降誕会提灯行列


◾️昨晩は、第98回創立記念降誕会・提灯行列でした。19時に円山公園を出発し、四条大橋を渡って四条河原町の交差点で北に向かい、最後は京都市役所のあたりまで提灯行列のパレードをしました。創立記念降誕会は、龍谷大学の創立記念日と浄土真宗の宗祖親鸞聖人の御生誕日を全学を挙げて御祝いする全学行事です。提灯行列も、この全学行事の一つになります。この行事を支えておられる第98回創立記念降誕会実行委員会の学生の皆さん、そして職員の皆さん、ありがとうございました。

◾️私は、この提灯行列のパレードをマーチングの演奏で盛り上げてくれる、吹奏楽部の皆さんの活躍を自分の目で拝見したく、今回は参加させていただくことにしたのでした。龍谷大学に勤務して16年目に突入しましたが、この提灯行列に参加したのは今回が初めてです。おそらく、吹奏楽部の部長をしていないと、退職するまでに参加することはなかったかもしれません。良い機会になりました。吹奏楽部の部員の皆さんは、提灯行列が終了した後、一息入れて休む間も無く、すぐに市役所前で待機していた大学のバスに乗り込み、演奏した楽器を大学本部まで運んでおられました。吹奏楽部の皆さん、お疲れ様でした。ありがとう。今日の提灯行列、沿道では、多くの皆さんが足を止めて、笑顔で楽しんでおられました。特に、外国からのお越しの観光客の皆さんは、突然のことでびっくりされたかもしれませんね。素敵な思い出になったらいいな。

◾️提灯行列には、音楽監督の若林義人先生も参加されておられました。私と同じく吹奏楽部の皆さんの応援に来られたのです。お話を伺ったところ、毎年、応援に来られているとのこと。ありがとうございます。たまたまお仕事の都合でお車で応援に来られていました。ということで、提灯行列の後は、先生の車で自宅まで送っていただきました。若林先生、ありがとうございました。本当は、京都の街で一献傾けたかったのですが。先生、次回は、よろしくお願いいたします。

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◾️さて、この写真ですが、これは一昨日のものです。帰宅しようと研究室のある瀬田キャンパス2号館から外に出ると、吹奏楽部のマーチングの音が聞こえてきました。練習風景をちょっと覗いてみました。頑張っておられますね。見学していると、こちらに笑顔で手を振ってくれました。いやいや、違います。私にではなくて、これも本番に備えての練習なんですね。本番は沿道に観衆がおられますから。その観衆がいることをイメージしながら笑顔で手を振っておられるんだ。もう少しで、こちらも笑顔で手を振るところでした。まあ、手を振っても良かったんだけど。場所は、瀬田キャンパスにあるセタドームです。かなり肌寒い気温でしたが、部員の皆さんは頑張って練習をされていました。

【追記】◾️提灯行列の時の写真を追記でアップします。
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ワートバーグ大学ウィンドオーケストラ 龍谷大学吹奏楽部 合同演奏会

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◾️今月の19日に、アメリカの大学と龍谷大学吹奏楽部との合同演奏会が開催されます。以下は、吹奏楽部のfacebookからの転載です。私も、吹奏楽部の部長としてこの合同演奏会を聴きに行く予定です。

本演奏会では、アメリカ・アイオワ州にあるワートバーグ大学の学生達と共演し、日本の唱歌などをメドレーで演奏いたします!
今回、初共演となるワートバーグ大学と龍谷大学の国際色豊かな演奏会をお楽しみいただけます。乞うご期待!

