「ぼてじゃこトラスト」のこと!!

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▪️「ふるさと滋賀の野生動植物との共生に関する条例」第26条第2項の規定に基づき、次の保護増殖事業を認定しています。その条例に基づき、指定希少野生動植物種の繁殖の促進や生息地保全を行う保護増殖事業について、県以外のものが行う場合に、県で定める指針に適合して適正・確実に行われるものであることを認定することになっています。このたび、「ぼてじゃこトラスト」さんの「イチモンジタナゴ」の保護・増殖の活動が認定されました。認定団体第1号です。長年にわたる活動が評価されたのでしょうね。素晴らしいです。おめでとうございます。

「指定希少野生動植物種、保護増殖指針、保護増殖事業について」

イベント「仰木で有機農業業をしませんか」

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▪️「(仮称)仰木地区地域共生協議会準備委員会」が主催するイベントに、理事長をしている特定非営利活動法人「琵琶故知新」では、NTT西日本滋賀支店さんとともに、共催者として参加します。仰木は、いつも我が家が野菜を購入している直売所のある地域です。

仰木近郊におすまいのみなさんへ
耕 作 放 棄 地 で 有 機 農 業 し ま せ ん か ?

仰木の麓にある成安造形大学をお借りし「仰木のことを知って、感じて、味わって、そして未来を考える会」を企画しました。
地域のことをもっと知りたい、食べ物つくってみたい、少し興味があるなどなど・・・
どなたでも無料で参加できますのでお早めにお申し込みください。
仰木近郊にお住まいでなくても地域課題や農業に関心がある方の参加も歓迎します。

日時:2024年6月9日(日)10時~16時

場所:成安造形大学 コミュニティスペース「結」

条件:どなたでも参加できます 先着30名、参加無料

▪️仰木は、大津市の西部、比叡山に連なる山々の麓にある棚田の農村です。仰木には3つの集落がありますが、そのうちの1つの集落、上仰木の棚田は、日本棚田百選にも選ばれています。写真家・今森光彦さんの写真集『里山物語』でもよく知られた地域です。1000年以上の歴史をもつ地域なんですが、全国の農村、特に中山間地域の農村と同じく、後継者不足、農家の高齢化に伴い、耕作をするのに手間のかかる農地から放棄されていきました。耕作放棄地と言います。しかし、この仰木に隣接する地域には、大規模な新興住宅地が広がっています。そのような住宅地には、自宅の家庭菜園に飽き足らず、安心安全の野菜づくりをもう少し広い農地でやってみたい、プロの農家の指導を受けながら野菜作りをしてみたい…という方達が、お住まいになっていると思われます。耕作放棄地が増えて困っている農家と、農業をやってみたいけれど農地もないし、農業のやり方もよくわからない住宅地の皆さん、この両者を繋いでいこうという企画です。しかも、両者は隣接して居住しているわけです。今回は、住宅地の中にある大学、成安造形大学の中に会場をお借りして、イベントを実施いたします。

▪️当日のイベントには、成安造形大学の副学長で附属近江学研究所副所長をされている加藤賢治先生に「仰木の歴史文化と伝説」のタイトルでご講演いただきます。また、オーガニック専門店等の植物発酵エキスや健康補助食品等をOEM(他社ブランドの製品を製造する企業)として製造・販売されている株式会社リスペクトを、仰木を拠点に展開されている伊藤定紀さんにも講師としてお越しいただき、「なるほど!ザ・有機農業~さまざまな視点から「有機農業」を紹介~」のタイトルでご講演をいただきます。そして、参加者で歩いて仰木の文化歴史に触れ、耕作放棄地の現状を見学する予定にしています。どうぞ、皆様、奮ってご参加ください。参加申し込みは、以下のからお願いいたします。Peatixという仕組みを利用しています。「チケット」を申し込む形式になりますが、無料です。
耕作放棄地で有機農業しませんか?

