『科学の健全な発展のために 誠実な科学者の心得』

20150413science.jpg■少し前、3月7日のエントリー「CITI Japan プロジェクト」で研究倫理の問題について述べました。エントリーのなかでは、上智大学での「研究倫理教育責任者・関係者連絡会議」のこと、そしてNHKの「クローズアップ現代」でも研究倫理の問題が取り上げられたことについて述べました(崩壊しつつある科学界のモラルを取り戻すには何が必要かを考える・・・)。このような研究倫理の問題は、理化学研究所の事件が社会的注目を浴びたために、理科系(特に、医学、薬学、生命科学)の問題と思いがちですが、そうではありません。人文社会科学を含むすべての分野に関わる問題でもあります。

■私が所属している日本社会学会でも、「日本社会学会倫理綱領」「日本社会学会倫理綱領にもとづく研究指針」を定めています。そのなかには、データの扱い方についての指針も定められています。「研究・調査によって得られたデータは公正に取り扱わねばなりません。偽造・捏造・改ざんなどは固く禁じられています。データの偽造・捏造は、それを行った者の研究者生命にかかわる問題であり、調査対象者や共同研究者に対する背信行為です。データの修正や編集が必要な場合には、求められたら修正・編集のプロセスを開示できるように、記録し保管しておきましょう。また報告書などで、その旨明記し読者の注意を喚起しなければなりません」、「調査で得られたデータは、対象者リストも含め、調査中も調査後も厳正な管理が必要です。回収票や電子データの保存・管理には、十分に注意しなければなりません」と書かれています。また、プライバシーの保護に関することに関する指針も定められています。私は、日本社会学会のことしかわかりませんが、他の様々な学会でも同様の綱領や指針を定めていると思います。

■大学の仕事の関係で、この『科学の健全な発展のために 誠実な科学者の心得』を読むことになりました。日本学術振興会が、大学等研究機関における研究倫理教育に資するための教材として作成したもののようです。まだ読んでいません。これから読みます。しかし、ネットで目次や概要を読む限りでは、プロの研究者だけでなく、これからプロの研究者になろうと思っている大学院生の皆さんにも価値がある本なのかなと思います。以下は、この本の紹介文です。

科学研究の成果は私たちの社会生活に欠かせないものとなっており、特に近年では、科学が社会に及ぼす影響は極めて大きなものとなっています。それは科学者にとって誇りであると同時に、大きな責任と期待を担っていることを意味します。ところが近年、科学の持つ根源的な価値観である「真理の探究」を疎かにする事例(改ざん、捏造、盗用等)が発生しています。こうした状況が続けば、科学への信頼は傷つき、科学の健全な発展が脅かされることになりかねません。 本書では、人文・社会科学から自然科学までの全分野の科学者が、「どのようにして科学研究を進め、科学者コミュニティや社会に対して成果を発信していくのか」を命題に、研究を進めるにあたって知っておかなければならないことや、倫理綱領、行動規範、成果の発表方法、研究費の適切な使用等、科学者にとって必要な心得について、エッセンスを整理しまとめます。

■以下は、目次です。

I 責任ある研究活動とは
1.今なぜ、責任ある研究活動なのか?/ 2.社会における研究行為の責務/ 3.今、科学者に求められていること
II 研究計画を立てる
1.はじめに/ 2.研究の価値と責任/ 3.研究の自由と守るべきもの――人類の安全・健康・福祉および環境の保持/ 4.利益相反への適正な対応/ 5.安全保障への配慮/ 6.法令およびルールの遵守
III 研究を進める
1.はじめに/ 2.インフォームド・コンセント/ 3.個人情報の保護/ 4.データの収集・管理・処理/ 5.研究不正行為とは何か/ 6.好ましくない研究活動の回避/ 7.守秘義務/ 8.中心となる科学者の責任
IV 研究成果を発表する
1.研究成果の発表/ 2.オーサーシップ/ 3.オーサーシップの偽り/ 4.不適切な発表方法/ 5.著作権
V 共同研究をどう進めるか
1.共同研究の増加と背景/ 2.国際共同研究での課題/ 3.共同研究で配慮すべきこと/4.大学院生と共同研究の位置
VI 研究費を適切に使用する
1.はじめに/ 2.科学者の責務について/ 3.公的研究費における不正使用の事例について/ 4.公的研究費の不正使用に対する措置等について/ 5.まとめ
VII 科学研究の質の向上に寄与するために
1.ピア・レビュー/ 2.後進の指導/ 3.研究不正防止に関する取り組み/ 4.研究倫理教育の重要性/5.研究不正の防止と告発
VIII 社会の発展のために
1.科学者の役割/ 2.科学者と社会の対話/ 3.科学者とプロフェッショナリズム
Reference 資料
研究公正に関するシンガポール宣言/ 科学者の行動規範/研究公正の原則に関する宣言(仮訳)/ 新たな「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」概要

