旧名鉄美濃駅の510系

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(wikipedia commonsより)


■鉄道が好きです。でも好きかな…と思ったのは、ずいぶん歳をとってからでした。少年の頃から鉄道に夢中になっていると、知識も豊富な鉄道ファンになっているのでしょうが、私の場合はそうではありません。プチ鉄道ファンでしかないわけですが、facebookの中に、そのような私でも仲間に入れてくださる鉄道ファンのグループがあります。そこに参加して、本物の鉄道ファンの皆さんに、いろいろ教えていただいています。先日も、NHKで「10分で巡る にっぽんの廃線」という番組があることを教えてもらいました。

■さっそく、番組を拝見したところ、その回は東北・北陸編で、「名鉄岐阜市内線」が取り上げられていました。短い時間ですが、そのスタイルと色に強く惹かれてしまいました。この名鉄510系は、もともと美濃電気軌道(美濃電)が1926年に新製した半鋼製四軸ボギー車です。知らなかったのですが、ボギー車とは、電車の台車が、車体とは独立してある程度回転できる仕組みになっていることをいうようです。で、運転席が丸くなっているデザインがなんともいえず素敵です。大正時代に流行したデザインのようです。

■その後、NHKBSプレミアムの「六角精児の呑み鉄本線・日本旅『春・九頭竜線・長良川鉄道を呑む!』」を録画してみました。すると、なんとなんと、名鉄510系が登場していました。旧名鉄美濃駅に保存されている電車です。最近、ずっとこの古い電車の美しさ魅了されています。コロナがちょっとましになったら、旧名鉄美濃駅まて行ってこようかな、いや行きたいな…と思っているところです。ところで、この番組のナレーターは、壇蜜さんですね。はやく昔のように元気になって欲しいです。
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(wikipedia commonsより)

「コロナに負けない地域×ICT事例コンテスト」入賞のお知らせ

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■12月9日にデジタルを活用した地域課題解決事例選「コロナに負けない地域×ICT事例コンテスト」という投稿をいたしました。知り合いのNさんが、LINEを使って、PTAの活動や自治会の活動をうまく運営されていたので、このコンテストのことをNさんにお話しししたところ、応募してみるということになりました。今回は、その結果をNさんが知らせてくださいました。まずは、こちらをご覧いただけばと思います。2次審査に残った15件のうち、10件が受賞となったそうですが、そのうちの1件です。Nさんたちの取り組みが一番最初に紹介されています。以下が、その紹介です。

大津市立膳所小学校PTAでは、令和元年度までは毎月小学校に集まって役員等による会議を開催していたところ、コロナの拡大によって学校に集まることが困難となり、各種行事も中止となってしまいました。

そこで、連絡や情報共有、意思決定について、原則LINEグループを使って行うことに。学校や保護者との様々な試行錯誤を経て、運営方法をブラッシュアップしていきました。この試みによって、時間や場所に縛られない役員等の意見交換が可能となり、PTAの意思決定のプロセスも可視化されるようになりました。

審査員のコメント
関係者の間で使い慣れているツールをうまく活用している点がポイントだと思いました。会則の整理など、デジタルを前提にした様々な改革ができた点も素晴らしく、PTAという滋賀県全域にある組織の取組みとして、今後の普及が見込まれます。

■審査員の方のコメントにもありますが、LINEという関係者の間で使い慣れているツールをうまく活用している点がとってもスマートです。かっこいいです。何か特別なことを行うのではなくて、誰にでも入手できるアプリを使って、自分たちの地域の課題を解決していくという点が素晴らしいです。Nさんにコンテストのことを勧めたのは私ですが、今度は逆に、Nさんから刺激をいただきました。ありがとうございました。

ヘルシンキのロシア大使館の前で歌われている「フィンランディア」

 

■フィンランドにお住まいの日本人の方と、SNSでちょっとやりとりをしました。フィンランドもロシアの隣国で、ロシアに脅かされています。フィンランドの状況を知ろうとツイッターを見ていたら、以下のツイートがありました。

■フィンランドの首都ヘルシンキにあるロシア大使館の前で歌われているシベリウスの「フィンランディア」。歌詞の冒頭の「Oi, Suomi」(おお、フィンランド国民)のところと、最後の「synnyinmaa」(祖国)のところが、「ウクライナ」に替えて歌われているようです。意味は、こんな感じになるのかな。ウクライナに早く夜明けが来ますように。歌っているのは、ヘルシンキ大学男性合唱団(YL Male Voice Choir)。

ウクライナの皆さん
あなたの日は近づいている
夜の脅威は既に消え去り
そして輝いた朝にヒバリは歌う
それはまるで天空の音楽のよう
夜の支配に朝の光が既に勝ち
あなたの夜明けが来る ウクライナよ

