2016 桜
■昨日は、瀬田キャンパスの入学式でした。入学式に先立って学科会議も開かれるなど、いよいよ新年度が始まりました。私の方は、新任者研修の2日目ということで、深草キャンバスに慌てて移動し、昨日に続いて深草キャンパスの皆さんに龍谷大学の研究活動についてお話しをさせていただきました。2日目ということで、昨日よりは上手くお話しできたかなと思っています。夕方からは、再び、瀬田キャンパスで大学院社会学研究科の新入生歓迎のパーティが開かれたのですが、再び、瀬田に移動することはなかなか大変なので、深草で引き続いて仕事をさせてもらいました。
■晩は、外出していた家族と京都で待ち合わせて、知り合いのお子さんへのプレゼントを買ったついでに、大津駅前のいつもの居酒屋「利やん」で一緒に食事をして、そのあとは、長等にある「ishigama」を久しぶりに訪問しました。ということで、大津の街中で少し夜桜を楽しみました。写真は、中心市街地にある「天孫神社」の桜です。満開に近い桜が、美しくライトアップされていました。
昼食
■昨日と今日、朝、自分で弁当を作りました。奈良から大津に転居して、通勤時間が短くなったこと、まだ本格的に仕事が始まっていないので精神的にも余裕があること、それから医師から栄養のバランスのとれた食事をするように指示されていること…、いろんな理由がありますが、弁当を作ってみることにしました。冷蔵庫のなかにあるもので適当に作ったものです。ヒジキの煮物はレトルトのもの。冷蔵庫の野菜庫にころがっていたピーマンで炒め物。卵は電子レンジを使いスクランブルエッグ風に。ウインナーは炒めて。カブをお出汁で炊いたんものも。ご飯は、大根の葉の菜飯にして、仙台で買った南蛮の味噌漬けと、もらった奈良・吉野の葉ワサビの佃煮を添えました。
■それなりに栄養のバランスはとれていると思いますが、やはり量がたりません。弁当箱は、娘が中・高校時代に使っていたものです。ということで、食後にゆっくりお茶をいただくことにしました。お茶をいただくと、それなりにお腹が満足します。今日は、研究室にあったこんなものを使ってみました。「茶漉し付き携帯エコ水筒」です。キャップが上と底にあります。底には茶こしがついており、そこに茶葉を入れてしっかり締めます。そして、上からお湯を入れるのです。本来は、中国茶用のようです。何度もお湯を継ぎ足して、お茶を楽しめるようになっているのです。これはなかなか便利です。
新任者研修
■今日からいよいよ新年度です。今日は、深草キャンパスで入学式がありました。明日は、瀬田キャンパスで入学式が挙行されます。学生の入学式だけでなく、今日は、新しく龍谷大学に赴任されてきた教員の皆さんの辞令交付式や研修が行われました。新任者研修です。今日は瀬田キャンパスの学部の教員の皆さんが対象でした。明日は、深草キャンパスの教員の皆さんです。研究部も30分ほど時間をいただき、研究部長として「龍谷大学の研究活動について」というタイトルでお話しをさせていただきました。
■今日は、大学の長期計画・中期計画に始まり、研究推進体制、組織制度、科研費、個人研究費、学内女性、研究支援ガイド、研究不正、コンプライアンス…30分しかないものですから、早口で説明させていただきました。研究部の職員の皆さんが作成したパワーポイントのページ数、30分にしては内容が多すぎるように思いますので、私の方で調整する必要があります。明日は、もう少し要領良く、メリハリをつけて説明したいと思います。
■私が龍谷大学に赴任したのは12年前です。もう、その時の、自分自身が受けた研修の内容については、記憶が霞んでいます。新任者研修で学んだこと…、記憶にありません。しっかり覚えているのは、「龍谷」の名前の由来です。文学部の鍋島直樹先生が講師でした(当時は、法学部におられました)。大学のホームページでは、次のように説明しています。「大学の校名は、本願寺の山号である「龍谷」に由来します。 親鸞聖人の廟地「大谷」を漢字にあてた「谷龍」(訓はオオタニ)を分かち書きにしたものです」。漢字で書けば、画像のような文字になります。このお話しは、非常に記憶に残っています。
【追記】■この「おおたに」という感じ、Googleの「U+8C45」というコードを入力すると、この漢字が登場するそうです。それをコピペすると、使えるはずです。でも、使うチャンスがあるかな…。多分、ないでしょうね〜。
