「ピワポイント」の作戦会議と古民家カフェ
■昨日の午前中、琵琶湖南湖の水草の有効利用する仕組みづくりを目指す市民団体「水草は宝の山」(水宝山)の打ち合わせを、「コラボしが21」の会議室で行いました。出席されたのは、琵琶湖汽船の川戸良幸さん、近江ディアイの藤澤 栄一さん、きよみ荘の山田 英二さん、そして(株)DIIIGの秋國寛さんと私です。昨日の打ち合わせでは、「ビワポイント」という新たに仕組みを立ち上げる作戦を練りました。そのうちに、「水宝山」の会議でも他の皆さんと一緒に議論できそうなレベルまできました。この「ビワポイント」、琵琶湖の周囲で、琵琶湖を中心とした滋賀の環境を保全していくために、多様な主体(組織や団体)が持続可能な形で、互いに支え合って活動を展開していけるように支援するための仕組みです。これは川戸さんの表現ですが、言い換えれば、「善意」(利他の精神)・「誠意」(共感する心)・「熱意」(持続可能な社会の礎)が伴った「社会的連帯」を強化していくための仕組みを構築したいのです。現段階では、まだきちんと説明するわけにはいかないので、「なんのこっちゃら…」ですよね。新年度には、この仕組みについて、詳しく報告できると思います。
■「コラボしが21」での作戦会議の後は、近くで昼食をとりました。古民家を改装したカフェ「古民家カフェSORA」のランチをいただきました。こちらの「古民家カフェSORA」は、東海道沿い、松尾芭蕉の墓があることで知られる義仲寺の、少し大津駅寄りの場所にあります。大津駅前のいつもの居酒屋「利やん」のご常連の奥様が、お子さんたちの結婚で繋がった親戚の奥様たちと運営されています。写真は、ランチの写真です。大きなおにぎり2つ、豚汁、南蛮漬け、厚揚げと那須の煮物、ブロッコリーのお浸し、日野菜の漬物。身体に優しいことが、写真からも伝えってくると思います。美味しかった。お近くにお越しの際には、ぜひお立ち寄りください。ホームページは、こちらです。
イベントのお知らせ
◾︎日曜日に滋賀県立琵琶湖博物館で仕事があり、その際、博物館の中に置かれていたチラシを手に取りました。「鳥の道を超えて」というドキュメンタリー映画の上映会と、この映画の監督である今井友樹さんと滋賀県立琵琶湖博物館の篠原徹館長とのディスカッションが、1月27日に開催されるという案内のチラシです。以下は、以前のエントリー「記録映画『鳥の道を越えて』」からの引用と、この記録映画の予告編です。引用の最後に書きましたが、どこかで観ることができれば…と思っていたのですが、そのチャンスが巡ってきした。残念ながら、今月に開催される「琵琶湖地域の水田生物研究会」の方は、社会調査実習で東京に学生を引率しなくてはいけないので、参加することができません。
▪︎朝日新聞には「ひと」という欄があります。15日は、「ふるさとの鳥猟文化を記録する映画を撮った」今井友樹さんが紹介されていました。今井さんの故郷は、岐阜県の東白川村です。東白川村のある東濃地域(岐阜県の東の地域)では、鳥の群れをおとりで呼び寄せる「カスミ網猟」が古くから伝わっています。もちろん、現在では違法です。今井さんは、消えてしまった「カスミ網猟」に関する記録映画「鳥の道を超えて」を撮りました。その作品が、昨年のキネマ旬報ベストテンの文化映画作品賞に選ばれたようです。
▪︎私も、年に数回、岐阜県の東濃地方に行きます。私のばあいは、中津川市です。この土地の人たちからは、しばしば鳥猟の事を聞いてきました。そういうこともあって、今日の「ひと」の記事を読んでちょっと興奮しました。記事のなかに、「風土に根付いた庶民の生活文化を記録することが、日本の未来につながると確信した」とありました。その通りだとおもいます。この記録映画「鳥の道を超えて」、どこかで観ることができればいいなと思います。
◾︎2つめは、龍谷ミュージアムのチラシです。11月25日まで開催されていた「水木しげる魂の漫画展」は大変好評だったわけですが、次の特別展示になります。「仏教美術のいきものがたり」です。これが「仏教美術における動物たち」だとイマイチになると思いますが、「いきものがたり」です。なかなかセンスがあります。でも、「いきものがかり」ではないですよ。ちょっと掛け合わせているところに何か面白いことがありそうだと期待させます。こういうネーミングってとても大切ですよね。
