば世界が変わり、認識が変わる。つまり、自分が変わる…

20150311mizuno.png ▪︎facebookで興味深いインターネットの記事をみつけました。龍谷大学の他学部で教員をされている方の投稿にリンクが張り付けられている記事でした。この先生は、いつもこれから社会人になっていく学生の成長に関して、様々な情報を積極的に発信されておられます。そのような情報の多くに共感するとともに、私自身、いろいろ学ばせていただいています。今日も、興味深い記事をfacebookにリンクされていました。「水野さんから学んだこと それは教室に座って講義を受けるだけでは絶対に学ぶことのできない学問の本質」( 47NEWS > スポーツ > 週刊TURNOVER > 特集 > 企画特集 > )という3月7日の記事です。日本代表ヘッドコーチ・森清之さんが、ご自身が指導を受けた水野弥一さん(元・京都大学アメリカンフットボール部監督)について書かれた文章です。

水野さんから学んだこと それは教室に座って講義を受けるだけでは絶対に学ぶことのできない学問の本質

▪︎以下は、記事からの引用です。

自分の弱さを認め、それを克服していこうと必死にもがいていると、ふと何かの拍子に自分自身の心から自由になれる。もしくは、そんな錯覚に陥る瞬間がある。これこそが真の自由で、この経験は何にも代えがたい。

壁を破れば世界が変わり、認識が変わる。つまり、自分が変わる。いわゆる「そうなってみて初めてそれが分かる」ということである。最も重要なのは、頭で考えることでも知識を増やすことでもなく、壁を破るために今の自分を捨てて、先の見えない未来に身を投じる勇気と覚悟なのだと学んだ。学んで成長したあとにしか自分のしたことの意味が分からないのだから…

▪︎私もその通りだと思います。これはスポーツに限ったことではありません。仕事を行う上でも同様の経験が必要だと思います。壁を破るのは、自分自身です。短期的なコスト・ベネフィットだけを計算しているようでは壁は越えられません。たとえば、卒論の調査や研究においても、「やり方がよくわからないので、教えてください」という人がやってきます。「卒論が義務付けられているので、仕方がないので、できるだけ楽に卒論が書けるやり方を教えてください」と言ってきているのではありません(このような学生は問題外です…)。「自分なりに考えたんですけども」という話しが頭につきます。まじめです。でも、まだ本気にはなっていません。自分の身体と頭を使って自分のなかにある壁を突破しないことには、お話しにならないのです。「できるだけ楽に卒論が書けるやり方」を教えろとはいっていませんが、「できるだけ効率的に卒論が書けるやり方」を知りたがっているのです。水野さんは、森さんたちに、「頭で考えるから分からへんのや。だから京大生はアカン」とよくおっしゃったそうですが、そのことと似ているかもしれません。私も、20歳代の院生のころに、指導教員から同じようなことを言われました。なかなか難しいことですが、もし一度でも経験してみることができれば、それはその後の大きな自分の宝になるはずです。

海外からのメール

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(http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Ushuaia6a_(js).jpg)
▪︎長年の研究仲間である畏友・谷内茂雄さんからe-mailが届きました。谷内さんの勤務先は京都大学生態学研究センターで、彼とは、職場も近く(生態学研究センターも龍大社会学部も最寄駅瀬田…)日常的にいろいろやり取りをしているわけですが、今回は地球の裏側、南米の最南端、フエゴ島にあるウシュアイアという都市からe-mailが届いたのです。フエゴ島といえばマゼラン海峡で有名ですね。しかし、谷内さんがいるウシュアイアは、フエゴ島でもビーグル水道に面しています。世界最南端の都市です。ビーグル水道とは、進化論のチャールズ・ダーウィンが、ビーグル号による地球一周航海(1831〜1836年)の時に通過した水路のことです。

