「日本の社会・文化B」

20220927fukakusa_campus.jpg■今年の後期・木曜日は、いつも勤務している瀬田キャンパスではなてくて、大学の本部の深草キャンパスで授業を行います。留学生別科の「日本の社会・文化B」という授業です。留学生別科ですから、学生さんたちはみんな海外から龍谷大学に留学されてきた皆さんです。

■履修している学生さんの人数は18人。人数が多い国からいえば、まずは中国11人。多いですね。あとは韓国2人、台湾1人、イギリス1人、フランス1人、ドイツ1人、オーストラリア1人ということになります。オーストラリアの学生さんも、ルーツは香港。国際色豊かですね。中国の学生の皆さんは、山東省の同じ学校のクラスメイトとのこと。なるほど、だから最初から親しく話をされていました。一方、他の皆さんは、その周りで大人しくされているわけです。うーん、これではいかんなと思いました。後期の授業が終わった時には、全員が仲良くファーストネームやニックネームで呼び合えるように仲良くなってほしいので、グループワークを取り入れた授業をやっていこうかなと思っています。

■留学生別科の授業を担当することは初めてです。少し会話をしてみるとわかりましたが、日本語のレベルも様々です。無理せず、ゆっくり、しっかりと、授業をやっていくことにしようと思います。私も「正しい」「わかりやすい」日本語を話さないといけません。これが、ひょっとすると一番難しいことなのかもしれません。

集中講義「びわ湖・滋賀学」(2)-博物館展示室での授業-

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■サマーセッション集中講義「びわ湖・滋賀学」、3日間のオンライン授業の後、昨日から博物館の展示室での講義でした。4人の学芸員の先生方にお世話になりました。写真は、B展示室。妹尾先生に、丁寧な解説をしていただいているところです。レポートを執筆するためのヒントをたくさんいただきました。写真ですが、琵琶湖博物館が開館した時に、B展示室で展示するために新たに建造された丸子船です。そういう意味で、最後につくられた丸子船ということになりますかね。妹尾先生から学生の皆さんが説明を受けているところです。もう1枚の写真、真ん中の角柱の上を見るとゴミが…。明治29年の大水害では、ここまで水位が上昇しました。ゴミはゴミでも水に浮かんでいるゴミなのです。

■ここからは個人的なことですが、昨日は嬉しいことがありました。私は、今から約四半世紀前、この博物館の学芸員をしていましたが、その時に、一緒に働いていた展示交流員のお1人が、ベテランスタッフとして今も勤務されており、私を見つけて声をかけてくださったのです。ありがとうございました。

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■今日は集中講義の最終日。最終日の午前中は、学芸員の金尾滋先生に、水族展示をたっぷりご紹介いただきました。魚たちの生き様を学びながら、人は自然とどう適切に関わっていけばよいのかについて考えました。関わり方、難しい問題です。展示を拝見していて、リニューアルする以前と変わっていることは、水族展示室内にも、漁業等の生業に関する情報がずいぶんたくさん展示されている点です。単に淡水魚を観察して楽しむというのではなく、湖と人との関係を考える仕掛けになっています。

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20220902lbm5.jpg■ 水族展示の最後の方では、「生き物と人間の関わりや文化」について解説されていました。実際の高島市にある湖魚店をモデルにした展示です。立っているのは、学芸員の金尾さんご本人。金尾さんが魚屋さんに扮して写真を撮り、パネルにしてあります。金尾さん。きちんとマスクもされていますね。そして、パネルになった金尾さんの横にあるのは、鮒寿司の樽の断面。おそらく、これはリニューアルされる前の展示で使われていた鮒寿司の樽でしょう。この鮒寿司の樽を担当したのは、実は私です。私がこの博物館で学芸員をしていたときに製作したものです。実際に、鮒寿司を漬けて、凍らせて、その断面から作りました。もちろん作業をされたのは展示会社の方です。その工程を管理しました。ところで、実際に鮒寿司を作る…ということについては、面白い話があり、京都新聞の記事にもなっています。いつかfacebookで紹介したいと思います。

■龍谷大学社会学部は、2025年に深草キャンパスに移転し、改組します。カリキュラムも変更になります。残念ながら、この「びわ湖・滋賀学」も、京都の深草キャンパスに移転した新・社会学部カリキュラムからは消えていくことになります。ということで、個人的には、この「びわ湖・滋賀学」が、その学びの中身からして、瀬田キャンパスにある先端理工学部や農学部の学生の皆さんの教養科目にならないかなと考えています。キャンパス共通の教養科目です。学内の関係者とはいろいろ相談を始めています。うまくいったら良いなと思っています。