◾︎こちらは、社会企業家を生み出し、社会を変える社会起業家の登竜門!「第15回 ビジネスプランコンペ edge」のチラシです。特定非営利活動法人edgeのイベントです。なかなか面白そうです。詳しいことは、こちらをご覧ください。
◾︎最後は、私が審査員をしている「夏原グラント」の募集のチラシです。公益財団法人平和堂財団による助成で、「滋賀県内または京都府内で実施される「琵琶湖およびその流域の自然環境の保全活動」で、水質保全、森林・ 里山保全、水源の森保全、河川環境保全、湖岸(葦原)保全、生物多様性保全等、内容が先進的で他の団体のモデル」となる事業に助成します。学生の皆さんも応募できます。詳しくは、こちらをご覧ください。
150,000アクセス感謝!!
◾︎アクセスカウンターが、「150,000」を超えました。皆様、ありがとうございます。以前は、毎日、どの程度の方達にご覧いただいているのか、チェックをして励みにしてました。最近は、更新もなかなかできこともあり、アクセスしていただいた皆様には、本当に申し訳ないと思っております。さて、「140,000」を超えたのは、2018年6月19日でした。「10,000」アクセス増えるのに「167日」かかりました。だいたいですが、最近は、半年で「10,000」前後のアクセス数が増えています。ちなみに、アクセスカウンターを設置したのは2012年9月5日ですから、6年2ヶ月で「150,000」にたどり着けることができました。皆様、ありがとうございました。最近は、あまり更新ができていないにも関わらず、ご覧いただいている皆さんには、心より感謝いたします。
2019年度のゼミ選択について
◾︎毎年、後期になると2年生(2回生)の皆さんは、3年生からのゼミが気になることでしょう。2年生の皆さんが「ゼミ選択」されるにあたって、「脇田ゼミってどんなゼミ?」と思うようであれば、このホームページが、少しは役にたつかもしれません。このホームページのタイトルの下に、メニューバーがあります。ここにある「ABOUT-A」と「ABOUT-B」をお読みいただければと思います。「ABOUT-A」は、ちょっと固い公式っぽいプロフィールです。「ABOUT-B」は、おじさんというか、おじいさんの個人的な趣味等について書いてあります。脇田がどんな人物なのか、お読みいただければ、少しは参考になるかもしれません。また、ホームページ内にあるブログの記事も参考にしていただけれはと思います(Categories(カテゴリー)から記事を選ぶこともできます)。
◾︎脇田という教員は、どのようなことが専門なのか。少し面倒かもしれませんが、「研究」もお読みいただければと思います。眺めるだけでもよいです。2018年度、授業は「地域社会論」と「地域再生の社会学」を担当しています。このような授業とともに、「共生社会実習」の「大津エンパワねっと」を担当しています。龍谷大学では、意識して、地域社会や行政と大学との繋がりづくり(地域連携)に取り組んできました。現在は、龍谷大学エンステンションセンター(REC)の事業である「大学まちづくりLaboratory」の担当もしています。
◾︎どのようなゼミなのか。ゼミ運営や指導の進めたか・考え方については、「ゼミナール」をご覧ください。「私のゼミについてのおもい…」「ゼミの進め方」「ゼミの最終目標」「研究テーマやフィールドの選択」「ゼミの選択にあたって」「ゼミの行事」「『北船路米づくり研究会』の活動」といった事について説明しています。また、どのような研究ができるのかということも気になりますね。脇田ゼミの過去の卒業論文のタイトルをご覧いただけます。「卒業論文」をクリックしてみてください。卒業生たちの卒論を振り返ってみると、「地域」・「環境」・「伝統芸能」・「過疎」・「食」・「農業」・「農村」・「グリーンツーリズム」・「高齢者」・「子ども」・「障害者」・「コミュニティビジネス」・「町並み保全」・「まちづくり」・「地域再生/活性化」・「商店街」…といったテーマであることがわかります。すべて学生個人が選択したテーマです。先輩達が取り組んできたようテーマと類似したものでもまったく構いません。また、これまでにないような斬新なテーマでももちろん構いません。自らのフィールドワークにもとづく実証的な事例研究(ケーススタディ)により、卒業論文を執筆していただければと思います。フィールドワークの進め方についは、個人面談で丁寧に指導します。