【日時】
5月19日(日)
開場/13:30 開演/14:00

【場所】
京都アバンティ9F 龍谷大学 響都ホール校友会館

【入場料】
学生/500円 一般/1,000円

‪お申し込みはこちら↓
https://pro.form-mailer.jp/fms/117c1ac6166291‬

吹奏楽部の練習を見学

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20190502ryukoku-windmusic2.jpg◾️昨日の朝、龍谷大学吹奏楽部の幹事長(学生代表)のUくんからメールがありました。部長である私と部の情報を共有するために「Dropboxを使って欲しい」という依頼でした。「Dropbox」のこと、なんとなくわかってはいますし、自分自身のアカウントも持っているのですが、まったく使っていません。おそらく、便利なものであろうことはわかっているのですが…。使っていないということは、やり方がわからないということでもあります。ということで、Uくんが瀬田キャンパス青朋館の練習場にスクールバスでやってくる16時に合わせて指導をしてもらうことにしました。

◾️Uくんのおかげで、吹奏楽部の「Dropbox」の中身を私も拝見できるようになりました。年間、月間のスケジュールはもちろんのこと、様々な演奏会やイベントごとの進行表、様々な曲の音源や譜面、経理関係…様々な情報が共有できるようになっています。新米部長の私にとって、まず必要なのは吹奏楽部のスケジュール把握することです。これで、幹事長のUくんにご迷惑をおかけすることなく、自分でチェックすることができるようになりました。ところで、Uくんからは、もう一つお願いがありました。それは、新入生(1回生)が40名ほど入部したこのタイミングで、部員の前で挨拶をしてほしいということでした。ということで、昨日のうちに挨拶をさせていただくことにしました。挨拶は、練習の最後にとお願いをして、私自身も練習を拝見させていただくことにしました。

◾️練習が始まるまでは、指揮者室で待たせていただくことにしました。音楽監督である若林義人先生や、コーチの児玉知郎先生の控え室や学生幹部とのミーティングルームとして使われている部屋のようです。この控え室には、全日本吹奏楽コンクールやアンサンブルコンテストのトロフィーや盾がずらりと並んでいます。新米部長としては、龍谷大学吹奏楽部の輝かしい歴史の重みのようなものを感じました。また、若林先生と私は同い年。昨年に還暦を迎えたのですが、壁には還暦をお祝いする学生部員の皆さんのお祝いのメッセージが貼られていました。素敵ですね。

◾️控え室で待っていると、コーチの児玉先生がやってこられました。練習が始まるまでお話をすることができました。お話は多岐に渡りましたが、そのうちの一つは、先日、福岡県北九州市門司区にある光照寺で執り行われた降誕会と初参式での演奏の話でした。吹奏楽部は、様々な場所でこういったご依頼に基づく演奏活動を行なっています。とはいえは、今回は結構遠方です。門司までは新幹線だけでの移動でしたので(トラック輸送無し)、いつもとは異なり、各パート楽器は1本、総勢11人の小編成バンドでの演奏になりました。パーカッションなどはカホンと呼ばれる箱型の楽器だけです。こんな小編成で大丈夫かと心配になりますが、光照寺の本堂に集まってこられた皆さんは、大変感動されていたそうです。中には涙を流しておられた方もいたとか。もちろん児玉先生は、観客の皆さんに背を向けて指揮をされています。そのような涙を流されている方が見えたわけではないのです。しかし、その涙を流しておられる方も含めて多くの皆さんが演奏に感動されていることが、まずは演奏をしている部員に伝わり、部員の目が赤くなっていることに児玉先生が気づかれた、そのようなお話でした。演奏する側と演奏を聴く側との間に音楽の感動が共有されたわけですね。その感動の中身は様々だと思います。音楽的なことはもちろん、「遠いところからやってきて、私たちの寺で演奏していただいた」というようなことまで(こちらのお寺は、駅からもさらにかなり離れています)。学生の皆さんにとっても、貴重な経験になったことでしょう。とても素敵なお話だなと思いました。

◾️そうこうしているうちに、音楽監督の若林先生もお越しになりました。そして、指導者の先生方とお話をさせていただいているうちに、練習開始の時間がやってきました。昨日の練習は、5月11日に守山市で地元の中高の吹奏楽部や市民吹奏楽団との合同で開催される「ルシオール ブラスフェス」の練習でした。今回は、多くの皆さんがよくご存知のマーチやアニメーション作品の曲が演奏されます。指揮はコーチの児玉先生、音楽監督の若林先生も一緒にご指導されているすぐそばに私も座らせていただき、学生指揮の方からはスコアもお借りして、練習を拝見しました。学生時代にオーケストラに所属していたので、とりあえずスコアを見ながら演奏を聴くことはできるのですが、吹奏楽の演奏の細かなことまで聞き分けることなど私にはできません。とはいえ、時々練習を見学させていただき、学生の皆さんの演奏が成長されていくプロセスを自分の耳でも確認できるようになりたいなと思っています。