■冒頭に述べた上智大学での「研究倫理教育責任者・関係者連絡会議」では、少人数にわかれて、率直に各大学の実情や悩みを話しあう場が持たれました。もちろん、医学、薬学、生命科学分野の方たちが多いわけですが、そこでは研究者の研究倫理だけでなく大学院生の研究倫理の教育をどうしていくのかといことについても話題になりました。データの捏造などが生じる背景については、神経科学者の大隈典子さんがご自身のブログのなかで「研究業界を取り巻く過当競争の行方 」という投稿をされています。この投稿を拝見すると、少ない大学の教員ポストをめぐる過当競争がデータの捏造などの問題を引きおこすことがあるようです。そういった構造的な背景が存在しているようです。では、人文社会科学系の分野ではどうなのか。大学院生の研究倫理教育も含めて、様々な論点から、さらに真剣に考えていかなければならないと思っています。

僕がアップルで学んだこと-環境を整えれば人が変わる組織が変わる-

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僕がアップルで学んだこと-環境を整えれば人が変わる組織が変わる-

▪︎キャンパスを歩いていたら、RECの職員の方から「この講演会を知り合いの学生に広めてほしい」とのご依頼を受けました。ゼミや授業でも伝えますが、こちらのブログでもお伝えしておきます。たしか、瀬田キャンパスからはバスが出るって聞いたような気がするのだが…自信がないのでRECのオフィスで確認をしてみてください。

2015年4月10日

講師
 元アップル米国本社シニアマネージャー 
 作家・経営者  松井 博 氏

世界的に企業のグローバル化が進む中、日本国内の企業も例外ではなくなる時代がそこまで来ています。あなたも自身も将来、他国の人と共に仕事をしたり、他国で働いたりしているかもしれません。
 今回の講演会は、米国アップル本社でシニアマネージャーを努めた松井氏が、これから就職する人や、独立・起業を目指している人たちに向けて、最悪の状態から時価総額世界一の企業へと成長を遂げたアップル躍進の秘密や、その環境で会得したさまざまな教訓を踏まえて、これからの社会を生きていくためのヒントをお伝えします。

瀬田キャンパス

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■珍しく花に関するエントリー。私が勤務する社会学部のある瀬田キャンパスには、あちこちにプランターが置かれていますが、そこでは写真のような美しい花々が満開となっています。でも悲しいかな花の名前がわかりません。わかるのは、デージー・・・程度です。キャンパスを取り囲む瀬田丘陵の森も、少しずつ若葉で色づいてきました。

瀬田キャンパスの桜

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▪︎本日は曇天。青空を背景にしていれば、もっと美しい満開の桜の写真が撮れたのですが…。まあ、「季節のもの」…のような感じです。今日は、午前中が「大津エンパワねっと」の打ち合わせ。それから「研究部」で資料の読み込み。これから、大学院生の指導です。

▪︎学部の方のことも少し説明させてください。今年のゼミは、3年生が19名、4年生が9名。大学院は修士課程が1名、特別留学生が1名、博士後期課程が2名。今年の4月から研究部長になったため授業担当コマ数を減らさねばならず、これまで担当してきた「地域社会論Ⅰ・Ⅱ」は不開講になります。ただし、「社会調査実習」や「大津エンパワねっと」は引き続き担当することになります。そのあたり、学科の教務委員の方と相談して、すっきりさせようと思います。

▪︎3年生のゼミですが、卒論を早めに書く体制を構築して、指導を進めていこうと思います。現在の就職活動の様子を勘案すると、かなり早めに調査にとりかかり、卒論を執筆していかねばなりません。3年生のあいだに、「土台」程度は執筆しておかねばなりません。

瀬田の入学式2015

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▪︎昨日は、瀬田キャンパスで2015年度の入学式が、農学部、理工学部、社会学部の順番で挙行されました。新しく農学部が開設されたこともあるのでしょか、キャンパスのなかは、例年と比較してずいぶん賑やかに盛り上がっているように思いました。知り合いの農学部の方が、facebookを通して、農学部の入学式の様子を伝えておられました。滋賀県知事や大津市長、そして農水省の方たちも来賓としてお越しになっていたようです。私も農学部の開設の委員として少しだけお手伝いをしたので、他学部の入学式ではありますが、なにか安堵にも似たほっとした気持ちになります。