▪︎そのようなことはともかく、ウシュアイアってどんな街なのかなと思い、Wikipediaで調べてみました。トップの写真は、ウィキメディア・コモンズから拝借したものです。とても美しい街じゃないですか。背景のそそり立つ山がすごいですね〜。このウシュアイアは、フエゴ島国立公園観光の基地となっています。観光用の南フエゴ鉄道もあるらしく、「おもわず、いいな〜…」とつぶやいてしまいそうですが、谷内さんは仕事で来ているのです。

▪︎谷内さんは、推薦を受けてIPBES(生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム)の統合報告書の執筆者をされています。昨年のオランダに続き今回は2回目になりますが、国際的な会議やワークショップになるので移動がとても大変そうです。このウシュアイアには、日本から2日かかったそうです。また、せっかく風景の良いところなのですが、報告書を執筆するためのワークショップや会議が続き、ホテルで合宿をするように仕事をするらしいのです。私などは「なんだかな〜、せっかく景色の良いところに来たのに」と思ってしまうのですが。谷内さんには帰国後、この合宿での生物多様性に関する議論に関して、とくに生物多様性と、空間スケールや環境ガバナンス等々との関係について、どのような議論が行われているのか、いろいろ教えてもらう予定です。というのも、そのような議論は、谷内さんや私も参加している総合地球環境学研究所の流域管理に関するプロジェクトとも関連しているからです。
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『母と庭の肖像』(山崎弘義・著、大隅書店)

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▪︎大津の出版社「大隅書店」さんが、新しい本を出版されました。山崎弘義の『母と庭の肖像』です。大隅書店の公式サイトでは、以下のように紹介されています。

今日の母は無表情だった。庭に出てみるとムラサキハナナが一気に咲き始めている。日々の移ろいを感じる瞬間だ。認知症の母と自宅の庭を3年間、ほぼ毎日、日記的に撮影。期間は2001年9月4日から、母が亡くなった2004年10月26日まで。撮影した枚数は3600枚を越えた(本書冒頭より)。森山大道に師事し路上スナップを撮り続けてきた写真家山崎弘義が祈るように撮影した写真と日々の記録からなる静謐かつ渾身の写真集。

▪︎この解説からは、毎日毎日、山崎さんは認知症のお母様とご自宅の庭を撮影されたようです。この本に収められた写真には、日記も添えられているとのことです。私自身、週に1回程度ではありますが、老母の世話をしに5年近く通い続けているので、この本のことがすごく気になりました。実際に手にとって読んで写真を感じとってからの感想を書くべきなのでしょうが、写真の対象である認知症のお母様と著者である山崎弘義さんの「関係」も表現されているのではないのかな…と想像しています。その「関係」も介護をされていた当時の「関係」だけでなく、過去の母と息子の「関係」もそこには織り込まれているような気がします。

▪︎この『母と庭の肖像』には、山崎さんの写真の師匠である森山大道さん、そして作家の荻野アンナさんが推薦の言葉を添えられています。

優しさと、しぶとさが、写真の原質を踏まえて露れている。 森山大道(写真家)

渾身という言葉が「DIARY」には相応しい。認知症の母親と庭の一隅をセットにして、日々撮り重ねたものが一冊になってみると、静謐にして渾身、という不思議な作品が成立した。荻野アンナ(作家・慶應義塾大学文学部教授)

【追記】▪︎以下も、ご覧ください。

大隅書店
印刷職人のしごとば > 山崎弘義写真集『DIARY 母と庭の肖像』

しだれ梅

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▪︎自宅マンションにある公園で、紅白のしだれ梅が花を咲かせました。ふだん、花にあまり関心のない私でもそばに寄って鑑賞することにしてみました。これは、マンションの記念イベントで植樹されたものです。この梅にかぎらず、花壇の花などもについても、自治会の女性ボランティアの方達が一生懸命にお世話をされています。ありがとうございます。出勤前に、心が和みました。

▪︎梅は、花が散った後には味には実がなります。梅干しにちょうど良い程度の小ぶりの梅です。昨年は、なにかの折に、マンションの自治会の役員さんやボランティアの方達と一緒に、この梅の実の収穫を行いました。私が住むマンションは全体として高齢化しているため、私のような者でも「若者」になってしまうため、脚立に登ってこの梅の実の収穫を行いました。たしか、「梅酒」になっているはずです。

