国立民族学博物館 特別展「夷酋列像 ―蝦夷地イメージをめぐる 人・物・世界―」

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■新年度になり週末もいろいろ用事が入り、兵庫県の介護老人保健施設に入所している母親の洗濯物の交換や見舞いに行くことができませんでした。ということで、木曜日ですが、車を飛ばして母親のところに行ってきました。授業が始まっていないので、会議が入っていなければこういうことも、まだ可能なのです。車で行くことから、吹田市にある国立民族学博物館に立ち寄ることにしました。民博で、特別展「夷酋列像 ―蝦夷地イメージをめぐる 人・物・世界―」が開催されていたからです。以下は、特別展の企画内容です。

極彩色の衣装に身を包み立ち並ぶ、12人のアイヌの有力者たち。松前藩家老をつとめた画人、蠣崎波響が寛政2年(1790)に描いた「夷酋列像」は、時の天皇や、諸藩の大名たちの称賛を受け、多くの模写を生みました。蠣崎波響筆のブザンソン美術考古博物館所蔵本と国内各地の諸本が、はじめて一堂に会します。絵をめぐって接する人、交叉する物、そして日本の内に胎動し始めた外の「世界」。18世紀から現在に続く、蝦夷地=北海道イメージを見渡します。

■展示は、4つのコーナーで構成されていましたが、私は特に、後半の「Ⅲ 夷酋列像をめぐる物」と「Ⅳ 夷酋列像をめぐる世界」を興味深く観覧することになりました。「夷酋列像」に描かれたアイヌの有力者が身につけている衣服は、「蝦夷錦」と呼ばれる絹織物の着物、おそらくはロシア人のコートや靴などを身につけています。アイヌの有力者たちは、北海道、千島、サハリン、沿海地方といった北東アジアの交流・交易によってそれら衣服を得ているのです。この特別展では、「『異人』であると同時に味方の『功臣』であるという、相反する二つの要素を持つアイヌ像」という表現をしていますが、そのような両義的な存在であるアイヌ像を媒介として、鎖国の状況の中で江戸時代の人びとは、外国をイメージしていったのですね。そのことを展示を通して実感しました。「夷酋列像」には、多くの模写が存在していますが、そのような模写を生みだした当時の状況を理解することができました。

■民博に車で出かけたのは初めてだったので、どこに車を駐車していいのかわからず、結局、日本最大級のショッピングモールと言われている「ららぽーとEXPOCITY」の駐車場にとめることになりました。この駐車場からだと、雨の中、民博まで15分ほど歩かねばなりませんでした。母の世話もあり、じっくり特別展を楽しむことはできませんでしたが、満足しました。

80,000アクセス感謝

20160407kyotoshinhankyu.jpg ■アクセスカウンターが80,000に到達しました。皆様、ありがとうございます。アクセスカウンターは、2012年の9月5日に設置しましたが、それ以降、以下のようにアクセス数が増えてきました(5,000刻み)。5,000ごとに、かかった日数=期間は縮まる傾向にあり、1日ごとの平均アクセス数も伸びてきていましたが、2015年度からは、アクセス数は減少傾向です。一時はアクセスが100/日を超えることはありましたが、70〜80/日に落ち着いています。

■今回の75,000から80,000にかけては春休みの期間ということもあり、「まあ、ぼちぼち…」と言った感じでしょうか。とはいえ、いつもと同じく、内容を大幅に改善することはなかなかできません。日記、身辺雑記のレベルを超えることはありませんが、今後ともどうかよろしくお願いいたします。

■ちなみに写真は、アクセス数とは関係ありません。写真が何もないのも寂しいなと思ったものですから。京都駅前の新阪急ホテルです。影が面白いなと思って撮りました。

2012/9/5:アクセスカウンター設置。
2013/2/21 :5,000アクセス:期間169日: 30アクセス/日
2013/6/29 :10,000アクセス。期間128日: 39アクセス/日
2013/10/30 :15,000アクセス。期間123日: 40アクセス/日
2014/2/6 :20,000アクセス。期間99 日:51アクセス/日
2014/5/6 : 25,000アクセス。期間89日: 56アクセス/日
2014/8/5 :30,000アクセス。期間91日: 55アクセス/日
2014/10/21: 35,000アクセス。期間77日: 65アクセス/日
2014/12/8 :40,000アクセス。期間48日: 104アクセス/日
2015/1/27 :45,000アクセス。期間50日: 100アクセス/日
2015/3/25 :50,000アクセス。期間56日: 90アクセス/日
2015/5/19 :55,000アクセス。期間55日: 91アクセス/日
2015/7/22 : 60,000アクセス。期間64日: 78アクセス/日
2015/9/27 : 65,000アクセス。期間67日: 75アクセス/日
2015/11/23 : 70,000アクセス。期間57日: 88アクセス/日
2016/1/26 : 75,000アクセス。期間64日 : 78アクセス/日
2016/4/7 : 80,000アクセス。期間72日 : 70アクセス/日