オタマジャクシ

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▪️娘から、親戚のLINEグループで写真が送られてきました。連休中に、娘の家族がやってきた時に、孫達と一緒に採集したオタマジャクシです。大津市の堅田にある湿地に、たくさんのオタマジャクシが泳いでいたのですが、そこから2匹だけ採集しました。その2匹を、孫たち(小2のひなちゃんと保育園4歳のななちゃん)は奈良の自宅まで持ち帰り観察しながら飼育しています。

▪️オタマジャクシの成長は早いですね。あっという間に、まず後ろ脚が生えてきて、今は前脚が伸びてきました。これって、どういう仕組みになっているんですかね。体の中であらかじめ形ができて、それが外に出てくるんですかね。写真を見ると、左側のオタマジャクシは前脚が出ていますが、右側はまだ出ていません。でも、左よりも右の方が体は膨らんでいるような気もします。体の中に前脚が作られているのかな…妄想ですけど。不思議です。で、カエルになったら、2匹をまた滋賀に回収し、元の湿地に放すことにしています。家人が奈良にいく予定があるので、帰りに回収するのです。これで、いいのかな、たぶん、生物多様性的には。個人的には我が家の庭にいてくれてもいいんですけどね。ご近所は迷惑ですかね、やはり。

20240509nihonakagaeru.jpg【追記】▪️このオタマジャクシのことをfacebookにも投稿しました。そうしたところ、滋賀県立琵琶湖博物館の学芸員をされている大塚泰介さんがコメントを投稿してくださいました。

1枚目の写真で背側線が既に生じていて、それが眼の後方からまっすぐ後ろに伸びているので、ニホンアカガエル確定で良いと思います。

▪️ありがたいですね。さすが、プロは違いますね。ということで、娘にカエルの名前をLINEで伝えました。ニホンアカガエルは、里山のような場所にいるようです。たしかに、このオタクジャクシを捕まえた場所は、元々は、里山の谷間にあった水田をビオトープとして整備した場所でした。普段は、里山や草原のような場所で暮らして昆虫を食べているようですが、産卵の時期は以下のような特徴があるようです。

繁殖期は地域により異なりますが、早春(2月から3月)の最初の降雨で始まることが多いと言われます。繁殖期間は1週間程度から、1ヶ月くらい続くこともあります。水が浅く溜まっていれば、どこでも産卵しますが、おもに水田を産卵場所とオタマジャクシの生活場所としています。
(http://kaerutanteidan.jp/index.php/database/2014-03-27-17-42-12/22-rana/65-ranaj)

▪️もう少しすると、尻尾がなくなっていくのでしょうか。その時がやってきたら、今は奈良にいるこのカエル達も故郷の大津に里帰りすることになります。

ミュージアム・美術館・博物館

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▪️龍谷ミュージアムでは、春季特別展「文明の十字路・バーミヤン大仏の太陽神と弥勒信仰-ガンダーラから日本へ-」が開催されています。6月16日までです。元龍谷ミュージアム館長のうちの学長も相当熱い投稿をXにされています。私もイケメンの弥勒に会いに行く予定です。忘れないうちに、行かなくちゃ。ただし、「龍谷大学関係者」は龍谷ミュージアムで開催するすべての展覧会を無料で観覧できます。この龍谷大学関係者とは、龍谷大学学生(科目等履修生を含む)、龍谷大学学生保護者(親和会員)とその同伴者1名、龍谷大学卒業生(校友会員)とその同伴者1名、龍谷大学教職員 (非常勤講師、アシスタントスタッフ職員を含む)、龍谷大学退職者(専任教職員・特別任用教員)、浄土真宗本願寺派の宗会議員、学校法人龍谷大学理事・監事・評議員の皆さんのことです。ということで、「龍谷大学関係者」の皆さん、ぜひ観覧いたしましょう。

▪️2つめは、京都国立近代美術館で開催されている「没後100年 富岡鉄斎 TESSI」です。この前、日曜日の朝に放送されているNHKの日曜美術館で作品の解説を視聴しました。鉄斎って、「万巻の書を読み、万里の路を行く」、書の人であり旅の人だったんですね。ぜひ現物を鑑賞してみたいと思いました。5月26日までだから、これも忘れないようにいかないといけません。

▪️3つ目は、奈良国立博物館で開催されている生誕1250年記念特別展「空海 KŪKAI ―密教のルーツとマンダラ世界」です。この展覧会も行っておきたいのです。こちらは、6月9日までです。

山仲善彰さんの告別式

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▪️かつて滋賀県庁に勤務され、野洲市長も務められた山仲善彰さんが、4月28日にお亡くなりになりました。享年73歳。本日、野洲市の野洲川斎苑で告別式が営まれました。私も、山仲さんとのお別れをしてきました。