▪︎龍谷大学の入学式、今回で12回目になります。12という数字をみると、ずいぶん長く龍谷大学で働いているような気持ちにもなりますが、あっという間に過ぎ去ってしまったようにも思います。

▪︎龍谷大学の入学式は仏式の作法に則り執り行われます。ということで、基本的には例年通りのプログラムで進行していきましたが、入学式が始まる前に、こんなことがありました。宗教局の3年生の学生が、新入生の前で、浄土真宗の教え、「礼拝」のやり方やその意味について、ポイントをわかりやすく説明してくださいました。彼のおちついた声の響きには、何か力がありました。新入生の皆さんに、静かに耳を傾けさせるような力が、彼の声のなかにはあったように思いました。「おお、素敵だ!」と思いました。普段は、どのような学生さんなのか、私自身はまったく知りませんが、「場」を静かに包み込むような力が彼の声には潜んでいるように思いました。

20150403kensyu.jpg ▪︎学長と理事長の式辞のあと、来賓、教員の紹介、そして学歌斉唱で入学式は終わるのですが、私はすぐに深草キャンパスに移動しなければなりませんでしたか。学歌を歌わずに、またせておあいたタクシーで深草キャンパスに移動しました。

▪︎1日は深草キャンパスで入学式が執り行われました。そして2日が瀬田キャンパスです。両日とも、入学式の後には、新しく着任された先生方の新任者研修が行われました。私は研究部長として、事務部長の Tさんと2人で説明を行いました。一昨日は、新しくできた農学部の先生方が中心に瀬田キャンパスの先生方を対象にしたものでしたが、昨日は深草と大宮キャンパスの先生方を対象にしたものでした。偉そうに研修などといっていますが、私自身も、昨日、研究部長の辞令をいたてだいたばかりでなわけで、ほとんどのところは事務部長のTさんが説明してくださいました。

▪︎研修の後は研究部に戻り、人事異動で研究部にやってこられた新しい課長Yさんも含めて、晩までミーティングを行いました。今、喫緊に進めなくてはいけない案件があり、文書や資料のチェックを行いながら、いろいろ議論をいたしました。議論といっても、私などは「新人」に近く、私にとっては研修のような側面があります。それに対して、Y課長は、人事異動でこられたばかり、それもまだ前の職場で引き継ぎの作業でお忙しいなかでもありますが、さすがに私などとは理解のスピードが違います。皆さん、優秀な方たちばかりで、すごいな〜…と感心しています。私も、一生懸命勉強をして、ついていかなければなりません。

深草キャンパスの入学式2015

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▪︎昨日は、「学長就任式」「辞令交付式」のあと、深草キャンパスで「入学式」が挙行されました。キャンパスのなかが、新入生の皆さんで埋め尽くされました。新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。こういうシーンを拝見すると、自分のときのことを思い出します。普通、サークル勧誘のチラシを何枚ももらえるはずですが、私には誰もくれませんでした…。新入生には見えなかったようです。老けた顔をしていたのですね。

▪︎明日、瀬田キャンパスの入学式です。

喫茶店とカフェ

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20150331cafe.jpg▪︎4月1日から新しい仕事が始まりますが、その仕事との関連もあり、辞令をいただく前ではありますが、小さな連絡会議にオブザーバーとして出席いたしました。研究科長を2期4年つとめてきましたが、それとはまた別の仕事になります。なんといいますか、気持ちが引き締まるような思いです。会議は1時30分から5時半まで続きました。たくさんの案件に関して調整と協議を行いました。これからは、月曜日の午後が、毎週、その会議にあてられます。

▪︎会議が終わったあと帰宅しましたが、京阪電車の深草駅に向かうキャンパスの門のあたりに、カフェができていました。スターバックスです。私がのぞいたときはやっていませんでしたが、4月からはフル回転になるのかなと思います。今時の大学では、外部の資本も導入して、キャンパスのアメニティーを高めていく必要があります。ある大学では、お化粧室があると聞いています。そこまでいきませんが、学内にはコンビニエンスストアも入りました。深草キャンパスのほうは、ずいぶん施設が充実してきて羨ましいかぎりです。