大津駅・滋賀県庁界隈の桜

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20160406sakura2.jpg ■ひとつ前のエントリーにも書きましたが、滋賀県庁から少し東に歩いたところにある合同庁舎に行きました。合同庁舎の最寄の駅は、大津駅です。この季節、大津駅は非常に素敵な雰囲気に包まれます。プラットホームの北側、琵琶湖側に植えられた桜に花が咲くからです。通勤の途中に電車で大津駅を通過しますが、電車の窓からは満開の桜が見えます。毎年、この駅の風景を楽しみにしています。

■合同庁舎から大津駅に戻る時、滋賀県庁の新館の南側を通りました。すると、そこにも満開の桜が…。

■私は、32歳の時に滋賀県職員になりました。今から、25年前のことです。現在の、滋賀県立琵琶湖博物館の開設作業にあたるために研究職として採用されました。配属されたのは、滋賀県教育委員会文化施設開設準備室。職名は、学芸技師でした。この新館の最上階のホールで行われた辞令交付式で、新採用の若い職員の皆さんと一緒に、当時の稲葉知事から辞令をいただきました。その時も、新館の南側には桜が咲いていたはずなのですが、全く記憶にありません。といいますか、今日、ここに桜が咲いていることに、初めて気がついたのではないかと思います。なんとも…情けない話しなのです。

汁なし担々麺(3)-大津駅前-

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▪︎今日は、滋賀県庁から少し東に歩いたところらある合同庁舎に行きました。大津市への転居にともない、いろいろやるべきことが生まれてきたからです。無事に用事をすませて、大津駅方面に戻りました。時間は、ちょうど昼飯時です。この時間帯にこの界隈にきてしまうと、自然に吸い寄せられるかのように、ラーメン「ひばり」へ行ってしまいます。もちろん注文するのは「汁なし担担麺」です。こちらのラーメンも非常に美味しいことは承知しているのですが、静かな「汁なし担担麺」のマイブームがまだ続いています。

▪︎具と薬味は、青ネギと肉そぼろ、香ばしいナッツ、玉ねぎの微塵切り、さらにメンマ。唐辛子の辛さに加え、山椒や花椒の痺れる感覚が癖になります。もう、癖になっています。ただし、ひさしぶりだったので、こんなに量が多かったかな…と気になりました。ちょっと食事には気を使っているものですから…。まあ、たまにだったらいいかな。写真は、20回ほど箸でかき回したのちに撮りました。かき回すほど美味しいように思います。麺にすべてからめてタレも具も食べてしまうのが良いのでしょうが、どうしても残ってしまいます。ということで、「ライス小」を…。いけません。ライスも頼んでしまいました。残りにこの「ライス小」を加えて、またひたすらかき回し、いただきました。カロリー摂り過ぎです。

スーパー地形

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■「カシミール3D」というソフトがあります公式サイトをみると、次のように説明してあります。

地図ブラウザ機能を基本に, 風景CG作成機能, GPSデータビューワ・編集機能, ムービー作成機能, 山岳展望機能などの多彩な機能を搭載しています.
国土地理院の数値地図をはじめ, スイス地理局の数値地図, 米USGSの地図, ランドサット衛星画像, 火星など世界中の地図・地形データ、衛星・航空写真を使用できます.
市販の電子地図では詳細がわからない山間部もカシミールでは 1:25000 の詳細な地形図を使うことができます.しかも趣味で作っているのでフリーソフトです。

■地形や地図が好きな方たちは、おそらくこのソフトを使いこなしておられるねでしょうね~。私も使いたいな・・・と思いつつ、なかなか手がでせずにいました。ところが、驚いたことに、iPhoneやiPadのための「高密度の地形データがセットされ、カシミール3Dのすべての機能が活用できるパッケージ」がアプリとして販売されたのです。さっそくダウンロードしてみました。微妙な微地形がクリアにわかります。これは、楽しい。もっと使ってから、再度、使い心地等を報告したいと思います。画像は、琵琶湖・淀川水系のエリアの高低を表現したものです。

絵本『ほしじいたけ ほしばあたけ』

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■またまた絵本のエントリーです。私は絵本が好きです。自分のために絵本を買います。数日前、知り合いのお子さんに絵本や図鑑をプレゼントするため書店に行きました。その時、とても面白い絵本を見つけました。『ほしじいたけ ほしばあたけ』。プレゼント用とは別に、自分のためにこの絵本を買いました。書店で立ち読みしている時、発想や絵の面白さに大笑いしてしまいました。ということで購入。ここでネタバレしてしまうわけにはいかないので、どんな絵本なのか…以下をお読みいただければと思います。