◾︎「北船路米づくり研究会」ってどんな活動なのか。現在は、活動を停止していますが、2010年から2016年まで活動をしていました。ゼミ活動の一環として、農家の指導を受けながら、農産物の生産・流通・農村活性化・都市と農村の交流…等について体験しながら学習してきました。北船路(きたふなじ)とは、私たちが指導を受けていた農家がお住まいの農村の集落名です。琵琶湖を一望する比良山系・蓬莱山(湖西地域)の山麓に広がる「棚田」をメインフィールドに活動をしていました。もし、2019年度ゼミに所属した学生の皆さんが、このような活動に取り組んでみたいというのであれば、よく相談をしたいと思います。中途半端な気持ちでは取り組めないからです。学生の皆さん自身の主体性や最後までやり遂げる意思が必要になります。
◾︎研究室を訪れて話しを聞きたい。もちろん歓迎します。ただし、研究室にいつもいるわけではありません。あらかじめ、メールで予約をとっていただけると嬉しいです。wakit##@##soc.ryukoku.ac.jp (左のメールアドレスから##を除いてください)まで、ご連絡をくださればと思います。火曜日の3限に6号館の「共生社会実習支援室」で行なっているオフィスアワー(学生からの質問や相談に応じるために、教員が対応する時間帯)を利用していただいてもけっこうです。
第13回「龍谷大学餃子研究会」
◾︎昨日は、夕方に瀬田キャンパスで「学生まちづくりLaboratory」のミーティングがありました。そのミーティング終了後、直ちに、阪急桂駅に向かいました。第13回「龍谷大学餃子研究会」が開催されたからです。私は、(なんちゃって)会長なので遅れるわけにはいかないこともあり、必死のパッチでたどり着きました。今回は正会員が仕事や所用により3名欠席でしたが、2名の準会員の皆さんにご参加いただけました。さて、この研究会の回数なんですが、facebookでは、今年の夏に開催された第11回の報告を行なっています。その後記録は残っていないものの、龍谷大学深草キャンパス横の「新華」でも開催しました。ということで、今回は13回です。会長権限で勝手に、そういうことにします。これまでの研究会の軌跡?!については、「Categories」の中にある「龍谷大学餃子研究会」をクリックして過去のエントリーをご覧いただければと思います。このブログでは8回までしか報告していませんね…。すみません。今後は、毎回きちんとエントリーできるように、努力いたします。
◾︎この研究会、もちろん餃子付きの人たちが集まっているのですが、もちろん志を持って集まっています。以前のエントリーにこんなこと書いています。
餃子という食品は完全栄養食品だといわれています。あの一包みの餃子に、人間が生きていく上で必要な様々な栄養素が入っているというのです。細かな栄養学的なことはわかりませんが、いろんな食材からできています。それが美味しいハーモニーを奏でているわけです。餡の中の、豚肉の旨味、野菜の甘み、そしてそれらの味を引き立てるニラ、そして香辛料のニンニクやショウガ。その餡を包む皮は小麦粉から作られていますが、この皮が、餡の美味しさを包み込んでくれます。どれかひとつでも欠けてしまうと、餃子の美味しさは消えてしまいます。