◾️ところで、全国吹奏楽コンクールで何度も金賞を受賞してきているので、中高と吹奏楽に邁進して入部してきた経験者の皆さんばかりなのかなと思っていましたが、大学から吹奏楽を始める方もおられるとのこと。意外でした…というか、驚きでした。素敵じゃないですか。応援しています。最後の定期演奏会まで、4年間、頑張っていただきたいと思います。

◾️以下のリンク先は、吹奏楽部のtwitterへの投稿です。アカウントを持っていないとご覧いただけないかもしません。

「社会学入門演習」まわしよみ新聞

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20190439mawashiyomi14■今日は平成最後の日になります。私が勤務するキャンパス(滋賀県大津市瀬田)は、残念ながら天候がよくありません。ネットのニュースで、天皇陛下の「退位礼正殿の儀における天皇陛下のおことば」を拝読しました。いよいよ平成も終わろうとしています。何か感慨深いものもありますが、ここで時代が変わる、新しい時代がやってくるというよりも、これまでの日常が続いていくという直線的な感覚の方がどちらかといえば強いように思います。

■世間は10連休ということで、みなさん休日を楽しんでおられるのかもしれません。ただ、大学はそのような10連休は関係なく、龍谷大学の場合、今週は月曜日から木曜日まで授業が実施されます。また、来週は月曜日から授業が始まります。半期で15回授業を確保することが義務付けられており、大学の行事もきちんと行おうとすると、どうしても世間がお休みの時にも授業を実施せざるを得ません。私の年代が学生の時は、8月と9月は丸々夏期休暇でしたが、今はお盆前まで試験や集中講義等があり、後期も9月の下旬から始まります。オリエンテーション等は、その前から始まります。

■で、平成最後の今日、私が担当する授業は1回生と4回生の演習でした。午前中が1回生の「社会学入門演習」。恒例となった「まわしよみ新聞」(むつ さとし さん)を、4班に分かれて行いました。この「まわしよみ新聞」、入学したての1回生が仲良くなり、同じ演習の仲間がどのような関心を社会に対して持っているのかを知るためには、ぴったりのグループワークだと思っています。来週の演習では、出来上がった「まわしよみ新聞」をもとに、いろいろみんなで語り合いたいと思います。ひとつの記事に、いろんな捉え方や評価の仕方があることを、知ることができればと思います。「まわしよみ新聞」+αの何か工夫ができればと思います。そういう風にいろいろ工夫を付け加えていけるところも、この「まわしよみ新聞」がいろんな場所で取り組まれていることのひとつの理由ではないかと思います。

琵琶湖

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◾️自宅近くの琵琶湖畔です。近くといっても、1.5kmほど離れています。facebookのプロフィールカバーに使っています。ここからは、琵琶湖の南湖、大津の中心市街地方面を一望することができます。

「株式会社 革靴をはいた猫」のこと

20190426uomi.png ■以前から、龍谷大学政策学部に在籍していた魚見航大さんという方のことを聞いていました。現在は、政策学部を卒業され、「株式会社 革靴をはいた猫」を経営されています。障がいのある若者と共に訪問型の靴磨きを行う会社を、2017年3月の卒業式を前に起業され、今は、京都市役所の近くに店舗も開店されています。この魚見さんのインタビュー記事を、公益財団法人「信頼資本財団」のホームページに見つけました。この記事を拝見して、ぜひ多くの知り合いの学生のみなさんにも読んでもらいたいなと思い、ブログで紹介することにいたしました。

インタビュー“与えられる存在”から“与え、分かち合う存在へ”