■さて、この授業を履修している学生の皆さんには、すでに課題が出されています。8つ出された課題から1つを選び、レポートを執筆することになっています。履修している学生のほとんどの皆さんは、龍谷大学社会学部の学生さんたちです。それ以外に、コンソーシアムを経由して履修している滋賀大学経済学部の学生さんと、立命館大学生命科学部の学生さんもおられました。社会学部の学生の皆さんは、どちらかと言えば社会的なこと民俗学的なことに関心を持ったようですが、生命科学部の学生さんは進化や遺伝子に関することに関心があったようです。普段勉強していることと親和性の高いテーマにどうしても関心がいってしまうのかも知れません。とはいえ、社会学部の学生さんの中にも、遺伝子の交雑に関心を持った方がおられました。どんなレポートが提出されるのか楽しみにしています。

■今年の「びわ湖・滋賀学」、新型コロナ感染第7波の真っ只中での開講になりましたが、月曜日から金曜日まで、3日間のオンライン講義と2日間の展示を使った講義、なんとか終えることができました。学生の皆さん、充実した経験をすることができたと思いますが、同時に、少々、疲れたのではないでしょうかね。ある学生さんは、「夏期休暇中で、日々の過ごし方がだらしなくなっていたこともあり、急に早起きして、毎日たくさんの授業を受講しなくては行けなくなり、やはりちょっと疲れました」と正直に語ってくれました。実は、私も少々疲れました。今日は、早く休みます。

集中講義「びわ湖・滋賀学」(1)-オンライン授業-

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■今日は、サマーセッション集中講義「びわ湖・滋賀学」オンライン授業の3日目でした。学芸員の先生方、今日の講義、午前中は考古学を専門にされていました。縄文時代や弥生時代、特に弥生時代の水田の遺跡に関して詳しくお話を伺いました。午後からは、現在の琵琶湖がどのように形成されてきたのかを(「琵琶湖地域が記録してきた環境変動」)、そして琵琶湖の魚類がどのように進化してきたのかを(「DNAからみた琵琶湖の魚たちの歴史」)お話いただきました。オンラインの授業で、私もコーディネーターとして聴講させていただきました。一昨日から、オリエンテーションは除いて、8人の先生方から講義をしていただきました。それぞれの専門の世界があるわけですが、その専門的な研究の成果も、実は滋賀や琵琶湖というフィールドの中でしっかりつながっているということを実感してもらえると良いなと思います。

■どの学芸員の先生も、ご自分の関心のあること、研究されていること、すなわち専門的な内容にお話は展開していくのですが(あえていえばマニアックな専門的な世界に)、できるだけわかりやすく説明してくださっています。とはいえ、普段、社会学部の学生の皆さんであれば、個人的に勉強していれば別ですが、大学の授業で学んでいる内容とは大きく異なっているので、どこまでついていけたかな。少し心配になります。とはいえ、どの学芸員の皆さんも、夢中になってワクワクしながら研究されていること、その「熱量」は学生の皆さんにも確実に伝わっていると思います。お話いただいた内容は、私にとっても大変貴重な時間になっています。明日から2日間は、琵琶湖博物館に行って展示室で勉強します。

「地域エンパワねっと4期生です!!」

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20220826empower2.jpg■上の写真は、龍谷大学社会学部地域連携型教育プログラム「社会共生実習」の掲示板です。瀬田キャンパスの6号館、社会学部教務課の横にある社会共生実習支援室の外の壁が掲示板になっています。この教育プログラムで実施されているたくさんのプロジェクトの情報が提供されているのです。

■この掲示板の左の方に、私が担当している「地域エンパワねっと・大津中央」の掲示物もはってあります。そこをよーく見ると、右の写真のような小さな記事のカラーコピーが貼り付けてありました。2枚目の写真です。そのコピーには手書きの吹き出しが貼り付けてあります。「地域エンパワねっと4期生です!!」。

■このカラーコピーは、入試部広報で作成した「2023年度社会学部パンフレット」の15ページ目になります。登場されているのは、卒業生の川端 悠佳さんです。現在、滋賀県庁琵琶湖環境部琵琶湖保全再生課に勤務されています。川端さんとは、少し仕事上のつながりがあります。「地域エンパワねっと」の修了生がこうやって社会で頑張ってくださっていること、そして一緒に仕事ができること、とても嬉しいです。川端さん、カッコいい‼️
「2023年度社会学部パンフレット」

2022年度 集中講義「びわ湖・滋賀学」

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■来週月曜日から金曜日まで、滋賀県立琵琶湖博物館の学芸員の先生方と「びわ湖・滋賀学」の集中講義の授業を行います。私自身は、コーデイネーターで授業を担当しません。裏方の仕事です。