コーヒーミル

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■知人のfacebookの投稿で知ったコーヒーミルを、自分でも手に入れました。真似っこ(関西で言うところの「真似しー」)ですかね。これでコーヒーを楽しんでいます。とはいっても、自分自身、どこまでコーヒーの味わい方がわかっているのか…自信がありません。私の好みは、苦味の少ない、深煎りしていない軽い感じのコーヒー(だと思います…)。できれば、フルーティな、あるいはハーブのような香りがふっと鼻を抜けるような感じのものが好きです。ペーパードリップで淹れていますが、本当はサイフォンで淹れたコーヒーが好きです。まあ、自宅では保管が難しそうです。とりあえず、コーヒーミルが手に入ったので、インスタントやドリップバッグのコーヒーを飲むことは無くなりました。ところで、このコーヒーミル、挽いたコーヒーの粉の大きさを36段階で変えることができるそうなのですが、その辺りの使い方、まだきちんと理解できていないかなあ。まあ、試しながら、自分の好みの大きさを探していきます。

ホンモロコとビワマス

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■今週の月曜日、琵琶湖のホンモロコモとビワマスをいただきました。ホンモロコは琵琶湖の魚の中でもとくに姿が美しいなあといつも思います。自分でもその理由はわかりませんけれど。もちろん、独特の美味しさがあります。ビワマスは、3日熟成させたもの、炙ったもの、朝獲れたものの3種。こちらも、それぞれの美味しさがあって楽しめました。脂がたっぷりのサーモンは苦手な方も、このビワマスはとっても美味しく食べられます。この日は、しばらく会っていたかった友人とこれらの湖魚を楽しみました。大津まで会いに来てくれてありがとう。がんばってくださいね。応援しています。

■お店の紹介もしておきましょう。「からっ風」は今から30年ほど前、滋賀県庁の職員として琵琶湖博物館の開設準備をしていた頃、上司と時々訪れていたお店です。お店の名前は、現在の大女将が群馬県のご出身がだからです。その頃は、現在、ご夫婦でお店を切り盛りされている息子さんもまだ独身で、時々お店の手伝いをしている感じだったかな。私はといえば、その後、岩手県立大学に異動し、そのあとさらに龍谷大学に異動し、たまにこちらにお店を訪れるようになりました。通勤経路から外れているので、なかなか簡単には行きにくいのですが、それでも年に1〜2回は、飲み会の会場がこちらになるので、楽しませてもらっています。

■こちらのお店の特徴は、「琵琶湖八珍」を大切にされているところでしょうか。丁寧にお料理されています。「琵琶湖八珍」は、①ビワマス、②コアユ、③ハス、④ホンモロコ、⑤ニゴロブナ、⑥スジエビ、⑦ゴリ、⑧イサザのことです。もうひとつ、こちらのお店は、大津の中心市街地にある酒蔵、平井商店の純米吟醸「北船路」を大切にしてくださっていることです。北船路は、私が指導しているゼミ生たちが、かつて棚田の農村(集落名・北船路)と平井商店さんをおつなぎして生まれた銘柄です。お店のご常連の皆さんも「北船路」を気に入っておられています。

■そのようなわけで、いつも大津駅前の「利やん」のことばかり投稿していますが、こちらの「からっ風」も私にとっては大切なお店のひとつになります。

鰯の煮付け

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■先日、晩飯の買い物に自宅近くの生協スーパーに行きました。目の澄んだ美しい鰯が安く売られていたので、買ってきて煮付けにしました。美味しかった。ありがとう。美味しい食材をいただくと、さらに自分で作ると、幸せな気持ちになりますね。

■鰯の思い出。子どもの頃(小6〜高1の夏)、広島に暮らしていました。その頃は、よく小さな鰯の刺身を食べました。街中に停めたリヤカーでおばさんが朝獲れた鰯を売っておられました。たしか竹ベラで鰯を割いて刺身にしてくれたうな気がします。生姜醤油でいくらでも食べられたな〜。海なし県の滋賀にいると、近くのスーパーでは、刺身にできるような鰯は手になかなか入りません。子どもの頃、鰯、鯖、鯵…よく食べました。肉の値段が高かったから。日本人としては背が高い方だけど、青魚と牛乳で成長できたかな。

老頭児の仕事

■先日、現在大津市の瀬田キャンパスにある社会学部が、2025年に京都の深草キャンパスに移転することをお知らせいたしました。詳細は大学のホームページをご覧ください。この移転に向けて、社会学部の中では学部組織の再編やカリキュラムの改編に向けての作業が進められています。移転後は2年で定年退職する私は、この移転を目指しての実務にはほとんど関わることはありませんでした。大学内部での移転の議論がもっとスムースに進んでいれば、少なくとも移転後に新しい学部の完成年次までは勤務できたのではないのかなと思いますが、そんなことは言っても仕方がありません。移転に伴う諸々の検討は、新しい学部運営の当事者となっていく若い同僚の皆さんが中心になって進めておられます。