▪️この写真、大津駅前のいつもの居酒屋「利やん」の私の芋焼酎のボトルにぶら下がっているカードの束の中の1枚です。2005年6月13日に、山仲さんと一緒に飲んでいることがわかります。今から19年前ですね。私は2004年から龍谷大学に勤務していますので、2年目ですね。おそらく、滋賀県庁の琵琶湖漁業環境動態調査会議か、面源負荷削減対策検討委員会に参加した頃の、それらの後の呑み会かと思います。この日、新しく芋焼酎の一升瓶をキープしました。「利やん」では、ボトルをキープするたびに写真を撮ることになるので、こうして記録が残るのです。この時は、当時、滋賀県立大学に勤務されていた國松孝男先生と一緒の「呑み」だったのですね。みんな、若いです。私などは、髪もふさふさ真っ黒、髭も真っ黒です。

▪️山仲さんとは、この時以外にも酒席をご一緒させていただきました。この時が一番最初だったのかな、記憶がはっきりしません。山仲さんは、頭の回転がとても速く、ストレートに発言される方でした。そのようなこともあり、受け止める方達の印象は様々だったと思いますが、私はそういう山仲さんと仲良くさせていただきました。もっと、山仲さんと一緒の「呑み」の機会が欲しかったですね。もっとお話を伺いたかったです。残念です。

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▪️山仲さんは、野洲市長を3期12年お勤めになりました。これは、8年前の投稿の掲載した写真です。真ん中で膝をついておられるのが山仲さんです。この時は、野洲市長として、このような手作り感満載の「ヨシ群落保全基本計画等見直し検討会」にもご参加くださいました。これは「ヨシ群落保全審議会」メンバーの方達が集まって行ったワークショップです。山仲さんは、滋賀県庁に勤務されていた時は、琵琶湖環境部長をお勤めになっていましたから、知識と経験を豊富にお持ちで、審議会でも非常に積極的にご発言いただいていましたが、公務がご多用の中、この検討会にもご参加くださり、他の皆さんと一緒にワークショップにも取り組んでくださいました。

【関連投稿】▪️よろしければ、「ヨシ群落保全基本計画等見直し検討会」をお読みいただければと思います。

2024年度 平和堂財団の「夏原グラント」助成金贈呈式

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▪️先週の土曜日、平和堂財団の「夏原グラント」助成金贈呈式が開催されました。「夏原グラント」では、2012年より、「NPO法人、市民活動団体、学生団体等が行う琵琶湖およびその流域の自然環境の保全活動に対して」支援を行っています。この「夏原グラント」に関しては、これまでもこのブログに投稿してきました。私は、2014年からこの助成の審査員を務めています。今年で10年目なんですね。この助成が開始してから、延べ600団体以上に助成を行い、助成金総額は1億5千万円を越えているそうです。この手の助成金としては、相当な実績を有しているのではないかと思います。

▪️この日は、高橋滝治郎さんにお会いしました。高橋さんは、伊吹山麓で、「ユウスゲと貴重植物を守り育てる会」の会長として活動されています。伊吹山の植物を鹿害から守る活動をされているのです。「夏原グラント」に対しては、伊吹山麓の貴重な植物を鹿の食害から守るために、金属柵を購入して獣害作を設けたいという申請されていました。

滋賀県米原市の伊吹山の三合目には、ユウスゲをはじめ、貴重な植物が確認されています。しかし、近年はシカによる食害が問題となっています。そこで冬の強風や積雪に耐久性のある金属柵を設置して獣害を防止します。

▪️助成金で金属柵だけを購入させてもらいたいというのです。なんというか、大変潔いというか、非常にわかりやすい(効果も期待できる)申請でした。審査の結果、高い評価で採択されました。各団体の助成金額については、こちらに公表されています