■このインタビュー記事を拝見すると、大学に入学した頃の魚見さんは、何かまちづくりや社会問題に積極的に関わろうとする学生ではなかったことがわかります。地域課題を解決するための政策学部教育プログラム「Ryu-SEI GAP」に参加することで、魚見さんは社会的課題に少しずつ関心を深めていかれたことがわかります。それも、いろんな経験や人との出会い、それは偶然と言ってしまえばそうなのでしょうが、そのような経験や出会いという偶然を自分を成長させることにつなげておられることがわかります。学内にある障害を持った若者が勤務されているカフェ「樹林」での経験もそうです。このカフェに関わりながら、次のような気づきがありました。「周りの人が頑張って障害のあるメンバーたちをサポートするだけでは彼らが生きていくうえで本質的な成長にはつながっていないのではないかと思いました。そのカフェでは就労支援B型といわれる一般就労が難しいメンバーが働いていましたが、彼らにもできることが多くあるように感じていました」。

■このカフェでの経験の後、魚見さんは、障害を持った若者たちと「靴磨き」を事業にしていきます。魚見さんの頭の中で、「靴磨き」と閃めいた訳ではありません。人との出会い、ちょっとした「つぶやき」に似た発言に刺激を受けて決断し、行動に移していったことに、とても関心しました。感性が柔軟で敏感な方だと思いました。その後の展開については、ぜひ、直接、インタビュー記事をお読みいただければと思います。魚見さんたちの企業について、こういったことも語っておられます。「大学の先生や経営者のなかで靴磨きでの起業に唯一賛同してくれた深尾先生に『起業したいです』と言ったら在学中に準備しなさいとのことだったので、起業する方法を調べてなんとか卒業式前日に登記できました」。深尾先生とは、一緒に仕事もすることがありますが、おそらくはご自身のお若い頃からの経験も踏まえて、魚見さんの背中を押されたのではないかと推察します。「唯一賛同してくれた」ということは、ほとんどの大人たちは「やめときなさい」、あるいはそれに近いことを言ったということになります。多くの方は、「まずは、きちんと就職をして、社会人になって社会を勉強してからでも遅くない…」というようなことをアドバイスされたのかなと想像します。本当に、人との出会いは大切ですね。

■インタビュー記事のタイトルは、「“与えられる存在”から“与え、分かち合う存在へ”」です。ここで存在というのは、同僚の職人さんである障害を持った若者たちのことを指しているのだと思います。魚見さんのような卒業生が、私の勤務する社会学部からも生まれて欲しいと思っています。

エビネ

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◾️庭に生えてきた小さな植物の写真です。植物の専門家である島田直明さん(岩手県立大学総合政策学部環境政策講座)に同定していただきました。庭に咲いているのはエビネだそうです。この写真だけだと、野生のものか園芸種かよくわからないとのことでした。昨年の1月から3月にかけて庭の大改修をしたので、おそらくは庭師さんが植えてくださったものだと思います。植栽された植物には、新たに苗屋さんから仕入れて植えてくださったものもありますが、もともとこの家に植えられていたもの多数あります。それらは、工事の間、植木鉢に避難していました。冬、植物が眠っている間に植木鉢に避難させたのです。おそらくエビネは、その時に避難していたものかと思います。

◾️私の家は新築ではありません。以前お住まいだったIさんご一家は、とても花がお好きで庭にいろんな種類の植物を植えておられました。その中の一つがエビネなのではないかと思っています。今は大改修をして、いろんな種類の花が咲いてくれているわけですが、元々はIさんご一家が庭をとても大切に愛しておられたことが重要かと思います。そうでなければ、おそらく庭の大改修など、考えもしなかったと思います。私は、この庭を引き継いだ責任のようなものを勝手に感じていたのです。Iさんご一家の庭に対する愛情を強く感じ取っていました。