■そのように思っていたのですが、年寄りにもこれまでの経験から意見をいって欲しいということになりました。移転・改組検討チームは4つありますが、私が参加を求められたのは、実習や地域社会との連携によるプロジェクトに関してです。「学部全体で大津エンパワねっとから社会共生実習へと展開してきた、『現場主義』の学びを次のステージへと押し上げていくために意見を述べて欲しい」ということのようです。大津エンパワねっとは、2007年から2009年にかけて文部科学省の「現代GP」として採択されました。2010年度からは社会学部の全ての学科が協力して運営する「まちづくりコーディネーター」(大学資格)を認定する資格課程として、社会学部のカリキュラムの中で位置付けられてきました。その後、大津エンパワねっとは、カリキュラムの改編の中で社会共生実習に再編され現在に至っています。途中、1年間だけ研究に専念する年がありましたが、私は2004年から社会学部に勤務していますので、かなりの時間とエネルギーをこの大津エンパワねっとと社会共生実習に注いできたということなります。

■まあ、そのような経験があるものですから、私のようなロートルにもできるかなと思いお引き受けすることになりました。とろこで、ロートルと言う言葉をこれまでも使うことがありましたが、それが中国語に由来するとは知りませんでした。老頭児と書くようです。

「星新一の不思議な不思議な短編ドラマ」


■若い学生の皆さんは、星新一というSF作家をご存知ないかも知れまん。1926年(大正15年)~ 1997年(平成9年)。学生の皆さんが生まれる前に亡くなっています。詳しくは、こちらをお読みください。今朝ですが、その星新一さんの作品が短編ドラマになるということを知りました。これは楽しみです。

「国分寺地域通貨ぶんじ」のこと

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■時々、このブログで特定非営利活動法人「琵琶故知新」や、「琵琶故知新」でこれから運営していこうと考えている「びわぽいんと」について紹介をしてきました。理事長としての責任の重さをひしひしと感じながら、この「びわぽいんと」を具体的にどのように展開していけば良いのか、そのことについて頭を悩ませています。広い意味で地域づくりの活動に取り組んでこられた方たちに、「びわぽいんと」のことを説明すると、「ああ、地域通貨のようなものですね」と理解してくださいます。よくある地域通貨は、紙幣のようなものを発行して、流通させることで、地域社会の様々な課題を解決したり、活性化させたりしていこうとするわけですが、「びわぽいんと」の場合は、紙幣のようなものではなく、インターネット上で流通させるポイントになります。

■「びわぽいんと」の原理となる仕組みはすでに出来上がっていますが、それをどのようなルールで、どのような具体的な地域社会の活動とつなげながら展開していくのか、今はそのような段階かと思います。ここで乗り越えるべき壁がぐんと高くなりました。ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)だけでは乗り越えられない壁が存在するからです。言い換えればICTを具体的な地域社会というコンテクストの上で、どのようにデザインしていくのかということになります。藁にもすがるような思いで、ヒントになる情報を探しています。先日のことになりますが、滋賀県庁の幹部の方とお話をしたときに教えていただいたことがあります。「皆さんの『びわぽいんと』の話をお聞きして、東京の国分寺市でやっている地域通貨『ぶんじ』のことを連想しました」。ということで、「国分寺地域通貨ぶんじ」について調べてみました。

■「国分寺地域通貨ぶんじ」については、公式サイトがありますから、そちらをご覧いただけばと思います。とても興味深かったのは、この地域通貨が「お金」であると同時に、メッセージカードでもあるということです。地域通貨であるから「お金」の一種であることはわかりますが、メッセージカードとはどういうことなのでしょう。実は、地域通貨「ぶんじ」の裏側には、メッセージを書くことができます。Aさんが、Bさんから何かを買う(物やサービス)時にこの「ぶんじ」を使うわけです。「交換」です。通常、「交換」が成立した時には、AさんとBさんの関係はそれで終了します。「お金」の点だけから考えれば、「交換」が終了した段階で関係が持続する必然性のようなものはありません。しかし、「ぶんじ」は違います。裏側に自分の気持ちをメッセージとして書き込むのです。公式サイトでは、このように説明されています。