▪️もちろん、私は高橋さんが会長されている団体が申請されていることを書類審査の時まで知りませんでした。いっぽう、高橋さんの方も、私が審査員をしていることをご存知なかったと思います。高橋さんと知り合ったのは、私が、世界農業遺産申請に向けてのサポートをさせてもらっている時でした。その時、高橋さんは滋賀県庁の農政水産部長をされていました。今では、「琵琶湖システム」は、国連FAOに世界農業遺産として認定されていますが、FAOの審査を受けるためには、その前にまずは日本の農水省から「日本農業遺産」に認定される必要がありました。高橋さんは、その段階で滋賀県農政水産部長をされていたのです。ということで、高橋さんとツーショット。ずいぶんい前からお約束していただいているのですが、高橋さんから伊吹山の植物のことをいろいろ学びつつ、山頂まで登山ガイドをしていただくことになっています。もっとも、昨年、登山道の大規模な崩壊があり、伊吹山は入山禁止となっています。早く、再開してほしいです。楽しみです。その前に、登山靴買わなくちゃ。

▪️「夏原グラント」に話を戻しましょう。贈呈式の後は、記念写真を撮影して、交流会が開催されました。交流会では、いろんな方達とお話をすることができました。私は、滋賀県ヨシ群落保全審議会のメンバーということもあり、審査とは別に、個人的な関心として琵琶湖のヨシ帯の保全に関心があります。ということで、「ヨシの活用によるヨシ原の保全 」に取り組む、「まるやまの自然と文化を守る会」の代表で、「特定非営利活動法人まるよし」理事長の宮尾陽介さんからは、琵琶湖の代表的なヨシ軍楽である西の湖でヨシの利用と保全に取り組む関係団体の大変興味深いお話を聞かせていただきました。「夏原グラント」とは別に、お話を伺いにいく約束をさせていただきました。

▪️「けいはんな記念公園における里山管理事業」 の「コナラ会」のメンバーである稲本雄太さんとも、ゆっくりお話をすることができました。「夏原グラント」の助成金が、どれだけ活動の発展につながったかについて、また活動されているエリアの生物多様性を高めていることについても説明してくださいました。生物多様性が高まったことを、昆虫標本等や科学的な調査のエビデンスに基づいて評価を行っておられるようです。そのうちに、「自然共生サイト」に登録されるかも知れませんね。

▪️学生の皆さんも助成を受けています。「有機農法拡大 /立命館大学経営学部プロジェクト団体」である「丹後村おこし活動チーム」の皆さんです。今年度から助成を受けておられます。ということで、「夏原グラント」で有機農業に取り組む先輩団体「持続可能な集落棚田のための環境保全型ネオ・スモールファーマー発掘プロジェクト」に取り組む特定非営利活動法人「スモールファーマーズ」さんを紹介しました。「スモールファーマーズ」さんも、代表の岩崎吉隆さんとは、これまたちょっとした知り合いだったからです。一昨年度から、高い評価とともに助成を受けておられます。こうやって、団体間を交流会で繋いでいくのも審査員の役目なのかもしれません。

▪️交流会の中締めでは、挨拶をさせていただきました。自分たちが助成金を受けることができたらそれでOKではなく、「夏原グラント」で助成を受けた団体間で、もっと情報をやり取りしたり、見学をしあったり、お互いの活動を助け合ったり、そういう協働と連帯が生まれて欲しいと、私からの希望をお伝えしました。交流会の名刺交換で、そのような個人的な希望が少しずつ実現していくと素晴らしいと思います。

龍谷ミュージアム 春季特別展「文明の十字路・バーミヤン大仏の太陽神と弥勒信仰 ガンダーラから日本へ」

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▪️4月20日から、いよいよ龍谷ミュージアムの春季特別展「文明の十字路・バーミヤン大仏の太陽神と弥勒信仰 ガンダーラから日本へ」が始まります。みなさん、ぜひ!!龍谷大学の教職員・学生は無料だと思います。それから、この春季特別展に加えて、奈良国立博物館で開催されている「空海KOKAI-密教のルーツとマンダラ世界」の方も忘れないようにして行かなくちゃと思っています。5月26日には、 展示室内で種智院大学の学生(僧侶)による声明(経文に節を付けて唱えて仏を讃嘆する仏教音楽)の実演があるようです。できれば、この日に行ってみたいです。秋には、京都国立博物館で特別展「法然と極楽浄土」が開催されます。こちらも行かなくちゃです。