◾️ですから、転居した当時は、庭を楽しむというよりも、庭を維持することに必死でした。陽に焼け、蚊に刺され、爪に泥がたまりながらも、毎日のように庭の仕事をしていました。利き腕の右手が腱鞘炎になるほど、雑草をひたすら抜いたり、落ち葉を拾ったりと、必死になって庭の世話をしていました。
そのおかげで、植物のことなどに関心がなかった私の中にも、植物に対する関心が生まれ、同時に花を愛でる気持ちも生まれてきました。小さな庭ですが、この土地に埋め込まれた履歴を感じ取り、土地に埋め込まれた愛の持つ力に誘われるように庭仕事に取り組むことができました。Iさんご一家に心より感謝したいと思います。

◾️さてエビネです。昨年の大改修が終了した時は、ほとんどその存在感を示していませんでした。Iさんご一家から庭を引き継いだ時も、その存在を記憶していません。おそらく、きちんと植えてあったけれど、私がよくわかっていなかったのだと思います。植物のことなど、ほとんど知りませんでしたから。昨年の春、大改修の後は花も咲きませんでした。ただ、なんだかひ弱な葉が地面から出ているな…程度の気持ちでした。ただし、刈り取りようなことはしませんでした。この1年間でなんとか根を張ってくれたのでしょう。今年の春は新しい芽を出してくれました。ところで、このエビネについて調べてみました。地中から入ってくるウイルスに弱いらしい…。大丈夫かな…とちょっと心配になっています。

就活と卒論は車の両輪

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■今日の2限は1回生の「社会学入門演習」でした。昼からは、3限がオフィスアワー、そして4限は「社会学演習IA」です。3回生の前期のゼミになります。前回は「インパクトのある自己紹介」をゼミ生の皆さんにしてもらいましたが、今回は1回生の演習でも使ったマンダラシートを使ったグループワークに取り組みました。グループワークをすることで、お互いをより知ることができます。名前も顔も覚えることになります。

■今日のテーマは、「就活と卒論は車の両輪」です。この大目標を達成するために、8つの中目標と、中目標ごとの8つの具体的な取り組み(小目標)を書いてもらうことになっています。いろいろ盛り上がっていました。大人しい人見知りの人もそれなりに、頑張ってこのグループワークを楽しんでいるようでした。しばらくは、こういったグループワークをしながら、各自の問題関心を少しずつ深めていくようにしようと思っています。中目標の中には、「初対面の印象」というのをあげている人がいました。その中身について具体的に聞いてみると、「清潔感」という答えが返ってきました。なるほど。「笑顔」とか、そういうのも入ると思うんですけどね。それはともかく、自分が学生だった頃や、今から20年の大学教員に成り立ての頃とは、演習の進め方が随分違っています。私の時など、以前の投稿にも書いたかもしれませんが、クロード・レヴィ=ストロースの『親族の基本構造』でした。ちなみに、1回生の時の教養の社会学のテキストがタルコット・パーソンズの『社会システム概論』でした。当時の大学では、そういうのが当たり前でしたが、今だとそんなことは許されません。ということで、時代の変化に合わせていろいろ工夫をしています。字を読むことのあまりないと断言される学生の皆さんですが、そのうちにそれぞれで本を読んでもらうためのグループワークもしようと思っています。

「社会学入門演習」マンダラシートとワールドカフェ

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■今日は1回生の演習、「社会学入門演習」の時間でした。とても気持ちの良い学生たちです。大学が始まってまだあまり時間は経過していませんが、すでに随分仲良くなっているように思います。

■今日は、「素敵な大人」になるために、これから大学4年間をどう過ごしていくのか…ということをテーマにグループワークを行いました。使った道具は、ロサンジェル・エンジェルスの大谷翔平も高校時代に使ったという「マンダラシート」。真ん中のところに、それぞれの学生にとっての「素敵な大人」という大目標を設定します。これはかなり抽象度が高いですね。人によってイメージは様々です。ということで、その周囲に、自分なりの「素敵な大人」になるための8つの中目標を設定します。さらに、その周囲には、8つの中目標を実現していくための具体的な小目標を8つ設定します。すると「素敵な大人」になるために普段から取り組む具体的な小目標が、8×8、64個の目標が設定されることになります。まるで大日如来の周りに様々な仏が描かれる密教の曼荼羅のような感じになります。ということで、マンダラシートと呼ばれています。