会長として簡単な挨拶をしました。「私たちの職場も、餃子のように様々な能力を持った人の持ち味が生かされて、最高の味にまとまっていくといいな〜!」、まあそのような内容の挨拶です。そうすると、研究会のO会員が「私は、皮を閉じる時の片栗粉がええです」とおっしゃったのです。おお!!、皮を閉じる時に糊の役目を果たす、あの片栗粉ですか!! これはすごい発言ですね。片栗粉は餃子を食べる時に気にしません。自らの存在感を完全に消してしまっています。しかし、片栗粉がなければ、餃子を焼いている間に、餡の複雑な美味しさは全て外に流れていってしまいます。徹底した「黒子」の役割を果たしています。豚肉や野菜、そして皮のように存在感はありませんが、片栗粉があってこその餃子なのです。いい話しを聞かせてもらいました。
◾︎というわけでして、今回は、初めての企画として比較研究を行いました。まずは、阪急桂駅前の「大阪王将」。ここでは、通常の焼餃子に加え、ピリ辛の焼き餃子や水餃子、そして点心の類もいただきました。こちらのお店の焼き餃子の特徴は皮にあります。皮がかなりしっかりしていました。それに対して餡は控え目。この特徴はこのお店だけなのか、「大阪王将」全店でもそうなのか、その辺りはよくわかりません。
◾︎2軒目は、阪急大宮駅そばの「餃子の王将」1号店です。ここは、王将の餃子発祥の地でもあります。このことは大変有名なのですが、この1号店に来るのは初めでした。にもかかわらず、なんというか1軒目で飛ばしすぎて、あまり胃袋に余裕がありませんでした。頼んだのは、焼き餃子の「よく焼き」「普通焼」「両面焼」です。はい、頑張って味わいました。研究会全員の意見が一致しましたが、1号店の「よく焼き」、大変美味しくいただきました。皮と餡と焼き加減の見事なアンサンブル、さすがでした。街の噂でも、1号店の餃子は他とは違う…ということをよく耳にしますが、噂通りでした‼️さすがにこれだけ餃子をいただくと、相当胃袋は苦しいわけなのですが、準会員のMさんは、さらに炒飯とラーメンをオーダーされました。(私たちはお腹いっぱいで許して欲しいのですが)、丁寧に他の会員の皆さんにも小皿でお裾分けをされました。Mさん、スレンダーなんですけど、食べる量がすごい😓。半端ないって。
社会調査実習中間報告会
◾︎今週の水曜日は、午前中は親の家を処分のことで兵庫県の方にいましたが、午後からは大学に戻りました。社会調査実習の報告会があったからです。社会調査実習のクラスは全部で5つ。私が担当するクラスは、2名の学生が代表して報告をしてくれました。今年の学生たちは、大変しっかりしていて安心できます。ちょっとしたアドバイスのもとで、口頭用の原稿もパワーポイントも、きちんと作成することができました。それらの原稿やポワーポイントのスライドも修正と追加も簡単なことだけですみました。写真は、報告会の前に、最後の打ち合わせをしているところです。大変集中して確認作業を進めています。実際の報告も、うまくいきました。まだまだ課題は残るものの、きちんとした水準のものになりました。
◾︎報告会の後は、私のクラスの他の学生も加わって、簡単な慰労会をしました。私のクラスの調査は農村調査になりますが、農村も農業のことも何も知らなかったところから始まりました。ここまで、よく頑張ってきました。学生たちも、充実した経験ができて、満足しているようです。もっとも今週の土曜日には補足調査がありますし、再来週は、東京にも調査に行きます。報告者の執筆も完成させなければなりません。さらに学生たちにも頑張ってもらわねばなりません。
◾︎社会調査実習ですが、夏休みに1泊2日でまず聞き取り調査を行いました。その時のことについては、「滋賀県長浜市早崎町での「社会調査実習」」をご覧いただければと思います。明日12月1日(土)、日帰りですが、実習を受け入れてくださった長浜市早崎町を再び訪問します。補足調査です。早崎内湖が干拓された後の営農に関してお話しを伺うことになっています。また、12月15・16日には、1泊2日で東京に行く予定にしています。大消費地である東京で、滋賀県の「魚のゆりかご水田米」が、どのように販売されているのか、消費者の反応はどのようなものなのか、ブランド米専門店の店主さんにお話しを伺います。
「学生まちづくりLaboratory」、いよいよ始まります!!