「『医療・福祉・宗教』は、どうやって地域社会でタッグチームを作って死んでいく人を支えるのか」というテーマの呑み会

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▪️昨晩は、大津駅前のいつもの居酒屋「利やん」でした。あれ、月曜日も「利やん」やん。はい、そうです。あれ、飲み会3日連日やん。はい、そうです。でも、元気ですよ。昨晩は、滋賀県社会福祉協議会の副会長の谷口郁美さん、そして尼崎市にある浄土真宗本願寺派・西正寺住職の中平了悟さんとの飲み会でした。このお二人とは、「人が死んでいく時に、『医療・福祉・宗教』は、どうやって地域社会でタッグチームを作って死んでいく人を支えるのか」…というテーマで集まっていただきました〜。人の最期を支える地域社会の仕組みですね。でも、そのテーマまで辿り着けず、そもそも「信仰」って現代社会でどういう意味で存在できるんや…みたいな話になりました。

▪️昨晩のメインスピーカーは、当然のことですが、中平さんです。楽しく、またいろいろ考えるひとときになりました。その上で思いついたのは、個人的には「信仰カフェ」が必要だなということです。現代社会において宗教的な信仰とは、どのような経験なのか、どのような実践なのか、その辺りのことについての考えを、宗教の違いを超えて、仏教であれば宗派の違いを超えて、宗教家の皆さんからお話をお聞きしたいです。その上で、フロアの皆さんも自由に自分の意見を言うことのできるような場ができればと思います。本当は、龍谷大学の宗教部なんかが、そういう場を作ってくださるととてもありがたいのですが、ぶつぶついっても仕方がありません。それはともかく、昨日は、呑み会だったので、きちんと記録は残していませんし、記憶がアルコールで曖昧になってしまっていますが、動画に録画しておきたかったですね。

「さいはて社」の大隅さん

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▪️昨日は、「さいはて社」から研究書を出版していただくにあたり、社長の大隅直人さんに、本の構成等に関していろいろご相談をさせていただきました。モヤモヤしていた頭の中が、編集者のお立場からのアドバイスにより非常にスッキリしてきました。安心して執筆を進めることができそうです。本当に、ありがとうございました。

▪️まだ仮題ですが、メインタイトルは「石けん運動の時代」になるのかなと思っています。若い頃、滋賀県の石けん運動について論文を執筆してきました。手元には、「石けんおばさん」たちからの聞き取りを文字お越しをしたデータもたくさん残っています。ただ、それらの研究をきちんと整理してまとめることなく、文理連携による流域管理/流域ガバナンスの研究プロジェクトに参加することになり、そちらの方に研究のエネルギーが移ってしまいました。とはいえ、流域に関する研究に関しても、その発想の土台は、石けん運動の研究をしていた時の経験にあります。そのような意味で、今から振り返ると、石けん運動の研究は私の研究者としての人生にとって、大変重要な経験だったように思います。

▪️今年度は、特別研究員に就任しています。サバティカルです。この1年、研究に関しては脇見をせずに、この本の執筆に全エネルギーを集中させるつもりです。と、宣言しておきます。もう退職まで3年しかありませんから。大隅さんからは、「ブルックナーの交響曲8番のような、重厚な交響曲のような本を書いてください」と叱咤されましたし、もう頑張るしかありません。そうなんです、「石けん運動」は、ポリフォニーなんです(複数の異なる声部が、それぞれ異なるピッチとリズムをもつ旋律を奏でる音楽)。ポリフォニーとしての「石けん運動」を書くことを目指します。

▪️大隅さんとの「相談会」は、JR瀬田駅近くにあるイオンのスーパーのフードコートで、コーヒーを飲みながら行いました。近くに良い喫茶店がないもので…。そのあとは、以前も大隅さんと伺った「おばんざい処双月」さんへ。前回伺ったのも、大隅さんと一緒でした。1年前のことかな。双月さんでは、今度は、私も大隅さんの人生に関していろいろお話をお聞きすることができました。以前からお聞きしていたこともありますが、より具体的なお話を伺えました。

▪️人生においては、時々、転轍手(人生のレールのポイントを結果として切り替える役割をする人)が現れるのですが、今日は、お互いにそのような「我が人生における転轍手」に関して話しをすることができました。大隅さんは、私からすると「早熟の秀才」なので、凡庸な私とは全く違う人生なわけですが、それでも、「人生は仏教で言うところの『縁起』なのだよな〜」という思いを、一層深く持つようになりました。大隅さんは、そういった縁起の中で、編集者として益々円熟されてきているなあと、僭越ながら思いました。偉そうに書いていますが、大隅さんよりも兄ちゃんなので、お許しください。