■マンダラシートは、2週間ぐらいかけて実現してもらうことになっています。今日は、中目標までを、お互いに語り合ってもらいました。ワールドカフェと呼ばれる話し合いの方法を活用しました。17人のクラスを5つの班に分けて話し合いをしてもらいました。途中、3回、別の班に移動するなど班のメンバーを入れ替えるようにしました。かなり盛り上がりました。今、1回生、3回生、4回生、3つの学年の演習を担当していますが、この1回生の演習が一番盛り上がっているかな。来週は、恒例の「まわし読み新聞」に取り組みます。

もぐりの学生(2)

20190422ohmiya.jpg◾️ 今日も、龍谷大学大宮キャンパスで開講されている、高橋卓志先生の実践真宗学研究科「社会実践特殊研究(D)」に「もぐり学生」として出席しました。私のような門外漢を受け入れていただくことに、本当に心より感謝いたします。私自身は、もうじき彦根で始まる予定のプロジェクトのこれからを考える上で、いろいろヒントをいただこうと「もぐらせて」いただいています。しかし、高橋先生の問いに対する院生の皆さん応答も私には興味深くなってきました。

◾️先週は、「苦の現場に立たなければ発心することはできない」という先生のお話がずっと心の中に残っています。この授業に出席されている院生の方達は、全員が浄土真宗本願寺派のお若い僧侶か、これから僧侶になる方達です。高橋先生の授業を履修して、どのように受け止めていかれるのか、これからどのように僧侶として生きていくのか、その辺りのことが気になります。先生のお話では、履修期間の最後の方では院生たちにも変化が現れるとのこと。院生の皆さん、どんな感じになるんだろうと興味津々です。

◾️授業では、先生は「質問及びレスポンスペーパー」を院生の皆さんに配布されます。今日のレスポンスペーパーのテーマは、「伝統仏教の視られ方」です。1つめの質問は、「寺と一般の人々(檀信徒・門徒も含む)との付き合いは希薄になっていると思うか?」。2つめは、「寺は人々にとってどんな場所か?」。3つめは「どんな寺の活動(行事)を人々は期待すると思うか?」。4つめは「僧侶は死に直面した人々の支えになっているか?」。5つめは「具体的な支えとは」…このような質問を授業の初めにアンケート形式で院生の皆さんに書いてもらい、院生の皆さんが書かれた内容を手掛かりにしながら、授業は展開していきます。最後に、授業の感想や気付きを書いて、授業の最後に提出することになっています。私の個人的な感想で言えば、高橋先生が院生の皆さんに伝えたいことと、院生の皆さんが真宗の教義に基づき真面目に考えておられることのの間には、なにか乖離があるように思いました。この乖離も、授業が進むうちに変化していくのでしょうか。楽しみです。私にとって、この授業に出席することは、何か一種のFD活動のような気がしないでもありません。ありがたいことです。

◾️ところで先週は、教室にいて肌寒い感じがありました。いつになったら暖かくなるのか…という感じでした。ところが、この1週間でとても暖かくなりました。外を歩いていると、昼間は、「暖かい」を超えて「暑い」時もありました。年々春の期間が短くなっていくような感じがします。それはともかく、大宮キャンパスは、いつきても気持ちが良いです。そもそもの設計の根底にある思想に何か宗教的なことが込められているのだろうか…と、ふと思ったのですが、実際のところはどうなんでしょうね。

もぐり学生(1)

【追記】◾️「苦の現場に立たなければ発心することはできない」と高橋先生が院生の皆さんに繰り返し話されることを横で聞きながら、自分が修士課程の時のことを思い出しました。その時の指導教授である領家穰先生から、ことあるごとに「脇田、本気になれ!!」と叱られていたからです。「お前は、何のために社会学をやっているんや」ということでもあります。領家先生の「本気」と、高橋先生の「発心」とは、私の中ではどこか繋がるところがあります。

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