Ayuchovies(アユチョビ)
■昨日訪問した「高島ワニカフェ」、美味しい料理をいただいたあと、ちらりと壁にはってある「Ayuchovies」のさりげない宣伝が目に入りました。「アユチョビ」です。「アンチョビ」は、カタクチイワシ等の魚を塩漬け発酵させ、オリーブ油に漬けたものですね。よく缶や瓶に入って売っています。調味料のように味付けと風味づけに使いますが、「高島ワニカフェ」で売っているのは、カタクチイワシではなくて「びわ湖産若鮎」を原料にしています。だから、洒落てでしょうが、「アユチョビ」なのです。私は最初、「アンチョビ」と間違っていました。
■昨晩は、この「アユチョビ」を使って料理を作ってみました。新ジャガをすりおろしたニンニクとオリーブオイルで痛め、そこに「アユチョビ」を加えて味付けしました。そこには、冷蔵庫に残っていた大葉を刻んであえてみました。とても美味しくいただけました。また、ゼミで取り組んでいる「北船路米づくり研究会」の「北船路野菜市」で購入した北船路産のホウレンソウで、お浸しをつくりました。また、先日、報告会にいった小佐治のコンニャクで、キンピラをつくりました。滋賀県産の食材ばかりで、とても豊かな夕食になりました。「地産地消」を楽しみました。
「高島ワニカフェ」
■今日は、家の用事で高島市まで出かけました。家の用事ではありますが、少しだけ身体を休めることができました。怒涛のような年度末でしたから…。さてさて、車で高島市に到着した時は、すでに13時半を過ぎていました。腹ペコでした。ちょっと遅めの昼食を摂ろうと、前から行ってみたかった「高島ワニカフェ」に行くことにしました。
■「ワニカフェ」、不思議な名前ですね。ワニといっても鰐…ではありません。「つくる(生産者)と食べる(消費者) 2つの”ワ”をつなぐカフェを目指して」というのが、こちらのカフェのコンセプトです。以下は、こちらのカフェのサイトからの引用です。
例えば、有機でこだわって育てられた 野菜や鶏卵、近江牛。
これらはすべて、豊かな自然に恵まれた滋賀・高島で育まれた命。
ワニカフェでは、地元農家さんや琵琶湖漁師さんなど生産者さんから直接いただく
「命をいただいた実感のある安心・安全な食材」を使用しています。
そしてこれら食材のもつ味わいを、なるべくそのまま活かしたお料理を提供しています。
食べものをつくる・とる現場と、食べる現場をきちんとつなげることで、
関わるすべての人とあらゆる感動を共有できたらとの思いでお店をしています。ーワニカフェの取り組みー
高島ワニカフェでは、食を通じた地域文化の継承と地域資源の発掘、
そして地域活性化のモデルづくりを目指しています。
その一つとして、高島の有機野菜を地元で消費できる
新たな流通のしくみ「高島マーケット」に取り組んでいます。
■私のゼミで取り組んでいる「北船路米づくり研究会」では、「生産者と消費者の架け橋になり」、「消費者にも地域の「農」を支える側になっていただく」ために活動をしています。ということで、こちらの「高島ワニカフェ」のお考えには大いに共感するわけです。注目したいのが「新たな流通のしくみ『高島マーケット』」です。これ、非常に面白い取り組みですね。今日は、「高島ワニカフェ」を経営されているご夫婦に少しお話しを伺わせていただくことができました。改めて、じっくり、具体的に、関係者の皆さんにお話しを伺ってみたいものです。
■「高島ワニカフェ」の建物は、地元の商工会の皆さんが古民家を改修した「びれっじ」の中にあります。「びれっじ」は1号館から8号館まで整備されていおり、「高島ワニカフェ」は6号館に入っています。とても雰囲気のある建物です。今日は写真のようなランチをいただきました。スープ、私がお願いしたのは、白味噌とカブのポタージュ。高島の野菜を使った前菜の盛り合わせ。カツレツ。それから、デザート。いずれも大変満足しました。
小佐治で報告会
■29日(火)は、総合地球環境学研究所のプロジェクト「生物多様性が駆動する栄養循環と流域圏社会―生態システムの健全性」のメンバーと一緒に、滋賀県甲賀市甲賀町小佐治に行きました。小佐治で取り組んでいる調査の成果を、小佐治の農家の皆さんに報告するためです。プロジェクトの3名の研究員の皆さんが報告を行いました(私は、司会進行で場を盛り上げる係でした)。淺野悟史くんが「小佐治のひとといきものの関わり」について、上原佳敏くんが「小佐治 生物調査結果」について、石田卓也くんが「小佐治の水田土壌の栄養状態」について報告を行いました。
