龍谷大学吹奏楽部公式YouTubeチャンネル登録者数が2万人を突破

■またまた龍谷大学吹奏楽部関連の投稿で申し訳ありません。昨日は、嬉しいことがありました。部長をしている龍谷大学吹奏楽部の公式YouTubeチャンネル登録者数が、2万人を突破いたしました。一大学の課外活動の動画に、これだけの皆さんが注目してくださっていることに驚くばかりです。ありがとうございます。動画によっては100万回超えるご視聴をいただいています。一番多いのは、「マードックからの最後の手紙」という作品です。109万回、ご覧いただいています。おそらく、中学・高校の皆さんがご自身の吹奏楽部で演奏する際の参考にしていただいているのかなと推測しています。お役に立てれば何よりです。このあたりに、日本の吹奏楽界の裾野の広さを感じます。世界的に見ても、これは凄いことだと思います。小学校から、中学、高校・大学・一般に至るまで多くの吹奏楽のバンドが切磋琢磨するコンクールが存在していることが大きいのではないかと思います。

■ちなみに、昨日、甲子園球場で決勝戦が行われた高校野球も、吹奏楽コンクールも、共に、朝日新聞社が高野連や吹奏楽連盟と主催している事業です。あえていえば、「ビジネスモデル」として成功しているのでしょう。こういう仕組みが歴史的にどう生まれてきて、それが社会に対してどのように影響を与えているのか、部長としての仕事とは別に、社会学者としても気になるところです。これまで教えてきた知り合いの学生さんの中には、高校時代に硬式野球をやっていた人たちが何人もいるのですが、龍谷大学の硬式野球部に入部したのは、1人だけです。好きでやっていた硬式野球ですが、もう大学いいかな…というふうに思うのです。それは、吹奏楽も同じかなと思います。

■あくまで個人的な意見にしか過ぎませんが、ここには日本の学校教育の課外活動に関する問題点が存在しているのかなと思っています。龍谷大学吹奏楽部自体は、部員数も増え、全国大会で金賞を受賞する優れた成績を残してきていますが、大学全体に視野を広げると、コンクールに参加する大学は減少してきています。

■2022年度の吹奏楽連携に加盟している団体数と、コンクールの参加団体数、関西に限って比較してみますと以下の通りになります。先日の関西吹奏楽コンクールのパンフレットに掲載された数字をもとにしています。

【高校】加盟団体数:520 コンクール参加団体数:458
【大学】加盟団体数:39 コンクール参加団体数:19

■高校のコンクール参加団体数は88%、大学は約49%。関東とは事情が少し違っているかと思いますし、関西に限っても、年ごとの変化を確認しなければなんともいえません。しかし、関西はかつてと比較して参加数が減ってきていると聞いています。そのこととも関連しているのでしょう、関西代表として全国大会に駒を進めることができるのは、かつて2校だったのですが、現在は1校になっています。

■大学に入学して、どこまで課外活動に時間とエネルギーを投入するのか、それは個々人の学生さんたちの判断かと思いますが、全体的な大きなトレンドは、かつてと比較して相対的に縮小方向に向かっていると思います。高校までのコンクールを中心とした学校吹奏楽を支える仕組みと同じでは、おそらく将来の大学の吹奏楽界を維持することは困難になっていくのかなと想像しています。

■あらら、YouTubeチャンネル登録者数2万人突破のご報告とお礼のはずが、ちょっと暗い話になってしまいました。すみません。最後になりましたが、このYouTubeチャンネルに、たくさんの動画をアップしてくださっている副部長(水野哲八さん)や部員の皆さんにも、心より感謝したいと思います。ありがとうございます。

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