◾︎昨日は、17時から、大津市の「仰木の里学区」の皆さん、龍谷大学、大津市役所の連携による「学生まちづくりLaboratory」の学内ミーティングが、瀬田キャンパスと深草キャンパスをテレビ会議システムでつなぎ開催されました‼️いよいよ、始まります。
◾︎過去のエントリーになりますが、この「学生まちづくりLaboratory」については、10月26日のエントリー「『学生まちづくりLaboratory』研究員募集中!!」に詳しく説明しています。ぜひ、お読みいただければと思います。
京都から神戸へ
◾︎先週の土曜日、龍谷ミュージアムへ行ってきました。「水木しげる魂の漫画展」が開催されており、翌日の日曜日が最終日だったからです。博物館の課長さんに「まだ来ていないでしょ‼️」とfacebookでご指摘を受け、「そうや、まだ行ってへんかったわ」と慌てて土曜日に観覧したというわけです。いや、課長さんにご指摘いただき、良かったです。結局、この水木しげるさん展覧会、来館者数は40,000人を超えたそうです。大学が運営する博物館としては、かなりの実績だと思います。素晴らしい。
◾︎さて、展覧会の中身ですが、詳しいことは別途エントリーしたいと思います。細かいことですが、水木しげるさんの水木というペンネームは、母校・兵庫県立兵庫高等学校のそばにある水木通りが元になっていることを確認しました。水木さんは、戦後、ここで「水木荘」というアパートを経営されていたのです。それはそれで良いのですが、どうしてペンネームになったのか。漫画展の展示で知ることができました。なるほど、なのですよ。
◾︎龍谷ミュージアムの「水木しげる魂の漫画展」を拝見した後、神戸の六甲アイランドへ移動しました。六甲アイランドには美術館が3つもありますが、そのうちの2つ、「神戸ゆかりの美術館」と「神戸市立小磯記念美術館」で、母校の先輩や大大先輩の展覧会が開催されていたからです。少し詳しく説明します。母校、兵庫県立兵庫高等学校の学年が6つ上、今年の春まで京都市立芸大で教員をされていた西田眞人先輩の「一の宮をえがく」が「神戸ゆかりの美術館」で、母校の前身である神戸第二中学校を卒業された小磯良平先輩(大大先輩ですね…)の「没後30年 小磯良平-西洋への憧れと挑戦-」が「神戸市立小磯記念美術館」で開催されています。最近、母校の同窓生の皆さんから、この2つの展覧会の招待券をいただけたこともあって、神戸まで出かけることにしたのです。こういう機会がないと、故郷の神戸に行くこともできません。
◾︎西田眞人さんの作品にはとても感動しました。日本画家である西田さんは、現在、全国各地にある一の宮と呼ばれる神社を訪ねて、その姿を日本画に描き続けておられます。今回の展覧会は、その中間発表のようです。絵画のことはよくわかりませんが、全国各地の一の宮とともにある自然、歴史、何故そこに祀られているのかといった理由についてまで、西田さんが想いを馳せるとともに感じ取られた事柄が、精緻で繊細な筆使いで作品の中に埋め込まれているかのように感じたからです。とても感動しました。この展覧会では、一の宮の作品に加えて、初期の神戸を描いた作品、阪神・淡路大震災、取材旅行をされたイギリスの風景をテーマにした作品、スケッチ、下絵も展示されていました。時間をかけて出かけて良かった…そう思える作品の数々でした。
◾︎西田先輩の後は、小磯大大先輩の展覧会です。小磯先輩は、教科書にも登場される歴史上の人物であり、誰しもがご存知の方なので、私のような者が説明するまでもありませんね。ただ、今回の展覧会で少し驚いたことがあります。戦争画(作戦記録画)です。軍部の要請で、このような作品も描かれていたのですね。その中には今年の夏に発見された、特攻隊員の肖像画もありました。もちろん、小磯良平といえば女性を描いた作品が有名なのであり、1941年に描かれた「斉唱」も実物を始めて拝見して感銘を受けました。また、展覧会全体を通してですが、その時々の西洋絵画先端の動きを注視し、そこから影響を受けつつ、画風変えてこられたこともよく理解できました。そういう意味で、勉強になりました。展覧会のタイトルにある「西洋への憧れと挑戦」の意味もよく理解できました。