■琵琶湖博物館は、「湖と人間」をテーマとする博物館です。滋賀県草津市の琵琶湖に突き出した烏丸半島にあります。6年の歳月をかけて展示をリニューアルを行い、一昨年の10月にグランドオープンしました。この集中講義では、8月29日〜8月31日の3日間をオンライン講義で、9月1日〜2日の2日間は琵琶湖博物館の展示を用いて講義を行う予定になっています。

■講義のねらいは、滋賀県の特徴について、「琵琶湖」と人の関わりという視点から理解を深めることにあります。この地域で暮らしてきた人々の産業(農林水産業が中心です)や日常の文化のありかたを見つめ直し、それらと琵琶湖集水域という環境との密接な関わりについて学びます。
具体的なトピックとしては、琵琶湖の自然と生い立ち、自然と暮らしの歴史、暮らしとつながる自然、水の生き物と暮らしを取り上げ、琵琶湖博物館の新しい調査研究の成果をまじえて講義していただく予定になっています。具体的には、こんな感じです。

【オンライン授業 8月29日・30日・31日】
1.オリエンテーション
2.琵琶湖の魚と水田利用魚類
3.琵琶湖・河川の漁業
4.魚のゆりかご水田・滋賀の水田農業
5.近江のふなずし
6.琵琶湖の漁具・人々の暮らし
7.水辺の暮らし・森の暮らし
8.気候変動と人の利用による植生変遷
9.琵琶湖の固有魚の進化

【展示による授業 9月1日・2日】
10.A展示室見学・課題学習
11.B展示室見学・課題学習
12.C展示室見学・課題学習
13.水族展示室見学・課題学習
14.企画展示見学・課題学習
15.まとめと課題レポート作成

■ひょっとすると、「これ、世界農業遺産に認定された琵琶湖システムの内容とちゃうの?」とお気づきの方がおられるかもしれませんね。琵琶湖博物館の学芸員の先生方が、特に世界農業遺産を意識しているというわけではないのですが、そうなんです、内容はかなり重なっています。というか、世界農業遺産の琵琶湖システムも、琵琶湖博物館も、共にこの滋賀県固有の地学・地理、生態、生業、文化、社会…そのような要素が40万年の歴史の中で順番につながり構造化されてきたシステムに焦点を合わせているからです。まあ、琵琶湖博物館の方がちょっと先輩ではありますが。

■このような内容だと、学生さん以外にも、一般の皆さんの中にも、講義を受けてみたいという方がおられるかもしれませんね。その気になれば、龍谷大学のREC等でも同様の市民向けの講義ができるはずです。まあ、その辺りは将来の可能性ということにしておきます。とはいえ、大学の学外連携部門の担当者の職員さんからは、ぜひ進めたいとのご意見も頂いています。私がこの授業を担当しているわけではないのですが、今後の展開が楽しみになってきました。

■最後になりますが、この「びわ湖・滋賀学」を履修した皆さんが、この集中講義をきっかけに、実際の琵琶湖・滋賀県のフィールドへと足を運んでくださることを期待しています。滋賀県に暮らしてみたい、滋賀県で働いてみたい、滋賀県に移住したい、何度も滋賀県に来てみたい、そのような若者が増えたらいいなあと妄想しています。(トップの写真は、昨年の「びわ湖・滋賀学」で琵琶湖博物館を訪問した際、近くの湖岸が撮影したものです。)

作田祥介くんとの再会

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20220803sakuata3.jpg ■ずいぶん昔に、私の大学院のゼミにモグリ院生で来ていた作田祥介くんが、徳島県の神山町から会いに来てくれました。京都に来る予定があったらしく、そのついでに会いたいと大津までやってきてくれたのでした。一昨日の晩、作田くんと一緒に、大津駅前のいつもの居酒屋「利やん」で夕食をとりました。作田くんとの出会いについては、このブログの記事をお読みいただければと思います。

■作田くん、以前は、東京の「青山ブックセンター」に勤務されていましたが、その後は徳島に移って「一般社団法人神山つなぐ公社」に勤務されていました。現在は、フリーランスの立場で地域づくりの活動に取り組まれています。「大切なことだな〜」と共感する素敵なお話しをたくさん聞かせていただきました。ありがとう。頑張っていますね。話を聞いていて楽しかったな。作田くんの活動の拠点になっている神山町に、ますます行ってみたくなりました。また、作田くんと会ったことを、共通の知り合い(長谷川くん、遠藤くん、末松くん)にfacebookのメッセンジャーで知らせてみました。作田くんと同級生の皆さんです。彼らが、作田くんとの出会いを作ってくれたのでした。彼らともずっと会っていませんね。ということで、今度は彼らも一緒に「呑もう」ということになりました。楽しみです。