いかなごの釘煮 2015

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▪︎仕事から帰宅すると、今年も妻が「いかなごの釘煮」を炊いていました。何年前からでしょうか、奈良の我が家でも「いかなごの釘煮」を炊くようになりました。この「いかなごの釘煮」については、過去のエントリーがあるので、そちらの方もお読みいただければと思います。写真は、今年の「いかなごの釘煮」の生姜風味の方です。

いかなごの釘煮と贈与の精神

▪︎この生姜風味を炊き上げた翌日は、妻から「実山椒」をみつけてくるようにとのミッションを受けました。ちょうど、老母の生活介護にいく途中に梅田を通るからです。いろいろ探して、やっと阪急デパートの地下2階の食品売り場の片隅に、乾燥させた「実山椒」がおいてありました。ミッションコンプリート。「実山椒」のシーズンは6月頃です。この春先には、なかなかありません。どうも、「いかなごの釘煮」のベテランのみなさんは、前の年のシーズン時に買い求め、それを茹でたあとに冷凍保存しておくようですね。なるほどです。生のものに比べると風味は落ちるけれど、「いかなごの釘煮」には十分だとのことでした。おそらく、今年のシーズン時には来年に備えて、「実山椒」を冷凍保存することになりそうです。

▪︎下の写真は、生の状態の「いかなご」です。けっきょく、この春、我が家では500g入りの「いかなご」のパックを6パック購入したようです。つまり3kgということになります。これを、娘や息子、親や妹のところに送ることになります。我が家は、いたってかわいらしい量です。本場の阪神間では、トロ箱で箱買いして、ものすごい量を炊くお宅もあるようです。すごい!!

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【追記】▪︎びっくりしました。知らなかったな〜。「いかなごのくぎ煮振興協会」の公式サイトがあります。「くぎ煮.jp」です。「くぎ煮検定」、「我が家のくぎ煮コンテスト」、「いかなごのくぎ煮文学賞」…。様々なコンテンツが盛りだくさんです。私が高校や大学の頃は、もっと「素朴」な感じでしたが、時代はかわりました…。

くぎ煮.jp

脇田ゼミ8期生が突然に…

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▪︎一昨年の3月に卒業した脇田ゼミ8期生の「仲良し4人組」が、突然、写真や動画を「LINE」で送ってきてくれました。どうも、「ひさしぶりに会おう!!」ということになったようです。詳細は不明ですけど…。それはそうですよね。「LINE」で突然ですから。この写真、ご本人たちの了解を得てアップしていますがマトモな方の写真です。他にも大笑いするけどアップするには恥ずかしい(私が…)写真が、何枚かあります。こうやって、時々会うことのできる仲間がゼミに出きてよかったですね。よく見ると、3人は生ビールを飲んでいますね。飲めるようになったんだ。 これからも「仲良し4人組」で集まってください。

東京・丸の内の「インデアンカレー」

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20150306indian2.jpg▪︎昨日は東京に日帰り出張だったので、昼食は東京で、しかも丸の内にある「インデアンカレー」に行ってきました。いつもは、大阪梅田の阪急三番街のお店ですが、チャンスがあれば、すべての店舗でカレーを食べたいと思っています。「インデアンカレー」は、9店舗あります。大阪に7店舗。あとは、芦屋市と東京・丸の内です。今日、丸の内店にいったので、9店舗のうちう店舗「制覇」したことになります。

▪︎阪急三番街では、いつも「ルー大盛り&卵」を注文しますが、昨日は「ルーダブル&卵」にしてみました。写真がルーダブルです。しかし、個人的な印象なのですが、「これが本当にルーダブルなのだろうか…」と、少し疑問に思っています。「ルーダブル」だったら、「カレールーの海に島が浮いている」であってほしいなあと思います。ひょとして、「ルートリプル」って頼めるのだろうか。メニューにはありませんが。