Ehon Navi ほしじいたけ ほしばあたけ

■作者の石川基子さんは、この作品で第36回講談社絵本新人賞を受賞されました。以下では、制作日記を読むことができます。読む方は、大笑いして「素敵な絵本やな〜」と思っているだけで良いのですが、制作する側は大変なのですね。

第36回講談社絵本新人賞受賞 石川基子の制作日記

絵本『空からやってきた手紙』(3)

▪︎絵本『空からやってきた手紙』(2)の続きです。

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絵本『空からやってきた手紙』(2)

▪︎絵本『空からやってきた手紙』(1)の続きです。
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(3)へ続く

絵本『空からやってきた手紙』(1)

▪︎滋賀県立琵琶湖博物館では、現在、展示側の作業に取り組まれています。この展示替えで消えてしまうC展示室の「環境とはなんだろう」という展示のなかにある絵本を紹介します。『空からやってきた手紙』(絵と文 近江屋博物堂)です。近江屋博物堂は、博物館に勤務していた当時の私のペンネームです。つまり、この絵本は、私の作品なのです(おそらく、これが生涯で最初で最後の絵本でしょう)。現在のホームページを開設する以前、旧ヴァージョンのホームページでこの『空からやってきた手紙』を公開していました。しかし、新しいホームページでは、再度、公開することはしていませんでした。私自身も、この絵本のことを忘れてしまっていました。

▪︎ところが、先日、関東在住の生態学者Iさんから、この『空からやってきた手紙』をネットで再度公開してほしいとのご要望がありました。旧ヴァージョンのホームページで公開したときも、じつは、陸水学者のYさんからのご要望にもどづき公開させていただきました。というわけでして、3回にわけて、『空からやってきた手紙』をアップしようと思います。これは、旧ヴァージョンのホームページかに切り取ってきた画像です。したがいまして、リンク等は存在していません。その点をご了解ください。

▪︎旧ヴァージョンのホームページにアップするにあたっては、琵琶湖博物館の布谷知夫さん(当時:上席総括学芸員)のお許しをいただきました。また、牧野厚史さん(当時:主任学芸員)のご協力を得ました。関係者の皆様には、たいへんお世話になりました。再度アップさせていただくにあたり、改めて御礼申し上げます。

■ところで、YさんやIさは、博物館で展示された絵本をご覧になって、その後、私にネット上で公開してはと言ってくださいました。もともと、この絵本は、「環境とはなんだろう」というコーナーの中のひとつの展示でした。博物館の学芸員が、それぞれ展示のアイデアを出しました。当時の私は、環境問題をめぐる様々な言説が持つ自明性がとても気になっていたように思います。

■そういえば、先月、仙台市で開催された「日本生態学会」で、あるセッションのことを思い出しました。その場は、絶滅危惧されている鳥類をどのように保護していくのかがテーマでした。セッションには、生態学者に加えて環境社会学者も報告を行いました。「順応的ガバナンス」という概念を交えてご自身の説明をされました。そしてセッションのコメンテータを務めた生態学会の重鎮と言ってもよいある研究者は、生態学の「順応的管理」と環境社会学の「順応的ガバナンス」の違いについてご自身の感想を述べておられました。この時の感想と、この絵本の内容とは、関係しているように思います。

■それはともかく、2012年から消えてしまっていた『空からやってきた手紙』のことを、再び思い出させてくださったIさんには、御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

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(2)へ続く

ミント

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20160404garden1.jpg■大津市に転居し、庭のある暮らしの楽しみを知りました。日々、成長し変化する庭の草花を楽しんでいます。もっとも、このように楽しめるのは、この拙宅に以前にお暮らしだったご家族が、丹精込めて庭の手入れをされていたからです。しかも、いかにも花壇というようなデザインではなく、野の花が自然に咲き誇っているかのような…そんな雰囲気の庭になっています。我が家も何か植えてみようと思い、家族と相談をしてハーブの「ミント」をプランターに植えてみました。ハーブティー用のミント(左)と、カクテルやスイーツのためのミント(右)です。

■夏になったら、このミントで「モヒート」を作ってみるつもりです。「モヒート」とは、ラム酒をベースにしたカクテルです。ミントの葉、ライム、砂糖を少しだけ擦り潰し、そこにラム酒とソーダ水を加えます。夏の飲み物です。今のところ、ミントだけですが、この他にも色々ハーブを植えてみたいなと思っています。例えば、香菜=シャンツァイ(英語ではコリアンダー、タイ語ではパクチー)。中華料理には欠かせません。それから、パセリや大葉などもと思っています。もっとも、気をつけないと、庭にどんどん広がってしまうので、プランターで植えようと思っています。

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