■2枚目の写真ですけど、作田くんが私のゼミにやってきていた頃のものです。2007年に、社会人院生の皆さんと一緒に「利やん」で宴会をした時のものです。おそらく、作田くんが京都大学大学院で修士号の学位を取得したお祝いかな。この時も、焼酎の一升瓶をキープしたので、記念に写真を撮ったわけなんです。写真を見ると、作田くんはあまり変わっていませんが、私は、15年間でずいぶん変化して完全に老人になってしまいました。ちなみに、一昨日の晩も、新しい一升瓶をキープすることができました。良いタイミングでした。ということで、1枚目の写真が一升瓶にぶら下がることになります。

「総合的な探究の時間」と卒論の研究テーマの絞り込み

■7月28・29日、8月1日の3日間で、3回生ゼミの夏期集中面談を行います。対面式は難しいので、zoomを使った面談にします。今年は、ゼミ生の人数がすなくなめで12人です。1人30程度、面談を行なってもらいます。面談の目的ですが、卒業論文のテーマを明確にしていくことにあります。まだ焦点化…というレベルにまではいかないと思いますが、少なくとも今よりもう少し絞り込んでいきます。

■本当は、3回生になってゼミに所属する以前に、一定程度、自分が関心のあるテーマに絞り込みをかけて、その関心をもとにどのゼミに所属するのかを考えて欲しいと思っています。しかし、私見では、現在の社会学部社会学科のカリキュラムは、そのような問題関心の絞り込みに相応しい形にはなっていないように思います。問題意識が曖昧なまま、ゼミの所属を決めて、ゼミに入ってから、自分は何を研究するのかを考える…そういうパターンの人が多いのではないかと思います。しかも、1回生の入門ゼミ(「社会学入門演習」)は1セメスター(1年次前期)に開講されますが、その次の演習(「基礎演習」)は4セメスターに開講されることになります。ほぼ1年間、演習形式の授業を受けないことになります。本当は、この1年間で自分自身の問題関心を絞り込んでいって欲しいのですが、それは各自に任させることになります。各自で履修登録をした授業を受けながら、そのような問題意識の絞り込みをやっていける人は良いのですが、そうでない人は(こちらが圧倒的に多数派)、状況に流されるままにゼミに所属してしまうことなります。これは、個人的な見解ですが。これは大変困ったことだと思うのです。

■さらに、個人的な見解を付け加えれば、大学に入学する以前から、つまり高大連携事業の段階から、実質的なカリキュラムは始まっているべきかとも思います。高校では、2022年度より「総合的な探究の時間」に取り組むことになっています。この「総合的な探究の時間」という授業では、これまでの知識習得型ではなく、生徒の皆さん自身が疑問や関心を持ったテーマについて探究すべき具体的な課題を設定し、調査や実験、プレゼンテーションを行っていくことが求められているといいます。大学のカリキュラムも、このような新たな「総合的な探究の時間」を経験した人たちは、大学の授業において何を期待するのでしょうか。本当は、その辺りのことを、高大連携事業の中で考え、新たな事業に取り組んでいくべきなのでしょうね。もし、このような「総合的な探求の時間」と大学の高大連携事業がうまくつながるようになると、その後に続くカリキュラムはどうしていくべきなのでしょうか。その辺りの見通しも、きちんと立てておく必要があります。

■社会学部は、2025年度に深草キャンパスに移転します。組織も改組して、新たなカリキュラムで出発します。現在、そのカリキュラムを具体化していく作業に(私よりも)若い教員の皆さんを中心に取り組んでいただいているわけですが、ここに書いたようなことについてもしっかりご認識いただきたいと思っています。時間をかけて、入学前から(0年次から)、少しずつ無理なく自分の問題意識を絞り込んでいくことができると思うのです。

前期最後のゼミ

■今日は、2限が1回生の「社会学入門演習」、4限が3回生の「社会学演習IA」でした。それぞれの前期最後のゼミになります。両方ともひと通りやるべきことを済ませてきたので、今日は、学生の皆さんにいろいろ話を聞かせてもらうことにしました。ゼミ生、お互いにとっても、良い刺激になるのではないかと思っています。