金は何かを「手に入れる」ための道具でなく
誰かのやさしさや丁寧な仕事を
「受け取る」ための道具にもなる。

そして受け取ってくれる人の存在は
忘れかけていた贈ることのよろこびを、
もう一度思い出させてくれるかもしれない。

そして、ぶんじはまた、
次の「贈り手」に向けてめぐっていきます

■「ぶんじ」は、地域通貨です。国が発行している通貨と同様に「交換」されるわけですが、それとともに人をつないでいく、人に思いを伝える「贈与」の側面も持っているのです。そのような「贈与」が人と人とのゆるやかな関係を生み出していくわけです。私が「ぶんじ」に注目するのは、この地域通貨には「贈与」の側面が存在しているからです。公式サイトには、次のように書かれています。「気持ちのこもった仕事に『いいね!』/率先したまちのための汗かきに『ありがとう』/その感謝のメッセージが、働くことのよろこびを思い出させてくれる」。

■この「国分寺地域通貨ぶんじ」については、キーパーソンである影山知明(かげやま・ともあき)のインタビュー記事も参考になります。フコク生命によるインタビュー記事です。この中で、影山さんは、次のように語っておられます。特に、大切だなと思った部分を一つだけ引用させていただきます。

互いに干渉しない、必要以上に立ち入らないという世の風潮もあるように思いますが、うまく関わり、お互いの前向きな重なりをつくれるようになると、1人ではできなかったことが2人だからこそできるということもあるでしょう。それぞれの自由を尊重し合いながらの「他人と共に自由に生きる」道があるのだといいます。

「自分の利益にしか関心がなかったり、自己中心的に考えてしまったりしていると、目の前の一人一人は『利用する(テイク)』対象になってしまいます。そうすると相手も防衛的になり、リターン目当てで関わったりするようになる。こういう関係を続けていくと、奪い奪われで消耗しますから、人と付き合うことが嫌になります。ところが、目の前の一人一人にどうやったら力になれるかと、『支援する(ギブ)』姿勢で関わるようになると、相手もちゃんと返してくれることに気が付く。そしてこうした関わりの方がよっぽど生産的だし、気持ちがよく、長く続くものになります」

■なぜ引用したのかといえば、様々な方たちと連携しようとする中で私自身も強く感じてきたことだからです。地域づくりの活動の中で、研究プロジェクトの中で、大学の組織の中の取り組みの中で…。影山さんが語っておられるのは、「他者を自己の手段や資源にしない関係」のあり方です。とても大切なことかと思います。「他人と共に自由に生きる」、とても素敵な言葉だと思います。さて、私たち「琵琶故知新」の「びわぽいんと」は、よく店舗やスーパーで使われているポイントカードとは違います。そようなポイントカードは、消費者が「自分のため、自分が得をするため」に利用され、そのことで店舗やスーパーも利益をあげることかできるわけです。もちろん、「びわぽいんと」もそのような利用が可能なわけですが、それだけでなく「ぶんじ」と同じく贈与の側面に特徴があります。大津で環境ボランティアで貯めたポイントを、湖北で活動している団体に贈ることができます。その時に、「ぶんじ」のようにメッセージが伴っていると素敵だなと思っています。このあたり、琵琶故知新の理事の皆さんにも、相談をしてみたいと思います。

【追記】20220223kageyama.jpg■「ぶんじ」のキーパーソンである影山知明さんが執筆された『ゆっくり、いそげ ~カフェからはじめる人を手段化しない経済』(大和書房)です。タイトルがいいですね。「人を手段化しない経済」。以下は、この本の紹介文です。

働いても働いても幸せが遠のいていくように感じるのはなぜなのか。
金銭換算しにくい価値は失われるしかないのか。
「時間との戦い」は終わることがないのか。
この生きづらさの正体は何なのか。

経済を目的にすると、人が手段になる。

JR中央線・乗降客数最下位の西国分寺駅――
そこで全国1位のカフェをつくった著者が挑戦する、
「理想と現実」を両立させる経済の形。

「シスコ・パラダイス〜塔本シスコの人生“絵日記”〜」


■よくNHKの日曜美術館を視聴しています。毎週というわけではないのですが、この番組を楽しんでいます。昨日取り上げられていたのは塔本シスコさん(1913年〜2005年)でした。「シスコ・パラダイス〜塔本シスコの人生“絵日記”〜」。私はシスコさんのことを存じ上げませんでしたが、昨日はテレビで紹介される作品には釘付けになりました。現在、熊本市現代美術館で展覧会が開催されていますが、今年の夏には滋賀県立美術館でも開催されるそうです。楽しみです。リンク先の日曜美術館の司会をされている小野正嗣さんのコラム、シスコさんのことがよくわかります。で、なんでシスコなの?ということなんですが、サンフランシスコのシスコなんだそうです。お父さんが、サンフランシスコに憧れておられたからのようです。
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【追記】■以下の日程で岐阜と滋賀を巡回すします。
岐阜県美術館  4月23日〜6月26日
滋賀県立美術館  7月9日〜9月4日

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