▪️写真なんですが、おじいさんなのは自覚していますが、髪の毛が薄くなっているのが、ほんまに悲しいです…。まあ、仕方がない。

「あべのハルカス」からの眺め

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▪️先日、大阪の「あべのハルカス美術館」で開催されている展覧会「円空-旅して、彫って、祈って-」に行ってきました。そのまま帰っても良かったのですが、せっかく「あべのハルカス」に来たのだからと、ビルの最上階の展望室まで上がりました。もちろん、お金を払って。60階から、JRの天王寺駅と近鉄の大阪阿倍野橋駅の界隈をしばし鑑賞⁉︎しました。1枚目がその時の写真です。JRの大阪環状線、大和路線、阪和線、近鉄の南大阪線。じっと眺めていて見飽きませんね。同じように見飽きない人がちらほらおられました。あっ、あと阪堺線も。この方角では見えませんが、60階から眺めました。

▪️2枚目は、北側の風景です。左の方に、高いビルが集まっているところがありますね。これは梅田界隈になります。そのずっと向こうには宝塚市や川西市の山々が見えます。万博公園の「太陽の塔」もみえるらしいのですが、私の肉眼では無理でした。手前の方、少し左よりのところには大阪城が見えます。昔は、この天守閣が一番高かったのでしょうが、今はもっと高いビルの中に埋もれてしまっています。この大阪城は上町台地の先端部分にあります。そこから道路が南に走っています谷町筋です。大昔、縄文時代ですが、この上町台地の両側は海でした。大阪平野は海が淀川が運んできた土砂が海に堆積することによってできあがっていくのですが、その歴史をこの風景を眺めながら想像しました。さらに手前の方をよく見ると四天王寺さんも確認できます。『日本書紀』によれば推古天皇元年(593年)に造立が開始されたようですね。その頃は、どのような風景だったのでしょうね。

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▪️3枚目は西側です。真ん中あたりは、宝塚ですね。ずっと左方(西側)には私の故郷である神戸や六甲山が確認できます。また、大阪湾も光って見えています。西宮市にある母校・関西学院大学は台地の上にあるので、望遠鏡があれば見えたのではないかと思うのですが、私の肉眼では無理です。母校の背景にある甲山(かぶとやま)も霞んでいるため確認することができませんでした。残念です。左の方にあるビル群は梅田界隈、その南の方のビル群は難波界隈でしょうか。そして一番出前には、天王寺公園が。公園内には動物園も。37歳になる娘がまだ赤ん坊だった頃、この動物園に行ったことを思い出しました。その時、学生時代所属していた学生オーケストラを指揮していただいた、湯浅卓雄先生にも偶然にお会いしました。芋蔓式に、いろんな記憶が風景の中かから浮かんできます。

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▪️4枚目は、南側です。遠くには大阪平野と奈良盆地を隔てる金剛山地が。左の方に、白い巨大な施設が見えます。これは、「ヤンマースタジアム長居」です。手前の方には、阪神高速14号松原線が走っています。そこに隣接している巨大な墓地は、「大阪市営南霊園」です。江戸時代は、千日前あたりに刑場・墓地・火葬場があったのですが、明治3(1870)年にこれらは廃止となり,明治7(1874)年に天王寺村埋葬地(阿倍野斎場)が完成し、そこに千日前にあった墓地などがここに移されたようです。一度、訪れてみたいのですが、まだ実現していません。

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▪️5枚目は、東側です。遠くに見えるのは生駒山系です。以前、長らく奈良に暮らしていました。6年間ほど岩手県に単身赴任していましたが、30年近く奈良に暮らしていました。私が奈良から大阪に来るときは、近鉄奈良線を利用していたので、この写真に写っている南大阪線はほとんど利用することはありませんでした。近鉄奈良線に乗車していると、石切のあたりからは、この写真とは逆の方向に大阪平野や六甲山や神戸の方面が確認できました。大津に暮らすようになってからもう奈良線に乗車することはありません。懐かしい気持ちになります。

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