■いずれも、農家の皆さんと相談しながら、そして農家の皆さんのご要望も取り入れて行ってきた様々な調査の報告でした。私たちのプロジェクトでは、中山間地域にある小佐治で農家の皆さんと一緒に「生き物の賑わい」を復活させつつ、結果として、そのような「生き物の賑わい」を「農村の活性化」や「農村の持続性」につなげていくための仕組みや方法について検討しています。そのような仕組みづくりに向けて調査を進めているのです。報告会は非常に盛り上がりました。素敵な雰囲気にあふれていたと思います。司会進行をしながら、その事を実感しました。
■この春からは、田越し灌漑が生物や水質にどのような影響を与えるのか、その事を調査するために圃場での実験を、農家の皆さんと一緒に行います。左の写真ですが、水田に入る水と、水田から出て行く水、その両方の水質を調べるために採水の方法を石田くんが農家に説明しているところです。このような活動を積み重ねていくことが、私が提唱している「幸せの環境ものさし」づくりにつながっていいくと思っています。この「幸せの環境ものさし」については、いつかまた報告できればと思っています。
■私自身は大学の研究部の仕事があり、なかなか若い研究員の皆さんと一緒に小佐治に行くことができません。ということで、小佐治のフィールドステーションに久しぶりに行ってきました。小佐治の農家がお持ちの住宅をお借りしているのです。若い研究員の皆さんは、ここにしばしば泊まり込みながら調査を行っています。フィールドステーションの前にある樹には、鳥の巣箱が取り付けられていました。廃材を使って作った巣箱のようです。淺野くんの作品です。
中野孝教先生 総合地球環境学研究所定年退職祝賀会
■26日(土)は、朝から枚方市にある家具団地に向かいました。今月の3日、大津市に転居しましたが、少しばかりですが新しい家具を用意する必要があるため家具団地に向かったのです。家具団地から戻る途中、「北船路野菜市」の学生たちの様子をみにいき、いったん自宅に戻ってからこんどは京都に出かけました。もう、バタバタの年度末です。京都では、この3月末で総合地球環境学研究所を退職される中野孝教さんの「特別講演会」と「定年退職祝賀会」が国際会館を会場に開催されました。中野さんとのお付き合いは、12年程になります。中野さんが筑波大学から総合地球環境学研究所へと異動されさい、当時、私が参加していた文理融合型の研究プロジェクト「琵琶湖-淀川水系における流域管理モデルの構築」にも加わってくださいました。地学の研究からスタートされた中野さんのご専門分野は、同位体環境学です。専門分野はまったく異なりますが、たいへん親しくお付き合いをさせていただきました。地球研のホームページでは、中野さんのことを以下のように紹介しています。
生き物の一部を調べただけで、出身地がどのあたりか、何を多く食べていたかわかるってすごくありませんか。地球研の研究高度化支援センター長の中野孝教教授は「安定同位体」の研究者で、水を中心に石、植物、動物、食品や人間に含まれる安定同位体比を調べています。まったく関係の無いように見えるものでも、安定同位体比を調べるとつながりが見えてきます。絶滅しそうな魚の安定同位体比を調べて、育った町の山や川とその魚のつながりを知り、河川流域の環境を良くしていくヒントにする、なんてことができるかもしれません。愛媛県西条市、福井県大野市、山形県遊佐町、岩手県大槌町などでは、住民の力を借りながら水を集め、研究所で安定同位体比などを測定しています。そこで得られた発見を各地の人とつなげていく、研究者と市民が一つの輪になる共同研究を試みています。
■ここで安定同位体比について、きちんと説明しないといけませんね。しかし、わかりやすく説明する能力が私にはありません。もし、少し詳しく知りたいという方がおられるならば、研究プロジェクトに一緒に取り組んできた陀安一郎さんのホームページがよいかもしれません。ここに安定同位体比についての解説があります。ぜひ、お読みいただければと思います。