▪︎キャンパスの外に出て駅に向かうと、駅の隣にカフェではなく1軒の喫茶店があります。駅前の喫茶店です。個人的には、こちらのほうが落ち着きます。喫茶店「みどり」は、昭和の香り満載の喫茶店です。以前のエントリーにも少し書きました(「みどり勉強会」と『大学生のためのドラッカー』)。龍谷大学の学生たちは、長年にわたってこちらの喫茶店にお世話になってきていると思います。マスターが元気でいらっしゃるかぎり、龍大生に通い続けてほしいなあと思います。

農学部開設

20150323seta.jpg ▪︎瀬田キャンパスの1号館には講師控室があり、そこには常勤の教員のメールボックスも設置されています。郵便物等を確認して研究室に戻ろうとしたとき、講師控室のホワイトボードに大きなポスターが貼り付けてありました。「農学部開設」。4月から瀬田キャンパスに農学部が開設されます(同時に、瀬田キャンパスにあった国際文化学部が深草キャンパスに移転し、国際学部になります)。

▪︎講師控室から研究室に戻る途中、開設に先立ち龍大に赴任されているF先生と出会いました。今日は冷たい風が吹いていましたが、しばし立ち話し。農学部の新校舎は、瀬田キャンパスの一番奥の方に建設されています。農学部は、植物生命科学科、資源生物科学科、食品栄養学科、食料農業システム学科の4学科から構成されています。植物生命科学科・資源生物科学科・食品栄養学科の3学科は新校舎に入り、食料農業システム学科、国際学部へ移動した教員のいた4号館スペースに入ります。本来は、すべて同じ校舎に入る予定でしたが、諸般の事情からこのようなキャンパス内の配置になりました。

▪︎私は、農学系学部設置委員会・農学部設置委員会の学内委員をしていた関係で、F先生とは2年前に知り合いましたが、農学部開設に関わることだけでなく、ゼミで取り組んでいる「北船路米づくり研究会」の行事にもご参加いただいたりと、普段から親しくさせていただいています。今日も、いろいろご相談させていただきました。これからは、他の農学部の教員の皆さんとも、大学の地域連携の取り組みのなかで、良い出会いがあればと思っています。

素敵な写真。

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▪︎龍谷大学のfaebook公式ページに、アルバム「2014年度卒業式(社会学部)」がアップされました。社会学部の卒業式の際に撮られた写真が、多数アップされています。この写真は、そのうちの1枚です。右側はゼミ生のUさん。左側は、Uさんのお祖母様。お祖母様が、孫(Uさん)の卒業を祝って花束を手渡した瞬間の写真です。素敵な写真だ〜。非常に素晴らしいと思います。

龍谷大学facebook 2014年度卒業式(社会学部)

「おおつ未来まちづくり学生会議」の報告書ができました!

20150322gakuseikaigi.jpg ▪︎このブログでは、「おおつ未来まちづくり学生会議」についてたくさんのエントリーをしてきましたて。この「おおつ未来まちづくり学生会議」の取り組みは、「環びわ湖大学・地域コンソーシアム」大学地域連携課題解決支援事業2014に、「理想の大津つくろう~大学生が考える未来の大津~」という事業名で採択されました。また、その活動成果については、環びわ湖大学地域交流フェスタ2014 「大学地域連携課題解決支援事業」&「学生支援事業」活動報告会で報告され、「活動奨励賞」を受賞ですることができました。市役所の職員の皆さんと龍谷大学瀬田キャンパスの学生の皆さんが力をあわせた成果が評価されました。

▪︎このたび「おおつ未来まちづくり学生会議」の活動報告書ができあがりました。学生会議に参加した4年生の卒業式に間に合うように、龍谷大学の瀬田RECの職員の方が作成してくださいました。ありがとうございました。すばらしい出来上がりになっています。内容については、ネット上にあるPDFファイルでご覧いただくことができます。私は、アドバイザーという形で参加させていただきましたが、学生と一緒にこの事業に取り組んでくださった大津市役所の職員の皆様、側面からこの活動を支えてくださった龍谷大学の瀬田RECの職員の皆様には、心より感謝したいと思います。

「おおつ未来まちづくり学生会議」(PDF)

【追記】▪︎以下は、関連エントリーです。
越直美大津市長とのランチミーティング
環びわ湖大学地域交流フェスタ2014「大学地域連携課題解決支援事業」
「おおつ未来まちづくり学生会議」発表会、無事に終了しました。
第3回「おおつ未来まちづくり学生会議」
第2回「おおつ未来まちづくり学生会議」の開催
おおつ未来まちづくり学生会議

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