▪︎味ですが、確かに「インデアンカレー」の味です。間違いありません。しかし、付け合せのキャベツのピクルス、ちょっと見た目の感じが微妙に違います。ピクルスにするまえに塩で揉んで水分を出すのでしょうが、なんだかちょっと揉みすぎ…って感じもします。とはいえ、こちらも美味しくいただきました。

CITI Japan プロジェクト

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▪︎東京の四谷にある上智大学に日帰りで出張してきました。昨日、「CITI Japan プロジェクト」(Collaborative Institutional Training Initiative Japan Project) による「研究倫理教育責任者・関係者連絡会議『研究倫理教育の現場と課題』」が開催されました。600名以上の方たちが、全国の大学から集まりました。「CITI Japan プロジェクト」の事務局でも予想外の参加者だったらしく、会場は受付だけでかなり混乱をしており、予定かよりも15分ほど遅れて始まりました。

▪︎いろいろ勉強になりました。まずは、医学・薬学・生命科学の事例をもとに取り組みの報告がなされました。自然科学系の研究倫理の問題ではありますが、いろいろ考えさせられるところがありました。その後は、グループに分かれてのグループディスカッションになりました。全国の大学から集まられた関係者の皆さんが、非常にシビアな危機意識とともに、研究倫理教育の問題に取り組んでおられることがヒシヒシと伝わってきました。もちろん文科省が言うから仕方なく…というのではありません。自分たちが「生き残っていくために」、「きちんとした人材を養成していくために」必死になっておられるのてす。「それは、自然科学系のことであって、人文社会科学には関係ない…」という意見もあろうかと思いますが、それは的外れだろうと思います。具体的な問題や取り組み事例の紹介があればよかったんでしょうが、そのあたりは取り組みが遅れているように思います。個別の学会的にはどうなんでしょうか…。たとえば、社会調査のデータに関して…。いろいろよくわからないところがあります。

▪︎帰りの新幹線では、本学の職員の方と目の前の仕事のことだけでなく、仕事のビジョンのようなことについても、じっくり話しをすることができた。それは非常によかったと思います。

【追記】▪︎本日の「研究倫理教育責任者・関係者連絡会議」の様子は、3月10日のNHK「クローズアップ現代」で取り上げられる予定だそうです。

東京大学の加藤茂明元教授らが執筆した分子生物学の33報の論文に不正があると、去年12月大学が公表した。実験を行う前から、期待する実験結果をあらかじめ作成しておく「仮置き」という作業慣行が、不正の一因となっていたことを報告書は指摘。「ストーリーに合った実験結果を求める姿勢の行き過ぎ」があったとした。STAP細胞問題など相次ぐ論文ねつ造の背景には、インパクトある論文を量産しないと研究費が確保できない研究環境や、研究室の密室性が関わっていると専門家は指摘する。そうした中、国は去年「研究不正防止のガイドライン」を改定。研究者の倫理教育プログラム受講の徹底や、研究生データの保存義務づけなどの新たな対策に乗り出した。画像不正検出ソフトを使い、民間の力で研究不正を洗い出す取り組みも始まっている。崩壊しつつある科学界のモラルを取り戻すには何が必要かを考える。

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ミニマムーン

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▪︎自宅近くの近鉄の踏切で撮りました。非常に大きな月に見えたのですが、明日3月6日未明には、2015年で最も小さく見える満月「ミニムーン」となるのだそうでする。スーパームーンの反対ですね。

武蔵野美術大学生による黒板ジャック

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▪︎これは、一生、生徒の心のなかに残ることだと思う。消えてしまうからこそ…なのかもしれません。「黒板ジャック」。

朝、いつものように学校に登校すると黒板いっぱいにチョークで芸術作品が描かれていた――。そんな「事件」があちこちで起こっています。仕掛けたのは武蔵野美術大(ムサビ、東京都小平市)の学生たち。半日近くかけて描いたものが、始業開始前に消されてしまう時間限定のアート。作品は消えても、美術の楽しさは子どもたちの心に刻まれています。

生徒に内緒で黒板ジャック ムサビ生の一瞬の芸術に「何これすごい」

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