■1回生の入門演習では、大学に入学して約4ヶ月が経過して、今何を思っているのか、どんなことを感じているのか語ってもらいました。大学の中で、あるいは学外で、いろんな活動や取り組みをしながら少しずつ経験を積み重ねている人がいる一方で、自宅と大学を往復しているだけで終わってしまったという人もいました。アルバイトをしてみたいのだけど、アルバイトを募集しているところに電話をすること自体が、ドキドキしてなかなかできない…という人もいました。笑顔のまま黙っていましたが、内心では「可愛らしい〜」と思いました。私が担当したクラスの中だけでも、いろんな大学1回生がいます。こういうのは慣れですから、頑張ってトライしてみてほしいです。それぞれ、「自分が理想とする素敵な大人」になれるように、いろんな経験を積み重ねていってほしいと思います。

■3回生のゼミでは、夏期休暇中の予定について聞いてみました。多くのゼミ生がインターンシップに参加する予定になっていたり、現在、申し込みをして結果待ちという感じでした。インターンシップの間に、社会調査実習に取り組み、卒論の研究に取り組み、アルバイトをして、旅行をして、家が農家なので稲刈りの手伝いをして…と、それぞれに多忙な夏期休暇になりそうです。まあ、その一方で、アルバイトだけで何も予定がありません…という人もいました。

■まあ、人それぞれなのですが、それでも、自分が学生だった時代とは全然違っているなあと思ってしまいます。私は大学院に進学したので、具体的な就職活動というものをした経験がなく偉そうなことは言えないのですが、今の学生の皆さんたちと比較すると、当時の学生はもっとのんびりしていました。当時の学生が怠けていたというよりも、それが普通の時代だったのです。

■当時のことですが、社会は少しずつよくなるはずだ…と信じることができました。経済も発展していました。『ジャパン・アズ・ナンバーワン』という本が売れて、日本人が日本の社会に自信を持つことのできた時代でした。これから、「VUCA時代」を生きていかねばならないと言われているZ世代の学生の皆さんには、信じてもらえないと思いますが。

エンパワねっとでまち歩き

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■土曜日は朝から、「社会共生実習」の「地域エンパワねっと・大津中央」。大津中心市街地のまち歩きを実施しました。
今年履修している学生は9名。最近のこの界隈の地域課題を理解しながら、高齢者をテーマにしたグループと、子どもをテーマにしたグループ、2つのグループに分かれて、これから街中で地域の皆さんと活動に取り組んでいきます。

■学生の皆さんが、地域の皆さんといろいろ相談をする場所は中央市民センターになります。中央学区の公民館です。今日、中央市民センターを訪問すると乳幼児が親子で遊ぶことのできるおもちゃライブラリー「めだか」が開催されていました。お世話されている下清水さんに、学生の皆さんとご挨拶に伺いました。「めだか」の様子も拝見させていただきました。ありがとうございました。街中にマンションが続々と建設され、お子さんのおられるご家族が転入されているせいか、大変盛況でした。

■玉屋町に着いた時、偶然に岩崎博さんにお会いして、大津祭の曳山・湯立山の蔵を見学させていただくことができました。貴重なカラクリの人形も間近に拝見できました。トップの写真が、カラクリの人形です。岩崎さんありがとうございました。2枚目の写真は、岩崎さんとエンパワの学生の皆さん。YouTubeに湯立山のカラクリの様子がわかる動画がありました。以下のものです。

■ 「大津祭曳山展示館」にもお邪魔しました。事務長の加藤さんから大津祭の解説をしていただきました。ありがとうございました。エンパワの学生たち、今年の大津祭を楽しみにしています。「大津百町館」では、野口さんにお世話いただきました。学生の皆さんは、町家の雰囲気を、若者の感性で味わっていました。野口さん、ありがとうございました。

■今日は、中央学区のたくさんのみなさんのお世話になりながら、3時間半ほど歩きました。今日は、学生の皆さんの活動エリアからは離れますが、長等商店街や、かつて遊郭のあった柴屋町の界隈も歩いてみました。歩数にして7,000歩ほど。距離にしても大したことないのですが、普段あまり歩いていない人たちには、けっこうキツく感じられたようです。仕方ないな〜。大津の中心市街地には、どんどん変化して行く部分と街の履歴を持続させようとする部分、その両方が混在しているわけですが、学生の皆さんは、そこから何を感じ取ったでしょうね。この後は、深草キャンパスに移動して、龍谷大学吹奏楽部のOB総会に出席いたしました。

経済産業省「未来人材ビジョン」について。

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未来人材ビジョン
■これって、どうなんでしょうね〜。ちょっと嫌だな〜。いろいろ刺激にはなると思いますが、このまま鵜呑みにするわけにはいかないなあ。大学までの学びは、特に大学の学びについて言えば、企業経営や日本の経済のためだけにあるわけじゃないので。でも、これ、経済産業省の本音なんでしょうね。そこは理解できます。

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