◾︎今回は、JR芦屋まで新快速、芦屋から住吉までは普通の須磨行き、そして住吉からは六甲ライナーに乗りました。「キョリ測」というアプリで作成した地図の画像をご覧ください。六甲ライナーに乗ったところを赤い線にしました(設定がジョギングになっていますが、これは設定ミスです)。六甲アイランドは、住宅地を造成する際に出た土砂で埋め立てた人工島です。1972年(昭和47年)に埋め立て工事に着工し、埋め立てが完了し、住宅が建設され入境が始まったのは1988年(昭和63年)3月になります。その頃は、すでに結婚して奈良県に住んでいて、神戸を訪れることはなくなっていました。ということで、今回、六甲アイランドには、生まれて初めて行ったことになります(たぶん…)。自宅へは、同じコースで戻りました。写真は、帰りの六甲ライナーから撮影したものです。東灘区の青木というところで生まれこともあり、この海と山が迫ったこの風景が、私の原風景かと思います。いつも通り、展覧会の図録を購入しました。「神戸市立小磯記念美術館」では、神戸の街の版画を残した川西英の、来年のカレンダーも購入しました。川西の作品は、幼い頃の記憶とともにある、私には懐かしい作品になります。
最近の卒業生のこと
■2013年春に卒業した卒業生(脇田ゼミ8期生)2人から、嬉しい連絡がありました。1人は男性で、電撃的に婚約したとのこと。知り合って友達として10年交流があったようですが、3ヶ月前からいわゆる「お付き合い」が始まり、婚約に至ったというのです。素晴らしい。もう1人はです。来年ご結婚だそうです。こちらも、とてもおめでたいですね。女性の方の卒業生は、昨年1年間、仕事が終わってから専門学校に通い、毎日遅くまで勉強を続け、社会福祉士の資格を取得しました。今後は、この資格を活かした仕事をしていきたいとのこと。よかったね〜。右の写真は、その8期生の皆さんとの同窓会で撮ったものです。
■もうひとつ。こちらはお名前をあげても問題なさそうなので、実名です。昨年の11月に「安平くんのこと」をエントリーしました。安平くんは、2014年3月に卒業した脇田ゼミ9期生です。このエントリーで、以下のように書きました。
さて、安平くん、来春からは関西勤務になるようです。関西に帰ってきたら、まずしたいこと。それは、卒業論文でお世話になった地域の方にご挨拶に行くことです。これは、安平くんの弁明です。「卒論を提出した後、経済的なことからすぐに下宿を引き払い、卒業式まで実家に戻ったことから、ご挨拶に伺うタイミングを失ってしまいました。関西に赴任したら、すぐにご挨拶に伺います」とのことでした。安平くんの卒論のタイトルは、「農村女性によるコミュニティビジネス-滋賀県大津市『ほっとすていしょん比良』の事例をもとに-」です。「ほっとすていしょん比良」で安平くんがお世話になったのは、山川君江さんです。山川さん、安平くんがご挨拶に伺うとのことですので、どうぞよろしくお願いいたします。
■先日のこと、その山川君江さんがfacebookに、安平くんのことを投稿されていました。京都に転勤になった安平くんが訪ねてきたという投稿です。「転勤で京都に帰って来ました。卒業の時にご挨拶に来たかったけど来れなくて、やっとこられました!!」とご挨拶に伺ったようです。山川さんは、とても喜んでおられました。「『自慢の息子が出来ました』と勝手に思う」ともお書きになっていました。指導した教員として、とても嬉しいです。
■卒業生の皆さんからの素敵な連絡を待っていますよ。