■中野さんの特別講演会のタイトルは「地下から始めた同位体マラソンを通して出会った人と学んだこと」でした。中野さんの講演は、ご自身のお若いころからの研究過程をマラソンに例えたものでした。なぜ、マラソンなのか。それは、中野さんご自身がフルマラソンを何度も走っておられるからです。たしか、3時間40分の記録をお持ちだったと思います。私もフルマラソンを3度完走しましたが、私自身の記録は、中野さんの記録よりも1時間遅いものです。中野さん、すごいんです
■市民ランナーである中野さんと私が総合地球環境学研究所で出会ったときは、ちょうどフルマラソンの30kmを超えたあたりになります。そこから、一緒に「文理融合」の研究プロジェクトに取り組んできました。実際のフルマラソンでは、30kmを超えたあたりからとても辛くなってきますが、私たちの研究プロジェクトも、なかなか厳しいものがありました。思い返せば辛いことの連続でしたが、結果として、なんとか研究を無事に終えることができました。この「文理融合」の研究プロジェクトをやりとげたことは、私にとって非常に貴重な経験となりました。
■中野さんは講演のなかで、「施設や制度が文理融合を生み出すのではなくて、研究プロジェクトが文理融合を生み出す」、そのような趣旨のことをおっしゃっていました。その通りだと思います。同じ問題や対象を異なる学問分野から取り組んだとき、自分だけでは「できないこと」が、異なる分野とつながることで「できるようになる」からです。そのような「相補的な関係」がプロジェクトのなかに生まれるとき、文理融合は実質化していきます。私は、そのことを強く実感してきました。中野さんとは、以前から、「いつか、安定同位体の手法を使った地域連携型の研究プロジェクトを一緒にやろう」といっていたのですが、中野さんの定年までには間に合いませんでした。でもチャンスがあれば、中野さんと一緒に研究プロジェクトに取り組めればと思っています。というわけで、特別講演のなかでは、少しだけ私も登場することになりました。龍谷大学に異動した頃の私が写っていました。淀川の三川合流地点から河口までを自転車を使って1泊2日で調査した時のものです。パワーポイントのスライドには、「社会学者と一緒になることで研究が進む」とありました(この写真は、総合地球環境学研究所の研究員の方が気をきかせて撮ってくださいました)。
■「定年退職祝賀会」も国際会館で開催されました。乾杯の音頭は、和田英太郎先生でした。ひさしぶりに、お世話になった和田英太郎先生とお会いすることができました。同位体生態学の分野を切り開いてきたパイオニアです。じつは、私を文理融合の世界にぐいっと引っ張り込んでくださったのは、和田先生なのです。とてもお元気でした。乾杯の音頭のさいに簡単なスピーチをされましたが、和田先生はこうおっしゃいました。「人間、70歳を過ぎてからは『健康』が何よりも重要。かつてどんな企業に勤めていたとか、どんな役職に就いていたとかは、まったく意味を持たない」。その通りだと思います。もう1枚の写真。和田先生の左側は、秋道智彌先生です。和田先生も秋道先生も、ともに総合地球環境学研究所の名誉教授です。なんだか、歴史的な写真だな~と瞬間的に思い、撮らせていただきました。
長野了法総務局長送別会
■秋田と仙台の出張で疲れてはいましたが、関西に戻った翌日25日(木)からすぐに仕事が再開しました。午前中は、朝9時半から大津市役所で都市計画審議会がありました。昼からは瀬田の研究部に行き仕事の確認をし、その後は、研究室で学生の指導…でした。一旦自宅に帰り、夕方からは、京都にある「ウエスティン都ホテル京都」で開催された「長野了法総務局長 送別会」に出席しました。総務局長は事務職員のトッブに立つ役職です。そして、総務局長である長野さんご自身が3月末で定年退職されることから、盛大な送別会が開催されることになったのです。
■送別会は、約400名近い皆さんが参加されました。学内の事務職員や教員が一番多いわけですが、退職されたOB・OG職員の皆さん、企業の経営者の皆さん、それから龍谷大学の評議員の国会議員さんも出席されていました。よく企画された送別会で、非常に内容が盛りだくさんでした。学長室や滋賀県人会の職員の皆さんが中心となって準備をされてきたのです。先輩を慕う後輩の職員の皆さんの熱い気持ちにも感動しました。自分が勤務している大学ですが、「凄いな龍谷大学…」と心の中で思いました。